『月に舞う魔人』の称号を持つ、XIII機関のナンバー7(No.VII)。
属性は「月」で配下ノーバディはバーサーカー。
- ちなみに彼が司る属性である「月」だが、西洋において月は古来より「人間の狂気となんらかの関係がある」とされており(名君から暴君へと変貌し、満月に向かって話しかけていたとされるローマのカリグラや、満月を見ると凶暴化する狼男など)、「炎」や「氷」などの属性がある中でなんとなく浮いているように見える「月」にもちゃんと意味が込められていることがわかる。
人間の頃の名前は「アイザ」。サイクス(Saix)という名はアイザ(Isa)+Xのアナグラム。
海外版でのスペルは「Saïx」であり、読みは「サイァクス」といった感じになる。
古参メンバーでないにもかかわらず、ゼムナスの補佐を任されている実力者である。
「ナンバーは7だが、総合バランスで見ると能力面においては機関のナンバー2」とディレクターから説明されている。
Re:coded(HD版)やKHIIIRMでの描写を見る限り、ゼムナスだけでなく、青年ゼアノートやマスター・ゼアノートからも一目置かれていることが分かる。
心に対する執着心が強く、そのためか心を持っていないにもかかわらず他人の心を傷つける術に長けているらしい。
ダークシティの上に月のように浮かぶキングダムハーツに固執する様は彼が月属性である理由の一つを示しているようにも見える。
CVは佐藤銀平。
- 他のXIII機関のメンバーと違い中の人が俳優ということもあり、いわゆる「アニメっぽい演技」ではない。だが、その演技がかえって「心を持たない」という雰囲気を出しており、むしろユーザーからは好評だったりする。
FM版及び北米版における声優はカーク・ソーントン。
薄い青色の髪の毛をしていて、前髪は掻き上げている。もみ上げがやたらめったら長い。
また額には×字の傷がある。耳が尖っており、両耳に白くて丸いピアスをつけている。ちょっとしたお洒落さん。
ゼムナスやシグバールと同様、金色の瞳をしていることも特徴。
- この×字の傷が原因で、Daysではデミックスから裏で「バッテン傷」と呼ばれている。
- この傷は彼が人間に戻った時にも変わらず残っている。リアの目の下の模様と違って、ノーバディになった時に外見が変化したものではないようだ。
この傷について野村氏はKHIII発売後のインタビューで「続編があれば今後語られる機会はあるかもしれません」と語っている。
シグバールと同じくBbSの頃は耳が尖っておらず、瞳の色も緑。
元々はレイディアントガーデンに住むアイザと言う少年だった。(BbS時点)
リアとはその時からの親友の関係。ある目的の為、リアと共に賢者アンセムの城によく忍び込んでいた模様。
その後ゼアノートの手によってノーバディとなり、サイクスの名を与えられる。約10年後、XIII機関のメンバーとしてソラたちの前に立ちはだかる。
武器はクレイモア。
- 本編で使用しているのはルナティック。
KHIIでは武器を出すモーションがなかったが、Daysにて判明。
右手を左の腰あたりに持ってきて、青白い光を走らせて大剣を取り出し、腰の後ろあたりに逆手で自然体に武器を構える。
- イメージとしては腰の刀を引き抜くような感じ。
月の光を浴びた彼は凶暴性を解き放ち、暴走を繰り返す化物へと豹変する。相手を破壊し尽くすまでその動きは止まることはない。
月が満ち欠けで姿を変えるように、彼には二面性が秘められているのである。
KHII、Daysの漫画版ではゲーム以上に出番が多いキャラクター。ある意味ヴィクセン並に優遇されている。
普段は線が細くゲーム以上に美形に描かれているが、その分ブチ切れてバーサクしたときの迫力も凄まじいもの。
癖の強いキャラだらけの機関員の中では比較的常識人であり貴重なツッコミ役……なのだが、彼自身もデミックスの服につけている追跡機(サボり対策)の電池を切らしていたり「モチベーション」という言葉の意味を知らなかったりと抜けている描写が多い。
前述のサボり魔デミックスとは名(迷?)コンビであり、多くのギャグシーンを生み出している。
KHII
ホロウバスティオンやトワイライトタウンに登場。
ホロウバスティオンでXIII機関のメンバーが集結するシーンではソラに「元気そうだな」というセリフを投げかけている。
トワイライトタウンではエピソード2に登場し、配下ノーバディであるバーサーカーとともにサイファーたちを打ち負かしソラをおびき出していた。ソラたちにアクセルが単独行動を起こした事を教え、これからもハートレスを倒し続けろと伝えて去っていった。
その際にサイクスが出現させた闇の回廊に飛び込もうと提案するソラだったが、「無茶はするな。リクのようになりたいのか」と彼の身に何かあったことを知っているような台詞を言い放ちソラの心を惑わした。
- 後述のように彼はリクがロクサスに倒されたと誤認しているため、このセリフの意味は「リクのように闇に堕ちたいか」、または「リクのように無様に倒されたいか」のどちらかだと思われる。
- しかも彼視点ではウソは言っていないという悪質さ。
ホロウバスティオンの決戦時にも登場。この時カイリに会いたければ態度で示せと言い、ソラに土下座をさせた。悪役が主人公に土下座させるという稀有な場面である。
- なお、その時の返答は「なおさらダメだ」。あんまりである。
- そして、それに対するソラの反応は「ひどいぞ!」。至極当然である。
終盤に「カイリはサイクスに捕まったらしい。サイクスってのはXIII機関のメンバーだ」とアクセルによって初めてゲーム中でサイクスの名が明かされる(トワイライトタウンで出会った時点でジミニーメモには登録される為、そこで名前を確認することは可能)。
また、このときのアクセルがやたら疲弊していたのは、彼に致命傷を負わされていたため。
- ただし、カイリがサイクスにさらわれていたのならば、アクセルは「サイクスに捕まったらしい」と言わない筈であるが…。
- アクセルはサイクスに倒され、気付けばカイリもサイクスもいなくなっていたのでそう推測した と補完することもできる。
- 漫画版ではそのシーンが実際に描写された。サイクスに不意打ちで腹部を貫かれたアクセルの様はどこか「じゃあな」した先輩を彷彿とさせる…。
小説版では、一度は逃げられるものの、トワイライトタウンの海岸に居たカイリとアクセルを見つけ、一撃の元にアクセルを倒し、カイリを攫っていくという描写がある。ただし一応非公式である。
存在しなかった世界での最終決戦時、忘却の城の件以来長らく行方不明となっていたナミネを発見する。ナミネはカイリを牢屋から解放し城から脱出しようとしていた為、サイクスは2体のバーサーカーを引き連れて2人の前に現れ立ちはだかった。
ソラに会わせてやると言うもそれを断り、戦闘態勢に入った2人を見て「俺に心があれば大笑いしているところだ」と嘲ったが、直後に駆けつけたリクに攻撃を仕掛けられ撤退する。
- リクが現れた際には「ロクサスに倒されたのではなかったのか」と驚いていた。
ソラがカイリやリクと再会した後にサイクスの元へ現れた際は、カイリを狙って衝撃波のようなものを巻き起こし、カイリとそれを庇ったリクをフィールドから弾き出して残されたソラ・ドナルド・グーフィーの3人に戦いを挑む。
その後ソラたちに負けた後は人の心のキングダムハーツに心を求めながら消滅した。
- 消滅したタイミングはルクソードとほとんど同時期ではあるものの、ゼムナスを除けば劇中において一番最後まで生き残ったメンバーでもある。
ノーバディでありながらハートレスを呼び出すことができる。
- 彼曰く「ハートレスは強い者の味方」。
度々ソラの前に呼び出し、キーブレードで倒させて心を人の心のキングダムハーツに吸収させようとしてくる。
キングダムハーツ完成後、「最後に腹いっぱい心を食わせてやってくれ」と言い放ち、大量にハートレスを召喚していた。これは、不要になったソラを倒すために呼び出したものである(ゲーム内のおはなしの項目より)。
- この時「XIII機関はもうお前を必要としていない」と言っているが、後のことを考えるとがっつり必要だったりする(詳しくは「真XIII機関」の項参照)。ソラが負けないことは確定していただろうとはいえ…。
- この時は機関の真の目的を知らなかったのだろう(真の目的があること自体にはDaysの時点で気づいていた)。
- 仮に知っていたとしても用があるのはその器(ロクサス)なので、ソラが不要というのは間違いではない。
- もっとも、この時に呼び出したハートレスはシグバールが全て倒してしまったが。
機関の中でもかなりの実力者で、手にした大剣を逆手に持ち軽々と振り回してくる。
存在しなかった世界での戦いでは戦闘開始直後に「バーサク」を発動し、今までの落ち着いた印象が嘘のような激しい攻撃を展開。
逆手のまま、凄まじく素早い連続攻撃を繰り出す。
加えて口調が荒々しくなり、髪の毛も逆立つ。この展開に乾いた笑いがでた人も多いはず。
飛ばしてきた彼の武器をリアクションコマンド「バーサク」で奪い、「ストライド」→「マグナストーム」で攻撃すれば強制的にバーサク状態を解除することが可能。
通常時は行動も大振りが目立ち、別段強いわけではないが、画面に表示されているバーサクゲージがマックスになると再び豹変する。
HPが残り30%以下まで減ると「狂気」を使ってくるようになる。怖い。
KHIIFM
追加イベントに登場。中にはゼムナスと2人で会話をする場面もある。
ゼムナスは彼を「心を惑わす方法もよく心得ている」と誉めていた。
さらにはゼムナスから、機関を裏切ったアクセルに対して「しかるべき憐れみを与えてやれ」と命令を受けていたことが判明。この命令のせいでアクセルは重傷を負うことになる。
昔の親友を始末することにためらいはなかったのか…。
- サイクスは全て変わってしまったと考えてる辺り、ためらいはなかったのかもしれない。
- とはいえ、この時のアクセルは重傷を負ったものの消滅はしなかった辺り、情けをかけたのかもしれない。
アクセル消滅後、彼は自分の存在と引き換えに何かを手に入れたのだろうと軽口を叩くシグバールとルクソードに対し「奴が手に入れたのは無だけだ」と全否定した。
- 冷酷に思える台詞だが、かつてのアクセルとの関係を考えると彼の心情は計り知れない。
- この時のサイクスの発言は、どこか悲痛を感じさせるようにも聞こえる。
新マップ「追憶の洞」の最奥、集積の庭園に再現データとして登場。
バーサクゲージを貯めるスピード、突き立てられた武器が消える時間の短縮、バーサク中のゲージ回復作業など強化されている。が、動きはワンパターンでダメージも与えやすいため、武器回収のコツに慣れればノーダメも余裕だったりする。
- ちなみに武器回収のコツは武器のブン投げをドッジロールですり抜け回避することである。
- 何故かHP1になると、狂気しか使ってこなくなる。バーサクゲージは狂気終了後に0になる。
- 開幕時のバーサクゲージが0(本編時はMAX)
武器回収後は無敵になれる(本編時は普通にダメージを受けてしまう上にコンボリーヴも機能せず、さらに攻撃可能になるまでの待ち時間が長い)
通常時はこちらから怯ませない限り自主的には攻撃どころか移動すらしない
…と弱体化した点も多い。 - レベル1では無理だが、開幕ストライドブレイクでチャージを解除してコンボマイナス+フェンリル+空中通常フィニッシュで延々怯ませ続けてバーサクすらさせずに倒せる。この戦法自体はほとんどのボスに有効だが、バーサク化すると無敵化して面倒なサイクスに関してはよく用いられる。
Re:COM
直接登場はしないが、エネミーカードとして登場。
KHIIFMのクリアデータがある状態でトラヴァースタウンの未知なる宝のキーカードを使った部屋で手に入る。
発動する効果は「コンボブースト」、炎・氷・雷・無属性の技の受けるダメージを半減する相性の変化が起こる。
Days
ゼムナスと機関員のパイプ役である。任務は彼から言い渡されていた事が判明。というかおそらく任務の立案も彼がほとんどやっており、任務に赴くメンバーを変更したり、さらには休暇の日程でさえ彼の機嫌ひとつで決まったりするくらいの権限を持っている。
- 本作に登場する各メンバーの描写を見る限り、サイクス以前のメンバーの中に事務関係を任せられそうな人材がいなさそうなことがよくわかる。
古参メンバーの存在がありながら他のメンバーに任務を言い渡すポジションにいるというだけでなく、ごく一部のメンバーにしか全容が知らされていない「レプリカ計画」に関与していたメンバーの内の一人でもある。
また、アクセルとは人間時代からの付き合いであったことが発覚。
二人で何かを成し遂げようとしており、目覚めの部屋の秘密を探ることでゼムナスに対し優位に立ち、機関のトップになろうとしていた。
しかし、ロクサスやシオンとのことでアクセルとの距離は段々離れていってしまい、二人の計画は暗礁に乗り上げた。
- トップになって二人が何をしようとしていたのかは、KHIIIで明らかになる。
ゼムナスはサイクスにXIII機関のメンバー内に裏切り者がいると告げ、サイクスはアクセルに忘却の城に行ったメンバーの中に裏切り者がいると伝え「見つけ次第始末しろ」と指示を出していた。
アクセルの話によるとサイクスはマールーシャが裏切り者だと予想していたようだが、サイクスにとっては「邪魔な奴らをまとめてあの城に送り込んだだけ」だったという。
- 忘却の城に行ったメンバー6人の内、新参者のマールーシャとラクシーヌは機関の乗っ取りを企てていた裏切り者で、アクセルにはその裏切り者を始末する役割があり、古参メンバーのヴィクセンとゼクシオンは機関に忠実だが機関のトップを目指すサイクスにとって障害となる存在(アクセルはそれを汲み取り彼らが消滅するように仕向けた)、といった具合に忘却の城メンバーのほぼ全員がサイクスにとって邪魔な奴らとされており、彼らを送り込んだサイクスが消滅の遠因となっていたことが窺える。
- マールーシャも新参者ながら実力者ではあった(しかも彼らの計画も同じような目的を持つサイクス達にとっては不都合だった)ので、そういう意味では本当に全員サイクスにとって邪魔だったのかもしれない。
- レクセウスだけは忘却の城メンバーに選ばれた理由が不明。単に忘却の城メンバーの戦闘能力のバランスを考慮しただけなのか、それともゼムナスに次ぐ強さを持つというレクセウスの戦闘能力の高さがサイクスにとって目障りだったのだろうか。
- レクセウスは自身が書いたレポートでゼクシオンだけは信頼できると記述していたので、ゼクシオンを始末するのに邪魔だったのかも知れない。
リーダーのゼムナスと同様、副官のサイクスもミッションには参加しない為、普段は戦いの表舞台に立たないが、物語の終盤には機関を抜けようとするロクサスを止めるために単身で戦いを挑んだ。
ロクサスに敗れた後はキングダムハーツに心を求めながら倒れ、より心に執着している姿が見られる。
- KH1.5に収録された映像作品のDaysでは基本的にキャラクターの戦闘シーンが描かれない為、ロクサスの前にサイクスが立ちはだかるシーンは丸ごとカットされた。映像化されていないだけで戦った事実が無くなったわけではないのか、サイクスがその日に記したレポートはKH1.5でも残っている。
彼がシオンを「機関員の資格すらない」とまで毛嫌いするのは、彼女がレプリカだと知っているためである。
彼女のことが人形としか見えていないため、彼女に入れ込むロクサスやアクセルのことが理解出来ず、そのこともアクセルとの距離が離れていく一因になった。
勝手な行動を繰り返すシオンの処分をたびたびゼムナスに提言するも、聞き入れられなかった。これも彼女に辛くあたった一因と考えられる。
彼女を「人形」としか認識していないため、消滅後も彼女の存在を覚えていた。何とも皮肉である。
この他にも、シオンを庇うロクサスに対して「お前の人間臭さには反吐が出るな」といった言葉を吐き捨てるなど、今作の彼は非常に悪印象の付きやすい台詞を多々口にする。
また、シオンに関する何らかの情報を掴んでいながらその内容を話さないシグバールに対して、若干苛立つような様子も見せる場面もある。
属性は月で、魔法が使えなくなる状態異常「沈黙」に耐性を持つ。
しかし前述の通り、パートナーとして戦闘に参加することはない。
リミットブレイクは「バーサク」。
ミッションモードのプレイヤーキャラとしては最強の一角。
なんといってもクリティカル性能が売りで、育成が極まる前ならその火力はレクセウスすら上回る。
今回はリミットブレイクの際、順手に持ち変えている。両方の構えが可能だと判明。
- 勘違いされやすいが、KHIIでソラと戦う時もバーサク発動時は逆手でクレイモアを扱っている。
敵として戦う時は、やはりバーサク状態になって襲ってくるが、KHIIの時とはいくらか性質が異なる。
顔を伏せたかと思うと青白い光と共に突然バーサク状態になり、クレイモアを振り回しながら地を這う衝撃波を飛ばしてきたり、KHIIにも登場した技であるその場で飛び上がって床にクレイモアを投げつけての衝撃波で攻撃してくる。この衝撃波には沈黙効果があるので注意。また、バーサク中はこちらが遠くに離れると柱の上にワープしてそこから大ジャンプからの叩きつけ攻撃をしてくる。この柱の上にいる状態の時、サンダガなどの遠距離攻撃を当てる事ができる。
本作における彼のバーサク状態はいくらかダメージを与える事で解除される。解除された後の状態では、こちらの頭上にワープして不意打ちをしかけたり、大振りの直接攻撃や衝撃波で戦う。また、こちらの攻撃をガードする事もある。
ちなみに、柱の上に移動した時にダメージを与えてバーサク状態を解除すると、そのまま場外へ落下していくという光景が見られる。しかし、しばらくすると突然頭上に現れて不意打ちをしかけてくるので、彼を普通に倒したい時はあまりやらない方がいい。また、これでトドメをさして場外へ落としても、直後の会話イベントは何事もなかったかのように進行する。
- ボスとしての難易度はそれなりに高く戦いごたえのある相手なのだが、如何せんDaysは大型ハートレスが強敵揃いなので、サイクス戦はあまり印象に残らなかったりする。「気を引き締めないとキツい」ということもない。
マンガ版では機関が休暇の際、他の機関員が思い思いに休日を過ごしているなか、一人だけ休日返上で仕事というワーカーホリックっぷりを見せている。
また、原作とは違いモチベーションの意味を知らなかったりデミックスの黒コートにつけていた発信機でアクセルの居場所を特定しようとするが肝心の発信機が電池切れだったりなど、少々抜けている一面を見せている。
また、詩を作ることを趣味としている模様。
- その趣味については他の人間に知られたくないらしく、それをばらされたデミックスに対してブチ切れていた。
- ちなみに「哀れ心無きハートレスは…」のくだりはサイクスの自作であった事が示唆されている。
アンチサイクス
ミッションモードでサイクスの代わりに登場する敵。アンチソラのように目が黄色く光っており、全身は真っ黒だが、ハートレスであるかは不明。
いわゆる隠しボス的な立ち位置になると思われるが、ストーリー本編や後のシリーズに絡んだりはしていない。
攻略法はストーリーモードにおけるサイクスと同じだが、多人数プレイが可能なミッションモードという仕様上、HPがバカみたいに高い上に非常に硬い。
BbS
今作にて本名がアイザと判明。ノーバディになる前の普通の少年として、レイディアントガーデンに親友リアと共に登場。
左胸に月が描かれた青ジャージを着ている。当時はまだ額の傷はなく、瞳の色も金色ではなく緑色をしている。耳も尖っていない。
- メモリアルアルティマニアにて公開された設定画では、眼の色が金色になっていた。
ヴェントゥスと仲良くなったリアに対し、「捨てられた仔犬を拾うのもほどほどにしておけ」と忠告する。
- 発言だけみると冷たく感じるかもしれないが、ノーバディの時とは比べ物にならない程感情豊かな普通の少年であった。
リアに突っ込みを入れたり、三人で楽しく笑いあうシーンもある。
同年代のリアよりは少し大人びているようだ。
スタッフロールにてリアと共に賢者アンセムの城へ侵入しようとするが、門番につまみ出されている様子が描かれていた。
その後、リアにシーソルトアイスを奢ってもらっている。
- 城への侵入目的も今作では不明のままだが、Daysで言っていた「計画」と関係があると考えられていた。
- 完全に余談だが、アイザにはフェイシャルモーション(顔のパーツの動きをリアルにする技術)が一切用いられていないため、口パク感が凄まじい。
3D
賢者アンセムの弟子達が人間として復活するものの、ゼアノート・ブライグと共に行方をくらませていた。
物語終盤、リアが存在しなかった世界に乱入した際、マスター・ゼアノートが彼に差し向けた真のXIII機関員の正体がアイザだった。
リアは驚いていたものの、アイザは全くの無反応であった。
- ゼアノートの器になった影響なのか、椅子の座り方もゼアノートと同様のものになっている。しかしよく見ると、目の色は若干オレンジになっている。
- 集結時に座っていた席は以前と変わらずNo.7の席。
- KHIIの時点でBbSの頃と瞳の色が変化していたり、耳がとがっているなどシグバールと同じ変化をしていたため、機関に入る以前にゼアノートの器になっていたと予想できる。
- 顔の傷が異端の印Xと同じ形であることもゼアノートに目をつけられていたことの証なのかもしれない。
- 因みに、シグバールと同じく再びノーバディ化されている。
今作でゼムナスの本当の目的が明らかになるが、KHIIであれほどキングダムハーツ及び心を求めていた彼には気の毒なことである。
- その当時の強い執着心こそ、ゼアノートの器に選ばれた理由なのかもしれない。
- 心を求めるということは自身に芽生えつつある心や自我の存在を否定する事でもある。器としてかなり都合が良かったのだろう。
リアを襲った際、順手で斬りつけている。
Daysでも少しだけ順手でクレイモアを振るう姿を見せてくれたが、ムービーで順手を披露するのは今回が初めて。
Re:coded(HD版)
KH2.5追加ムービーにて、リアや賢者アンセムの弟子たちと同じくレイディアントガーデンの研究室で人間として復活していたことが判明。
ただし、彼らが目覚める前にブライグと青年ゼアノートによって連れ去られた模様。
- この時の衣装はリアと同じく黒コートになっている。
- この追加ムービーで、誰を連れて行くのか聞かれた時、青年ゼアノートが「サ」と言いかけて終わっている。つまりサイクスの事だろう。
χ
キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
リバースカード(闇側勢力のカード)として採用されている。アイザのカードはアップライトカード(光側勢力のカード)。
- XIII機関の副官かつ主要人物の一人だけあり、カードの種類は他の機関員より多め。
他の機関員のほとんどはR2枚、SR1枚、SR1枚の計4枚であるのに対し、サイクスのカードはSRが2枚に追加されて計5枚。
タイプは全てパワーだが、追加のSRはマジック。アイザのカードはR+のパワー。
サービス終了直前には、ゼムナス、シグバール、ザルディン、デミックス、ルクソードらKHIIの機関メンバーと一緒に写ったカード(通称:集合写真)がログインボーナスプレゼントで配布された。
Uχ
メダルとして登場。アクセルと同じくサイクスがリバース、アイザがアップライトメダルとなっている。
現在はパワーメダルのみ登場。
因みにKHIIIメダルで「B」Verが出たのは彼が初。
- と言うより「SB、SB+、SB++」で区別しなければそういう表記をしていないだけで他のメダルも別Ver扱いだったりする。
KHIII
真XIII機関の一員として登場。しかし立場的には機関を裏切る側にあり、自身が機関に招いたヴィクセンに協力を持ちかけたり、戦争の前日には時計台でリアとアイスを食べながら喋っていたりした。
- HD版Re:codedのシークレットムービーで青年ゼアノート自身が選んだ彼こそが裏切りの首謀者となるとは、皮肉なものである。
- そのため他の機関員とは違いディズニーワールドに現れてソラ達の邪魔や惑わす行動を取るような事はしなかった。
- DaysからKHIIにかけての非道な言動の数々はやはり心が無かった故にできた事だったのだろう。
- 彼の本来の姿はBbSで見せたようなぶっきらぼうながら優しさも垣間見えるものだった、と言う事の裏付けでもある。
キーブレード墓場の決戦前日、トワイライトタウンにて彼とリアの例の計画の内容が明かされる。
彼らは賢者アンセムの被験体となっていた少女を救うために度々城に乗り込んでいた。
ノーバディになった後にやがてゼムナスの側近になったのは、その少女はゼアノートの実験材料だったため、彼のノーバディであるゼムナスに近づく事で行方を知るためだったが、そこにいたという痕跡すら見つからなかったとのこと。
- アクセルに汚れ仕事をさせてまで機関のトップになろうとしたのも、トップになればゼムナスから少女の情報を得られると考えていたからである。
いつからか「彼女は最初からいなかったのかもしれない」と思うようになり、目的はやがてより強い存在になることへと変わっていった。
- 前のXIII機関時期から心に執着していたのはこのためではないかと思われる。
リアに彼女と同じように「ロクサスももういないものと思った方がいい」と忠告したが、リアは当然聞き入れず、ロクサスもその少女も…やがて自身も連れ戻す事も宣言されて「楽しみにしている」と笑ってそこから去った。
- リアと話す際に彼の持っていたアイスの本数に突っ込んでいたが、サイクスはシオンを覚えているはずなので、これはリアに対する「もう1人親友がいる」というヒントだったのかもしれない。
断絶の迷宮でシオンと共にカイリとリアと交戦。
ソラも参戦するもバーサク状態となって二人を圧倒、止めようとするリアも寄せ付けなかった。
やがて現れたゼムナスによってリアも追い詰められるが、ロクサスが駆けつけ、ソラとシオンも混じえた3人と戦うがこれに敗北。
- 間に挟まるイベント中もバーサク状態であるが、イベント中はセリフを発さない。
- この時バーサク状態ではあるものの、リアにクレイモアを振り上げたままですぐにとどめを刺さない、その後ゼムナスが現れるや否や何もせず動かないなど、実はある程度の理性が残っていたのではないかと思われる。
- ゼムナスが喋ってるそばでバーサク状態のまま無言で立っている姿はちょっとシュールである。
分け与えられた闇の力も抜け、力尽きそうになるところ、リアと対話する。
逆さ涙のおまじないに関する憎まれ口を叩きつつも、リアに今もなお、少女を探し続けているであろう心の何処かの想いを指摘され、「そうかもな」とそれを認める。
少女を探している中で他の友だちを作って楽しそうに過ごしているリアに苛立ち、本来の目的が遠ざかっている気がしていたが、その反面で多分羨ましさも感じていたであろうことを告白。
- 「こんな恥ずかしいこと人間に戻ってからは言えない」として、せめてこの時だけリアの言うように素直になったと言える。
- 「いなくなった友だちを取り戻すために自分が頑張っているのに、もう1人の友だちはそれを忘れたかのように新しい友だちを作っていて苛立つ」という構図はKHIのソラとリクの関係にも似ている。
やがてリアに看取られ、また会う事を約束しつつ、一度消滅した。
いつからか彼らの間に出来た溝は埋まり、再び親友として和解を遂げたと言えるだろう。
- 再開を約束する際は互いに「またな アイザ」「またな リア」と交わしている。KHIIFMのあの名シーンを思い出したプレイヤーも多かったのではないだろうか。
ED後、アイザとしてリニューアルした私服を披露。とはいえBbS時代とあまり雰囲気は変わっておらず、アイスを買って時計台にやってきた。このとき、ロクサスやシオンの分のアイスも用意しているあたり、内面は丸くなったといえる。
- リア達がいたとはいえ、彼はトワイライトタウンとはあまり縁がなかったりする。戦争前はリアに「お前の故郷はこの世界ではないだろう」とか言っていたのに。
- 強いて言うならKHIIでソラと初めて対面した場所はトワイライトタウンであるくらいか。
- 復活した後にリア達に見つかって引き摺られていった可能性が高そうだ。ただレイディアントガーデンにいてもあまり付き合いのないナミネ絡みで忙しそうだったので、こっちにいて正解だろう。
- ちなみにリアの逆さ涙のおまじないとは違い、目の色と耳の形は戻ったもののバッテン傷は消えなかった。
その後はみんなと仲良くデスティニーアイランドを訪問した。リアやヴェンとともにフリスビーで遊んでいる。
キーブレード墓場の戦闘ではシオンと共に登場し、こちら側はカイリ・リアとの共闘となる。
- この時カイリはシオンを優先的に狙うのに対し、リアはサイクスしか攻撃しない。
- この時のリアはダメージは受けるが気絶しない仕様になっている模様。
ただし、少しするとイベントが挟まり、こちら側はカイリ・リアが離脱、ロクサスがパーティーイン、シオンも寝返ってパーティインし、サイクスは1人となる。
フィールドを駆け回りながらでクレイモアで衝撃波を起こす、以前(KHII)から特徴が受け継がれている激しい攻撃を行ってくる。
今作では二段階のバーサク状態を披露。
一段階目はオーラを纏いクレイモアを展開させるなど状態はKHIIと変わらない。
二段階目では周囲に4つのクレイモアを浮遊させ、より広範囲を薙ぎ払うなど凶暴性が増している。
- しかし、無敵かつトンデモ火力のロクサスにボコボコにされる。
- バーサクゲージが完全に尽きて隙が出来ている状況が(特にそのオートで動くロクサスの)格好の的である。一応、もう一度ゲージが溜まれば再びバーサク状態を発動させるが、プレイ状況によってその猶予が与えられるかどうか……。
- ロクサスが強過ぎて気づきにくいが、実は二段階目のサイクスはバーサクゲージが尽きた息切れ状態以外はほとんど隙を見せない。ロクサスがあの仕様でなければ全ボス中でもトップクラスの厄介さを誇っていたのかもしれない。
- (ロクサスに頼り切りではなく)自分で戦いたい!といって無謀に突っ込んでいくと見事に返り討ちに遭う。あえて戦法を見出すなら、ガード→カウンターで怯ませ→ちょっと攻撃→ガード…といったところか。サイクスは常に動き回ってるため、やるならリベンジインパクトがおすすめ(他の2つはほぼ当たらない)。
- 以前(KHIIやDays)ではバーサク状態ではなくても、一応攻撃はしてきたが、本作ではしてこない(その代わりバーサクゲージが貯まるのがやたら早い)。
- 因みに彼が突っ込んできた時、早めにガードをするとなんとガード状態が解けるまでソラの目の前で立ち止まり、ガード状態が解除された一瞬のスキを見て突然攻撃を仕掛けてくる。
リフレクトガードは成功しなかった場合数秒動けない状態のスキが生まれるのだがそこをサイクスは突いてくる。
余談であるが、今作では佐藤氏の演技の無機質さを感じさせる部分が少なくなっている。このことが、サイクスが心を取り戻したという演出なのか、単に上手くなっただけなのかで意見が分かれている。
- どちらにせよ、サイクスがアイザに戻るその過程、心境をバッチリと表現できている。ファンからもその演技は好評である。
KHIIIRM
要所のムービーで登場し彼の思惑の深部を知ることができる。
冒頭のムービーではマスター・ゼアノートと共に、シグバール(及びプレイヤー)に対して真XIII機関のメンバーについての解説を行う。
シオンの機関入りは、サイクスの手引きによって行われていたことが明らかになった。表向きは13番目の器を完成させて機関を13人揃えることであるが、その真意はリアの心の奥深くに沈んでいるシオンの記憶の欠片を呼び起こし、シオンやロクサスとの繋がりを戻すことであった。
シオンを機関入りさせてリアと引き合わせ、記憶を目覚めさせる算段だったようだ。
彼の目論見はソラの合流によって果たされ、リアはシオン、ロクサスと再会を果たすこととなる。
- Daysの項目にあるようにサイクスだけはシオンのことを「人形」として覚えていた。他の誰もがシオンのことを覚えていないため、機関を欺く立場にあるサイクスにとっては非常に好都合だったと思われる。
戦闘は3回あり、ソラ、リア、カイリで戦う1戦目、ロクサス、リア、シオンで戦う2戦目、ソラ、ロクサス、シオンで戦う3戦目。
行動パターンは本編と同じ。
1戦目は本編と同じくシオンと組んでいる。時間経過で戦闘終了するのも同じ。
2戦目はゼムナスと組んでいて、こちらはロクサス操作になる。
本編では時間経過でロクサスが加入し、彼が無敵で暴れまくるため大して苦戦せずに済んだが、自操作のロクサスは無敵ではない。そのため真っ向から戦う必要がある。
バーサク中のサイクスと殴り合っていてはHPがいくらあっても足りないので、カウンターで怯ませてバーサクゲージを削り、バーサクが切れたら一気に攻め立てよう。
サイクスかゼムナス、どちらかのHPをある程度削れば3戦目に移行するので、一方に集中攻撃を仕掛けるのがオススメ。2人から同時にターゲットされると厳しいので、リアとシオンのHPにも気を配ろう。
3戦目は本編の追体験になるが、ソラ操作かロクサス操作を選べる。ソラ操作にした場合はロクサスが無敵になるので、逃げ回っていればそのうち勝てる。
ロクサス操作にした場合は2戦目と同じ方法で戦おう。
リミットカットエピソードでは真XIII機関の再現データとして強化版のサイクスと戦える。
非常に高い攻撃力と苛烈な行動パターンを持ち、再現データの中でも指折りの実力を持つ。
衝撃波とクレイモア投擲は全てガード不可能。特にクレイモア投擲は当たるとスタン状態になるためスタンガードを持っていきたい。
バーサク2段階目は凄まじい連続攻撃を展開してくるが、特定のタイミングで反撃すれば怯ませられる。攻撃を当てるとバーサクゲージを削ることができるので、反撃できるタイミングをしっかり見極めよう。
バーサクゲージを高速チャージしてくることもあるが、ブリザド系の攻撃を当てるとチャージを中断させられる。
HPが50%を切ると2段階目のバーサク時に「狂気」を彷彿とさせる大技を繰り出してくる。グライドだけでは飛んでくるクレイモアに対応できないため、忙しいボタン操作が要求される。どうしても避けられないならリンクを使うことも考えよう。
- 戦闘に月の力を必要とするからか、ステージ上空にキングダムハーツが現れている。