概要
Ver.7.0ストーリー【未来への扉とまどろみの少女】で初登場した用語。
本作の世界には【創生のチカラ】という、ヒトやモノが世界に存在するために必要なエネルギーのような概念が存在する。
創失とはヒトやモノが創生のチカラを失い、世界から無かったことにされてしまう現象である。
創失が起こる際は、辺り一面の色彩が消えて時間が止まったような演出が入り、人や物体が黒い霧に包まれて跡形もなく消滅する。
そして、物理的な消滅に限らず、人々の記憶や記録からも存在していた痕跡がかき消されてしまう*1。
神々の創生の力により相殺することで防御は可能*2。
創失を一度食らってしまえば解決手段は一つ。完全に消滅するまでの極短時間までに創生の力を注ぎ込むことのみ。
何れにせよ神々以外では防御も復活も不可能な悍ましい災厄である*3。
また一部のボス戦では、状態異常の一種として創失が発生することもある(後述)。
Ver.7.0
作中で初めて創失という現象が登場するのはVer.7.0冒頭、【王都キィンベル】におけるエテーネ王国のお披露目式である。
【メレアーデ】が締めの口上を述べた直後、突如として主人公を除いた周囲がモノクロに染まり、時が止まったかのように動きを止めてしまう。
そして主人公の目の前で、次々に人が消滅してしまう。さらに、主人公の母である【マローネ】までもが消え去ってしまった。
周囲が元に戻り、消えたマローネの事について尋ねるが、メレアーデや【パドレ】さえもマローネのことを覚えていないのであった。
そこに現れた謎の少女【ポルテ】からの言葉を頼りに、【主人公】は【果ての大地ゼニアス】を調査し、創失を解決して母を取り戻すことを決意する。
現状、創失した存在のことを創失後も記憶していられるのは、神でない【アストルティア】の民の中では主人公とポルテの二人だけである。
また、この二人は創失の瞬間を認識することもできる(そのためか創失が起こる瞬間も色彩が消えない)が、なぜ二人にこのような能力が備わっているかは不明である。
二人以外の人物は創失を全く認識できないため創失の話を聞いても突拍子もないことに感じられてしまうわけだが、【メレアーデ】は二人の真剣な話しぶりから只事ではないと察し創失を信じることにしてくれた。
その後も同章の中では度々創失現象が起こっているが、終盤では神獣の【ラキ】すら創失しかけ、【女神ゼネシア】の介入により間一髪で創失を免れた。
この瞬間にはメレアーデも立ち会っているが、ゼネシアの介入まで目の前にいるラキのことを忘れてしまっており、創失の瞬間を認識できることと創失したものの存在を覚えていられることの条件は異なる模様。
そして同章終盤では創失の原因が、【とこしえの揺り籠】ことゼニアスの主神にして【女神ルティアナ】の父である【創造神グランゼニス】が発動させた呪いであることも判明した。
太古の時代、ゼニアスが【ジア・クト念晶体】の襲撃を受け、住民の大半がルティアナと共に脱出を強いられた末にアストルティアが生まれた。
また、ジア・クトはその際に起こった事件で創生のチカラを自力で生み出す能力を喪失し、他者から奪い続けるしかない存在と化した。
これはVer.6で語られた通りだが、ルティアナ達の脱出後もゼニアスに残ったグランゼニスや、そのもう一人の娘にしてルティアナの姉であるゼネシアはジア・クトと戦い続けていた。
そして、最終手段としてグランゼニスは創失の呪いでジア・クトに反撃し、創生の自製能力を奪って撤退に追い込んだ。
しかし、この呪いは使い手自身も呪う諸刃の剣であり、グランゼニス自身も制御できない呪いを撒き散らして周囲の存在を創失させてしまう呪われた存在と化した。
グランゼニスは時間と共に呪いが薄れることに期待して自身を封印したが、数万年が経過した現代に至ってもなお創失の呪いは残り、ゼニアスに残った僅かな人類に被害を与え続けるだけでなくアストルティアにまで影響し始めるのであった。
なお、ゼネシアが「ジア・クトがアストルティアに創失の呪いをもたらすとは」という旨の発言をしているため、呪いの影響がアストルティアにまで及んだのは呪いを受けたジア・クトのアストルティア襲来によるものだと考えられる。
ある意味では疫病に似ているが、人々の記憶からも消えてしまうあたり、疫病よりも質が悪いと言える。
また、この現象が起こるイベントシーンでは多くの場合【高貴なるレクイエム】がBGMとして流れるため、より陰惨な雰囲気が演出されていると言える。
Ver.7.1
肉体そのものが創生のチカラの塊である4人の守護天使が、自身の存在を犠牲にそのチカラを返還したことで創造神グランゼニスが覚醒。
グランゼニスは自身の呪いを【呪われしグランゼニス】として実体化させ、主人公と【ラキ】に打倒してもらう。
そして、これによって呪いの勢いが弱まった隙にグランゼニスは自らの命を絶ち、自分自身ごと創失の呪いを消滅させた。
創失してから時間の経っていない存在であれば呪いの消滅と同時に復活できたらしく、【バカン山道】の石像も全て元通りな他、マローネは現世に舞い戻り周囲の人々も彼女の記憶を取り戻している。
しかし、本章の最後の最後でパドレア邸の一輪の花が人知れず創失しており、グランゼニスと創失の呪いの源が消えてもなお創失という現象が完全に無くなったわけではないことが示唆されている。
【マギエル】は、「愛こそが創生のチカラの源であり、だからこそグランゼニスの絶望が創失の呪いを生んだ」だと語っている。
Ver.7.2
創失を操ることができる【執行者ガンガブラ】とその主が登場。Ver.7.1まで創失は制御不能の災害のように扱われていたが、なぜ彼らがそれを操ることができるのかは不明。
また、ガンガブラの手によって【エステラ】が一時創失されてしまい、【グランゼニス】復活の鍵を握る【断罪の剣】修復のために、神の器である彼女に【ナドラガ】の魂を降ろして剣の破片を回収する予定が頓挫しかけた。
グランゼニス自身の創失同様、創失を行った執行者が消滅するとその執行者に創失された存在は元に戻る模様。
Ver.7.3
執行者ジブアジブの手により、【レイジバルス】を奪うために【アスバル】が一時的に創失させられた。
これによって【ユシュカ】【ヴァレリア】【リンベリィ】らは彼の存在を忘れてしまったが、【イルーシャ】はルティアナの器であったためか覚えており、彼女が描いたスケッチも残っていた。
種族神の加護を受けている主人公やアストルティアの大地の意思の一部であるポルテに創失の影響が見られないのも、ルティアナの力に関係している可能性がある。
また、アスバル創失中もアンルシアはアスバルのことを記憶できており、しばらくグランゼニスが宿っていたため神の力が影響していると推測している。
記憶や存在を忘れても周りの状況から違和感を感じることは出来るらしく、ユシュカやヴァレリアはリンベリィが【ゼクレス魔導国】の【魔王】であることに違和感を持っており、創失の説明を受けた際も直ぐに納得していた。
Ver.7.4
創造神グランゼニスが初めて創失の力を使った経緯が判明した。
襲撃時に二つあった【魔眼の月】のうち、一つをゼネシアが粉々に破壊したが、それはあくまで自分こそ主神にふさわしいという自己顕示欲によるもので、もう一つには興味をしめさないどころか見向きもしなかったせいで、彼女を制圧して大人しくさせた後に使わざるを得なかった禁忌の力であった。
そのおかげでジア・クトは撤退に追い込めたが、身体からとめどなく溢れてくるその力を封印するため、【マギエル】に姿と記憶を預け、【ウォルドの聖簾】に籠ったことが7.0での状態に繋がっている。
また、魔眼の月とその乗組員達に創失の呪いは直撃しなかったがその後、創世の力を取り込まなければ死んでしまう創失に似た状態になる種族となってしまった。
ver7.0でのマローネ達の創失しかり、直撃しなくとも近くに存在しただけでも創失の憂き目に合うやっかいな性質を持つようだ。
Ver.7.5
肩書きに冠するほど強大な力を手にしたゼネシアは、ちょっとした呪文のような感覚でラキに何度も創失の光を当てたり、自分で広めたゼニアス中の神気を自分で消したり、大陸ごと創生し直したかつての三将軍にも創失の力を分け与えたりと、やりたい放題に能力を行使していた。
そのバチが当たったのか、最終的に【継承者のオーブ】に認められたラキと主人公の前に敗れ、その上で断罪の剣で裁きを受けて、挙句の果てには自身を殺した【創失を招くもの】に完全に創失されるという最期を経た。消える直前に、王冠と王笏も自分と道連れにすべく創失させたりと、最後まで自己中心的な振る舞いのまま消えていった。
Ver.7.6前期
主人公とパドレが修行により新たなる時の境地に至り、ポルテの時間のみを逆行させて創失を招くものの排除を試みるが、その過程で創失を招くものからアストルティアの原初の姿を見せられる。
そこでアストルティアにおける創失の正体が判明。女神ルティアナにより創生されたアストルティアだったが、彼女の心の揺らぎにより生まれながらにしてすでに創失が巣食ってしまっていたのだった。
ルティアナは一度アストルティアを消滅させて創生のやり直しをすることを考えるも、同じ結果を招いてしまうと考え断念。アストルティアに生まれる生命により呪いが癒えることを期待し、穢れなき種族神たちを生み出しアストルティアを任せることとした。
【執行獣ザジザディリ】をポルテと共に退けた後、ザジザディリの最後の足掻きでグランゼニス神でも浄化が不可能な強烈な創失の呪いを受けたことで、遂にシナリオ中で主人公が創失し、【創失の世界】に囚われてしまう。
創失のVer1~7までのありとあらゆる出来事を解決した英雄が居なくなり、またその偉業の数々ゆえに代わりにそれを成したことになった人材も存在できず、アストルティアと魔界が和解し1つに戻った記憶など世界や国家間の関係性が改善した記憶も消滅し、「何故か自分達を脅かす脅威がいつの間にか消え、憎き相手の世界に行き来する道まで出来ている」という状況になってしまったうえ、竜族も天使達も助太刀する理由がなく傍観という最悪な状況に世界の記憶が改変されてしまう*4。
2つの世界の全面戦争を避けるべく、グランゼニスはアンルシアと3魔王を秘密裏に招集、説得に応じたアンルシアと三魔王、絆を紡いだ者達は心中にあった違和感から主人公の存在を確信し、戦争を止めるべく奔走するも裏切りと称され戦死または処刑され、争いは止まることなくアストルティアも魔界も多くの人々が戦争により死に絶え、両世界には死者達の怨嗟の念が満ちるという事態に陥ってしまう。
結果、世界樹には感謝の祈りが集まるどころか、絶望と憎悪の念が集い、女神の果実ではなく創失の果実と言うべき呪われた果実が実り儀式は失敗。
【英雄】達の尽力によって主人公は元の姿に戻り創失から解放されるが、戻った時には時既に遅し。
ポルテは創失を招くものの人格を消し去るどころか彼の人格に押し負けて他の人格が消し去られてしまい、【創絶を招くもの】へと進化して復活。その創失の呪いは「創絶の呪詛」という新たな名で呼ばれるほどに進化していた。
本ストーリーにより、創失の呪いは創生のチカラが負の感情によって反転したものであるという本質が明らかになった。
創造神グランゼニスに続いて創絶を招くものも消えたことによって創失の呪い、及び創絶の呪詛の蔓延は止まり、創失したものもゼネシアの力もあって再び創生されたものの、その本質を考えると創生のチカラがある限り、それを反転させる方法さえあれば創失の呪いを新たに生み出す事も理屈上は可能であるため、未来永劫創失が起こらないと言い切ることは現状ではできないと思われる。
なお、創失の世界における描写やその後のラキの解説によれば、一口に創失といっても実際は以下のようにいくつかの段階があり、呪いの強度や創失してからの経過時間に応じて徐々にその人物の構成要素が失われて重症化していくものと考えられる。以下は解説や描写から段階を整理したものである。
- 初期の創失。現実世界からは本人も記録も抹消され、創失の世界に送られる。
この時点では創失の呪いをかけた者が死亡すれば、記録を抹消する創失の呪いが自然に解呪され、本人も現実世界に復元される。
ストーリー中で一時的に創失したマローネ、エステラ、アスバル等はこの段階で済んだためか、創失させた者の死後にすぐ復帰している。 - 重症化した創失。創失の呪いをかけた者が死亡しても解呪されず、強い創生のチカラを与えることでようやく記録も本人も復元される。
Ver.7.6前期で主人公が創失した際は、ザジザディリが死に際に特別強力な創失の呪いをかけたため術者不在にもかかわらず創失の世界へ幽閉されてしまい、神々や原初ポルテの助力を得てようやく打ち破ることができた。
また、このあたりまで来ると創失の世界の中でも自分の名や姿、記憶などを忘れてしまい、創失者は「■■■■」名義の黒い影として表現されるようになる。 - 非常に重度の創失~完全な創失。創失の世界での様子は大きく変わらないものの、やがて創失の世界で黒い影も消えてしまう。
この状態では本人の構成要素の大部分が失われており、創生のチカラを与えても呪いを相殺して抹消された記録や姿、記憶を戻すのが限界であり、本人を現実世界に復元することは最早不可能となってしまっている。そのため、いずれにせよ本人はそのまま創失の世界で消えてしまうことになる。
Ver.7.6後期のクエスト【砂漠の民の謎を追え!】の登場人物【スエル】は既にこの段階に達しており、完全に救うことができなかった。
状態異常としての「創失」
一部ボスとの戦いでは戦闘中に創失を受けることがある。
創失を受けたキャラクターは戦場から跡形もなく消えてしまい、行動不能に陥る。敵の攻撃の対象になることもないが、内部的にはその場にいることになっているようで、範囲攻撃に巻き込まれたりするとダメージを受けることもある*5。
良性ステータスも全て解除されるが、いてつくはどうなどの効果と同様のようで宝珠などのはどうガードで防げる事もある。かけ直しもできなくなるので、良性効果が残ってる間に復帰できなければ意味がないが。
【NPC戦闘員】による解除が必要な場合、NPC戦闘員が死亡していると創失していない誰かが生き返らせない限り、創失からの復帰ができなくなってしまうため注意が必要。
戦闘によってはターン経過による自然解除もされるが、創失を受けていないキャラクターが全員死亡してしまうと全滅となる。
創失したまま全滅するとそのままキャラクターロスト…なんてことはなく、何故か普通に創失から復活している。夢オチでもしているのだろうか。
余談だが、まもりのたてを使う事によって、防げる場合もある。
余談
記憶や存在を無かったことにすると言う意味で言えば、【アストルティア】側のグランゼニスに封じられたとされた【虚無の邪神】ことヴァニタトスも似たような能力を持っていた。
ヴァニタトスは【異界滅神ジャゴヌバ】の配下として生み出された【邪神】の一柱であり、そのジャゴヌバは元々創失の呪いを受けたジア・クトの一員の【ジア・グオヌバ】であるため、遠回しではあるがヴァニタトスと創失は無縁ではない。
グオヌバがルティアナを追って揺り籠を発ったときにすでに呪いを受けていたかは不明だが、ヴァニタトスの見た目が創失の呪いそのものとほぼ同色な色合いであることを含め、何かしらの関係があるかもしれない。