【創失】

Last-modified: 2024-04-09 (火) 12:12:03

概要

Ver.7.0ストーリー【未来への扉とまどろみの少女】で初登場した用語。

ネタバレ注意

本作の世界には創生のチカラという、ヒトやモノが世界に存在するために必要なエネルギーのような概念が存在する。
創失とはヒトやモノが創生のチカラを失い、世界から無かったことにされてしまう現象である。
創失が起こる際は、辺り一面の色彩が消えて時間が止まったような演出が入り、人や物体が黒い霧に包まれて消滅する。
そして、物理的な消滅に限らず、人々の記憶や記録からも存在していた痕跡がかき消されてしまう。

Ver.7.0

作中で初めて創失という現象が登場するのはVer7冒頭、【王都キィンベル】におけるエテーネ王国のお披露目式である。
【メレアーデ】が締めの口上を述べた直後、突如として主人公を除いた周囲がモノクロに染まり、時が止まったかのように動きを止めてしまう。
そして主人公の目の前で、次々に人が消滅してしまう。さらに、主人公の母である【マローネ】までもが消え去ってしまった。
周囲が元に戻り、消えたマローネの事について尋ねるが、メレアーデや【パドレ】さえもマローネのことを覚えていないのであった。
 
そこに現れた謎の少女【ポルテ】からの言葉を頼りに、【主人公】【果ての大地ゼニアス】を調査し、創失を解決して母を取り戻すことを決意する。
現状、創失した存在のことを創失後も記憶していられるのは、神でない【アストルティア】の民の中では主人公とポルテの二人だけである。
また、この二人は創失の瞬間を認識することもできる(そのためか創失が起こる瞬間も色彩が消えない)が、なぜ二人にこのような能力が備わっているかは不明である。
二人以外の人物は創失を全く認識できないため創失の話を聞いても突拍子もないことに感じられてしまうわけだが、【メレアーデ】は二人の真剣な話しぶりから只事ではないと察し創失を信じることにしてくれた。
 
その後も同章の中では度々創失現象が起こっているが、終盤では神獣の【ラキ】すら創失しかけ、【女神ゼネシア】の介入により間一髪で創失を免れた。
この瞬間にはメレアーデも立ち会っているが、ゼネシアの介入まで目の前にいるラキのことを忘れてしまっており、創失の瞬間を認識できることと創失したものの存在を覚えていられることの条件は異なる模様。
 
そして同章終盤では創失の原因が、【とこしえの揺り籠】ことゼニアスの主神にして【女神ルティアナ】の父である【創造神グランゼニス】が発動した呪いであることも判明した。
太古の時代、ゼニアスが【ジア・クト念晶体】の襲撃を受け、住民の大半がルティアナと共に脱出を強いられた末にアストルティアが生まれた。
また、ジア・クトはその際に起こった事件で創生のチカラを自力で生み出す能力を喪失し、他者から奪い続けるしかない存在と化した。
これはVer.6で語られた通りだが、ルティアナ達の脱出後もゼニアスに残ったグランゼニスや、そのもう一人の娘にしてルティアナの姉であるゼネシアはジア・クトと戦い続けていた。
そして、最終手段としてグランゼニスは創失の呪いでジア・クトに反撃し、創生の自製能力を奪って撤退に追い込んだ。
しかし、この呪いは使い手自身も呪う諸刃の剣であり、グランゼニス自身も制御できない呪いを撒き散らして周囲の存在を創失させてしまう呪われた存在と化した。
グランゼニスは時間と共に呪いが薄れることに期待して自身を封印したが、数万年が経過した現代に至ってもなお創失の呪いは残り、ゼニアスに残った僅かな人類に被害を与え続けるだけでなくアストルティアにまで影響し始めるのであった。
なお、ゼネシアが「ジア・クトがアストルティアに創失の呪いをもたらすとは」という旨の発言をしているため、呪いの影響がアストルティアにまで及んだのは呪いを受けたジア・クトのアストルティア襲来によるものだと考えられる。
 
また、この現象が起こるイベントシーンでは高確率で【高貴なるレクイエム】がBGMとして流れるため、より陰惨な雰囲気が演出されていると言える。
 
余談だが記憶や存在を無かったことにすると言う意味で言えば、【アストルティア】側のグランゼニスに封じられたとされた【虚無の邪神】ことヴァニタトスも似たような能力を持っていた。
ヴァニタトスは【異界滅神ジャゴヌバ】の配下として生み出された【邪神】の一柱であり、そのジャゴヌバは元々創失の呪いを受けたジア・クトの一員の【ジア・グオヌバ】であるため、遠回しではあるがヴァニタトスと創失は無縁ではない。
グオヌバがルティアナを追って揺り籠を発ったときにすでに呪いを受けていたかは不明だが、ヴァニタトスの見た目が創失の呪いそのものとほぼ同色な色合いであることを含め、何かしらの関係があるかもしれない。