文字通り曲がった軌跡、放物線を描く射撃。
モンスターハンターシリーズにおいては、弓の攻撃アクションの一つとして登場している。
また、MHWorldからはボウガンで拡散弾を撃つ際にもこの射撃技法を用いるようになった。
目次
概要
- 弾体を上空に射出し、重力で落ちていくことを利用した技法。
砲口を相手に向ける「直射」で行う「直接照準射撃」と比較すると、- 飛距離が向上し遠くの相手に射撃が可能
- 着弾時の威力が初速にほぼ等しくなり、結果的に威力を損なわない
- 障害物などを通り越しての射撃が可能
「直射」による「直接照準射撃」では不可能な戦術を可能にするのだ。 - ただし、以下のような欠点も存在する。
- 着弾に時間差が生じるため当てづらい
- 対象の位置の観測や未来予測が要求される
近代軍隊が「曲射」を使いこなせるのは、ひとえに技術の向上の賜物である。 - 上記のように高度な技法のためか、モンハン世界では今のところ主流ではない。
上述したように弓とボウガンでは使うこともあるが、目視かつ近距離で用いており、
現代の軍隊の大砲とは異なる「曲射」を用いた「直接照準射撃」だと言えよう。
モンハンにおける曲射
MHP3・MH3G
- MHP3から登場した弓の技。
仕掛けの付いた矢を上空へ放ち、そこから落下してくる矢弾を降り注がせて時間差攻撃を仕掛ける。 - 一定の溜め段階以上の状態で、溜めを維持したまま○orAボタンを押すことで、上空へ向けて矢を放つ。
いつの間に仕込んだのか、矢には細工が施されており、上空の矢から地面に向けて矢弾が放たれる。
集中型、放散型、爆裂型、切断型の4種類の型が存在する(切断型はMHFの弓でのみ使用可能)。
型によって細かい特性は異なるが、切断型を除いて共通して減気効果を持っており、
スタン値適用部位へ集中させることでスタンを狙うことが可能。
切断型は文字通り切断属性で、尻尾の切断が出来る。
- また、弓の属性効果やビンの効果も通常と同じように発揮される。場合によっては通常よりも強力になる。
弓によって型は初めから決まっており、それを変更することは出来ない*1。
- クリティカルが存在せず、距離による威力変化はない。
通常射の適正距離外のモンスターに対しても一定の効果を発揮するため、MHP3では使い分けが有効だった。
死角からの奇襲などにも最適である。
- 曲射は着弾位置がほぼ固定となっているが、照準を上下させることで若干ながら調整が可能。
照準を合わせる際に表示される赤い円が曲射の攻撃範囲、その上に表示されるラインが矢の軌道である。
慣れてくると照準を合わせずとも感覚で狙えるようになってくる。
熟練の弓使いはモンスターの行動を予測し、移動するであろう位置に向かって先に曲射を放っておく、
通称「置き曲射」と呼ばれる技も持っている。- 発射前後のスキがやや大きく、攻撃自体も発射からワンテンポ遅れて発生するため、
通常の射撃と比べると手数では劣ってしまう。
また、弾強化系統のスキルの恩恵はなく、上記のようにクリティカル距離の補正も無い。
こうした特性のため、あまり頼りすぎるとかえってダメージ効率は悪くなってしまう。
適切な状況で使えるかどうかが弓使いとしての腕の見せ所である。
- 発射前後のスキがやや大きく、攻撃自体も発射からワンテンポ遅れて発生するため、
- 水中では抵抗や浮力の問題からか、弾道、炸裂後の性質共に変化する。
水中操作自体の難しさ、MH3Gでの弓の扱いづらさもあり、慣れておかないと厳しい。
- MH3Gまでは、曲射は3段階まで溜めないと使えなかった。
つまり溜め2までしかない弓では装填数UPで補わないと使えない。
また、溜め4で曲射を放っても溜め3と変化はない。
- この2作ではまさに曲射で戦ってくれと言わんばかりの設計のドボルベルクが登場している。
背中が極めて柔らかく、部位破壊も可能、破壊後はもっと柔らかくなる、等、
もう素晴らしい程に曲射との相性が良いのである。特に集中型だと気持ちいいくらいに背中にヒットする。- また矢レベルがあまりに低いが他のスペックが高い、まさに曲射特化の弓なんてものも有名だった。
一見ネタ枠に見えるが見事に使いこなしたハンターも存在し、まさに「曲射」を代表する弓の1本である。
- また矢レベルがあまりに低いが他のスペックが高い、まさに曲射特化の弓なんてものも有名だった。
- 上記のように、この時点では「使いどころはやや限定されているものの使いこなせば強力」というポジションであった。
しかしバランスブレイカー級の強さには程遠く、MH4以降の異常な弱体化には今でも首を傾げる者は多い。
MH4(G)
- MH4では曲射を溜め2でも使用できるようになった。その場合自身の目の前が着弾点となる。
また剛射タイプの弓は曲射を使用できない。
- メインシリーズにおいては、MH4以降曲射の人気が低下し続けている。
最大の要因は同作から追加された「剛射」の存在と、
何故か性能がシリーズを経る毎に弱体化し続けていることにある。
剛射と曲射はMHX(X)のギルドスタイルを除くと排他の関係にあり、
剛射は強力で曲射は使いにくく、メリットが薄い(理由は後述)状態に陥ってしまっている。
それゆえMH4以降のメインシリーズにおいては曲射であることはデメリットとも言われている。
MH4(G)では剛射か曲射かは弓ごとに決まるため、これによって武器選択の自由がかなり狭まる。
- 剛射が強力すぎるというのが一つの理由ではあるものの、
曲射に関する風当たりはMH4で一気に悪化し、以後MHXXまで根本的な改善が行われていない。
具体的には、- モンスターの動きがより素早く活発になったので、曲射自体が非常に当てにくい。
- ドボルベルクのように曲射が有効なモンスターが少ない。
- 高低差によって着弾位置が大幅にずれるので斜面マップで当てづらい。
- 二重床マップの下層や、一部の天井が低いマップでは天井に吸われてしまう。
- 無料オンライン・かつPTプレイが主流となり(特にMH4(G))、野良での剣士ガンナー混合PTが基本に。
味方を巻き込みやすい曲射は使いづらくなった。
- そして曲射のモーション値は何故かP3当時の半分以下にまで落とされている*2。
曲射のモーション値は通常の射撃より高く設定されている感はあったが、
これは溜め補正やクリティカル距離補正が無い事を考えれば妥当な水準である。
上述した環境の変化でただでさえ使いづらくなっている状況での下方修正は理解不能と言わざるを得ない。
そしてこのモーション値はMH4Gでも変化しておらず、環境面では、- 弾導強化によって通常の射撃の射程が伸ばせるので曲射を使う意味が薄い
- 極限状態の相手に撃って硬化部位に当たると、置き攻撃かつ真上からの攻撃にもかかわらず
見事に移動先のこちらを狙って弾き返してくる
MHX
- MHXではスタイル次第でどの弓でも一応使用可能になった。
4つあるスタイルのうち、ギルドとストライカースタイルで使用可能。
威力を上げるスキル「特定射撃強化」が追加され、
ドボルベルクのような、曲射が有効なモンスターも復活しているが…
- つまり自由選択であるはずの狩猟スタイルで剛射か曲射かが決まるため、
「プレイスタイルに応じた自由な狩猟スタイルの選択」が弓では事実上不可能になっている。
- MHXでは平坦なMAPの増加やドボルベルクの復活など、多少は使いやすくなったものの、
モーション値自体はMH4Gと同じく低いままであり、上方修正はされていない。
それどころか、攻撃力、属性値(状態異常ビンによるものも含む)にマイナス補正がかかるという、
更なる弱体化が行われる始末。
剛射に適用するつもりだったマイナス補正を誤って曲射に付けてしまったのだろうか?
今作から登場した獰猛化したモンスターは疲労状態にならないため、
曲射の特色である減気効果の使い所までも減ってしまっている。
一方の剛射は弱体化どころか、ブシドースタイルや特定射撃強化スキルによって更に強化が進んだ事もあり、
結局曲射は全く注目されないという残念な結果に。
MHXX
- この事態を鑑みてかMHXXでは特定射撃強化による補正が破格の1.4倍になり、
さらに状態異常ビンの蓄積値と爆破属性の属性値にかかるマイナス補正が軽減された。
しかしながら肝心のモーション値は現状維持の上、攻撃力・属性値にかかるマイナス補正もそのままであるため、
特定射撃強化による補正を加味してもMH4(G)の時代より弱い。
一方の剛射はといえば、剛射後に更なる追撃を行う剛連射が新たに登場。
そのままでも1.3倍の攻撃力補正があるのに加え、特定射撃強化による補正まで乗るなど、
もはや差は開く一方である。- また、ブレイヴスタイルでは剛溜め時の専用矢が曲射タイプによって変化する。
剛溜めは効率よくブレイヴ状態に移行するためには必要不可欠な存在なのだが、
曲射が爆裂型の弓の場合、専用矢が曲射同様吹き飛ばしの効果を持つ。
そのため、使用の際にいちいち周囲を巻き込まないようにするか、
場合によっては爆裂型の弓自体を使用しないといった選択をせねばならず、
曲射に対する不満要素がまた一つ増える形となっている。
- また、ブレイヴスタイルでは剛溜め時の専用矢が曲射タイプによって変化する。
- MH4Gまでは曲射向けの弓を選ばないようにすれば済んだ*3のだが、
MHXでは狩猟スタイルの選定、MHXXでは更にブレイヴスタイルを使う際の武器の選定など、
かなり重要な部分に非常に悪い影響をもたらしてしまった。
MHWorld
- MHWorldでは弓の仕様が大幅に変更され、全ての弓で曲射と剛射が両方使用可能となっている。
また、曲射から剛射に、剛射から曲射に連携することも可能となった。
曲射で降る矢弾の量も著しく増加している。ただし残念ながら属性やビン効果は乗らなくなった。
剛射も性質が根本的に変化した事で、両者の関係性に起因する問題(要は「曲射か剛射か」)は生じなくなった。- ちなみに本作では溜め段階に関わらず曲射を放つことが可能だが、
溜め動作を挟まずに○を押すとクイックショットになるので注意。 - 説明がなく分かりにくいが、曲射時の○ボタン押しっぱなしで発射前の姿勢で待機できるようになった。
この姿勢は溜めモーションではないのでスタミナを消費しない。
キャンセルは出来ないが、この待機中はL2の照準ボタン+左アナログスティックで曲射の着弾位置を動かせる。
自分の近くには落とせず、距離もある程度までではあるが
危険を減らして設置できるため便利。
しかも曲射の強化スキルであった特定射撃強化は、今作では特殊射撃強化と名前を変えたが、
なんと強化の対象が竜の一矢に変わり、曲射は対象外になってしまった。
強化補正が掛けられなくなった分さらに弱体化したとも言える。- ただでさえ威力が低い上に属性も状態異常値も乗らなくなってしまったので、火力的には全く役に立たない。
とはいえ、強打の装衣を着た状態で曲射を頭に当てれば、速効でスタンを狙うことができるようになった。
ソロで狩る場合はあくまでスタン取り用としてだが運用の余地があるだろう。
攻撃技ではなく「スタンを取るための補助技」くらいの立ち位置に調整してあるのかもしれない。 - 一方、マルチの難易度ではスタンが取りにくくなること、味方をこかしてしまうことから使用は控えるべきである。
なのだが、先述の通り剛射から連携が可能…というか、○を連打していると勝手に出てしまう関係上、
誤発してしまう弓初心者も多く、
マルチプレイにおいては旧作における片手剣の剣盾コンボのような存在となってしまっている。
- ちなみに本作では溜め段階に関わらず曲射を放つことが可能だが、
- そして、MHRiseでは……
MHRise
- MHRiseにて曲射にも大幅なテコ入れが入る。
しかしそれは一切の攻撃能力を捨て支援専用技として生まれ変わらせるという大胆なものであった。
- 溜め中にAを押すことで発動する。
このときAを押し続けると着弾地点が表示され、更にZLを押しながら着弾地点を前後左右に移動させることができる。
溜め段階による性能の変化はなく、使うなら溜めずにすぐ使っていい。
- 放たれた矢にも当たり判定があり、障害物に当たると即座に支援が放たれる。
闘技場の戦場に降りる直前の位置で撃ったり、闘技場のテント入り口前(低い屋根がある下)で撃つとそれらに阻まれて射撃位置にいながら支援効果を受けられる。
- 曲射タイプも今までとは打って変わって回復・会心・耐衝の3タイプに分かれている。
タイプによって色の異なる光が降り注ぎ、浴びたハンター(自分を含む)とオトモに有利な効果をもたらす。
ちなみに触れた瞬間に効果が発揮されるため、光を浴び続ける必要はない。
- 回復型
- 緑色の光が降り注ぎ体力継続回復状態を付与する。
10秒かけて体力を60回復する。
体力継続回復は通常の自然回復と異なり効果中は赤ゲージを超えて常に回復し続ける。
回復という汎用性が高い効果により、適当に使っていても味方全体の体力を高く保つことが可能。
一方で自分用としてみると翔蟲受け身から回復薬を飲む方が安全で手っ取り早いため微妙なところ。- 曲射の回復は毒・猛毒・火属性やられによる減少よりも早く、ハンターの状態を問わず効果を発揮するため、
大ダメージ+毒等の所謂根性殺しを実質的に無効化する。狙ってできるものではないが。 - 攻撃力は皆無の為に当然自分のDPSは落ちるが、定期的に狩猟対象モンスに向かって撃ち込んでおくだけでも、
マルチなら近接武器メンバーがごりごり回復していくので味方がかなり強気に攻め込める。
微量ダメージが残っている場合に更に回復するかどうか、と悩む所にこれが降ってくるのもかなり有り難い。 - 小型に小突かれてミリだけ減ってしまった、地上に残った火球などの判定で少し削られた、等といった、
いちいち納刀して回復薬を飲む程じゃない時にちょびっと回復できる方法としては割と優秀。
特にフルチャージを採用したい場合、ノーダメの自信が余程無い限りコレが欲しくなるだろう。 - 赤ゲージでも自動回復する性質上本作の後半アップデートで追加された狂化ビルドと相性がよい。
体力の減少を相殺を通り越して押し返すことも可能で、武器を畳まずに使えるのも有用。
- 曲射の回復は毒・猛毒・火属性やられによる減少よりも早く、ハンターの状態を問わず効果を発揮するため、
- 会心型
- 赤色の光が降り注ぎ会心率UP状態を付与する。
効果は+15%、持続は10秒。
持続の短さと効果量が釣り合っておらず、自己強化用としてはむしろ曲射モーションに掛かる時間が勿体ないほど。
PTプレイなら一斉攻撃を仕掛ける前に掛けてあげることでそれなりに効果が見込めるか。
- 耐衝型
- 黄色の光が降り注ぎのけぞり無効状態を付与する。
効果時間はおよそ25秒。
スーパーアーマーの少ない武器には特に嬉しいが、最も効果があるのは弓使い本人だろう。
MHRiseの弓にはモンスターに張り付いて身躱し矢斬りと接射を繰り返す戦法があるが、
一連のモーションにはSAがないためPTプレイだと味方に転ばせられやすい。
そこでこの曲射を使うことで自分は転ばなくなり、味方も矢斬りで転ばせてしまうことがなくなると一石二鳥である。
- 総じてソロで使うには恩恵が薄く、マルチではありがたい効果であり、名実共に支援向けの技に変化した。
曲射タイプもそれぞれ異なる有用性を持ち、かといって活用を強要されるほど強力でもないため、
武器やプレイスタイルの自由を奪うものではない。
全くの別物になったことはさておきこれまでの失敗を活かした調整になっているといえよう。 - 当たり前といえば当たり前だが降り注ぐ光は当たり判定のあるものに遮られてしまう。
ナルハタタヒメが浮かばせる空中の足場などの上に放つと地上には届かないので注意。
MHF
- MHFではMHF-G1から使用可能になった。
- MHFにはシステム上減気効果が無いため、これでスタンを取るのは現実的ではない。
ただしMHFはかつて流行した通常弾超速射対策として、
背中表面に弾弱点を持つ大型モンスターがいくつか見受けられる。
また、ホストラグの影響を受けにくい攻撃方法であるため、
味方の巻き込みに気をつければPTプレイでも運用性そのものは高い。
- 2013年~2014年前半期には「普通に撃つより曲射を連発したほうが強い」という風潮も一部であったが、
モンスターの肉質傾向の変化、溜め連射、昇天煌弓などの強力な攻撃手段の追加、
クリティカル距離補正が乗らず、MHF-G7の上方修正で通常射撃とのモーション値差が縮まっており、
徐々に状況次第で運用する選択肢の一つに留まっていった……
というか、MHF-Z以降は全くと言っていいほど用いられることは無かった。- 弓の秘伝スキルである弓技【弓鬼】を発動させたとき限定で、溜め2からも使用可能になる。
溜め2から使用した場合でも威力や飛距離等の特性は溜め3と変わらないため、
ビン消費は激しくなるが純粋に手数が向上することになる。
なお、しゃがみ照準撃ちでは使用できない。
- ちなみに爆裂型曲射の仕様がメインシリーズと異なっており、
穿龍棍を除けば味方への巻き込みリスクは小さい。
- 弓の秘伝スキルである弓技【弓鬼】を発動させたとき限定で、溜め2からも使用可能になる。
MHST2
- MHRiseでのあまりに大きな仕様変更の陰に隠れてしまっているが、地味にMHST2にも登場。
何気にMHF以外のゲーム媒体における派生作品では初登場である。
- 初期は使用できないが、サブクエストをこなして秘伝射術【曲射】を入手すると使用可能になる。
ノータイプの全体攻撃になっており、三すくみに関係なく安定してライダー含む全体に
ダメージが与えられるため、非常に優秀なスキルとして活躍が期待できる。
要はデメリットを無くして火力を落とした前作のコレ。- 武器などによって曲射の性質が変わることは無く、ダメージは相手1体に対し5発1セットで入る。
見た目は放散型の曲射に近いが、メインシリーズのそれよりもかなり範囲は広そうだ。
- 武器などによって曲射の性質が変わることは無く、ダメージは相手1体に対し5発1セットで入る。
- 作中で共闘パートナーとして戦いに加わる弓使いハンターのカイルも加入当初から使用する。
ただしAI故に、カイルと組んでダブルアクションに持ち込みたい時にも空気を読まずに使われてしまうこともある。
ちなみにもう一人の弓使いであるアルマはクリア後に使用する。
- 前のターンに「溜め」を使っていた場合、当然ながら次のターンの最後には剛射が使われる。
つまり、こちらでも「曲射→剛射」と言う夢(?)のコンボが見られることもある。逆はターンを跨がないと無理だが。
- ちなみに、カイルの狩技であるミティオリックアローも相手の頭上から矢を降り注がせるため、
ある意味では曲射に近いと言えば近いか。
まああちらは射撃直後から矢の軌道が意味不明な勢いで曲がりまくっているのだが。- こちらは爆裂型の曲射に近いと言えば近い。
曲射の種類
- 以下はMHW:I以前のメインシリーズとMHFで登場したものである。
- 集中型
- 上空で矢が弾け、無数の礫となって降り注ぐ。
攻撃範囲は狭いが、それ故に使いこなせればモンスターの弱点をピンポイントに狙い撃てる。
目まい値も高いのでスタンを誘発しやすいのも大きな強み。
最大で5ヒットするが、弾ける前に何かに当たってしまうと1ヒットしかせず、矢もそこで消えてしまう。
水中で放った場合も一定距離で弾け、一定範囲に礫がばら撒かれる。
- 放散型
- 集中型と同じく空中で弾け、無数の礫となる。
ただし、こちらは広範囲に飛び散るため、多少大雑把な狙いでも当てることができる。
小型モンスターや素早いモンスターが相手でも安定したダメージを与えやすく、
減気効果も高いのでモンスターを疲れさせやすいのも長所。
その代わり頭部に集中させにくく、目まい値の蓄積がいまいち。スタンは狙いにくい。
また、その攻撃範囲や多段ヒットの特性はPTプレイでは味方の邪魔になりやすい。
水中での特性やヒット数なども集中型とあまり変わらないが、
こちらは全方位に礫がばら撒かれる。
MHFでは全ヒット時のモーション値が最も高いことやラグの影響を最も受けにくい関係で、
味方巻き込みリスクが無いガンナー4名のPTで運用されることが多かった。
現在ではガンナー4名PTが結成されることがほぼ無くなったため、相対的に使いにくくなっている。
- 爆裂型
- メインシリーズとMHFとで特性が若干異なる。
メインシリーズではモンスターを貫通して落下し、地面へ着弾すると爆発する。
見た目こそ爆発であるものの、徹甲榴弾などと違い肉質無視ダメージではない。
また、モンスターを貫通して例外なく地面へと直行するため、
背中などの高い位置に弱点があるモンスターが相手の場合、爆風が届かず威力が激減する可能性がある。
一定以上の高さを飛ぶモンスターには当たりすらしない。
なぜこんなことが起こるのか? 考えたら負けである。
目まい値は高いが、頭が高い位置にあるモンスターの場合は爆風部分を当てづらい為、活かすのは難しい。
逆に腹等地面スレスレの部位が弱点で、普通の射撃を当てにくいモンスターには相性がいい。
また、必ず地面で爆発して脚部に当たりやすいため、脚へのダメージ怯みによる転倒を誘発しやすい。
変態の域に達した手練れの爆裂曲射使いは、突進するモンスターに偏差爆撃を撃ち込んでそのまま転がしたりする。
水中でもモンスターを貫通し、地形にぶつからなくても一定距離で爆発する。
スタン値や状態異常の蓄積、単発の物理威力は4種の曲射の中で最高。
その反面、ヒット数の少なさのために属性ダメージはあまり稼げない。
一方、MHFでは地面のほか、モンスターに直撃しても爆発し、
着弾ダメージの他に肉質無視の爆発ダメージが設定されている。
この肉質無視ダメージは攻撃力と強撃ビンの威力補正が全て乗るが、会心と属性ダメージは発生しない。
着弾時の爆発は巻き込まれた仲間をぶっ飛ばしてしまうため、放散型以上にPTプレイでは使いにくいが、
ぶっ飛びによる無敵時間があることや、
モンスターの背中に当てれば地上の味方を巻き込むことは少ない*4ため、危険性自体は最も低い。
なおこちらの合計モーション値は曲射の中では最低であり、着弾ダメージの属性補正も0.2倍と極めて低い。
肉質無視を活かし、硬い背中を狙う場合などに役立つと言える。
- 切断型
- MHFにのみ存在。
上空に矢を放った後、手前から奥に向かって矢の雨が降り注ぐ。
その降り注ぎ方の性質上、射程がいくらという表現は難しいが、集中型ほど当てにくくはなく、
逆に放散型ほど味方を巻き込みやすいわけでもない、という非常にバランスの取れた曲射。
汎用性に特化しているため、特定の部位を集中攻撃するにはやはり集中型が向くが、
横軸さえ合わせれば多少モンスターとの距離が曖昧でもそこそこヒットする点で非常に優秀。
向かって正面方向への攻撃範囲が広いため、
貫通矢の攻撃範囲そのものを上空から降らせるような感覚に近い。
また、最大の特徴として、"切断型"の名の通りモンスターの尻尾を切断することも可能。
切断属性は付与されているものの、あくまで弾肉質でダメージ計算されるようになっている。
また、1hitあたりの威力が最も低い(合計モーション値は爆裂型・集中型より高い)。
余談
- 放散型/集中型で落ちてくる弾をよく見ると、小さなトゲ鉄球のような形状をしているのが分かる。
爆裂型はMH3Gまではただの爆発エフェクトのみだったが、MH4以降は炸裂の瞬間に
爆発と同時にトゲ鉄球が飛び散るような演出に変更された。
- MHXではボウガンに「重撃弾」、弓に「重射矢」という新たな矢弾が追加されたが、
これらは発射後すぐに猛烈に下に落ちるという特異な軌道を描く。
そのため、自分と同じ高さにいるモンスターに当てようとする場合でもかなり上に照準を向けなければならず、
結果的に本来の意味の「曲射」に近い射撃方法をとることになる。- (重撃弾と重射矢はこうしないと遠くの敵に当たらないが)遠くの相手に当てられる、
落下する事による高威力(クリティカル距離)という性質や、障害物を通り越しての射撃が出来るという長所、
時間差が生じて当てにくかったり未来予測が要求される欠点もそのまま当てはまる。 - ボウガンの場合、ほぼ似た様な弾道と性質を持つ大砲弾もある。
重撃弾とは別物として扱われるだけあって、それぞれにそれぞれの性質や癖があり使い分けに悩む所だが
大砲弾の方は武器のイメージを踏襲するネタ要素として話題に上がる機会の方が多い。
また、エリアルスタイルでのジャンプ射撃での活用に於いては評価が高い。
- (重撃弾と重射矢はこうしないと遠くの敵に当たらないが)遠くの相手に当てられる、
- 冒頭でも述べた通り、MHWorldのヘビィボウガンで拡散弾を撃つ際には、従来と異なり曲射軌道を描くように放つ。
その様子はまるで迫撃砲。
発射前には、弓の曲射と同じように弾の軌道と着弾地点が赤いラインで表示される。- MHRiseでもこの仕様が続投し、ライトボウガンでも拡散弾の曲射が可能になった。
また、一部のヘビィボウガンは従来のような水平軌道で拡散弾を発射するタイプになっている。
- MHRiseでもこの仕様が続投し、ライトボウガンでも拡散弾の曲射が可能になった。
- 実はモンスターにも、この曲射に似た技を使ってくるものが存在する。
- MH4G以降に登場するゲリョスのG級個体は、毒ブレスを上空に放ち時間差でハンターを攻撃する。
着弾までの時間は長いが、天井などに当たるとその場から滴り落ちてくるため、
予想よりも早く落下してくる場合もある。 - MHXで初登場した二つ名持ちモンスターの一体・白疾風ナルガクルガは、
尻尾を振り回すおなじみのモーションから、
何とハンターを狙って山なりにどころか途中で明らかに軌道を変えて飛んでくるトゲ弾を発射してくる。
公式ガイドでは、この技が「トゲ弾(曲射)」と表記されている。- 真っ直ぐ飛んでくる通常種のトゲ弾(白疾風もたまにこちらを繰り出す事がある)とは異なり、
着弾までかなりのタイムラグがあるため、見てから避けるのは容易であるが、
この攻撃に気を取られると、白疾風本体の攻撃を受ける可能性もがあるためかなり厄介。
4人PTの場合、この攻撃は誰をターゲットにしているかわかりづらい為、
迂闊に距離を置いてアイテムを使用すると、いきなり大ダメージをもらうことがある。
トゲ弾の真下には影があるので、これを目安に回避するタイミングを取るとよいだろう。
更にクエストのレベルが上がると、トゲ弾曲射を3連発してくるようになる。 - MHST2では「追尾トゲ弾」と言う名称になっており、対象の回避率を無視するようになった。
これらのことから、どうやら本当に軌道を変えて追尾するトゲ弾であるらしい。理屈は不明。
- 真っ直ぐ飛んでくる通常種のトゲ弾(白疾風もたまにこちらを繰り出す事がある)とは異なり、
- また、MHXのラスボスモンスターであるオストガロアは、索餌形態かつ外周部の水場に陣取っているときに
背部の噴出孔から巨大な粘液塊を臼砲の如く発射して攻撃してくる。
その見た目に恥じない程の射程と攻撃範囲を誇り、特にバリスタに張り付いているときに脅威となる技だが、
着弾地点に影が落ちてからバリスタから降りて避難する程度の猶予はある為、落ち着いて回避しよう。 - また、MHF-G10にて登場した遷悠種のナルガクルガは、
毒を含んだトゲ弾を上空へばら撒き、自身も十八番のビターンで追撃する技を身につけている。
白疾風のトゲ弾曲射を集中型だとすれば、こちらはさしずめ放散型といったところか。
こちらのトゲ弾は多段ヒット+前述の通り毒入りになっているため、
体力を一気に削られる上に、次のビターンの回避が難しくなりやすい。 - これらの他にも、岩のような質量の大きいものを飛ばしてくる攻撃は、曲射軌道になっているものが多い。
- MH4G以降に登場するゲリョスのG級個体は、毒ブレスを上空に放ち時間差でハンターを攻撃する。
関連事項
武器/弓
武器/弓/派生作品
アクション/剛射
アイテム/拡散弾 - MHWorldからは曲射と同じ技法で撃つようになった