モンハン用語/イャンクックオンライン

Last-modified: 2025-08-12 (火) 02:01:08


\デーン/
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 〈 Hunter Rank 13 / Weapons Master 〉 


初代MHのオンラインで発生したここから始まる苦行
HR13。それは夢にまで見た上位ハンターへの入り口…のはずだった

目次

概要

  • 初代MHのミナガルデにおいて、ラオシャンロンを撃退し、一通りの飛竜の討伐をこなしたハンターたちは
    31000HRPを貯め、待望のHR13即ち、上位(ハードクラス)へと昇格していく。
    上位のモンスターは強いのかな、どんな素材が手に入るのかな、そもそも上位ってなんだろう…
    そんな思いを巡らせながら、クエスト受付に向かうと…

    1/5枚 

     採集クエスト 
     森のキノコ狩り 

    2/5枚 

     採集クエスト 
     クリスタルハンティング! 

    3/5枚 

     採集クエスト 
     幻の珍味を追え! 

    4/5枚 

     討伐クエスト 
     怪鳥イャンクック襲来! 

    5/5枚 

     採集クエスト 
     特産キノコ捜索網! 


    ………大型モンスターの討伐クエストが
    イャンクックしかないのだ
  • 初代MHは5つのクエストがランダムで抽選され、その中から受注できる仕組みである。
    そのため、クエスト一覧を一度見た時点では誰しもが「たまたまかな?」と思ったことだろう。
    しかし、何度クエストを終わらせて帰ってきても、討伐クエストは
    ランゴスタランポスの駆逐作戦、3頭のドスランポスの討伐…そしてイャンクックのみである。
    当時のドスランポスが何らかの攻撃を当てれば怯むという仕様を考えれば、
    狩猟らしい駆け引きができる相手はイャンクックだけなのである。
    そのため、この現象は当時のプレイヤーたちにイャンクックしかやることがないという強烈な印象を与えた。
    間違いなくイャンクックオンラインそのものである。
    なお、当時の公式ガイドブックではこの状況について「クックマラソン」という記述で表されてもいる。
  • …とはいえ、ここまでであればただ追加モンスターが少ないだけの話である。
    しかし、イャンクックオンラインの異常さは、ハンターランクポイントのシステムにこそ見られる。
    HR13からHR16までの街★4のクエストランクを抜け出し、
    HR17(83000HRP)の街★5に上がるためには、52000HRPが必要である。
    一方で、森と丘ジャングルの2種類のイャンクック討伐で得られるのはそれぞれ
    たったの310HRP/320HRP………。
    これが何を意味するかといえば、他のキークエストを終わらせたとしても、
    まだ160回程度イャンクックを討伐する必要があるということである。
    このため新米の上位ハンター達は否応なく修行僧と化していった。
    • あまりの過酷さにカプコンが設定を間違えたのではないかと思う仕様である。
      実際、★4より★5の方がHRPの多い討伐クエストが揃っているにもかからわず、
      街★5から★6に上がるために必要なポイントは42000HRPと、
      当該の52000HRPよりも何故か低く設定されている。
      イャンクックは上位の理不尽さ厳しさをも教えてくれる先生として立ちはだかったのだった。
    • さらに★4のクエストは★1を上位版に移植しただけの同じクエストであり、
      既視感しかないということも、これを倦じる要素であった。
      特産キノコの納品が2種類もあったりと、
      「これが本当に上位というものなのか?」と考えざるを得ない状況となっていた。
      また、ドスランポスの3頭討伐は190HRPしか貰えない上に、
      死体が消えなければ残りの相手が出現しないため、待ち時間が面倒である。
      したがって、上位の狩猟生活を味わいたければ必然的にイャンクック一択だったのだ。
    • 挙げ句の果てに当時のイャンクックには上位クラス専用素材が存在しないため、武具の新調も行えない*1
      更に強い武器の評価もある程度固まっていたことや、アイテムボックスもアイテム100枠、武具64枠という厳しい制約から、
      当時はいらない素材は金策のためにも即処分してしまうことも多かったため、
      さんざんイャンクックを狩って得た素材も、売却する程度の使い道しかないのも作業感を強めている。
  • そして最も恐るべき点は、イャンクックオンラインはエンドコンテンツでもなんでもない、
    ミラボレアスに向かうただの通過点に過ぎないという事であろう。
    ひとつ上のクエストを受注するための昇格に、
    これまでやったモンスターを100頭以上狩猟するというのはどう考えても異常極まるものがある。
    しかし初代であるが故に比較対象も存在しないため、プレイヤー達はそういうものとして受け入れざるを得なかった。
    • ただ、こうまで道のりが長いと、不思議とゆったりとHR上げに取り組んでしまうものである。
      鉱石素材の要求数がMH2以降などと比べ多く、採掘・採集で寄り道することが普通に行われていたり、
      時にはフィールドの温かみのある遠景絵画を横目で見ながら
      ハイキング気分で討伐に向かうプレイヤーもいたため、
      何か「ミナガルデ時間」のような妙な感覚によって、急かされる雰囲気では無かったことも助けとなっている。
      言い換えると、イャンクックオンラインに耐えられるような
      ゆとりある時間と少しの気概を持ったプレイヤーしか遊んでいなかったということかもしれない。
  • それでも、さらなる上位の刺激を求め、常に攻略が模索され続けたことは言うまでもない。
    以下に代表的な脱出方法を示す。

下位ディア・グラビオンライン

  • 下位のディアブロスグラビモスの方が、実は上位のイャンクックよりHRPは高かったりする。
    400HRP~430HRPも貰えるため、イャンクックに飽きた時や5つのクエストにない時、
    あるいはハメによって楽に感じる場合はこちらのモンスター達が好まれた。
    とは言っても、これらのみで踏ん張ったとしても120頭程度討伐することに変わりはない。
    もとより、これら全てがクエスト抽選から外れる場合もあるのだが…。
  • この攻略法の欠点は、上位昇格のために何度も狩ったであろう下位モンスターと再びやり合う覚悟があるかという点である。
    下位ディア・グラビのいるランクを抜けるには19000HRP必要なため、
    概ね数十頭はすでに狩ってしまっていることだろう。
    その上、下位での欲しい装備などは完成している頃と想定されるため、
    素材にあまりうま味がないことも倦厭されがちなポイントである。

黄金魚オンライン

  • ★4の「幻の黄金魚を探せ!」では、なんと出血大サービス500HRPも稼ぐことができる。
    それどころか、老山龍の撃退を除いて、★5までのクエストの中で一番上昇HRPが高いクエストである。
    それ故、★5に到達したとしても、このクエストに向かうプレイヤーもいたりする。
    当時は持ち帰れた黄金魚を5匹納品するだけであり公式ガイドブックにも特筆事項として記載があるほど人気や知名度も高く、
    フレンドと共に行けば、片方のプレイヤーが4匹納品→リタイアを繰り返すことで、ガンガンポイントを稼ぐことが可能である。
    ソロであっても上限の10匹釣れば、2回分もクリアできてしまうお得感まで付いてくる。
    • 加えて、黄金魚はどのフィールドにもいるため、
      ふらっと立ち寄って黄金魚がいれば釣ってストックしておけるという手軽さもある。
      特に、火山のグラビモス、森と丘のイャンクックでは、安全に、且つついでにBCで釣ることができる。
      狩漁生活などというのがピッタリの作戦である。
      何気に釣りの固定カメラアングルに情趣を感じて、暇を潰していたプレイヤーにも好まれた作戦だった。
  • この方法の問題点はやはり1点。
    「自分は今、一体何をやっているのか…」という精神的な負担が生じることである。
    ひたすらエリチェンを繰り返しながら、水面を覗いていると、
    なんだか文字通り修行僧の禅問答でも浮かんできそうな気になってくるだろう。
    さらに黄金ダンゴが無いため、発生したとしても黄金魚が食いつくまで待つことになる。
    • 仮にこれだけでHRPを稼ごうとすると、500匹程度釣る必要がある。
      もちろん、一部の釣りバカを除いて他のクエストをこなしながらのことだとは思うが、
      それでも、ちょっとした長期イベントなのではないかと考えるまでに釣りに勤しむ必要がある。
    • 初代の頃のコンセプトに対する開発者の考えとして、
      「肉ばっかり焼いているプレイヤーもいれば、釣りばっかりしているプレイヤーがいてもよい」
      というものがあるが、開発側の思いと完全に一致していたかどうかとはいえ、
      肉屋や黄金魚オンラインにより、本当にこのようなプレイヤーがいたことは事実である*2
      にしても、どちらも過酷だが…。

一対の巨影オンライン

  • 完全寄生型の方法。人脈がモノを言う。
    一対の巨影を代表とした、1000HRPを稼ぐことができる★6のクエストに参加するやり口である。
    野良でも受け入れてもらえないことはないだろうが、ミラボレアスまでたどり着いたフレンドがいると回転が良くなる。
    黒龍槍でリオス夫妻を薙ぎ倒して貰えば負担も少なく、最短の50回程度で★5に昇格可能。
    ただし、上位レイアの突進の猛攻で力尽きるなど無いように、
    MHでの戦法そのものが未知であった当時からすれば、中々な腕前のプレイヤースキルは身につけておく必要はある。

その後

  • このように、どう転んでも大変険しい事に変わりなかったため、MHGでは改善が図られた。
    旧★4~★6が新★4,5に圧縮され、上位自体が57800HRPで駆け抜けられるようになった。
    また、モンスターとしても旧★4,5が新★4に登場するようになったため、
    イャンクックオンラインのような苦行は完全に消滅した。
    黄金魚クエに関しても230HRPにまで引き下げられ、
    精算アイテムのシステム導入により効率が大幅に低下し相対的に討伐クエストの価値が上がることとなった。
    加えて、MHGでは現在のランクより下のランクのクエストを受けると、
    貰えるHRPが10~50%減少するようになったため、現在ランクのクエストを受けることが良しとされるようになった。
    • それ故、HR上げが丁度良い難易度となり目標に手が届きやすくなったこと、
      クエスト表示数も5枚から8枚になり連続して目的のクエストに行きやすくなったこと、
      そんな背景から徐々に「効率化」の概念が生まれ始めたと言ってもよいであろう。
      イャンクックオンラインの遺したものは、我々の想像より遥かに大きなものなのだろうか。
      同時に、苦行に身を投じたプレイヤー達の原動力とは何だったのかを深く問いかけてくる事象でもある……のかもしれない。

関連項目

シリーズ/モンスターハンター
モンスター/イャンクック
システム/ハンターランク
システム/上位クエスト
モンハン用語/カマキリオンライン
モンハン用語/アルシュベルドオンライン
システム/Gランク - MHF-G1で繰り広げられたクッキー蟹ポカラ丼オンライン


\デーン/
 現在のポイント: 83140 

 〈 Hunter Rank 17 / Glorious Braver 〉 
よし、釣るか! 黄金魚!


*1 当時の上位装備は下位素材を使いつつ、上位鉱石のドラグライト鉱石などを用いるものも多かった。
*2 ちなみに、こんがり肉15個を納品するだけの上位クエストも用意されており、こちらは130HRP稼げる。要するに、肉ばっかり焼いていてHRをあげることが可能。やる人はまずいなかったが。