基本データ
解説
- インゲンマメとくにシロインゲンマメを用いてよく煮込み甘辛く味付けしたもの。
インゲンマメは南北アメリカ大陸を原産とする食物で、ヨーロッパにはコロンブスの航海によって持ち込まれた。
同時期にもたらされたじゃがいもやトマトと異なり、インゲンマメは見た目の違和感も少なく、栽培も容易だったためヨーロッパ諸国で急速に普及した。
乾燥させたインゲンマメは運搬も保存も容易で、食べるときは水で戻して煮込めばよく、塩辛い保存食の塩漬け肉などの付け合せに最適だった。 - こうしたインゲンマメは航海においても保存が容易で腹持ちがいいため非常に重宝された。また軍隊でも携行食として重視された。
- やがて19世紀になると缶詰食品が一般家庭や軍の長期保存食として一般に流通し始める。
ここでもインゲンマメと豚肉をトマトソースで味付けした食品は長く人気を博した。 - ベイクドビーンズは伝統的なイングリッシュブレックファストに欠かせないとされ、現在でも欧米諸国では人気のある食品である。
他の野菜と違い長時間に混んでも栄養素がほとんど流出せず壊れることもない上に、コレステロール値を下げることも実証されている。
アミノ酸のバランスもよく、摂取の奨励される食品である。 - 欠点として生のままでは毒性があり、下痢などの中毒症状を引き起こしやすい。
毒性もタンパク質のため煮込めば消えるので、栄養価が壊れないことも相まってクタクタになるまで煮込まれるのが一般的である。 - 19世紀にアメリカ海軍の正式な糧食の一つとして採用されたため、シロインゲンマメはネイビービーンズとも呼ばれる。