No502 済南/元ネタ解説

Last-modified: 2022-05-26 (木) 13:35:06
所属中国人民解放军海军
艦種・艦型051型ミサイル駆逐艦
正式名称济南 (105)
名前の由来济南市 中華人民共和国山東省済南市
起工日1968.12.24
進水日1970.7.30
就役日(竣工日)1971.12.31
除籍日(除籍後)2007.11.15(以降博物館船へ)
全長(身長)132m
基準排水量(体重)3198英t(3250t)
出力73/64型重油専焼缶4基453型蒸気タービン2基2軸 36000PS(35507shp)
最高速度36.0kt(66.67km/h)
航続距離18.0kt(33.33km/h)/3000海里(5556km)
乗員310名
装備76式130mm連装砲1基2門
76式37mm連装高角砲4基8門
61式25mm連装機銃4基8門
海鷹一号対艦ミサイル三連装発射機2基
75式240mm十二連装対潜ロケット砲2基
64式爆雷投射機2基
建造所大连造船厂
(大連船舶重工集団有限公司大連造船所 中華人民共和国大連市)
  • 済南は051型ミサイル駆逐艦の1番艦にして、中華人民共和国初の国産艦。
    外洋航行能力に乏しかった鞍山級の欠点を克服し、70年代以降の中国海軍の主力として活躍、改良型を含め17隻が建造されほとんどは21世紀まで就役していた。
  • 051型(NATOコードネーム:旅大(ルダ)級)は、前級・6607型(=鞍山級)に次ぐ中華第2世代ミサイル駆逐艦。
    ソ連の供与により中国にて活動を開始した旧7型(グネフヌイ級)駆逐艦4隻は、ミサイル搭載改造も施され「四大金剛」の異名と共に長らく活躍していたが、活動海域が渤海に限定されるなど性能面でやや不足があった。
    そこで外洋航行能力、特に太平洋での活動が可能な駆逐艦が新規に開発されることとなった。
    ソ連の56型(コトリン級)駆逐艦をモデルとしたこの開発計画だったが、中ソ対立の深刻化した60年代前半には作業が一時中断する憂き目に合うなどがあり、実際の建造に至ったのは同年代末、就役は70年代以降となってしまう。
    実のところ文化大革命の影響などで完成度には難があり、本格運用にこぎつけたのは80年代からであった
  • 済南は1968年末起工、70年7月進水、71年末就役。
    大連近海にて公試を繰り返したのち、北海艦隊*1に配属。
    当時はまだ数少ない水上戦闘艦であったこともあり、済南は就役後幾度となく機器試験の対象となった。
    86年にはヘリコプターの運用試験も行われることとなり、艦尾部分の主砲などを下ろしてヘリパッドと格納庫を増設、中国海軍初のヘリ搭載駆逐艦となった。
    この航空実験艦としての役目は済南のみに割り振られたものであり、それゆえNATOコードでも改修後の済南を「旅大II型」として別分類にしている。
    36年にわたる就役期間の末2007年11月に退役、中国人民解放軍海軍博物館に移管され、翌年1月から青島にて展示されるようになった(ほかにも鞍山などが滞在)。

*1 渤海・黄海一帯を管轄する