オルカン (M級駆逐艦 ミュルミドン)
性能諸元
・基本性能
Tier | 6 | 種別 | プレミアム艦艇 |
---|---|---|---|
艦種 | 駆逐艦 | 派生元 | - |
国家 | ヨーロッパ | 派生先 | - |
生存性 | 継戦能力 | 15,700 | |
装甲 | 6-20mm ・防郭 0-1mm ・艦首・艦尾 0-1mm ・砲郭 0-1mm ・装甲甲板 0-1mm | ||
対水雷防御 | ダメージ低減 | (-) 0% | |
機動性 | 機関出力 | 48,000馬力[hp] | |
最大速力 | 35.0ノット[kt] | ||
旋回半径 | 590m | ||
転舵所要時間 | 3.1秒 |
隠蔽性 | 通常 | 副砲 | 主砲 | 火災 | 煙幕 | |
---|---|---|---|---|---|---|
海面発見距離 | 6.6km | - | 0.0km | 0.0km | 0.0km | |
航空発見距離 | 3.4km | - | 0.0km | 0.0km | - |
射撃管制装置 | 船体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
---|---|---|---|---|
- | mod.1 | 10.6km | 102m |
主砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 | 弾種 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 120mm/50 | 3基×2門 | HE弾 1,750(9%) AP弾 2,250 | 5秒 | 9.0秒 | HE 62LBS AP 62LBS |
副砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 射程 |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 102mm/45 QF Mk V | 1基×1門 | HE弾 1,500(6%) | 4.0秒 | 5.0km |
魚雷 | 船体 | 口径 | 基数×門数(片舷) | 最大ダメージ(浸水) | 装填 | 射程 | 雷速 | 発見 |
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- | 533mm M1943 mod 1 | 1基×4門(4門) | 10,700(173%) | 70秒 | 9.0km | 70kt | 1.6km |
対空砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 秒間平均ダメージ | 射程 |
---|---|---|---|---|---|
- | 20mm/70 Oerlikon Mk IV | 6基×1門 | 22 | 2.0km | |
40mm/39 QF Mk VII | 1基×4門 | 13 | 2.5km | ||
102mm/45 QF Mk V 120mm/50 QF Mk XI | 1基×1門 3基×2門 | 3 15 | 3.5km 4.5km |
・アップグレード
スロット0 | スロット1 | スロット2 | スロット3 | スロット4 |
○ | ○ | ○ |
1 | 主砲改良2 | +15%:主砲旋回速度 +5%:主砲装填時間 | |
照準システム改良1 | -7%:主砲弾の最大散布界 +20%:魚雷発射管旋回速度 +5%:副砲最大射程 -5%:副砲弾の最大散布界 | ||
2 | ダメージコントロールシステム改良2 | -15%:消火時間 -15%:浸水復旧時間 | |
操舵装置改良2 | -20%:転舵所要時間 | ||
推力改良2 | -50%:最大出力への到達時間 | ||
3 | 隠蔽システム改良1 | -10%:被発見距離 | |
操舵装置改良3 | -40%:転舵所要時間 -80%:操舵装置修理時間 | ||
目標捕捉装置改良1 | +20%:最大視認距離 +20%:魚雷発見距離 +50%:敵艦強制発見距離 |
・消耗品
搭載可能 消耗品
十字キー左 | |||
---|---|---|---|
応急工作班 | 無制限 | 消耗品の動作時間:5秒 消耗品の準備時間:40秒 | |
十字キー上 | |||
エンジンブースト | 2回 | 最大速度:+8% 消耗品の動作時間:120秒 消耗品の準備時間:180秒 | |
十字キー右 | |||
警戒レーダー | x 回 | 消耗品の動作時間:20 秒 消耗品の準備時間:180 秒 敵艦発見:-9km |
詳細は消耗品を参照
ゲーム内説明
本艦は元々はイギリス海軍用として建造された M 級駆逐艦でしたが、就役後間もなくポーランド海軍に引き渡され、オルカンとして就役しました。ライトニング級と類似していますが、魚雷発射管を減じることで対空兵装の強化を実現しています。
解説
- 概要
初心者で購入を検討されている方へ
ポーランドティア6プレミアム駆逐艦。
CS版では2番目のポーランド(ヨーロッパ国籍の)駆逐艦として実装。ただしPC版のティア8からティア6に2段引き下げられたため、いくつかの点でティア6相当に性能が調整されているので気を付ける必要がある。 - 主砲
L級駆逐艦の改良型ということもあり、基本的なスペックはそちらに準ずる。
DPMはtier6駆逐の中でもよい方で、これより高いのは長10cm砲もちの格上のAkizuki、主砲5基のBensonとKiddくらいのものである。Lightningでもう一つの魚雷発射管があったところに102mm口径の副砲が搭載されている。
PC版と違ってスキル強化による恩恵は薄い、基本的には当たったらラッキーくらいに思うのが無難だろう。 - 魚雷
ツリー駆逐と同じく長射程高雷速が強みの魚雷を持つ。
性能は同tierのKiddと同じで射程は9kmだが、こちらは4連装発射管1基のみと射線が少ない。幸いなことに装填時間は70秒で雷速も70ktと日駆並みに早いので当てやすい部類ではある。
ただし魚雷の威力が10,700と同格ワースト2位の数値*1なので確実かつ丁寧に当てないとままらない成績になってしまうので当てるなら必中のつもりで放とう。 - 対空
主砲が両用砲かつおまけの副砲も両用砲のためLightningより微増した長距離対空を持つが、強いとは言えないだろう。
巡洋艦のように消耗品「対空防御砲火」を持つわけでもなく、Lightningのように使い捨て出来る煙幕を持つわけでもないので敵空母の動きには細心の注意が必要。
- 抗堪性
素のHPはLightningと誤差レベルの違いしかない。
- 機動性
最高35ノットにエンジンブーストで+αである。これより速い駆逐艦はわんさかいる。
- 隠蔽性
最高隠蔽は5.6kmでLightningより悪化している上、日米駆と比べても0.5程km負けている。
しかし後述の消耗品「警戒レーダー」を発動すればほとんど無視できる。
- 消耗品
2つ目のスロットに英独駆逐が持つ「ソナー」を持たない代わりにtier6駆逐艦では珍しく「警戒レーダー」を持っている。*2
効果範囲9.0km、照射時間20秒と米ソの間といったところ。レーダー持ち巡洋艦同様に敵駆逐艦が煙幕使用した特に使えは敵駆逐艦を丸裸できるので自身の砲と友軍の砲撃が合わされば照射時間に沈める事は不可能ではないだろう。
駆逐レーダーの強み、運用法についての考察
駆逐艦の持つレーダーは効果時間と効果範囲が狭く、駆逐艦自体の強みを活かした運用法が出来なければ巡洋艦レーダーの完全な下位互換となってしまう。
しかし巡洋艦のように敵駆逐艦や煙幕内の敵を撃破するといったことは難しいが、巡洋艦とは違い高い機動性と隠蔽性があり巡洋艦には使えない場所での発動ができる他巡洋艦にはない牽制効果を期待できる。
- 隠蔽性
レーダー巡洋艦の多くは隠蔽性を最大限稼いでもレーダーの効果範囲よりも被発見距離が長く島影でなければその位置が先にバレる。また巡洋艦である以上前へ出過ぎれば集中砲火により撃沈され生還ができない。
駆逐艦は効果範囲が短いとはいえ被発見距離のほうが短く相手に位置がバレていない状態でも発動しやすく、駆逐艦であるため敵駆逐やレーダーに注意すれば前線からの生還も容易。潜伏していれば発生源も分かりづらくそもそもレーダー無しでも一方的に敵を発見できうる高めの隠蔽性を持つ。
- 機動性
巡洋艦の機動力は戦艦よりマシとは言え隠蔽性の問題からもどこからでもどこへでもというわけにはいかない。レーダーなどを警戒したやや遠い煙幕には届かないこともしばしば。
駆逐艦なら状況が許せば少し遠い煙幕でも近づいてレーダーを照射しその後帰ってくるということができる。敵艦からのカウンターのレーダーなどには注意が必要だが、回避性能も高いため生還もそれほど厳しくない。
また敵駆逐艦と接敵した際に敵駆逐艦が離脱しながら煙幕を使ってくれれば、そのまま追いながらレーダーを使い発見時間を引き延ばせる。
- なお自艦が砲撃しても大したダメージはならない上に敵艦隊からの反撃のリスクが大きい。通常は砲撃を控え、安全な時にだけ自分も砲撃すること。
敵へのダメージは味方艦からの援護に頼らざるを得ないが、援護さえあれば敵駆逐艦へもダメージを蓄積させていくことができ瀕死の艦艇を撃沈する程度なら時間の短さもそれほど問題にならない。
特に見失った直後や敵の潜伏位置が分かりやすい煙幕などへはより効果的な援護が望める。隠蔽性を活かして索敵し敵駆逐艦へダメージを重ねていこう。
最も効果的な援護は空母との連携で、煙幕の近くへ雷撃機を準備しレーダー照射から停止中の敵へ雷撃するという戦術。もし他の敵艦や敵航空機がいなければ航空機は発見されることなく一方的に攻撃できる。できる状況は稀だが。
援護が欲しい時はレーダーを使う前にチャットであらかじめ宣言しておこう。味方の援護がなければダメージはろくに与えられない。 - レーダー艦がいると警戒されるまでは不意打ちのレーダーがしやすく、またレーダー艦がいると認識された後も潜伏状態を続ければ敵にとってはどこにいるか分からない駆逐艦だけでなく、いつどこから来るか分からないレーダーにも警戒しなければいけないという状況となる。
敵駆逐艦からすれば最初の1~2回なら耐えることができるかもしれないがHPの減った状態ではレーダーが決定打となる危険まであり、勇猛でなければ前にでることすら難しく勇猛であれば死ぬ危険は通常よりもさらに高い。 - つまり警戒心の強い敵であればこちらが苦手な接近戦を相手から避けてくれる他、ダメージによって進攻を諦める時期がかなり早まるなど高い牽制効果を期待できる。
もちろん警戒してくれる敵ばかりではないが、そうでない油断している敵なら撃沈を狙っていこう。
- なお自艦が砲撃しても大したダメージはならない上に敵艦隊からの反撃のリスクが大きい。通常は砲撃を控え、安全な時にだけ自分も砲撃すること。
- レーダーの効果範囲
強制発見範囲を拡大するのはソナーも同様、駆逐艦でもドイツ駆逐艦やLightningが持っておりソナーの場合は効果時間が長い・即味方艦から見えるという長所を持っているが、レーダーとソナーで決定的に違うのはソナーの効果距離は被発見距離未満という欠点。
効果範囲の大きい独駆やLightningで隠蔽性を上げてもわずかに小さく、そのためソナーで敵を発見するにはかなり近くまで近づかなければならず状況が限られる。またそこまで接近すると相手に位置がバレることがほぼ前提となるため反撃を受けやすく、効果時間が長い反面相手を発見するには大きなリスクを背負うことになる。煙幕を使えば艦本体を隠すことはできるものの位置自体はバレバレでレーダーを受ける危険が大きい。
しかし駆逐艦レーダーは距離が短いといっても隠蔽性を上げれば1km以上は被発見距離の方が短くレーダーの効果範囲の方が一回り広い。極端に広いわけではないが相手のおおよその位置さえ分かればレーダーで相手を一方的に発見することもでき、援護を貰えれば一切見つかることもなく敵駆逐艦へ打撃を与えることも可能という点がソナーとは決定的に違う。
その他の考え方
- 艦判別
駆逐艦同士で占領合戦などをしているとき早めにレーダーを使うことで敵艦の位置と数、そして種類を判別するという使い方。
できれば援護によるダメージで敵を退散させたいが、相手がどの駆逐艦なのかを早めに察知しどの程度警戒するべきかを判断するのにも使える。
こちらは煙幕が使えない分、多数の敵駆逐艦に追われるといったことは絶対に避けたいため安全策として早めに使ってしまおうということ。 - 警戒網
なるべく敵艦が近くにいると分かっている時に使いたいが、近くにいると分からない時にも使うことで敵が近くにいないかどうかを事前に察知することもできる。これがかなり重要かと。
煙幕が無い分敵との接敵には慎重にならなければならず、可能ならば発見されることなく立ち回りたい。かと言って前進しなければ雷撃も索敵もできないため、前進したいがより敵を警戒しなければならない時にレーダーを先に使っておくことで突然見つかってしまうというリスクを減らすこともできる。
特にエンジンブーストを組み合わせてレーダーを使い「相手が誰であっても小さいリスクで前線ラインを一気に押し上げることができる」という先行レーダーは地味に強力で、またもし潜伏していた敵駆逐艦の位置が分かれば味方艦もそれに応じて立ち回りやすくなる。位置が分かれば時には味方のレーダー巡洋艦もレーダー照射をしやすくなることもあるだろう。
その他突然の警戒レーダーで敵を見つければ敵からすれば「前触れもなく突然レーダーを照射された」という事態であり敵の警戒度を引き上げさせることができる、かもしれない。場合によっては警戒してくれることで駆逐の苦手な接近戦を相手側から避けてもらえる、かもしれない。
このようにレーダーは敵艦に撃沈狙いだけでなく判別や警戒にも使っていきたい…がしかし回数を増やしても最大3回しか使えない。準備時間も長いため使い所で使えないなんてことがないようにも注意したい。
攻撃や援護が望めない場面ではあえて使わず温存しておくのも重要。
ただこうしたレーダー駆逐艦の運用法(先行レーダーや連携の徹底など)をしっかり覚えれば、煙幕とは違った役割の強力な駆逐艦になれる…はずだ。 - 敵側から見たレーダー駆逐艦を考える
実際優秀なレーダー駆逐艦が相手側にいると中々厄介。
通常なら一方的な被発見を受けにくい高隠蔽の駆逐艦でも一方的な被発見をされやすく、前へ出ると突然のレーダーで一方的に打撃を受けることがあり撤退を余儀なくされることもしばしば。レーダーそのものは短いが巡洋艦のものと判別は難しく、また敵艦隊の状態を見誤って逃げ遅れるとそのまま沈む。
また味方の駆逐艦が退いている所・いない所に準備済みの敵のレーダー駆逐艦がいると通常の駆逐艦なら駆逐艦への警戒が必要でやや高リスクとなる進攻もレーダーを使った前進なら低リスクの進攻となるため、一気に距離をつめられて不意の雷撃に襲われることもよく起こりえるなど駆逐艦以外でも警戒が必要。しかもポーランド駆の場合は緊急回避の難しい高速魚雷だ。
相手がレーダー駆なら大きな弱点として煙幕が無い分砲駆で追えれば沈めやすいものの反撃は受けやすくまた巡洋艦が警護していたり事前に退避されてしまうと手が出せない。かと言って敵は逃げるばかりでなくレーダーを駆使して低リスクで前進できるため酷いと手も足も出ない。
もし駆逐艦で遭遇した場合こちらの煙幕は単純に使ってもレーダーで一方的な攻撃を受ける危険があるため相手への攻撃も考慮して使うタイミングをよく考え、また使うなら止まらず逃げながら使いたい。
あるいはレーダーのクールタイムなどを狙って前進し牽制に魚雷を撒いたり状況が良ければレーダー駆逐本体を見つけ出して攻撃しよう。クールタイムであれば煙幕での退避もしやすい。
あとは相手が立ち回りをミスしてくれるかあるいはレーダーを使い切るまで待つといった長期戦も覚悟しよう。ただ何もせず待つのではなく、うまく位置取りをして敵艦隊のスポットを行いそれらを味方艦隊が撃沈してくれるのを願おう。幸いレーダー駆であれば駆逐艦の煙幕をかぶせた巡洋艦砲撃の危険は薄い。
敵駆逐艦単体であれば火力はたかが知れているため戦況が良ければレーダーを恐れすぎる必要はない。…と言っても駆逐対駆逐の砲撃戦ではそれなりの力があるためあくまで戦況が良ければだが、敵の援護が薄く味方の援護の強い有利な状況では敵駆逐艦はレーダーがあろうと有効打を望めないため敵駆逐は撤退せざるをえない。- ちなみに先手レーダーや連携の徹底を疎かにした対煙幕や対占領などに決め打ちするレーダー駆は安易な煙幕待機や煙幕砲撃さえしなければ全く怖くないとすら言える。敵が前に出てきていれば遭遇で発見でき、煙幕が無いためこちらだけ援護があってそのまま追えれば簡単に沈められる。
有利な状況なら駆逐艦が強引に前へ出て見つけにいってもいいかもしれない。
- ちなみに先手レーダーや連携の徹底を疎かにした対煙幕や対占領などに決め打ちするレーダー駆は安易な煙幕待機や煙幕砲撃さえしなければ全く怖くないとすら言える。敵が前に出てきていれば遭遇で発見でき、煙幕が無いためこちらだけ援護があってそのまま追えれば簡単に沈められる。
- 隠蔽性
- 総評
シンプルに表すと魚雷を1基減らした代わりに警戒レーダーを積んで駆逐艦殺しに特化した駆逐艦である。ただし他の駆逐艦のように煙幕は所持していないため何も考えずにぽんぽこ砲撃するとあっという間に沈むため闇雲に打つのは厳禁。
逆に煙幕を炊いた駆逐艦や巡洋艦に警戒レーダーをお見舞いすれば敵艦を丸裸にしつつ味方からの集中砲撃で沈むという他の駆逐艦にはできない「分からん殺し」の芸当ができるため普段乗りなれた駆逐艦とは違った感覚を味わいたいという艦長方にはお勧めの駆逐艦である。
上記のレーダーの利点を述べたとはいえ、煙幕がない・魚雷の威力は低い・1基しかないと癖のある駆逐艦ではあることには変わりはないので扱いこなすにはかなりの習熟と苦労が伴うが戦場の流れや状況を有利に運ぶポテンシャルを秘めているので場合によっては目に見えない大きな戦果を期待できるそんな船である。
史実
・英海軍M級駆逐艦
M級駆逐艦はL級駆逐艦の小改装型として8隻が建造されました。
L級駆逐艦とは主砲や射撃指揮装置は同様でしたが、戦訓を取り入れて水雷兵装は21インチ4連装魚雷発射管を一基とした一方で、45口径4インチ単装高角砲を搭載していました。
マラータ Mahratta、マーティン Martin、ミュルミドン Myrmidon 改めオルカン orkan の3隻はそれぞれが独潜水艦の雷撃を受け沈没しましたが、他の5隻については第二次世界大戦を生き抜きました。
戦後、マスケティア Musketeer はスクラップとして解体されましたが、残る4隻はトルコに売却され、1959年にトルコ海軍駆逐艦として再就役し、その後1970~71年にかけて全艦が退役、解体されました。現存するM級駆逐艦はありません。
・ポーランド海軍駆逐艦 オルカン
英フェアフィールド社にてM級駆逐艦として起工されたミュルミドンは、就役前にポーランド海軍に貸与され、オルカンと名前を変えて1942年12月5日に就役しました。
1942年1月23日、ムルマンスクに向かうJW52船団の護衛任務に参加した際に、独潜水艦より発射された魚雷の航走音をとらえ、戦艦アンソン Anson に警告を発し、その結果アンソンは被雷を回避することができました。後日、アイスランドのアークレイリ Akureyri に戻った1月29日に、乗組員はお礼にアンソンよりお茶会への招待を受けました。
1943年7月4日に英領ジブラルタルでおきた航空機事故において、ポーランド亡命政府の初代首相ヴワディスワフ・シコルスキ将軍が亡くなった折り、その遺体を英国本土へ移送するために使われました。
1943年10月8日、カナダ国ハリファックスからイギリスへの船団護衛中に独潜水艦U378にの放った魚雷を受けて沈没しました。オルカンは6時ごろに被雷し、弾薬庫誘爆により炎に包まれ、数分後に沈没し、乗組員のうち175名が船と運命を共にしました。生存者44名は駆逐艦マスケティアにより救助されましたが、その中にオルカンの艦長スタニスワフ・フルィニェヴィェツキ中尉(!)は含まれていませんでした。
1982年にバルト海のグダニスク湾に面した都市、グディニャ Gdynia の聖ヨハネ教会に青銅製の記念プレート(オルカンの船体が折れ、その上に将兵が倒れ伏している絵が刻まれている)が奉納され、現在に至るまでその壁に飾られています。
また、2020年現在、ポーランド海軍660型小型ミサイル艦の一番艦がオルカンと命名されていて、当該艦級はオルカン級とも呼ばれています。
小ネタ
Orkanとは台風、嵐、疾風の意。
コメント欄
- ミュルミドン「ドーモ、オルカンサン」 -- 2021-04-13 (火) 17:43:39
- サンタ箱から出て最初は喜んだけど、試し乗りの段階で何がしたい船なのか?だったけど総評見て納得。このゲームのシステムじゃ、どうしようと稼げない子なのか。 -- 2022-01-06 (木) 08:36:43
- 駆逐はタゲ取って、避けまくっても1ポイントにもならんのに。その上、攻撃手段まで奪われたら只のゴミwww -- 2022-01-06 (木) 08:41:33
- 結局お気に召さず売り払いましたとさ。後になってティア6プレ艦ってコイツだけなの思い出したけど、最後は見るのも不愉快だったから後悔は無いw -- 2022-02-03 (木) 10:07:28
- エンジンブーストの代わりに煙幕なら、多少使い道はあっても単体では大した火力無いから無害でなー。 -- 2022-02-03 (木) 10:25:44
- 視界取りオンリー、駆逐絶殺プレイ(ただし1匹のみ)、前線に島があるマップなら裏に張り付いて大活躍できることもある。が、パンアジアのレーダ仕様と同じで役立たずの試合になる場合が多い。 -- 2022-01-06 (木) 12:34:58
- 分艦隊組めばそれなりに強みはあるけど、結局ソ巡レーダーで事足りるというね…巡洋レーダーが軒並み産廃にでもならない限り強いとは言えんわな -- 2022-01-06 (木) 16:53:35
- こいつの魚雷はそこそこ当たるぞ 単射って知らんやつがノコノコ突っ込んできてくれたりするし 性能があまり知られてないことを活かした立ち回りが重要だと思う -- 2022-05-22 (日) 11:46:03
- 今回の闘争の最強艦艇筆頭だと思う。魚雷4本、煙なしの弱点が闘争固有ルールで綺麗に消えて高dpm.dps砲の強みと、9kmと言う駆逐にあるまじきレーダーの強みだけが残る。味方がわけわからん場所に行かない限り15秒でも砲火力上昇のルールもあって確実に一方的な射撃で1隻を削り来れる。2回目のレーダー早いし、いっぱいいるz35メタれるのも強い。ダンケルクもそうだったが、闘争は通常戦で目立たない意外な艦艇が覇権握るから個人的には結構好き。 -- 2023-02-25 (土) 16:31:20
- 雷撃弱いし煙幕もないから弱いのかと思ってたけど、駆逐艦とは思えないほど高性能なレーダーと意外と良好な隠蔽のおかげでなかなか強いな。分隊にこいつが混じってると非常に厄介でいとも簡単に敵駆逐艦を狩れてしまう -- 2023-12-18 (月) 23:59:21