「ペット大好き板」名誉棄損問題

Last-modified: 2022-06-17 (金) 19:06:37

 2002年6月。
 2ちゃんねる内の「ペット大好き板」のとあるスレッドに書き込まれた内容が名誉棄損にあたるとして都内の動物病院の獣医および経営者が2ちゃんねる管理人であるひろゆき氏に対して損害賠償と書き込み内容の削除を求めて東京地裁にて裁判を起こした。

 第一審はひろゆき氏の敗訴となり、判決内容としては「書き込まれた内容があまりにも侮蔑的である」ことや、削除要請があったあとになっても「いつでも削除できる技術と状態であったにも関わらず不特定多数の見るところに放置した」ことが論点となり、書き込みの該当人物である獣医の受けた精神的苦痛なども考慮された。ひろゆき氏は400万円の損害賠償を支払う形で事件は決着を見せた。


 西鉄バスジャック事件から続くいくつもの事件の系譜として2ちゃんねるという掲示板が広く知れ渡ってきたなかでの事件であった。2ちゃんねる利用者以外の一般人から見ると「2ちゃんねる」という字面だけで実際の事件をいくつも発生させている犯罪の温床ととらえている人も少なくはなかった。
 それと同時に2ちゃんねるに書き込まれた内容というだけで世間に与える影響は多大であり、こうした2ちゃんねるでは「いつも通り」の誹謗中傷ですらも名誉棄損になる前例を作ってしまったことになる。


参考:2ちゃんねる「ペット大好き掲示板」事件判決