これらの騒動から出演予定だったテレビ番組やCMの類からは降板されることになり、多方面に多大なる迷惑をかけたことで芸能界および同期の仲間からも突き放されてしまい、田代まさし氏の芸能界復帰はほとんど絶望視されることになった。2ちゃんねるにて田代まさし氏がネタとして取り上げられたのはこの2001年の時点である。
ところが田代まさし氏の犯罪はこれにはとどまらず、2004年には執行猶予中にも関わらず刃渡り8cmのバタフライナイフと覚せい剤を所持したとして銃砲刀剣類所持等取締違反と覚せい剤取締法違反とを受けて現行犯逮捕となる。
さらに年は経て2010年、横浜市の赤レンガパーク内の駐車場にてコカインを所持していたことが判明。麻薬及び向精神薬取締法違反で現行犯逮捕となる。そして2015年には女性のスカートの中身を盗撮未遂したとして東京都迷惑防止条例として書類送検。そして2019年、覚せい剤と麻薬所持としても再逮捕。
田代まさし氏の犯罪と逮捕歴をまとめると以下のようになる。
2000年9月 | 女性の下着盗撮未遂。 東京都迷惑防止条例違反で書類送検 |
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2001年12月 | 男性宅風呂のぞき行為、覚せい剤所持。 軽犯罪法違反、覚せい剤取締法違反で現行犯逮捕 |
2004年9月 | 覚せい剤所持およびバタフライナイフ所持。 銃砲刀剣類取締法違反、覚せい剤取締法違反 |
2010年9月 | コカインおよび覚せい剤所持。 麻薬及び向精神薬取締法違反、覚せい剤取締法違反 |
2015年7月 | スカート盗撮容疑。東京都迷惑防止条例 |
2019年11月 | 覚せい剤所持。覚せい剤取締法違反 |
情けは人の為ならず
2001年に田代まさし氏が男性の風呂場にのぞき行為を働いたという件が2ちゃんねるで広まったのち、同氏による過去の犯罪歴もつまびらかにされて大きな話題と反響が起こった。
そして、覚せい剤所持はともかく女性の下着や男性の裸を好むような行動をネタにされてしまい、米国の「タイム誌」における「パーソン・オブ・ザ・イヤー」を田代まさしに当選させようという過激な運動が勃発。この際には「田代砲」と呼ばれるプログラムが作成され、大規模な自動投票スクリプトが組まれて実行されることになる。(ちなみに田代砲はその後改造や改善を経て名前や性質を変え、現在でも特定のWebサイトを荒らす際*2などに使われている)
田代まさしはドリフターズの一員でこそないが志村けんにその才能を見いだされ、志村けんのテレビ番組に出演することが多いなどして当時のテレビ業界では顔なじみだった。タレントのみならず歌手やコメディアンの活動も精力的に行っており、大企業のCMにも積極的に出演し知名度も非常に高かった。ファミコンソフトをプロデュースしたり、Vシネマの監督で興行をするなど多方面にその才力を発揮していた。
そんな有名人がこれだけの連続逮捕を受けたというのは当時のテレビ業界だけでなく社会全体にも大きな影響を与えることになり、2ちゃんねるで笑いのネタにされるだけでなく各メディアや報道機関にもそのたびに激震が走ることになる。そして上記のパーソン・オブ・ザ・イヤーの投票により海外にまでその恥辱が広がってしまい、田代まさし氏は時の人として炎上の真っただ中を突き進んだ人物となってしまった。
引用:田代まさし ロングインタビュー : 唯我独尊
引用:田代まさしさん「盗撮」騒動の結末がわかりにくいので説明しよう(篠田博之) - 個人 - Yahoo!ニュース