今回の話はオンラインゲームやマルチその他、ネットを介して人と関わって遊ぶゲームなどのコンテンツ全般でのVC(ボイスチャット)の是非についてです。
日本はディスコードがもはや完全にオンラインゲーマーやマルチプレイ好きさんを主体に広まっていて、オンラインゲームやマルチにおいては欠かせないと言う人も多くなってきたように思います。実際にアクションゲームなどではいちいちチャットを打っていたらキャラが死んでしまうなど、ゲーム側でVCを推奨しているのではないかと思えるほどのものもあったりする。単純にキーボードをカタカタさせる手間がないから、という理由でも利用者は多いと思います。
また、ゲーム実況においても必須と呼べるのではないでしょうか。とくに複数人でのマルチをゲーム実況するとなるとVCでわいわいがやがやしながら撮影した動画が多いですし人気もありそうです。
しかし、私を含めたいにしえのオンラインゲーマーからすればVCを使っての肉声のやり取りというのには躊躇がかならず挟まります。というのは、昔のオンラインゲームなどは基本的にチャットが主体、ディスコードはなかった代わりにMSNメッセンジャーなどの外部的なチャットツールはありましたがこちらもVCではなくあくまでもテキストコミュニケーションをするものでした。もしくは落書きチャットとか。
まだ携帯電話が普及し始めたか、あるいはPHSなども現役だった当時、インターネット上で肉声を完全無料でしかも複数人でやり取りできるようになってしまうと携帯電話会社が儲からない、あるいはシステム・回線速度的にまだ構築が難しかった等いろいろな理由はあったと思いますが、とにかくVCというものは滅多に使われてなかったと思います。
やっぱり当時のオンラインゲーマーなどはネットはネット、リアルはリアルと区分けして遊んでいた人が多く、画面の向こうに人間がいるのは理解しているけどどこか遠い世界の人、という感覚も半々で混ざっていたのかなと勝手に思っていたりします。FF11が人気を博し、FF11からの結婚カップルが出てきた時に私も含めて身近なネット友達は驚愕していましたし、やっぱりオンラインゲームを通じてリアルに、となるというのはかなりのレアケースだったんじゃないかなと。よほど仲良くなればオフ会くらいはやってたと思うけど。
ところが昨今、いままでオンラインゲームをやったことがないけどFF14だけはやってみた!みたいな現代的カジュアル(?)な思考のゲーマーさんがこぞって参入してくると、リアルとネットの暗黙の了解的な垣根を平気で乗り越えてやり取りに積極的な人が一気に増えて、ついでにディスコードの普及もあってVCというのはほとんど当たり前レベルだと思っている人も増えたようです。
私はFF14に関してはネット・リアル問わず友人にFF14プレイヤーはおらず、完全にフレンド知り合い0人のソロで開始してそれが1年以上継続してました。その頃にたまたま出会った方にFC(ギルド的なもの)に加入させてもらい、そこから増えたフレンドと遊んだりもしましたが、やはり基本はソロ。
フレンドにもリアルのプライベート話は一切漏らさずに遊んでいました。このへんも太古のオンラインゲーマーの習性と言うべきか…
しかし、後輩ちゃんたちに聞いてみたりすると「先にFF14をやっていたリア友がいたから始めた」とか「ネットの友達複数と一緒に開始した」とか、ゲーム開始時に一緒にやるフレンドがいました、という人が大半でした。もちろん全員ではなくて、私のように完ソリストで突っ走ってきた人もいましたが。
こんなふうに知っている人が最初から身近にいた場合、やっぱりVCでのやり取りが基本になっていつの間にかそれが当たり前になってしまうのかなぁ、とか思ったりします。
個人的に言わせてもらえばVCすることにはとくに抵抗も反対もしないのですが、その際にVCに参加していないけど居合わせたメンツに対する配慮というのは絶対に欠かせないと思いますね。それが理由で崩壊したコミュニティを知っているのでなおさらというのもありますが、VCはゲーム側で用意されているシステムではないので、VCがなければクリアできないコンテンツは少なくともFF14においては存在しないはずです。
聞き専やVC不参加者へのそういう配慮がめんどくさい、察してくれ、というのであれば、VCをする資格はない、と思ってしまいます。