ユダヤ教差別とナチス

Last-modified: 2024-03-30 (土) 20:05:20

「ナチスとユダヤ教差別」ではなく「ユダヤ教差別とナチス」である点踏まえて読んでほしいページ

キリスト教世界の伝統的ユダヤ教差別

なかなか根深い話で

キリスト教世界の宗教的事情

「キリストはあえて処刑され復活することで諸々のアレを成就した」という姿勢と「あいつらユダヤ"人"は救世主を処刑した」という姿勢を同時に採用するちょっと頭おかしいダブルスタンダードを教祖の死後1900年ほど唱え続けていた
なんなら今も内心で続けてる奴は少なからずいると思う

ナザレのイエスもナザレのイエスを処刑した面々もユダヤ教の内部で内輪揉めとしてレスバしていたのだからユダヤ教徒がイエスの処刑に縁深いのは当然なのだが、後のキリスト教世界はそもそもイエスがユダヤ勢であった点のみスッポリ忘れてしまったかのように振る舞う
宗教って怖いね

キリスト教世界の嫉妬

ユダヤ教は砂漠仕込みマインドかつ司祭お手製の律法を重んじるため、非常に戒律の中身が厳しい
十戒どころの騒ぎではなく、えっそんな所まで?ってレベルであれするなこれするなと指定されている

厳格に守ろうとすればするほど就ける職業が限られてしまい、後年経済規模が膨らむほど知的労働や銀行業(金貸し)方面に流れる傾向が強くなる

  • しょうもない陰謀論とかによく名前が出てくる「ユダヤ資本」なる概念は要するに歴史の必然として形成されている 金貸し儲かるからね…
  • 当然ながら金貸しは借金取りと表裏一体であるため、そういった意味でも嫌われる

個々人の賢さや豊かさについては当然グラデーションがあるにせよ、少なくともステレオタイプとしてそのようなイメージが根付く

キリスト教世界は後に嫉妬を大罪として定義するがユダヤ教徒への嫉妬は別腹扱いだったようで、公然と蔑視・差別が展開される

カトリックのおえらいさんは自分が散々儲けてるくせに財を罪と見なすし、カトリックに背を向けたプロテスタントも主体は労働者階級であるため金持ちや所謂インテリ層(そう見なした集団)を嫌う

ヨーロッパ的にはヒトラー個人に押し付けて無かった事にしたがっているが、ナチス・ドイツが煽ったユダヤ「人」憎悪はそもそも差別感情というか差別が強かった背景が大前提となっている

ユダヤ教側の宗教的事情

ファスト聖書ページにて散々見てきたように、ユダヤ教は身内で固まるための宗教
なおかつユダヤ教の原理的な教義に照らせばキリスト教とか本当なら全員ぶっ殺して当然の不届き者
当然「怪しげな新興宗教」相手に融和姿勢など取らない

ユダヤ教的には外の奴らが何考えていようと知ったこっちゃねえとにかく邪魔すんなとなるし、ローマ帝国に反乱仕掛けて追い出された後は勢力上散り散りバラバラであるため溝も埋まらない

  • 友好的になる気配のない金持ちは当然のごとく嫉妬される

そもそも砂漠生まれの宗教は「相容れない相手とも積極的に仲良くしよう」的な姿勢は一切取らない*1のでコミュニティ外で嫌われるのは一定程度仕方ないが、嫌うのと実際的に差別するのは根本からレイヤーが違う

wip ナチスのユダヤ「人」憎悪

似非科学である骨相学とかの話

ホロコースト

推定犠牲者600万人

ホロコーストその後

欧州全体で悪魔化されたナチスを吊るし上げる一方、「ヒトラーが善良な人々を扇動しました悪いの全部アイツラですみたいな顔してるけど、そもそも長年ユダヤ教徒差別してきた君らの歴史がホロコースト招いた遠因だよね?」という外からの声は届かない

ナチスのホロコースト、イギリスの5%が「信じていない」=調査
2019年1月28日
https://www.bbc.com/japanese/47024662

10代にアウシュヴィッツ強制収容所から生還し、その後イギリスに移り住んだレイチェル・リーヴァイさん(87)は、今のイギリスに見られる反ユダヤ主義を怖れていると話した。

「あらゆる階層の人が、また悪意を持ち始めている。どうしてなのか理解できない」

人類はなかなか学べない。


*1 ユダヤ教はもとよりナザレのイエスも口ではラブを説いたらしいが福音書が描くシナリオは主流派へのレスバだし、
イスラム教もムハンマドの時点では異教徒に寛容に行こう的な話だったが主に十字軍のせいで後の時代にはあまりそうならなかった
(後者については現代でもよほどの過激派原理主義以外は手出しさえしなければ手出しされもしない相手でこそあるが)