教えvs民間信仰 「マリア信仰」「聖人」をめぐる争い

Last-modified: 2024-05-14 (火) 03:11:53

学者グループv学者グループの派閥争い

 

エフェソス公会議(431年)

珍しく日本語版Wikipediaが過不足なく説明している

  • たぶん(キリスト教畑ではなく)世界史畑の方面で編集された記事

英語版はなんか情報過多になっていたのでリンクは載せない

とりあえず会議の結論

  1. マリアを神の母と呼ぶ事に決まった
  2. ネストリウス派が異端認定された

ネストリウス派

日本語版Wikipedia
代表者ネストリウス 分かりやすいな

  1. 俺ら「全ての人間には原罪がある」って事にしたよね?
  2. イエスって人間だったよね?
  3. でもキリストって原罪無いんだよね?だって神だもんな
  4. なんか変じゃね?
    やはり天才か

三位一体やら原罪やらのキリスト教迷惑セット確立&アリウス派排斥以後しばらく経つと、冷静に考えるとだいぶおかしい教義上の矛盾点が少しずつ坊主(ぼうず)の目に映るようになる

ネストリウス派は矛盾解決を図るべく「それはそれ、これはこれ」論で勝負 人間ナザレのイエス/神キリスト を完全に分離して対応しようとした
……とか一般には理解されている 細かい点までは知らん

  • というかなんで完全な存在である神がわざわざ人の子宮からオギャアと産まれてくるんだよおかしいだろ
    • マリアは人間イエスの母であって神の母ではないんじゃね?
      よし解決だな神の母って呼ぶのやめて今後はキリストの母って呼ぼうぜ
      やはり天才か

文化圏外からの目で言えばユダヤ教の神を横取りしているキリスト教全体がそもそも変なので、身も蓋もない事を言えば出発点たるナザレのイエス個人崇拝が最大の無理筋であり理屈もクソもない
しかしキリスト教世界の内部でも綻びまくっている教義へ必死に理屈のパッチワークを試みた勢力はいた
この点はポジティブに評価すべきだろう

レスバ負けて追放されたけどな

 

ついでに聖人

初期民間信仰としての聖人

ご当地アイドル感覚で病気を直したり大魔法使ったり死人を蘇らせたりしている 西暦だぞ時代考えろ

歴史的なカトリック公認の聖人

まあ身内に勲章流してるようなもんだと思えばだいたい合ってる
よくあるやつ

 

宗教大戦におけるウィークポイントとして

そもそも聖母ってなんだよお前ら多神教か?

カトリック的には
「崇拝はしてません崇敬だからセーフですぅ~!!!」
という幼稚園児レベルの言い訳を大真面目に打ち出している

当然のごとく大きなウィークポイント
後の宗教改革でも当然批判されるし、よく分からん教祖を立てている新興宗教勢力すら鼻で笑うし、キリスト教に批判的なありとあらゆる勢力はこの概念にツッコミを入れておく事になっている
ここでも倣う事にする

そもそも聖人ってなんだよお前ら多神教か?

カトリック的には
「崇拝はしてません崇敬だからセーフですぅ~!!!」
という幼稚園児レベルの言い訳を大真面目に打ち出している

当然のごとく大きなウィークポイント
後の宗教改革でも当然批判されるし、よく分からん教祖を立てている新興宗教勢力すら鼻で笑うし、キリスト教に批判的なありとあらゆる勢力はこの概念にツッコミを入れておく事になっている
ここでも倣う事にする

後のカトリックの対応

好き放題やり過ぎてウィークポイント作った点内心ではカトリックの坊主(ぼうず)でも気にしていたらしく、聖人については(宗教改革や20世紀科学文明突入に前後して)ある程度メンバーを厳選する方向に走った
現代の基準では

  1. とりあえず歴史上実在した確かな証拠は必須
  2. さもなくばどんなに民間信仰されてた奴でも無条件NG
    とかそんな感じになっている

まだ全然歴史に登場しないけどプロテスタント諸派

中世までに散々違法建築されてきた二次創作シェアード・ワールドの解体&撤去がプロテスタントの大きな出発点
聖母にせよ聖人にせよ、プロテスタントは基本的に概念レベルで採用していない

  • 二次創作やってないで聖書読め聖書という基本姿勢

しかし「プロテスタント」はカトリック中央集権に中指を立てた奴らの総称であるため、総意としてどこかに統率されているわけではない
一部の派閥(主にルター派の成れの果て)は独自路線で聖人を決めたりしている