【ザムザ】

Last-modified: 2019-09-07 (土) 13:13:54

ダイの大冒険 Edit

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。
【ザボエラ】の息子であり、妖魔士団幹部の魔族。肩書きは「妖魔学士」。
敵幹部の息子と言うポジション通り、外見や言動は青年といった感じだが、長命な魔族だけにその年齢は182歳。【ブラス】と同年代である。
特に言及が無いのでザムザは実子だと思われるが、ザボエラは900歳近い老人魔族であり、700歳ぐらいの時にこさえた子供という事になる。魔族の老け方はよく判らない。
 
性格はザボエラ譲りで残酷非道だが、彼の場合は後述の理由が大きいだろう。
背が高く顔立ちも整っているほうだが、目元は父親似で、「キィ~ッヒッヒッヒッ」という独特の笑い方も似ている。
星ドラ、スーパーライトなど、ダイ大コラボのあった他作品には登場していない。
 
妖魔士団所属だけに【メラ系】【ギラ系】【イオ系】の呪文を使いこなすが、魔王軍では【超魔生物】関連の研究者として活動していた。
元々はザボエラの発案で超魔生物の研究を続けていたが、【バラン】が変身した竜魔人の姿を見て「これこそを超魔生物の到達点」と確信。【竜の騎士】の力に興味を示す。
確かに竜の騎士は神が人間、魔族、竜族の力を掛け合わせて生み出した存在であり、合成強化生物の頂点という見方は的外れではない。
そんな超魔生物の研究を進めるにあたって実験と素材を必要としたザムザは、使い捨ての実験材料に最適と踏んだ強い人間を集めようと目論み、人間に化けて【ロモス】に潜入。腕自慢を集めて国力増強に利用しろとロモス王を唆していた。
狙い通り【ロモス武術大会】を開催させ、集まった猛者達を超魔生物の実験体にしようとしたが、優勝賞品【覇者の剣】を求めて大会を訪れた【ダイ】たちに遭遇し正体を現している。
 
妖魔師団幹部とはいえ、所詮は単騎の魔法使いに過ぎないザムザは劣勢に追い込まれるものの、超魔生物はすでに90%近くまで完成していると語り、自分こそがその実験体だと明かして巨躯の怪物に変身する。
研究途上であるため、この姿になると呪文が使えなくなるものの、上位魔族並みの再生能力や身体能力を発揮し、獣王【クロコダイン】のように【闘気】を収束して放つ技も扱える。さらに左手には鋏型の爪、腹部には敵を飲み込んで拘束する捕食器官を備え、敵に張り付いて動きを妨げる皮膜粘液を吐くなど小技も備える。
 
以前の戦闘で武器を無くしているうえ激昂してスタミナ切れになったダイを一度はダウンさせているが、【ポップ】【チウ】の抵抗、そして【マァム】【閃華裂光拳】による再生力無効化、復活したダイの【アバンストラッシュ】を受けて敗北。元の姿に戻ると、後述の発言をした後、身体が灰となり跡形もなく崩れ去って死亡してしまった。
これは超魔生物化の反動によるものらしく、敗者には死という魔界のルールなら結局は同じことだが、命を弄ぶ所業に怒ったマァムの言葉もあってか、ザムザは「神にもらった体をいじった罰」と称した。
【ゴメス】のカウンターパンチ一発で沈んでいた当時のチウを延々仕留めきれずに息を切らすなど、ザムザ自身の戦闘技術やスタミナには難があったようだが、【閃華裂光拳】の「拳からしか放てない」特性を短時間で見抜いて皮膜粘液でマァムの両拳を封じるなど、怪物的な肉体と高い知性を併せ持つ厄介な敵でもあった。
 
人間を実験動物扱いしゴミ呼ばわりするなど、父親同様に冷酷な外道といった振る舞いをしていたザムザだが、そんな彼自身も実父ザボエラから「自分に役に立つ道具となれ、そうでなければお前はゴミ」と言い切られ、トラウマじみた思いを抱えていた。
そんな歪んだ父親であっても息子として認めてもらいたいという、普通の若者と同じ心情もあったようで、最期までその意思を貫こうとした。その姿を見て、ダイたちも死ぬ間際のザムザには同情の念を抱き、特に父との間に重大な壁を持つダイは強い共感を示していた。
 
また、他者を犠牲にしてでも自身が傷つかないよう策謀を巡らすザボエラとは対照的に、戦闘では自ら前線に出て来て、果ては自分自身の肉体を研究の材料にまでしている。
人間を実験材料にしようという発想にしても「実験の度に部下の魔族を犠牲にするわけにはいかない」という同族や自軍戦力への配慮を挙げており、これまた平気で手下を身代わりにしたり殺して素材にするザボエラとは方向性が違う。劣勢でも退かず、敗因を素直に認める、死ぬ時も潔く受けいれるなど、作中の価値観に照らせば父親よりまともな部分が多々ある。
そういう点では、彼は魔王時代、魔軍指令時代の【ハドラー】や、【フェンブレン】寄りの「残酷だが自分なりの節度を持つ悪役」という演出になっている。
 
一方、自分の肉体で未完成の研究を実験してしまう、ダイと不意に遭遇した際に完成度実験を優先して戦いを挑んでしまうなど、科学者や研究者としては非合理な行動も目立つ。
これで仮に重大な失敗や副作用、挙句に戦死などしてしまった日には、研究者の頭脳に蓄積された技術や経験値がそのまま失われてしまう。
そうした事態を避けるためにも、実験動物や他人の検体を利用して見落とし無く完成させてから改造を実施するべきなのだが、そうしたリスクを負ってまで成果を求めなければならないほど、ザムザの承認欲求は根が深かったのだろう。
 
なお、彼の成果は記憶チップとしてザボエラに送られ、ハドラーの超魔生物改造という形で完成を見た。同時に【覇者の剣】の精巧な偽物で人間側を欺き、ハドラーの新武器として組み込む事にも成功している。
再生能力を潰す閃華裂光拳に関する情報も送っていたため、解決策である【超魔ゾンビ】の発想を導くという成果も上げており、彼の犠牲は確かに活かされた。
 
死後には願い通りザボエラに褒められているが、実子の死を悼んでいる様子は一切なく、ザムザもそのことは熟知していた。
一方、この親子の研究のおかげで超魔生物の力を得たハドラーは、曲がりなりにも自分を強くしてくれたとも考えていて、息子を亡くしているからといった理由で、敵対したザボエラを抹殺せず投獄するに留めている。
息子のおかげで命拾いしたとも言える当のザボエラは、それすら仇で返してしまうことになるのだが。