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【竜の騎士】

Last-modified: 2019-03-27 (水) 12:54:36




ダイの大冒険 Edit

読みは「ドラゴンのきし」。
漫画【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】において、人間離れした圧倒的な戦闘力を持つ存在。
主人公【ダイ】がこの資質を秘めており、作中で覚醒していく。
また魔王軍六大団長の【バラン】も竜の騎士であり、実はダイの父であることが明かされる。

かつて世界は人、魔族、龍族の三種が覇権を巡って血みどろの争いを繰り広げており、神々はこれを疎ましく思った。そこで人の神、魔族の神、龍族の神は合議の場を設け、人間の体と心、魔族の魔力、龍族の強大な戦闘力を併せ持つ存在を創ることにした。これが【竜の騎士】である。竜の騎士に与えられた使命は、人、魔、龍のいずれかの種族から世界のバランスを崩すものが現れた時にそれを征伐し、世の均衡を保つことにある。

普段は人間と変わらない姿をしているが、その戦闘能力は人間とは比べ物にならない。
額に「竜の紋章」と呼ばれる紋章が浮かび上がるとその戦闘力はさらに跳ね上がり、全身が「竜闘気(ドラゴニックオーラ)」で覆われる。
竜闘気は物理的にも魔法的にも高い防御力を誇り、生半可な攻撃は全て弾いてしまう他、竜闘気を収束させて「【紋章閃】」としてそのまま放つだけで山に大きな穴を開けるほどの破壊力も持つ。
ただし、その高すぎる破壊力ゆえに、竜の騎士が全力で戦う事に耐えられる武器は殆ど存在せず、神々の世界の金属【オリハルコン】で作られた武器だけがそれに耐え得る。そのため、竜の騎士には紋章と共にオリハルコン製の剣・【真魔剛竜剣】が受け継がれている。
また、竜闘気による消耗は暗黒闘気と同様に回復呪文を受け付けず、効果が現れるようになるには影響が切れるまで時間を置くしかない。厳密には、バーン曰く「『魔』に近い闘気で限界を超えた戦いをすると、肉体にそうした反動が出る事がまれにある」ということらしい。
レオナはそこから「竜闘気で受けたダメージもすぐには回復できないはず」と推測しているが、バラン戦では普通に回復呪文が通用しているため真偽は不明。一応、双竜紋クラスの竜闘気量でなければこの現象は起こらないと見れば、バーンの台詞とも矛盾はしない。
 
さらに、竜の騎士の真の姿とされる竜・魔族・人間の3つの力を併せ持つ最強戦闘形態(マックスバトルフォーム)「竜魔人」の形態に変身することが可能。
血の色が人間と同じ赤から魔族と同じ青へと変化した上に
竜の翼やウロコを持つ半竜半人の姿となり、戦闘能力がさらに増強される。
バランは左目につけているアクセサリ「【竜の牙】(ドラゴン・ファング)」を握り締めて血を流し、天高く掲げてから落雷を受けることで変身していたが、竜の騎士としていろいろと規格外の存在であるダイは、竜の牙無しで変身している。
また、竜の牙は儀式用の小刀を持つ伝統の名残と説明されており、古代の竜の騎士は儀式刀で変身していたということになる。
 
この形態になると【ドルオーラ】が使用可能になるが、魔物と竜の心が著しく強化されるため、(たとえ肉親であっても)敵を全て撲滅、
あるいは自身が致命的負傷を負わない限りは元の姿には戻れないという、まさに魔獣のごとき存在となってしまう。
その為、この形態にはよほどのことがない限り変身しない。
 
他にも、武器に魔法を纏わせて攻撃する【魔法剣】を唯一可能にするなど、特殊能力は多い。
また、ダイの単行本に明記されているステータスのところに紋章発動時は数倍パワーアップすると書かれている。
ゲーム作品でレベルアップにより数ポイントの成長でも時に強化が実感できるDQシリーズにおいて、数倍の強化というのは文字通り桁外れの強さを説明するに十分。
 
彼らは人間ではなく、聖母竜(【マザードラゴン】)によって生み出される生命体。
聖母竜は何処かへとその子を産み落とし、その地の人間はそれを神の子として育て上げる。
その殆どは戦いの中で命を落とすため、歴代の竜の騎士それぞれに血の繋がりなどがあるのかは不明だが、命を落とし使命を終えた竜の騎士は聖母竜によって新たなる生命へと受け継がれ、聖母竜は再び新たな竜の騎士を産み落とす。
こうして竜の紋章に戦闘の経験などが蓄積されていき、その紋章を引き継いで生まれるため、代が進めば進むほど、生まれながらにして最初から戦闘のプロとも言うべき経験値を持つ。
こうした戦闘経験の蓄積は、俗に【闘いの遺伝子】と呼ばれる。
本来はこの世にただ一人しか生まれないはずが、後述の理由により、物語中には主人公【ダイ】と魔王軍の竜騎将【バラン】という2人の竜の騎士が同時に存在している。
 
人間、魔族共に一般的にはあまり知られていない存在らしく、知識の豊富な【ザボエラ】も紋章を見ただけではわからなかった。
【マトリフ】【ポップ】の描いた絵を参考に書物を調べて知った。
【テラン】の地では神の様に崇められており、テラン出身の【ナバラ】【メルル】は、ダイの紋章を一目見て竜の騎士と分かった。
【ハドラー】はダイとの初戦で、ダイの額の紋章を見て、竜の紋章とほぼ確信し、魔王軍で最初にダイの正体を見ぬいていた。

バラン Edit

当代の正当な竜の騎士。
真魔剛竜剣を持ち、竜魔人形態への変身が可能。
年齢のためか竜の騎士としての純度のためか、剣技・魔法の両方においてダイより大きく優れている。
魔法では上級電撃呪文の【ギガデイン】以外にも小技の【ラリホーマ】まで使いこなし、ダイには不可能な剣による繊細なピンポイント攻撃をも可能にする。
 
能力などは歴代の竜の騎士と変わりがなく、例外足り得る存在ではないが、子をもうけたという点では彼も十分例外。

ダイ Edit

バランの息子であり、人間と竜の騎士のハーフ。
純粋な竜の騎士ではないために、バランを含めた歴代の竜の騎士とはかなり異なる。
 
マザードラゴンから生まれておらず、先代の竜の騎士の紋章を受け継いでいないが、自分自身の竜の紋章を生まれつきに持つ。この竜の紋章でも竜闘気は扱えるが、歴代の竜の騎士の経験値は無い。
また、半分は人間であるためか、竜魔人化できない。
加えて、年齢的に未熟なためか竜の騎士としての力が少ないためかは不明だが、電撃呪文を【ライデイン】しか扱う事ができない。序盤に額に紋章が現れた時はバギクロスやヒャダインなどの高等な呪文を使っており、戦闘時の能力が紋章に伴われる形でバランから遺伝した可能性はあるが真相は不明。
とはいえ、バランは「普通竜の騎士は成人するまで己の意思で紋章の力をコントロール出来ないものだ」と述べているので、ダイの年齢で紋章を発現できる時点で十分イレギュラーな存在である。
一度バランに紋章の共鳴を利用して記憶を消去されてしまったが、
再び記憶の消去を試みられた時に、それを回避するため額から右手の甲に紋章が移動。
額以外の場所に紋章が出る事は、歴代の竜の騎士では一度も無かったことである。
 
劇中終盤、先代の竜の騎士=父親が死亡した事によって紋章を受け継ぎ、竜の紋章を2つ持つ事になる。
受け継いだ2つ目の紋章は左手の甲に現れ、「双竜紋」となる。
バランの紋章を得たために歴代の竜の騎士の経験値を引き継いだばかりでなく、竜闘気の総量も大きく増し、人間形態のままでの【ドルオーラ】の行使をも可能にした。
同時に、ドルオーラの性質上、これを竜魔人化せず生身で放つダイの姿を見たバーンがそれを根拠に、竜魔人化したバランを超える強さを持っていると確信するに至る。
 
なお、普段は両手の紋章の力を解放して戦っているつもりでも、左手の紋章の力はおよそ3割程度しか出ない。
これは左手の紋章の力を全開にした場合前述の紋章の共鳴が起こってしまうためである。
バランがダイの記憶を消そうとして起こした共鳴にダイが抵抗した時は凄まじい頭痛に襲われており、バランは「抵抗すれば気がふれてしまうぞ!」とまで言っているほど。
本来2つ存在するはずのない紋章が共鳴を起こす事は非常に危険なものであり、
ダイはこの体験からか、無意識のうちにバランから受けついだ方の紋章の力をセーブしている。ダイ自身、無意識ではあるが、片方の紋章の力が全開でないことは気づいている。
紋章が手の甲という本来とは違う位置に移動したのもこのためである。
 
これを意識的に全開にすると、両手の紋章は本来あるべき額に戻って一つになり、半分は人間であるダイも竜魔人に変身する。
ただし竜魔人化と言っても翼が生える訳でもドラゴンの表皮になる訳でもなく、ほとんど人間のままの姿を保つ。
バランの竜魔人形態と共通するのはせいぜい髪が逆立ち、
額の紋章が巨大化して髪型と一体化するかのようなデザインになる点くらいである。
見た目は人間のままの部分が多いとは言え、戦闘能力は竜魔人の名にふさわしく跳ね上がり、まともには歯が立たなかった真・バーンを逆に素手のままで圧倒する程になる。
また性格にも変化が見られ、良くも悪くも殺意をむき出しにして戦う事が無かったダイが、真・バーンほどの相手に殺気を感じさせ、戦慄させるまでになる。
その「獣のような殺気」は、大魔王バーン曰く「ダイに無くバランにあったもの」であり、その時点での力としては既に全面的にバランを凌いでいたダイを、心身ともに「完全無欠」にさせるほどのものだった。
FC版DQ1の公式ガイドでは、全ての呪文を覚えるほどレベルを上げることで、あらゆる攻撃方法を身につけた「完全無欠」の勇者になれると書かれている。完全無欠という例えが、すなわち魔王を楽勝で倒せる強さのラインに達しているのをうまいこと踏襲している。

 
ちなみに、戦闘の合間に顔を覗かせた【ヴェルザー】は一度敗れかけていたダイの様子を見て、戦力としてはバランをとうに上回っているにも関わらず、「やはり父(バラン)には遠く及ばぬ」と評した。
バーンからすれば不当な評価にも見えるこの一言は、当然「獣のような殺気」が感じられないゆえであり、竜魔人という戦いの獣になることで、技・身体能力・経験だけでは打開できない境地を越えるに至った。
それでも、殺意をむき出しにして戦うことを否と捉える感情は根底にあるらしく、真・バーンを素手で圧倒している時も、「こんな力が正義であってたまるか!」と言って否定しており、すなわちダイは竜魔人となっても理性が消えていない。人間と竜の騎士のハーフであることの、ある意味最大の利点とも言える。

ダイの強さなどバランには遠く及ばぬと一度は評したヴェルザーも、バーンが鬼眼の力を解放したことを察知すると、ダイがそこまで相手を追い詰めていることを知り、認識を改めている。
 
「力こそ正義」を掲げる者は多いが、より強い力で抑え込まれた時に納得できなければただの詭弁である。
ダイはバーンに対し、この「力こそ正義の盲点」を、力の権化ともいえるこの姿になった状態で、そして力で圧倒しながら言い放っている。

竜の騎士の見た目 Edit

ダイもバランも、普段の見た目は人間と全く同じであり、ほぼ区別はつかない。
実際、人間の血が混じっているダイに関しては、彼と直接対峙したことのある【ハドラー】【クロコダイン】【ヒュンケル】【フレイザード】【ザボエラ】【ミストバーン】などの軍団長も、初見ではダイを普通の人間と誤認している。
ダイと接触した人間たちも、誰一人気づくことなく人間として接している。
ただし、【ロン・ベルク】はダイをひと目見て「人間じゃない」ことに気づいているため、気づく者は気づくようだ。
 
また、魔王軍側では、バランが竜の騎士である事実は基本的に伏せられていたようで、上層部のごく一部のみが知っていた。そもそも魔族の間でも、竜の騎士の存在自体がほとんど知られていないようである。
だとすると、普段は見た目が人間と全く同じであるバランを見て、他の軍団長たちが特に疑問を抱かなかったのは謎である。
ダイと違って、純粋な竜の騎士であるバランは、ひと目で人間ではないとわかるのかもしれないが、魔族とも明らかに違う見た目であるため、魔族でも人間でもないなら何なんだという話にはならなかったのだろうか。
とはいえ、そもそも軍団長には人間であるヒュンケルがいるため、バランも同じ人間であると扱われていてもおかしくはないのかもしれない。
ちなみに、正体を知っていたのは直接スカウトした【バーン】と、魔軍司令のハドラー、古参の部下であるミストバーンと【キルバーン】のみ。
物語序盤に、ハドラーがダイの額の紋章を見てダイの正体に気づき、「バカな、ありえん」と否定したのは、バランが竜の騎士であることの伏線となっている。
また、ハドラーはこの事実からバランとダイの関係性に最初に気づき、バランがダイを部下に取り込むことで自身の立場を脅かす存在になることを予想し、主君であるバーンにも報告せずにダイを抹殺しようとしていた。
同じくバランの正体を知るミストバーンは、上述の通り、何度かダイと対峙していたものの、目の前で堂々と紋章を開放されることがなかったため、ダイの正体には気づかなかった。