可能な限り短い時間でクリアを目指すこと。“TA”と略されることもある。
和製英語であり、海外ではSpeedrun(ゲームで用いられる場合は、Time trialなどもある)という。
目次
概要
- 元々はレースやモータースポーツにおいて、
サーキットの周回タイムを競う行為を指す用語である(故に海外ではRunという単語が当てられる)。
そこからゲームの用語として派生し、主にコンピューターゲームのやり込みの一つとして定着している。
- ゲームにおいて「タイムを競う」という行為はやり方はどうあれほぼ全てのゲームジャンルで可能な事で、
例えばアクションゲームでは特定のキャラクターを倒す、特定のステージをクリアするまでの時間が競われ、
RPGではエンディングを迎えるまでの時間や、特定のボスを倒すまでの時間などが競われる。
- ゲームにおいてはTAはいわゆる自主的なやり込み要素の一つであるが、
ジャンルや作品によっては結構な人気を博していることがあり、
ゲーム側にTAをしやすい仕掛けや、高タイムを叩き出した時の特典を設けていることも。
- タイムアタックは他人、或いは自分との戦いになることから、
ある程度のルール(同じくレース用語から派生したと思われる"レギュレーション"とも呼ばれる)
を設定して挑んでいるプレイヤーが多い。
これはプレイスタイルに制限をかける「縛り」の有無やバグの使用可否、
あるいはタイムの計測区間や、連射機パッドの使用有無など多岐にわたる。
勿論このレギュレーション自体、ローカルルールに近い代物であるため、
人によって、或いはタイムアタックの中身によっても変わってくるため、
全世界の全プレイヤー間で統一されたルールがあるわけではない。
TA動画を取りまとめるサイトではこのレギュレーションに沿って登録が行われ、
そこから外れた動画は不掲載、或いは参考記録扱いとされたりすることはある。- 裏技やバグの使用については、「バグあり/なし」という形で明確に区分される。
というのも、バグや特殊な仕様などで何らかの裏技的な攻略を多々組み合わせられるゲームにおいて、
人力でそれらを起動させる事によって通常とは全く異なるルートで攻略を進める事が可能だからである。
例えばモンハンで言えば、
キャラクター作成画面で特定コマンドを入力するとなぜか村クエが全てクリアされた状態でオープニングが始まる
等といったことがゲームによっては平然とまかり通っている。
それと通常条件のRTAでは場合によってはゲーム性そのものが変わるため、
競技性を重視するコミュニティでは明確に区分されるのが基本となっている。
これらのルールはプレイヤーが自分自身の判断で自主的に決めるものであり、
動画投稿する分においても一般的なレギュレーションから外れているのはダメということは基本的には無い。- ただし、オンライン要素のある(場合によってはそれらの無い)ゲームにおける改造やチートを使ったタイムアタックや、
発売間もないRPGなど「ネタバレ」が忌避或いは禁止されているゲームでクリアまで通してしまうTAなど、
プレイヤーのモラルを外部から糾弾されかねないものは当然ながら存在する。
また前述したバグについても、これまたオンゲを中心にそういうのを外部に知らしめる事自体がダメ、
というケースもある。モンハンのTAに関するこれらの事項については後述する。
- 裏技やバグの使用については、「バグあり/なし」という形で明確に区分される。
モンスターハンターシリーズにおけるタイムアタック事情
- 当、モンスターハンターシリーズにおいても、多くの作品でタイムアタックが行われており、
作品によってはタイム計測が行われる、実質タイムアタックのためのゲーム内コンテンツが存在したり、
公式のタイムアタック大会が開催されるケースも。
- モンスターハンターシリーズ(以下はハンティングアクションのジャンルに属する作品について指す)の
「タイムアタック」と銘打たれたプレイングは、
特定のクエストに出発してからクリアするまでの時間を競うのが殆どである。
これは本シリーズがクエストという非常に明快な区分を有しており、
しかも最大でも50分、大体の場合は20分以内にケリをつけるので動画の収録も比較的やりやすいため。
後述の通りそれ以外のタイムアタックもないことはないが、メジャーではない。
また、モンハンはモンスターを狩ってなんぼという価値観が一般的であるため、
クエストと言ってもその殆どは「モンスターの狩猟」である。
- 同じ「モンスターの狩猟」といっても、ガチ装備でいかに最速タイムを出すかを目標にするか、
自分の好きな武器でいかに早く狩れるかを追求するか、
持ち物・スキルなどに縛りを付けた上での限界に挑戦するか……などなど、さまざまな種類がある。
また、マルチプレイでタイムアタックをするかソロプレイでタイムアタックをするかといった、
人数に関する考え方も様々。
ただ、自分の持つ技術のベストをいかんなく発揮することを目指すという点は共通している。
モンハンについてはラスボス討伐後もゲームが続くため、
ゲームをやり尽くした果てに最終的にこのタイムアタックに行き着くプレイヤーも居ることだろう。
- モンスターを早く狩るコツはたくさんある。
モンスターの動きを把握しているのはもちろんのこと、なるべく弱点を狙うようにしたり、
特定の行動を封じる立ち回りをするなど工夫できる余地はたくさんある。
また、レギュレーションにもよるが攻撃を的確に避けるのも非常に重要である。
タイムアタックとなるとついつい攻撃を優先しがちであるが、
それが災いしてモンスターの攻撃を受けてしまうと攻撃をくらって吹っ飛ぶ時間がロス、
また回復する時間もロスになる。
モンスターが反撃してくると思ったら、「あと一発」を我慢して相手の攻撃を回避しよう。
そうすれば、その攻撃後の隙を突いてまた攻撃できる。
- レギュレーションで縛っていないのなら、そのモンスターに対して有効な武器やスキルを揃えたり、
罠や閃光玉を使うなども場合によっては効果的である。
禁止していないなら麻痺睡眠ハメなども駆使することになるだろう。
先述したようにそのような手段を全て封じ、裸+初期武器でのタイムアタックという、
傍から見ると狂気の沙汰としか思えないようなタイムアタックもある。
- 最初期のシリーズにこそないが、
モンハンにおけるタイムアタック需要はすぐに開発サイドにも知れ渡ることとなる。
例えば訓練所では初期の頃からクリアタイムが表示され、
高タイムを出すとSランクがもらえたり勲章がもらえたりする。
また、シリーズが進むとクエストクリア時の詳細タイムが簡単にわかるようになってきており、
タイムアタックをする上での環境はどんどん良くなってきている。
ユニークなところでは、MHXXの特別体験版にクエストのクリアタイムを記録する機能がある。- ただし、高タイムを出すことで特殊な素材や装備が貰えるという事例は、
メインシリーズでは一度も確認されていない。
訓練所のクエストをクリアすると報酬が貰えることはあるが、これは基本的にタイムは問われない。
あくまでやり込みをしたいプレイヤーのために環境を良くしているだけで、
全てのプレイヤーにタイムアタックをさせたいという訳ではないということであろう。 - MHFでは公式狩猟大会というイベントが開催され、公式にランキングが掲載される。
また、上位に入賞すると特別な素材やアイテムが手に入る。
もっとも、これらはMHFの環境上特に必要なものとは最初から最後まで見做されず、
早い話が入賞者に贈られるトロフィーみたいなものであった。
また、実用性のある武具については当該クエストクリアするだけで素材が手に入っていた。
- ただし、高タイムを出すことで特殊な素材や装備が貰えるという事例は、
- 「レギュレーション」に関しては作品にもよるが、
モンハンでは基本的には「チート(改造)以外何でもあり」と言った感じである。
このため、モンスターを自分の有利な地形におびき寄せたり、
罠や回復アイテムを使って狩猟を有利に進めたりといったことは普通に行われている。
ただ、前述の通り罠などの拘束をフル活用すると最終的にはハメに行きついてしまい、
純粋なプレイヤーハンターの技量を測れないとして、それらを縛るプレイヤーも多い。
(そういう戦術面も含めて「プレイヤーの技量」とする人もいるが)- 罠については効かないモンスターを選んだり持ち込みに制限がかかるクエストを選ぶ、
回復アイテムは火事場スキルを発動することで制限をかけるなどして、
特にわざわざ明記せずとも縛っているプレイヤーもよく見られる。
また、ソロでのTAの場合は罠の連続投入が難しく、無理に連投するぐらいなら殴った方が早い場合が多いので、
特に縛らず布石として設置する程度に留められる場合も。
- オトモについては「ソロTA」と銘打たれた場合使用しないというのが長年の不文律であったが、
MHRiseではオトモガルクというタイムアタックで無視できない
「モンスターとの接触までの時間」を強烈に短縮してくれる存在があるため、
いわゆる闘技場フィールドを除く「ソロTA」と銘打たれている動画の大多数でオトモが普通に使われている。
これについてはオトモのカスタマイズや育成がかなり行えるようになってきている事もあって、
彼らもプレイヤーの装備や技術、俗に言うプレイヤースキルの1つとして認知されてきており然程問題視されてはいないが、
勿論そういう不確実性を嫌ってオトモ無しでTAをしているプレイヤーもいる。
(ヘイトが分散してしまいカウンターなどを決め辛いからオトモを入れない、など)
- 現在のメインシリーズではソロTAの記録を専門に扱ったファンサイト(wiki)が存在するのだが、
このwikiでは掲載の基準として、
火事場禁止、各種拘束アイテム禁止などの独自のレギュレーションが設けられている。
ただしこれはあくまで当該wikiへの掲載が許可される条件に過ぎず、
モンハン界隈全体において「TAは火事場禁止」などのルールが定まっているわけではなく、
このため火事場TAも普通に多数を占めている。
「そのサイトに自身の動画を掲載したいなら」レギュを守る必要があるが、
逆に言えばそういう意図のない動画に「レギュ違反」などいちゃもんをつけるなどはもっての他であろう。
- バグの使用については、メインシリーズにおいては特に咎められる事は無いと考えられている。
これはそもそもゲーム性やタイムに致命的な影響を及ぼすバグがモンハンではほぼ無い事や、
意図して発生させられるものがあまり多くなく、あってもそれが不具合なのか仕様なのかハッキリしないため。
一方でMHFにおいては利用規約で「バグ(正確にはグリッチと呼ばれる類のもの)の流布」が明確に禁止されており、
TAではないものの実際にこれを動画で紹介したことが原因で永久凍結処分が下ったとされる事例があることから、
MHFでは特にプレイヤー側に有利なバグを意図的に使うTAはご法度とされていた様子。
また、ネタバレについてはメインシリーズ(とMHF)では一切考慮されておらず、
発売から数時間でラスボスや裏ボスのTA動画が流れるというのは最早様式美である。
一方、ストーリーズなどジャンルが異なれば禁止事項やモラルを問われる事例に該当するケースがあり、注意を要する。
- 罠については効かないモンスターを選んだり持ち込みに制限がかかるクエストを選ぶ、
- モンハンシリーズのプレイ動画は各動画サイトに多々あるが
TA動画はかつて花形と言える地位を築いており、再生回数も多い傾向にある。
かつては現在のように「ゲーム攻略動画」がそこまで人気のコンテンツではなく、
また製作のハードルも中々高いものがあったため、
撮って出しでも見栄えするTA動画に高い需要が集まっていた。
また、TA動画の投稿をきっかけに流行した戦術、武具構成は数知れず、
中にはゲームに対する(ネット上の)価値観を大きく変えてしまったという例もある。
- 一方でTA動画は人にもよるが試行錯誤の成果、
言い換えて「何度も何度も繰り返し挑戦してようやく達成した成果」であるため、
スポーツと同様、何度もやり直して初めて良い結果を出せたのを投稿した、というケースは珍しくない。
なので、彼らと同じ装備をそろえても同じようなタイムが出せるとは限らない、
どころかクリアさえおぼつかない場合も多い。- タイムアタックは99回失敗しても1回だけ速いタイムを出せれば勝利という条件の勝負であり、
モンハンの場合通常の狩猟では基本的に攻撃を受ける可能性を減らすように行動するが、
タイムアタックではモンスターが都合のいい行動*1をとらなければタイムが短縮されない場合も多々あり、
そもそも都合のいい行動以外は負けなので都合のいい行動が来る前提で動く事さえある。
9割の危険な行動と1割のボーナス行動が来る可能性がある場合、
通常の狩猟では前者、タイムアタックでは後者の行動に対処するように動くという事である。
大技が主火力となるチャージアックス等では特に顕著な傾向であり、
根本的に戦い方が異なる為、通常狩猟におけるスペックとは全くの別物と言える。
- そもそもモンハンというゲームデザインの話をすると、
確かにシステム上タイムアタックはしやすいのだがその見返りは1度のクエストクリアの時間が減るだけである。
クエストクリアまでの時間をどれだけ減らしても奴が邪魔をしたら何時まで経っても装備は作れない。
そしてモンハンは基本原則として何度もクエストをクリアして報酬を得て武具を作るというゲームであり、
99回失敗して1回クリア時間を半分にする極端な戦術を採るのと、
その倍時間はかかるが百発百中でクリアできる戦術を採るのとでは後者の方が圧倒的に効率が良い。
だが、本シリーズではどういう訳か長らく前者の方が効率が良い
(或いは後者は効率が悪すぎる)という論がネット上を中心に噴出しやすい傾向にあった。
ただクエストをクリアするだけならより簡単な方法がある...かもしれないということは頭に入れておきたい。
- タイムアタックは99回失敗しても1回だけ速いタイムを出せれば勝利という条件の勝負であり、
- また、本来であれば好タイムを叩き出せるプレイヤー個人の技術や戦術が優れている、
という個人の話に留めるべきところを、
「(TA動画でやっているから)○○は必須、○○は出来て当然」などの極論が噴出したり、
全く安定しない、もしくは高い技術で初めて成立するモノを初心者が扱って上手くいかない
(もしくは大問題になる)ケースが後を絶たない。
果てはTAであまりにタイムが良すぎるので「ゲームバランスが悪い」という作品批判に繋がったり、
TAのタイムを基準と考え「タイムアタックでよい結果を残している武器は文句なしの強武器」といった意見や、
「タイムアタックでの採用事例が無い武器は弱いので使う価値がない」とまでする意見が噴出することもある。- 前述の通り、TAの立ち回りが上にあげた「その作品での強戦法」を実行しているのはほぼ間違いないのだが、
モンスターの攻撃に対する見切りなど、当人の日々の研鑽の成果の要素も忘れてはならない。
というかその点を無視して「誰でもできて当然」などと宣うのは動画を上げた人にメチャクチャ失礼である。
- 「特定の戦法が圧倒的に好タイムを出すのはゲームバランスが悪い」という批判については正直ケースバイケースである。
現代の価値観において「誰がどんなモンスターやクエストで使っても技術要らずで凄まじく早い」ともなれば、
そのような批判は仕方ない話ではあろう。
だが実際にはそのような極端なケースではTA動画としての魅力に欠ける
(要するに誰でも出来てしまうので、個人の力量を示せない)ので、近年ではTA動画としては物議を醸すことがあまりなく、
どちらかというと「攻略」動画の方で噴出しやすい事項である。
このためTAでこういう話が問題になったとしても、実際には「上手い人が使えば」と前提条件が置かれている事が殆どで、
実際のプレイヤー層を考えると見当はずれの批判であることが多い。
TAで良いタイムを出す強武器(戦法)だと知って担いだはいいが、
通常の狩猟で思ったほど良好なタイムが出ないという経験をしたプレイヤーも多いのではないだろうか。- そもそも、ゲーム購入者の内ひとまずクリアまでするプレイヤーさえ半分程度で、
例えばMHRiseにおける全上位クエストのクリアで得られる勲章に至っては2%程度しか獲得していない。
要するにプレイヤーのほぼ全員と言ってもいい人数が、
TAで行われるような高火力な動作を敵に完璧に叩き込める程やり込む前にプレイを中止しており、
「上手い人が使うならとても強い」という状況を「ゲームバランスが悪い」と言い放つ事自体、
プレイヤー全体から見ればずれた意見だと言える。 - また、近年の作品のTAにおいては火事場力(や、ネコの火事場力)の発動があまり行われない傾向がある。
これは単に火事場力発動までの体力調整が面倒で、
それに手間をかける時間でモンスターを殴った方がより良いタイムを出せるからという事であろう。
しかし一方で、火事場していない=誰でも出来るという誤解を招く側面もある。
実際のTAを見ると分かるが、火事場していなかろうが全ての攻撃を被弾せず切り抜けるのが大半であり、
そういう立ち回りは一般的なプレイヤーを想定したゲームバランスと乖離している可能性も十分に考えられよう。
- そもそも、ゲーム購入者の内ひとまずクリアまでするプレイヤーさえ半分程度で、
- TAのタイム差=武器種(或いは武器そのもの)の根本的な差、というのも基本原則としてはズレた考えである。
採用する戦法やプレイヤーの技量、相手取るモンスターに狙う部位まで様々な要因が重なるため、
決してTAの結果だけで一元的に評価できるものではないからである。
「同じモンスター」に対し「同じプレイヤー」が「異なる武器(種)」を使って挑んだ場合、
肉質や実力の差(ただしその武器への慣れ不慣れは考慮すべきだろう)が出にくく、
TAのタイム=その武器のポテンシャル(火力差)に結びつきやすい。
1分程度の誤差なら行動運なども絡むので何とも言えないところであるが、
仮に2倍3倍のタイム差が出れば、それを根本的な火力の差だと考えてしまうのは無理からぬところである。
だが緩和されてはいるとはいえ武器種とモンスターの相性は依然として存在しており、
不利な面の多い相手に持ち込んでタイムが遅いからこの武器種は弱いというのはアンフェアである。
また、当然ながらソロかマルチか、オトモやNPCが居るか居ないかなどでもこれは変化する。- なお、与ダメージ値が可視化されていなかったシリーズにおいては、
そもそも有効と考えられていた戦法が実は大して強力ではなかったため、
結果的にタイムが伸びず「この武器種は弱すぎる」と判断されるケースもあった。
- なお、与ダメージ値が可視化されていなかったシリーズにおいては、
- そういう「物議を醸しやすい」要素がかつてTA動画には集中していた事もあって、
コメント欄が非常に荒れやすい傾向にあった(こちらも参照のこと)。
動画を見てなにを思うかは自由だが、それを口にだす場合は
他の人がそれを見て不快に感じるかどうかを考えてから行うべきである。
- 前述の通り、TAの立ち回りが上にあげた「その作品での強戦法」を実行しているのはほぼ間違いないのだが、
- また、モンハンに限ったことではないものの、
人気の高いジャンル故に不正(チートなど)に手を染めてしまう人も居るようであるが、
大体の場合はそれが発覚するのは時間の問題で、待っているのは嘲笑か、糾弾のどちらかである。
wikiや動画サイトなどで定められたレギュレーションでそのような違反を行った場合、
記録としては永久に取り上げられなくなるなどの厳しい処分が下されるケースもある。- モンハンでは開始もしくは終了時等にメニューからステータスや装備詳細を表示している動画も多い
(これは装備のPRや、スキル構成を参考として例示する目的がある)が、
MH4の(自称)タイムアタック動画の中には改造発掘武器を使ったものが散見された。
使われる改造武器は武器倍率や属性値が本来の最高値より高いという分かりやすいものから、
各数値自体は正規の範囲内だが組み合わせが有り得ない*2などといった例がある。
同作ではチートが大問題になったのだが、このようなやり込み系動画にも影を落としていたと言える。
なお、攻略本により発掘装備の詳細が判明した現在では改造であるとバレバレである。 - このような問題は近年の作品でも発生しており、TA動画を検索すると
1億分の1未満とも言われる理論値の護石を平然と複数所持・複数人が使用し、
挙句の果てには生成したと公言してるTA動画まである始末である。
- モンハンでは開始もしくは終了時等にメニューからステータスや装備詳細を表示している動画も多い
- 一方でゲーム動画の主流が「攻略動画」(或いは、解説動画)にシフトしていく過程において、
純然たる(無編集に近い)タイムアタック動画はかつてほどの高い人気は得られなくなっている。
純粋に最速を目指すタイムアタックについては根強いニーズが存在はするものの、
安定性の高い構成や戦術でそれなりに速いタイムを狙う解説付きの動画や、
特定の戦法に特化したTAを装備解説付きで紹介する動画などに高い人気が集まっている。- これはプレイヤーサイドの価値観にも影響を与えてきており、
前述した「TAで早いから……」は従来でいう極限状況下のTAを指しておらず、
誰でも出来る(と銘打たれている)動画がソースになっている事が多くなってきている。
まぁもっとも、これにしても本当に「誰でも出来る」訳ではなく、
それを鵜呑みにしたプレイヤーが……という図式は変わらないのだが。
- 純粋に競技性を重視した場合、動画の編集は原則としてすべきではない。
下手に編集を入れてしまうとプレイ内容の改ざんが疑われかねないからである。
このためモンハンのTA動画については、シンプルにタイムアタックを行いそれを披露するものと、
解説を入れつつTAを通じて立ち回りなどを布教するものに二分されてきていると言える。
- これはプレイヤーサイドの価値観にも影響を与えてきており、
- タイムアタック自体は極端な話が誰でもできるのだが、
それを動画に残してアップロード(もしくはタイムアタック自体を動画配信する)するには一定の環境が必要となる。
動画に残す方法に関しては様々な機器やソフトがあるが、
据え置き機(=TV出力できるもの)またはPCでプレイできるシリーズの方が導入ハードルが低い傾向はある。
据え置きについても標準の録画機能は時間が短くてモンハンのTAには使えなかったり、
キャプチャーボードを別途購入したりする必要があるので、その点で言うなら一番導入ハードルが低いのは、
標準で動画キャプチャー機能が存在するSteam(PC)だろう。- ただしSteamにはメーカー非公認ながらMODがあるため、
純粋に競技目的で使う場合はそれが入っていない(バニラと呼ばれる)ことを予め示しておかないといけないかもしれない。
- ただしSteamにはメーカー非公認ながらMODがあるため、
- 当初からPC&ネット環境必須であったMHFにおいては上記の環境を標準で満たしていると言ってもよく、
PCスぺックに余裕があることが前提だがその気になれば基本プレイ環境から追加投資無しで録画して投稿することが出来た。
そのため、サービス終了までの長期間に渡ってTA動画が多数投稿されていた。
フォワード.5にて実装された「狩人応援コース」(旧称:フォワード応援コース)に攻撃力1.2倍効果があると判明した際には、
MHFのTA動画は今後は追加課金必須となる→それを嫌ってTAが廃れるだろうと主張するハンターが少なくなかった。
ただ、この追加コースの凄まじさが実態以上に各所で喧伝されたことで、
「狩人応援コースを使用しないTA」も動画として非常に見ごたえがある、という風潮になり、
狩人応援コースを利用した極限のTAと、応援コースを使用せず最速を目指すTAどちらも需要が生まれた。
その後応援コースなしでも恐るべき火力を発揮できるほどインフレが進んだことと、
応援コースのクエスト中効果を無効化するTA・チャレンジ向けの超高難度クエストが登場したことで、
TAにおける応援コースの是非は特段言及されることはなくなっていった。- また、同作はオンラインゲーム故にアップデートによる価値観の変化が常に起こってきたのだが、
そのフォワード.5以降については、価値観の変化がTA動画をきっかけとするケースが多々見られるようになっていった。
そして先述した火事場スキルの件にもある通り、
TA動画で醸成された価値観とゲーム内の価値観(実情、と言い換えてもいい)のズレが生じるケースが出るようになった。
最終的にはTA動画とゲーム内での実情はほぼ切り離された(棲み分けされた)状態となり、
これらが原因でゲーム内でトラブルになったという事例はそこまで聞かれなかった。
この辺りは同世代以後のメインシリーズでも似たような状況に突入していくため、本作特有の事象とまでは言い難いが。
- また、同作はオンラインゲーム故にアップデートによる価値観の変化が常に起こってきたのだが、
その他のタイムアタック
- 近年では、リアルタイムアタック(RTA)というレギュレーションの動画も多く見られる。
これは電源投入(もしくはゲームスタート)からエンディングなど一定の計測点までの実時間を計測する、
というもので、休憩やトイレタイムなども全て計測時間として含める、ラリーのような種目である。
元々は1周にかかる時間が比較的短い純然たるアクションゲームで操作技術を競うという側面が強く、
長時間を要するものは動画映えせずいわゆるライブ配信もあまり行われていなかったのでマイナーなジャンルであったが、
エンタメ性を重視した動画作り*3が人気となり、
更にライブ配信が行いやすくなったことで生放送でのRTAが見栄えするようになり、
ジャンルを問わず多くのゲームでRTA走者が動画やライブを配信するようになった。- モンハンのRTAは通常の(1クエストに限定した)TAがかつて圧倒的人気であった影響や、
RPG的要素を有するが故に完走までに必要なクリア時間もアクションゲームとしてはかなり長い部類に属するため、
正直競技としてのRTAは活発ではない。
キークエスト制度を導入している作品であればエンディングまでレベル上げという概念が実質無いが、
武具を入手するためには何度かクエストを繰り返さないといけないので結局は時間がかかり、
それを無視するなら難易度が跳ね上がるという難点もある。
もっともこの辺りをどう配分して運用素をどう考えていくかという点ではチャートの作り甲斐があり、
運用素が大きい故に動画映えする部分も多々あるので、
主にキークエスト制を導入している作品においてRTA動画もそこそこ見受けられる。
また、ネタバレに対する目が厳しくなっている昨今では「動画」として配信する事こそ難しいが、
モンハンの様式美である「1日でラスボスまで行った」などはまさにRTAのそれであろう。- モンハンにおけるRTAにおいては、ラスボスクリアまで、看板モンスターを倒すまで、
その他特定クエストに辿り着くまで等が挙げられる。
ラスボスクリアまでは非常に時間が掛かるが、
看板モンスター討伐までや特定クエストまでであれば然程時間が掛からない為、挑戦してみてもいいかもしれない。
中にはMHP2Gでティガレックスを倒すまでと称し忍び寄る気配のティガレックスを狩るまでのRTAを行うなど
ある意味では裏技に近い形式のRTA動画も見られる。
- モンハンにおけるRTAにおいては、ラスボスクリアまで、看板モンスターを倒すまで、
- モンハンのRTAは通常の(1クエストに限定した)TAがかつて圧倒的人気であった影響や、
- なおモンハンでは大型モンスター狩猟を目的としないタイムアタック動画もいくつか存在している。
例えば炭鉱夫を極めし者がその最短&最高効率ルートを実践してみせる動画や、
Riseであればガルクを使ったフィールドレースも、ある意味ではタイムアタックである。
タイムアタック自体がやり込み要素として存在しているので、
型にはまらないタイムアタックを考えて挑戦してみるのも面白いかもしれない。- ちなみにかつてMHFでは、
フィールドを駆けまわる事が目的のタイムアタック形式のイベントが配信されたことがある。
何とクリアタイムが記録される仕様になっていた回まである。*4 - MHRiseにて配信されたソニックシリーズとのコラボクエストは、
クリアタイムに応じてB~SSのランク付けがされるという特別仕様になっている。
ランクは報酬にまで影響し、高いランクほど貰える換金アイテムが豪華になるなどの特典がある。
- ちなみにかつてMHFでは、
関連項目
ゲーム用語/ソロ - 必ずしもTA=ソロ狩り、ではない。