No153 ベルファスト/元ネタ解説

Last-modified: 2018-02-24 (土) 16:16:02
所属Royal Navy
艦種・艦型タウン級ベルファスト型軽巡洋艦
正式名称HMS Belfast (C35)
名前の由来City of Belfast イギリス・北アイルランド・アントリムダウ州ベルファスト市
モットーPro Tanto Quid Retribuamus(For so much, how shall we repay?)
起工日1936.12.10
進水日1938.3.17
就役日(竣工日)1939.8.5
退役日(除籍後)1963.8.24除籍(1971.10.14大英帝国戦争博物館分館としてロンドンのタワーブリッジの近くに保存されている)
全長(身長)187.0m
基準排水量(体重)13175英t(13386t)
出力Admiralty式重油専焼缶4基Parsons式蒸気タービン4基4軸 80000shp(81109.6PS)
最高速度33.0kt(61.11km/h)
航続距離12.0kt(22.22km/h)/12200海里(22594.4km)
乗員781~881名
装備(1945)6inch50口径Mk.XXIII三連装砲4基12門
4inch45口径Mk.XVI連装高角砲4基8門
ヴィッカース2ポンド機関砲x36(2x8+4x4+4x1)
ボフォース40mm機関砲x10(5x2)
エリコン20mm機関砲x20
21inch三連装魚雷発射管2基6門
装備(1959)6inch50口径Mk.XXIII三連装砲4基12門
4inch45口径Mk.XVI連装両用砲4基8門
ボフォース40mm機関砲x12(6x2)
装甲舷側:4.5inch 甲板:1.5inch 砲塔:1.25~1.5inch 隔壁:2.5inch 弾薬庫:1~4.5inch
建造所Harland & Wolff Heavy Industries,Belfast, Northern Ireland
(ハーランド・アンド・ウルフ重工 連合王国北アイルランド国アントリムダウン州ベルファスト区ベルファスト市)
  • ゲーム内ではエディンバラ級2番艦となっているが、正確には1番艦。就役が早かったエディンバラが艦級名となっている。
    そのため姉妹関係が逆転してしまっている。

ベルファストとタウン級巡洋艦について

  • イギリス海軍のタウン級軽巡洋艦。ゲーム内では姉妹艦であるエディンバラも実装されている。
    艦名は北アイルランドの首府であるベルファストにちなんでいる。
  • 1936年12月10日にハーランド&ヴォルフ社の造船所で起工、1938年3月17日に進水、翌年8月5日に就役した。
  • タウン級軽巡洋艦はワシントン海軍軍縮条約によって排水量の制限がかけられたため、本来設計では積む予定であった主砲を変更し重量を節約、代わりに装甲と対空火器を増設した艦となった。
    このタウン級は、それぞれ開発時期によって船体や兵装に差が存在している。
    大まかにタウン級という括りの中のサウサンプトン級、グロスター級、エディンバラ級と分かれており、正確に言うとベルファストは最後期であるタウン級改良型エディンバラ級の1番艦となる。

第二次世界大戦でのベルファスト

  • 1939年、第18巡洋艦戦隊に加わったベルファストだが幸先の悪い事に同年11月に触雷してしまう。
    沈没は免れたものの、この損傷は大きくドック入りしたベルファストは日本参戦後の1942年末まで長きに渡る修復期間に入る。
    このドック入りの期間、姉妹艦であるエディンバラがドイツ軍の雷撃により沈没している。
  • 1942年12月25日、修復を完了したベルファストはイギリス本国艦隊の第10巡洋艦戦隊に加わった。
    以降、ベルファストはドック入りしていた期間のブランクを取り戻すかのように精力的に活動した。
    1943年に入ってからは援ソ輸送船団の護衛などに従事、さらにハスキー作戦*1の陽動、封鎖突破船の捜索などに当たった。
    また、連合軍の一大反抗作戦であるノルマンディー上陸作戦にも参加し、連合軍部隊を支援した。
    10月4日にはノルウェーにおけるドイツ艦船攻撃作戦であるリーダー作戦に参加、レンジャーを含むアメリカ艦隊と共同で作戦活動を行った。
    さらに12月26日の北岬沖海戦では、他のイギリス艦と共にシャルンホルストの攻撃に当たっている。
  • 1945年に入り、ドイツの降伏に伴い、ベルファストは次なる任務地である太平洋へと向かった。
    オーストラリア沿岸へ展開したベルファストは、そこで第二次大戦の終戦を迎えている。

戦後のベルファスト

  • 戦後になり、ようやく世界が平和な時代を迎える中、ベルファストはそのまま極東での任務に入った。
    また、1949年にはアメジスト号事件が発生、この事件に対処している。
  • 1950年6月、任務地である極東で新たな戦いが勃発する。朝鮮戦争である。
    ベルファストは国連軍艦隊の一員として朝鮮戦争へと参加、新たな戦いに身を投じた。
  • ベルファストの主な任務は沿岸部での警戒か艦砲射撃任務等であり、重巡の火力を遺憾なく発揮した。
    1951年には墜落したMig-15戦闘機の回収任務の援護、さらに続く1952年には敵砲台に対する攻撃も敢行。
    1953年の韓国・北朝鮮両軍の休戦までに、ベルファストは8000発以上もの砲撃を行った。
  • 朝鮮戦争終了後、ベルファストは近代化改修を受け、太平洋艦隊へと配属されるなどその後も引き続きイギリス海軍内で使用されていた。
    しかし1960年代に入り、艦齢も起工から数えて30に近づいていた。
  • その後、1963年8月24日にベルファストは退役した。
    多くの第二次大戦参加のイギリス艦が他国へ売却・譲渡、あるいはスクラップとして売り払われ解体された中、ベルファストは思いがけない余生を送る事となる。
    1971年10月21日、ベルファストは大英帝国戦争博物館分館として、ベルファスト博物艦(陳列艦)となったのだ。
    以降、2017年現在に至るまでベルファストはロンドンのテムズ川にて健在である。
  • 大英帝国戦争博物館分館として現在も公開されており、入場料さえ払えば艦の内部も見学可能。
    主砲搭を始め、館内の多くの場所が見学可能であり、解説ボードや水兵の蝋人形等も配置されており、当時のベルファスト艦内の様子を今現在でも伺う事が出来る。

*1 連合軍のイタリア上陸作戦