概要
DQ7に登場するモンスター。
斧と鉄の棍棒をもった機械兵で、ただのザコではなくストーリーに大きく関わるモンスターであり、【プロトキラー】と同じ姿を使い回されている
そのプロトキラー系の最下位種にあたり、こいつとプロトキラーの間に【ポンコツ兵】がいる。こいつより格上のポンコツ……。
しかしプロ卜キラーの劣化版と考えればこいつよりは格上なのも納得できるかもしれない。
デザイン的には【キラーマシン】と似ている部分があるが、キラーマシン系統に比べると、蒸気機関らしきもので動いていたり各所のデザインが太かったりと、どことなく「スチームパンク」な古めかしいSFめいた空気を纏っている。
プロトキラーはモンスター職、ポンコツ兵は【エリー】が同じグラフィック(機種はからくり兵)、からくり兵は序盤に大々的に登場……とそれぞれ何かしら印象に残るものはあるが、序盤にうじゃうじゃ出てくるうえに体感的な強さでは一番というこいつは特に印象的だったことだろう。
とはいえプロトキラーと同じビジュアルなのが災いしてか、ポンコツ兵やプロトキラーは外伝作品に出演しているのに対し、フォロッド編限定のモンスターであり、中々再登場することができていない。
ちなみに3DS版では【ベテラン兵】と【レッドハンター】という新たな色違いも登場している。
DQ7
過去の【フォロッド地方】全域に出現。
フォロッド編のキーモンスターで、魔王【オルゴ・デミーラ】は【マシンマスター】にこいつらの兵団を与えてフォロッドを侵攻していた。
【フォロッド城】の兵たちとの実力差はそこまでではなく、彼らだけでなく一般人も何体かは撃破できていたものの、無尽蔵にやってくるからくり兵に対して人間は傷つき戦闘不能になるため守備兵たちはどんどんジリ貧になっていった。
【ゼボット】曰く、魔の心をもつ者に作られたため、エリー以外は悪意を取り除くことが不可能とのこと。
エリーが失敗作だった可能性が高くなったが、悪意が宿っていると考えると特殊な回路でも取り付けられているのだろうか?
傷ついてゼボットの研究所に迷い込んできた個体(後のエリー)を見たマリベルが「中は意外とすっからかん」とコメントしており、動力源などは特に見当たらないようだ。
明らかに稼働している背中のエンジンは何なのかという感じもするが、からくり兵は特殊な音波によって操られているのでやはり魔力などでエンジンが作動しているのだろう。
というわけで改造されたエリーはからくり兵を狂わせる妨害音波を放出する機能が与えられた。フォロッド編クリア後も起動している個体が出現するが、これらはコントロールを失って暴走していると思われる。
フォロッド城を襲ったもののうち、狂って機能停止しただけの個体は改造を行い利用しようとしていたが、ある傭兵が話をまったく聞かずにトドメを刺してしまったため【トラッド】、ゼボット兄弟から叱責されている。
そんなことを知らないから今さらだろとボヤいているものの、後述のことを考えれば手柄を上げるために独断で行った可能性は高い。
この傭兵は他にも問題があり、作戦会議をサボったり上記の襲撃の際には安全圏に隠れていたり。前者は罰として武器の整備を言いつけられているが…。
【テールモンキー】がHP46という以外はHP30前後、攻守とも20~30台という時に攻撃45、守備42、HP60という数値を誇り(素早さは13とそれ程でもない)、【さみだれ剣】による強烈な全体攻撃と1~2回行動でかなりの強敵。装備が揃っていない時期には間違いなく苦戦する相手である。
ちなみに、2回行動の場合は「さみだれけん」を2回使ってくる場合もあるので要注意。
過去フォロッド地方はこのモンスターの出現率が非常に高いので、戦闘後のHPの回復は怠らないようにしたい。
必ずしも2回行動を取るわけではないが、2体出た場合の集中攻撃は鬼畜なので、HPが低い【マリベル】や【ガボ】などはあっという間に落ちる。
さらにその他の雑魚が一緒に出た場合、レベルが低く装備も整っていない初来訪時だとちょっとしたボス戦になるほど。
音で操られているためか、加入したてのガボの【ほえろ】が有効なので、積極的に使っていこう。効いても2回行動で攻撃を喰らってしまったりすることもあるが。
フィールドでは最大2体まで、【からくり兵団拠点】では最大3体で登場し、イベントでも何度か戦うことになる。
なおフォロッド城での強制戦闘で全滅してもストーリーは進む。
またマシンマスターに呼ばれるのは下記の故障版ではなくこちらのほう。最後まで厄介な相手である。
経験値は62、ゴールド20、ドロップするのは1/128の確率で【鉄のオノ】。フォロッド地方でのからくり兵は遭遇率が異様に高い上、他の敵と群れをあまりなさないのでアイテムドロップの対象にはなりやすい。
この時点で手に入る最強武器の【鉄のやり】よりも攻撃力が15高く、期待値にして7~8ポイント上がるため、運良く手に入れればこの後の戦闘が非常に楽になる。
しかしドロップ限定品ならまだしも普通に買えるアイテムなので、目先しばらくの戦闘を楽にするために何時間も足止めを喰らっていては本末転倒だ。
あまりコイツらのスクラップ化に勤しみすぎると必然的にレベルも上がりがちで、ようやく手に入れた頃には「そこで熟練度がもらえなくなるレベル」まで上がってましたなんてなったら……。
そうでなくても過去ダーマ編まで頑張れば【ラッキーパネル】で更に強力な武器がいくらでも手に入るチャンスにありつけるので、「偶然手に入ったらラッキー」程度に考えほどほどに切り上げて先に進むことも考えるように。
キーファ離脱前に登場するザコの中では一番経験値とゴールドが高いため、キーファのレベルをひたすら上げるために戦い続けていると鉄のオノが結構な数手に入るのだが……どうせ離別するのでそこまでする必要性は薄い。そして経験値が多いということはそういうことである。
ちなみに、からくり兵団拠点を徘徊しているからくり兵のシンボルに話しかけた時、及びマシンマスター戦前に戦うからくり兵にはエリーの妨害音波が効いている。
この時は2回行動はしなくなり、ようすをうかがったり、「どうすればよいか分からない!」と行動を無駄にしたりと一気にポンコツ化する。
全体的にステータスも下がっているが、暴走しているせいか【まじん斬り】や【みなごろし】で大ダメージを受けることがあるので注意。念の為HPに余裕を持って戦おう。
経験値が72に上がっているが、こちらは鉄のオノをドロップすることはない。
なおコイツは通常エンカウントするモンスターとしては唯一倒してもモンスター図鑑に載らず、【まものならし】や【ほねつきにく】も効果がないのでモンスターパークに送ることもできない(ポンコツ兵とプロトキラーは図鑑に載るしパークにも送れる)。
【スラっち】や【チビィ】など、DQ7には気のいいモンスターが多いことを考えると、フォロッド国民を大量に虐殺したコイツらを同じパークに送るのはよくないと思われたのだろう。まあそれを言ったらプロトキラーやポンコツ兵だって殺戮兵器に変わりはないのだが……。
もしくは、こいつらが簡単に人間になついてしまうと、エリーのエピソードが台無しになってしまうということからの配慮かもしれない。
図鑑には載らないが、他のモンスターと同じように倒した数は内部で記録されている。ただし、999匹以上倒したあとにマシンマスター前に戦う3匹とはキャンセルは受け付けない。普通に戦うしかない点に注意。
かと思えば、マシンマスター戦の仲間呼びでこいつが残っている状態で戦闘をキャンセルすると、どういうわけか全滅扱いされてしまう。
リメイク版
やっぱり鉄のオノをドロップするし、図鑑に載るようにもなったが、相変わらずモンスターパークに送ることはできず、999機倒して戦闘キャンセルも不可。
さらに熟練度の上限レベルが下がった代わりにラッキーパネルもヌルゲーになったので、コイツらのスクラップ作業はムダが増えた。「偶然」初っ端に手に入れば強いことは変わらないものの、鉄のオノのドロップを狙いにいくのはやめた方がいい。
なおエンカウント時は通常のザコモンスターとして扱われるが、図鑑上ではボスモンスターの配列に入れられている。
さみだれ剣がMPを消費するようになったのに合わせてMPが20ポイント追加されたほか、ほえろがPS版よりも効きにくくなっている。
漫画版
漫画版ではゼボットの友人であった【ロイド】が魔王に魂を売って作り上げた存在となっている。
フォロッド地方到着早々【プッチ戦隊】が連れてきた1体と戦うが、今までと違い生き物ではないモンスターとの戦闘で苦戦することになる。
最終的にはキーファとマリベルの攻撃で倒されるが、倒したと思い油断していたキーファに致命傷を与えている。
その後も大量に現れて驚異の存在として描かれているが、からくり兵の弱点も多く語られている。
例えば【メラ】や【かえんぎり】などの炎系の攻撃がよく効いたり、関節が弱いことなどが判明した。
また、【ブレミン】の指導により、早く動けず動きの幅が狭いことから動きが単調になりやすいこと、同士討ちできないように設定されているため、逆に懐に入り込んで胸部パネルや関節を狙えばいいことが判明している。
そして、人間が不条理な行動をすると一瞬機能がマヒするという弱点から、ブレミンは秘剣【ネコダマシーン】を編み出し、アルスにその技を伝授している。
これらの弱点をうまく利用して、アルス達はからくり兵とまともに戦えるようになっている。
ロイドとの対決前に新型のからくり兵も登場しており、こちらはクリオネみたいなオブジェクトが変形して、多関節を持ったオリジナルの形をしている。
多関節であることを利用して腕を伸ばし攻撃を仕掛け、他のからくり兵と違い素早い動きができるが、腕を伸ばした後に戻す動作に隙ができること、関節部分が細くて脆いことが災いしてアルスとキーファに簡単に倒された。
バトルロード2レジェンド
【レジェンドクエストVII】の第三章で、プロトキラー1体、からくり兵2体という編成で登場。
技は「ぶつりこうげき」と「さいしゅうこうげき」。
勇者と組んだプロトキラーの使い回しだが、とにかく厄介なのは「さいしゅうこうげき」をした後に3回攻撃を当てると自爆する所。
おまけに2体いるというから…。
プロトキラー同様、雷以外の技が効きづらいが、その雷がとても効くので、SPカード【稲妻雷光斬】や雷属性の技で早めに決着をつけよう。
いっその事、向こうが最初のターンに自爆準備をしてきた場合は、さっさと自爆させた方が勝負が早く終わるかもしれない。
バトルロードビクトリー
プロトキラーがいなくなり、3体全てがからくり兵に変更されているので、更に危険度が上がっている。
ウォーク
DQ7コラボイベントにて、2021年3月19日より開始の2章から登場。
開始直後からとてもよく見かけるモンスターとしてフィールドに出始めるほか、クエスト2章4話ではボスとして3体が登場。
もろば斬りやみなごろしなどで攻撃してくる。
こころは黄色でコストは36。
これよりもコストで少し上回る【スライムナイト】や【テラノライナー】などとほぼ同等の能力を有しており、
高グレードでヒャド系の斬撃ダメージが増える効果もあり、頻繁に出るモンスターとしてはなかなかの性能。
仲間モンスターとしても登場。
特性みがわり持ちのモンスターの一体だがステータスはみがわり持ちの中でも控えめなので微妙な立ち位置のモンスターである。
特にデインに弱いのは致命的で、同属のキラーマシンをはじめギガンテスやりゅうおうなどの強力なモンスターと弱点がもろ被りなのがツラい。
素質が極の個体でもない限りは大抵の場合稀に覚えている【ゴッドスマッシュ】の継承玉抜きだし要員としてお別れさせられるだろう。