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【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章】

Last-modified: 2019-10-15 (火) 11:22:19

概要 Edit

1991年から1997年まで【月刊少年ガンガン】に連載された漫画。
原作・設定:川又千秋、脚本:小柳順治、画:【藤原カムイ】
 
ガンガンの創刊期を飾った作品の一つでもあり、ガンガン最初のヒット作にして、ドラクエ漫画の金字塔。
ジャンプに掲載されていたもう1つのドラクエ漫画「ダイの大冒険」が徐々にジャンプ色に染まった王道的少年漫画のカラーを打ち出していったのに対し、ロト紋は一貫してカムイの持ち味であるニューウェーブ色を突き通した。
 
『ダイの大冒険』は勧善懲悪・騎士道精神をテーマとし、メイン級キャラクターは勿論モブキャラの死もそれほど多く描かれていない。王道的な英雄譚のカラーを打ち出すとともに、戦闘では最終的には超人的パワーを発揮した主人公などの特定のキャラが大立ち回りを演じて強敵を倒す様を通じその活躍を大々的に表現している他、個々のキャラクターの成長に重きが置かれている。加えて仲間や子弟間・親子の絆などもテーマとして盛り込まれており、掲載誌のモットーである「友情・努力・勝利」「戦闘レベルの大幅なインフレ」を反映した、少年漫画らしい明快な作風となっている。
 
一方、こちらは勇者を主人公とした王道的なファンタジー物語という前提は共通しつつ、写実的で現実味ある雰囲気が強められており、一般人のみならず主人公や仲間に深く関わるキャラクターが敵に直接(大勢)殺害されるショッキングな展開の多さやリアル寄りな画風も相まって、少年漫画としてはシリアスで雰囲気がやや暗い。
戦いの山場においても、仲間やその他の多くの人々の協力や連携の末に強敵を撃破するなど、特定のキャラを決して人並外れた超人的な存在としては描いていない点、個々のキャラクターの成長描写がそれほど強調されていない点も「ダイ大」とは対照的であり、雰囲気の派手さの面も少々控えめ。
戦闘描写においても、両断した魔物の肉体の断面や肉片(多少はぼかされているが)や出血シーンなどが鮮明に描かれており、生々しく前衛的である。
  
内容的には「ロトの伝説シリーズ」の『3』→『1』→『2』と続く時系列の中で、『3』→『1』の間に位置する物語。
もともと正史としてのスタンスを持たないために
ゲームとは多少の矛盾(【アレフガルド】と地上界を行き来する手段が存在する等)が生じるが、
基本的にゲームの世界観から無理なくつながり、その作品性の秀逸さから正史として扱う人もそれなりにいるようだ。
 
なお、連載時はモンスターイラストの読者募集企画を行い人気を博していたが、完全版の際には全差し替えとなっている。
 
現在はヤングガンガンで続編の【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~】が連載中。
その合間に連載された、漫画版DQ7や8に登場した【竜神族】に関わる人物なども登場している。

ストーリー Edit

かつてロトとなった勇者アレルは三人の仲間、
戦士フルカス、武闘家フォン、賢者(僧侶)カダルとともに大魔王ゾーマを討ち果たす。
ゾーマの死に際の不吉な予言に備えて、
三人の仲間はケンオウ(剣王・拳王・賢王)として後継者の育成にあたり、ロトの子孫の兄弟は地上世界に二つの王国を治める。
また、地下世界の【ラダトーム】にロトの隠し子の子孫が存在し、
これら三つの王国はロトの紋章を三分割したパーツをそれぞれ伝えていた。
 
あるとき、地上のロトの子孫カーメン王は男児の懐妊の報を受ける。
誕生を見ぬままに魔物討伐に赴くが、魔王軍配下の魔物によって成り代わられてしまい、王に成り代わった魔物は産まれた息子に呪われた名前「ジャガン」を付けようとするも失敗。
王子は母親の寸での介入により「アルス」と名付けられたため洗脳の難を逃れ、騎士団長の娘ルナフレアと神官のタルキンに連れられて王国を脱出する。
魔物の進入を許した王国は滅びてしまう。
その後アルスたちは結界に守られた仙人の里で数年間平穏に暮らし続ける。
 
一方、もう一つの地上のローラン王国でも王子が誕生するが、ほどなくして魔王軍の襲撃を受け王国は陥落。
こちらの王子がジャガンとして育てられてることになってしまう。
ジャガンは魔王となるべく魔王軍の英才教育を施され、父との決闘の勝利によって修行を完成、魔人王となる。

その後、身を隠していた聖域の結界が破られたことをきっかけに、アルスは勇者としての使命を果たすべく旅立つ。そして三人のケンオウ、キラ、ヤオ、ポロンを集め、ジャガンや三人目のロトの子孫アステアとの出会い、魔王四天王との戦いを経て、甦った太古の魔神【異魔神】に挑むのだった。

メディア展開 Edit

1994年にドラマCDが発売され、続刊の予定もあったが、1巻限りで打ち切りとなってしまった。
内容は原作の単行本1巻から2巻終盤(ジャガンが魔人王の称号を得るまで)までを音声化したものである。
70分の収録時間で2巻分のエピソードを詰め込んでる影響で、原作での各話やその描写がかなり端折られてしまっている。
 

1996年のゴールデンウィークには日本アニメーション制作、松竹配給で「魔法陣グルグル」「ハーメルンのバイオリン弾き」とともに映画化された。
内容は原作第1話と第2話の幕間を描いたオリジナル作品である。
同時公開された2作は後年テレビアニメ化(グルグルは2度目)されたが、本作は権利関係が複雑なためかTVアニメ化されることはなかった。

その他 Edit

今の所ダイの大冒険とは違い、公式のメインタイトルでこの作品の要素が登場したことはないが、
【流星】など、本シリーズの特技や呪文が逆輸入されたりはしている。
また、ソシャゲ作品のスーパーライトでコラボした事によりキャラクターは【ティーエ】【異魔神】【グノン】【冥王ゴルゴナ】、アイテムはグノンの【ハーケン】、黒い【はやぶさの剣】【タイターンの針】がようやくゲーム作品に登場する事が出来た。
更に同作では、カムイが描き下ろした新キャラクター「巌圏王」も魔王軍幹部として登場している。メガザルロック2体を武器として持っている機械の魔物で、自らの研究所で異魔神の世界侵略のために最終兵器を開発していたが、凝りすぎて完成したのは既に異魔神が倒された後だったというコミカルな設定が付けられている。
また、星ドラともコラボし、新たに【ジャガン】【竜王】(りゅう王名義)、【サーバイン】【バラモスゾンビ】(バラモスゾンビ・改名義)、【ヤマタノオロチ】(ヤマタノオロチ・強名義)や、新デザインの拳王と賢王の装備を含むいくつかの装備が登場した。
 
本作のジパングの描写には、同時期に別雑誌で掲載していた作品「雷火」との共通項が非常に多く見て取れる。