【魔弾銃】

Last-modified: 2021-01-23 (土) 10:10:16

ダイの大冒険

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場する武器の一つ。『まだんガン』と読む。
【アバン】が「銃」についてのうわさと書物だけで作り上げた物であり、太い銃身を持つ後装式単発ピストル型の武器。
 
普通の銃のように金属弾を飛ばす機能はないが、呪文を込めた弾を装填し、引き金を引くことで銃口から魔法の効果を発射することができる。
弾丸には【メラ】などの攻撃呪文はもちろん、【ホイミ】などの回復呪文や、【マヌーサ】などの補助呪文も詰めることができる。
弾丸に込めてさえあれば、本人が使えない呪文を撃ったり、本来なら接触しないと効果を発揮できないホイミなどの呪文を遠距離に射出できるのが大きな利点で、単なる武器にとどまらない応用力を持っている。
 
弾丸は魔法力を蓄積する「聖石」の宝玉を先端に取り付けた専用のものを使用する。
魔法の弾丸は10発しかなく、一度発射すると詰められた呪文はなくなるが、呪文を詰め直せば何度でも使用することができる。
ただし、結界などの影響で魔法そのものを封じ込められる状況に置かれると、魔弾銃も起動せず無力化されてしまう。【氷炎結界呪法】の中では銃が作動せず、発射出来なくなってしまった。
機能不全になっても中に詰めた呪文が無くなってしまうわけではないようで、撤退の際に【フレイザード】に投げつけた【ギラ】入りの弾丸は、フレイザードが放った【メラゾーマ】で誘爆し、壊れてしまいつつも脱出の隙を作るのに利用された。
 
劇中ではアバンに師事していた【マァム】が、【アバンのしるし】と共に贈られた一挺のみが登場する。
マァムの職業である僧侶戦士は「僧侶の呪文と戦士の力を併せ持つ」と言われているが、戦士である父【ロカ】の血の方が濃く、攻撃呪文の契約適性がなかった。
アバンはそんなマァムの弱点を補うためにこの銃を与えようとしたが、マァムは人を傷つけることを嫌って「こんな怖いもの要らない」と一度は拒絶してしまう。しかしアバンは

…マァム あなたは本当に優しい人ですね…

でもねマァム 愛や優しさだけでは必ずしも他人を守れない時もあるのです

正義なき力が無力であるのと同時に 力なき正義もまた無力なのですよ

と教え諭すとともに、他者を傷つけることを嫌うマァムであれば絶対に正しく使いこなせると勇気づけ、マァムも「力」を持つ覚悟を決めて受け取った。
マァムは使える呪文の種類が少なく、攻撃呪文などは別の呪文使いに補充してもらう必要があるので、「【ネイル村】を一人で守りたい」というマァムの意思を支えつつ、村の仲間をはじめとする周囲に頼る事を覚えるきっかけにもなっただろう。
 
村を旅立ったあとは【ポップ】に攻撃呪文を補充してもらいつつ、フレイザードとの決着までマァムの手で力を発揮し続けた。
フレイザードを倒しても消えない禁呪法の氷に閉じ込められたままの【レオナ】を救出する際には、マァムの思い付いた「ギラが詰まった弾丸にさらに【ベギラマ】を上乗せする」という一か八かの賭けに使われている。
アバンの形見が壊れてしまうことを恐れたポップは猛反対したものの、マァムの固い決意を知り弾丸にベギラマを詰めようとする。しかし、連戦で魔法力を使い果たしていたため力尽きて倒れてしまい、代わりに【ダイ】が竜の紋章の力でベギラマを詰め、魔弾銃は二重のギラ系呪文を撃ち出すことに成功。氷は解けレオナも救出できたが、魔弾銃は反動で大きく壊れてしまった。
 
マァムは【バダック】に修理を依頼したが、手先が器用で後に【真空の斧】すら修復したバダックをして「これを作った者は天才じゃよ」と言わしめ、構造がまったく判らず終いだったため修理できなかった。
今度は【マトリフ】に修理を依頼しようとするが、マトリフがダイとポップに「自分だけの武器」を教えた光景と、セクハラしてきたマトリフに制裁を加えた際に「馬鹿力は父親譲り」と言われたのをきっかけに修理はやめて、自分の強みである力と身軽さを活かすため武闘家に転職する決意をした。
 
後にアバンと再会できたため修理や再制作できる可能性はあるが、最終決戦の最中だったのでそんな余裕もなく、魔弾銃復活とはならなかった。
マァム自身は呪文では専門家に劣ると自覚した上で力の強みを伸ばすと決めて【武闘家】に転職したので、戦闘スタイル的にもはや必要なくなっていたかもしれない。
もし復活できたとして、終盤の【ベホマ】のような強力な回復呪文や、必殺呪文などは詰めて撃てたのだろうか?もし出来るなら凄いサポートアイテムになっていただろうが…。
 
尚、アバンは魔弾銃の弾丸と同じ「聖石」を用いた魔力蓄積アイテムとして、後に羽根型の手裏剣【シルバーフェザー】【ゴールドフェザー】を作り上げている。
魔弾銃のように装填して射撃する武器よりも、咄嗟に取り出して素早く投擲できる武器の方が彼にとっては扱いやすかったのだろうか。
また魔弾銃は呪文を聖石に保管、必要時に取り出すもので魔力増幅の描写がない。つまり呪文使い以外が持つ事にメリットがあり、元々呪文の扱いに長けるアバンにはあまり意味のない道具とも言える。
マァムのように呪文の不得意な者を助けるアイテムとして開発したのか、学者の家に生まれたアバンの探求心の産物だったのかは不明である。
 
ちなみに、書物と噂があるという普通の「銃」は劇中では登場しなかった。
進んだ技術を有している大国ベンガーナには大砲があったので、誰か発明家のような人物が大砲を小型化した武器を開発しようとして果たせず、その設計や噂が知られていたのだろうか?
その割に、ロモスの片田舎に住んでいたマァムは魔弾銃を一目見て「怖い威力をもった武器」と理解していて、ダイ大世界で銃というものの知名度がどのぐらいなのかは謎。
 
星ドラのコラボイベントには弓として登場した。
『蒼天のソウラ』にはライフル型の両手杖に魔力の籠った弾を込めて撃つ【ダン】という魔法使いが登場する。