概要
アンモニアの海と小さな流氷からなる寒冷な惑星で、主に低温加工と核融合関連の技術がアンロックされる。あまりにも寒冷なので、給熱塔などを暖房として利用しないと設備が稼働できない。また、建設可能な土地が非常に狭いので、現地資源とコンクリート輸入を大量に用いて土地を拡大する物量攻め惑星としての側面も持つ。
ちなみに、工場長の肉体は屈強なようで、暖房が無くとも凍死しない。
関連するゲーム内ヒント
アクィロに関連するゲーム内ヒントは以下の通り。Space Age ではゲーム内ヒントに重要な情報が入っているので、目を通しておこう。
アクィロに関する事前説明
└ 給熱の仕組み
アンロックできる主な技術
アクィロでは、主に以下のアイテム・レシピがアンロックできる。
- 生産関連設備:低温プラント・核融合関連施設
- その他の設備:レールガン・基盤 (ヴルカヌスとフルゴラ用の埋立地)・携帯核融合炉
- 中間品などのレシピ:リチウム・量子プロセッサー・フルオロケトン・捕獲されたバイターの巣 (人工製造)
特にレールガンと核融合炉は深宇宙の探索に役立つだろう。また、低温プラントは鋳造炉などと異なり基礎生産性を持たないが、モジュールスロットを8個も持つ。
固有の要素
以下の要素はアクィロのみに存在する。
- 固有の生物:なし
- 固有の資源:アンモニア性溶液・リチウム塩水・フッ素
- 固有のレシピ:核融合炉・核融合発電機・低温プラント・量子プロセッサー・低温サイエンスパック
基本的な資源の生産
アクィロには、鉄鉱石・銅鉱石・石の入手手段が存在しない。この内の鉄鉱石と銅鉱石は宇宙プラットフォームでアステロイドを処理すれば得られるので、これを地上に投下することはできる。一方、石はそれすらできないので、他惑星からの輸入が唯一の入手手段である。これらの3資源は惑星開拓にも工場長帰還用のロケットの作製にも必要不可欠なので、準備不足のままでのアクィロ開拓は自殺行為になる。……というか、武器なしでは自殺すらできず、自殺できてもアクィロに復活するので、準備不足だと完全に詰むことになる。
一方、原油と水は現地で入手できる。ただし、ポンプジャックを稼働させるために最低限の発電設備・暖房設備・燃料は持ち込まないと現地資源を採集できない。
詰み防止の必需品、ネタバレ注意
詰みを避けるためには、以下のアイテムを持ち込む必要がある。厳密にはもう少し削減する余地はあるが、不用意に削減すると無理が出るものはリストに入れている。また、ミスや試行錯誤*1のためのマージンは取っていない。詰み防止を超えた開拓のための設備やアイテムも入れていない。それらは各自で考えて上乗せしてほしい。
- ロケットサイロの原料一式・制御基板50枚・軽量化素材50個・ロケット燃料50個
- 言わずもがなの帰還手段。ロケット燃料は現地生産できるので必ずしも必要ではないが、あったほうが無難だろう。
- 給熱塔1基・ヒートパイプ200本程度
- アクィロでは暖房として必須になる設備。詳細は専用項目を参照。
- 発電設備一式・電柱10本程度
- 当然ながら電気が無ければ設備は動かない。現地で原油が取れるので、暖房も兼ねて給熱塔・熱交換器・蒸気タービンで発電すると良いだろう。
- ソーラーパネル 数枚
- アクィロ地上でのソーラーパネルの出力はわずか 0.6 kW だが、この 0.6 kW が無いと発電に必要な水が得られない。たとえ、氷や水入りドラム缶を持ち込んだとしても水に変換できない。したがって必要不可欠である。また、最低1枚で動くが、4枚くらいはあった方が水の生産待ち時間が減る。すなわち、暖房の燃料切れリスクを抑制できる。幸いなことに、ソーラーパネルに暖房は必要ない。
- 汲み上げポンプ1基・ポンプジャック1基・化学プラント3基
- 現地での水と固形燃料の生産に必須になる。なお、原油精製所は必要ない。
- インサーター・ロングアームインサーター 各5本程度
- 暖房や発電のラインに要る。暖房用のヒートパイプが邪魔になりやすいので、ロングアームは重要度が高い。
- 搬送ベルト・パイプ 各数十個、地下搬送ベルト・地下パイプ 各10個程度
- 上に同じく暖房や発電のラインに要る。
- コンクリート 1スタック
- 土地の一部はコンクリートを敷かないと生産設備が置けない。そのような場所を避けるなら不要だが、避けきれなかった場合に備えて多少は持ち込んだほうが良い。詳細は専用項目を参照。
- 燃料 (多めに)
- 暖房や発電には燃料が必要だが、燃料の生産にも暖房や発電が要る。そのため、初動分は持ち込む必要がある。暖房および熱交換器の予熱で結構な熱量が要るので、固形燃料なら最低でも200個程度が要る。ライン組み次第では必要数が大きく増えるので、初プレイなら1000個くらいあったほうが無難である。
- 氷 5個程度
- 現地でも入手できるが、最初の1個を解凍するまではソーラーパネルによる数kWしかないので生産が非常に遅い。そこに氷の生産待ちが乗ると必要時間が伸びる (暖房の燃料切れリスクが上がる) ので、最低限は持ち込んだほうが無難だろう。
また、アイテムではないが、給熱塔の燃料制御用回路は、燃料の無駄遣いによる在庫切れを避けるために覚えておいたほうが良い。
土地の整備
アクィロの地面の一部はツルツルした見た目になっているが、これらは「なめらかな氷」や「ざらざらした氷」である。ここには電柱やレールなどを除く大半の施設が建設できないので、以下の手段を用いる必要がある。
- なめらかな氷
- 施設設置の前にコンクリートまたは鉄筋コンクリートを敷く必要がある (警告色でも可、石レンガは不可)。
- ざらざらした氷
- なめらかな氷と同じくコンクリート系を敷く。もしくは、次項の手順で地面を温めると氷が溶けて通常通り建築可能になる。
コンクリートや鉄筋コンクリートはアクィロでは生産できないので、他の惑星から輸入する必要がある。輸入に必要なロケット数を減らしたい場合、石レンガのみを輸入の上で鉄鉱石と氷をアステロイドから収集し、それらを元にコンクリートを生産すると良い。
また、マップを見れば分かる通り、アクィロは陸地面積が非常に小さい。そのため、ある程度の規模の工場を作るには埋め立てが必要不可欠である。アクィロでの埋め立ては、「氷のプラットフォーム」を用いる。これはアクィロの海から汲める「アンモニア性溶液」から2工程で生産できるので、ここまで来た工場長なら容易に大量生産できるだろう。ただし、この氷のプラットフォームは「なめらかな氷」に準ずる性質なので、施設を建てるにはコンクリート舗装も必要になる。
設備の凍結対策
アクィロでは、燃料式設備を除く大半の設備は凍結して稼働できない。これらを使用するには、給熱塔で熱を生産の上でヒートパイプを使い、設備を暖める必要がある。暖房の有効範囲はヒートパイプから1セル (斜めを含む) しかないので、アクィロの工場はヒートパイプを中心に構築することになる。
詳細な性質は以下の通りである。
- 一部の施設は凍結しない。電柱類・チェスト・鉄道関連施設などが該当する。ただし、似たような設備でも凍結耐性が異なることがある。例えば、定数回路は凍らないが算術回路は凍る。そのため、詳細は実際に建てて確認することを勧める。
- 設備を加熱しているヒートパイプは、対象設備の稼働状態にかかわらず徐々に温度が下がっていく (低下幅は未調査だが、設備の種類によって変わる)。したがって継続的な燃料供給は必須である。一方、加熱対象の設備が無いヒートパイプは自然放冷しない。
- 給熱塔は、温度が上限 (1000 °C) に達しても燃焼が停止しない。燃料の無駄遣いを避けたい場合、回路制御が必要になる (方法は後述)。
- 給熱塔の代わりに原子炉も使用できる。ただし、給熱塔はアクィロで燃料を自給できるのに対し、原子炉は燃料棒の輸入が必須になるので適性は低い。
- 蒸気などの暖かそうな流体に凍結防止効果は無い。蒸気タービンですらヒートパイプが必須である。
給熱塔の回路制御
給熱塔は、固形燃料でも80個/分も消費する上に温度上限に達しても燃焼を続ける。そのため、燃料の供給を止めないと大量の燃料を無駄遣いすることになる。特に開拓初期は燃料が貴重で、過度な消費は詰む原因になることすらある。そのため、普段は回路ネットワークを使わない人でも、以下の回路だけは使うことを推奨する。
給熱塔の温度が一定以上になると燃料供給を停止する回路
作り方はシンプルで、以下の3つだけである。
- 給熱塔とそこに燃料を供給するインサーターを、レッドケーブルかグリーンケーブルで結ぶ (両方はNG)。
- 給熱塔の「温度を読み込む」にチェックを入れる。信号は「T」のままで良い。
- インサーターの「有効/無効」にチェックを入れ、条件を「T < 800」とする。
これにより給熱塔が 800 °C 以上になると燃料供給を停止するので、燃料の無駄遣いが避けられる。なお、この閾値となる温度は、好みに応じて上下させても良い。上げると伝熱距離が伸びるが、きちんと計算しないと温度上限に達して燃料を無駄にするリスクも上がる。逆に、小規模工場かつ熱交換器に接続しない給熱塔なら 300 °C もあれば十分なので、下げると給熱塔やヒートパイプの移設時に熱のロスを抑制できる。
また、燃料としてロケット燃料を使う場合、バルクインサーターやスタックインサーターは適していない。ロケット燃料が一括投入される数が多すぎるので、上記回路で燃料供給を止めても温度上限に達するおそれがある。