デブアキ

Last-modified: 2023-06-13 (火) 00:29:06

横浜DeNAベイスターズ・山﨑康晃の2020年における太り具合や惨状を揶揄する蔑称。対義語は「ヤセアキ」。
なお、公称体重は入団当初は84kg、2019年からは88kgとなっている。

発祥

球界を代表する守護神として最年少150セーブを達成するなど、ルーキーイヤーからDeNAの絶対的守護神として君臨し続けていた山﨑。だがプロ入り当初から圧倒的だったツーシームのキレは年々徐々に劣化していると指摘されており、時にはストレートで押す投球*1に切り替えたりしてしのぐことがあった。
そして、2019年8月12日の7球2飛翔1アウトも取れずにサヨナラ負けを皮切りに、大事な試合でも打たれるようになる。

  • 8月24日:巨人戦(東京D)
    9回裏2死から重信慎之介に四球を与えると、坂本勇人にタイムリーを打たれセーブ失敗。その後延長11回にエドウィン・エスコバーがサヨナラ2ランを食らいサヨナラ負け。これにより自力優勝の可能性が一時消滅*2。巨人にマジックの点灯を許した。
  • 9月21日:巨人戦(横浜)
    9回表2死からまたしても重信に四球を与えると、小林誠司にタイムリーを打たれセーブ失敗。その後延長10回に三嶋一輝が決勝タイムリーを打たれ逆転負け。目の前で優勝を決められた
  • 10月6日:阪神戦(CS1stステージ第2戦、横浜)
    9回表2死、福留孝介にホームランを浴び同点に追いつかれる*3

この時は「一時の炎上だろう」という見方が強く、オフシーズンのプレミア12では日本の優勝に貢献した*4こともあり、特に問題にされていなかった。

しかし2020年になると酷い投球内容が続き、ルーキーイヤーから比べて見る影もないほどデブ化していることを非難されこの蔑称が誕生した。

なお、山崎自身は同年オフのトークショーにて、このように非難されていたことを知っていたという趣旨の話をしている

2020年の印象的なやらかし

  • 6月4日:楽天との練習試合(横浜)
    制球が定まらずに攻め込まれた末、最後は内田靖人にタイムリーを打たれ、本拠地にもかかわらずサヨナラ負け*5
  • 6月27日:阪神戦(横浜)
    1点リードの9回表、危なげなく2アウトを取るも2者連続四球を与えたのち、この日昇格したばかりの新外国人のジェリー・サンズに来日初安打となる逆転3ランを被弾。連勝が止まるとともに初黒星を喫した*6
  • 7月19日:巨人戦(横浜)
    1点リードの9回表、1アウトから坂本勇人にヒットを打たれると、代走・増田大輝に盗塁され一気にピンチに。その後2アウトにこぎつけるも丸佳浩に同点タイムリーを浴びセーブ失敗。その後、後続の国吉佑樹岡本和真に勝ち越し2ランを浴び逆転負け*7、チームは5連敗を喫した。
  • 7月26日:広島戦(横浜)
    スペンサー・パットンが8回表に大炎上し6点差から一気に1点差に迫られた後の9回表に登板、先頭の安部友裕に2球目をヒットにされた後、続くホセ・ピレラに四球を出してしまい、鈴木誠也にタイムリーを打たれ同点に追いつかれてしまう。さらに堂林翔太を申告敬遠し満塁の場面を迎えると、とどめに會澤翼ライトスタンドに運ばれる満塁ホームランを被弾。0-6から10失点で大逆転負けを食らうという悪夢のような試合となった。
    • ここまで3者凡退の登板はたったの1回(しかもセーブ機会のない4点差時)、防御率8点台と低迷していたのに加え、この失態が決め手となったのか、7月29日の巨人戦では7回に登板。その後も抑えは三嶋一輝が務め、2017年以来となる守護神剥奪となった。

その後は守護神として十分すぎる活躍を見せる三嶋とは対照的に、中継ぎに転向してもビハインド・リード時関係なく不安定な投球が続き、高確率で失点するなど改善する兆しは全く見えないまま、10月8日に(順位確定後の調整による降格を除くと)ついにプロ入り6年目で初の二軍降格を命じられ、最終戦で復帰するも散々なシーズンとなった。


比較画像

新人時代との比較
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他球団の恵体クローザーたちとの比較
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体重増の是非

大前提として、プロ野球選手が体重を付けることが悪いとは言い切れない
シーズン中に体重が落ちパフォーマンスを発揮できなくなる事例は普通にあり、山﨑も痩せていたルーキーイヤーや2年目は夏場の炎上が多かった。その対策としてか3年目の2017年以降は体重を付けて夏場を乗り切ろうとしていた可能性があり、実際に2018年は1年を通して調子を維持した。
特筆すべきは、過去の例を見ても抑えの選手は2年か長くても3年目にケガや不調でその座を追われる選手がほとんどだが、山﨑は4年目と5年目にタイトルを獲る活躍をしており成績下降の要因が体重増加とも言いきれない。また体重を付けたことでストレートの球威は年々増している

さらに、山﨑はルーキーイヤーから5年の間、レギュラーシーズンでは最低でも60試合前後の登板を続け、侍JAPANにも毎回選出されフル回転していることから、勤続疲労の影響や故障を隠している可能性や、2020年シーズンの開幕延期の影響により調整を失敗したという声も指摘される。*8

山﨑の入団1年目である2015~20まで5年間の登板数303試合はNPB最多(+プレーオフ&侍ジャパン)。球界屈指の勤続疲労が蓄積されていたというのも事実であり、さらに5年連続クローザーを務めた選手はここ15年のプロ野球界では山﨑、藤川、そして岩瀬だけということを、批判するファンですら知らないという点も指摘されている。
世界的に見てもクローザーは年を追うごとに体が大きくなることが多いが、それは消耗が激しいポジションのためオフやキャンプに疲労回復優先になるという点が最大の理由と言われており、一般人同様に『恵体化=怠惰』と捉えるのは素人考えと言える。

それでもデブ化が批判されるのは見た目として分かりやすい変化である点が知識の無い素人でも指摘しやすいと言うことや、恵体化した抑えがことごとく炎上を繰り返す印象があったという点などが影響してると言えよう。*9


関連項目


*1 この状態の山﨑は「ウホ﨑ゴリ晃」と呼ばれた。
*2 その後9月1日に一旦復活、10日に再度消滅。
*3 試合は9回裏、乙坂智の代打サヨナラ2ランで勝利。当然、勝利投手は山﨑
*4 5試合に投げて3セーブ、無失点。許した走者は安打の1人のみと極めて安定していた。
*5 試合前の取り決めにより、本拠地での練習試合を組めなかった楽天に後攻を譲ったため。
*6 ちなみにこの時、マルテの代走に出た植田海に対して公式戦306登板目にして初(オールスターでは経験あり)となる牽制球を投げている。なお植田には盗塁を決められた模様。
*7 これに関してはまだ同点なのに山﨑を代えたラミレス監督が批判されることも。敗戦投手は丸を出塁させた山崎。
*8 似たところではオリックスのアダム・ジョーンズも同様に開幕時にはデブ化しており大きく批判された。なおあちらはシーズン中にある程度減量をしている。
*9 なお、抑えの中だけでも田島慎二澤村拓一のように増量が裏目に出た選手もいれば、藤川球児中崎翔太森唯斗のように増量してから活躍した選手もいる。