ディアブロスの角を大胆に削り
出した大剣。ワイルドな外観に
見合った強大な破壊力を持つ。
(クオーラルホーン)
強化された剛角剣。圧倒的な力
で獲物を薙ぎ倒す様から使い手
は悪魔と喩えられ恐れられる。
(剛角剣ディアブロス)
目次
概要
- ディアブロス通常種の素材を用いて作られた大剣。
通常種・亜種混合武器の角王剣アーティラートは以前からあったが、こちらは通常種の素材のみを使用する。
- アーティラートの後輩でありながら、デザイン面ではまったくの別物と言ってもよい。
ディアブロスの角を根本から斜めにカットし、その断面の縁が研ぎ済まされた事で巨大な刀身となっている。
いわば薬品加工の申し子であるアーティラートとは対照的に、素材の風味を残した野性的なデザインと言えよう。- このため、アーティに愛着のあるハンターからはやや不満を持たれる事も。
- また、人によっては斜めにカットされた茶色いネギ、あるいはたけのこにしか見えないなんて声も。
- ブロス武器らしく攻撃力は申し分ないが、
斜めに刃の付いた(斜めにしか切れない)「刃物」としては歪すぎる構造からか、
斬れ味にやや難があり、会心率がマイナスである事も多い。
- 本項では二つ名持ちモンスターである鏖魔ディアブロスの武器も扱う。
性能
MH3
- 初登場。ディアブロス亜種が登場しなかった為かは不明だが、新規に追加された。
- リュウノアギトから強化することで作成可能。
高い攻撃力と低会心率が特徴。さらに強化することで、剛角剣ディアブロスへと強化可能。
その性能は- 全大剣中3位を誇る攻撃力1008
- 少し気になる会心率-20%
- 地味にうれしい防御+16
- 素で長い青・匠で十分な白
十分な白・紫ゲージを持ち高い攻撃力を持つアングイッシュの存在があるが
抜刀術の仕様変更前なので十分に使うことが出来る。 - なぜか覚醒で水属性が付く。乾いた砂漠に生息するディアブロスと関係なさそうだが……
それに水属性はかつてディアブロスの第一弱点でもあったのだが……サボテンを食べているからだろうか
MHP3
- MH3と異なりドロスボーンソードから派生する。
クオーラルホーンが下位武器に変更された為、上位武器にクオーラルホーン改が追加され
その後剛角剣ディアブロスへと強化できる。
基本的性能はそのままに、抜刀術の仕様変更により少々使いづらくなったが、
「匠+抜刀会心という条件なら」ハイジークムント・リュウノアギトと並んでトップクラスの物理期待値を誇る。
MH3G
- MH3と同様リュウノアギトから派生する。
会心率が-5%と改善されているが斬れ味がえらい事になっている。
さらに、匠をつけてもそのままという嫌がらせのような状態になった。
剛角剣ディアブロスは存在せず、クオーラルホーン改から亜種武器の
ダブルブロスソードへと派生する。
MHXX
最終強化のクオーラルホーン。
破壊力を生み出す超重量が故、
持つことすら困難といえよう。
(カイラライホーン)
- MHXではディアブロスが不参加だったことで登場しなかったが、XXでの復活に伴い本武器も復活。
今作ではクオーラルホーンからカイラライホーンを経て、最終的には剛角剣ディアブロスになる。
- その性能は攻撃350、白50、匠で紫50、会心率-20%、防御+24、スロット0というもの。
攻撃力が比較的高く、匠で生まれる紫ゲージの長さもかなりのものだが、
マイナス会心のせいで匠発動時の期待値で他の大剣に負けるものがかなり多い。
なんと、殆ど鉱石系だけで強化できるバスターソード系列のバスターファルクスにさえ期待値で負けている。
それでも匠で紫50という長い数値を持つことで一応差別化は図れるが、
今度はアギト系列のテンリュウノアギトが立ちはだかる。
あちらは攻撃力340で匠で紫50が出るところまでは同じで、会心率が0%、武器スロ1を持っている。
こちらが上回っているのは僅かな防御力上昇効果だけであり、殆どのケースであちらの後塵を拝す形になる。
他に匠での紫は20と短いが、攻撃力360と高く、会心率も0%の断骨大剣には期待値で惨敗している。
匠を使わず素の白ゲージで戦う場合にも、
斬れ味こそ多少短いが同攻撃力で会心率が0%のマーティアーが存在する。- 他にも轟大剣【大王虎】や真名ネブタジェセルといった無属性大剣のライバルに対しては、
匠発動時の期待値で一応僅かに上回る。
しかしあちらは匠無しでも素で紫ゲージを持っており、
抜刀や集中を始めとして付けたいスキルの多い大剣において匠を切ることが出来るというのは非常に大きい。
その空いたスペースに相性の良いスキルや、
攻撃力アップや見切りといった単純に火力を上げるスキルを積むだけでも性能に差を付けられてしまう。 - 高めとはいえ抜きん出ているわけではない攻撃力にマイナス会心も中途半端であるため、
裏会心運用も向かないだろう。
下記の二つ名武器や、そのライバルのボルボプレッシャーに劣ると言わざるを得ない。
自身の二つ名はまだしも、ボルボロスに負けるとは…。
- 他にも轟大剣【大王虎】や真名ネブタジェセルといった無属性大剣のライバルに対しては、
MHRise
- MHWおよびMHW:Iではディアブロスが参戦していたにもかかわらず登場できなかったが今作で復活。
クオーラルホーンI→IIと強化され最終的にカイラライホーンとなる。
性能は- 攻撃力230
- 素で青40、匠LV4から白ゲージが出現
- 会心率-25%
- スロットなし
- 無属性・防御ボーナス16
- 期待値はそれなりに高いが、素で白ゲージを持つ轟大剣【王虎】や暗夜剣【宵闇】、
マイナス会心の軽いゴシャガズバァ等に劣る。
匠を積んで白ゲージを出すと今度は重いマイナス会心のフォローが難しくなるため、
特に前者二振りを追い越すことは困難だろう。
Ver.3.0以降は、百竜大剣【大賢虎変】がカスタマイズ次第では攻撃力230・青40・会心率0%という、
防御力ボーナス以外で同等以上な性能を実現できることもあり、なおのこと厳しい立場に。
- しかし、百竜強化に目を向けると少し話が変わってくる。
会心率強化III、防御力強化IIと他のディアブロス武器と共通のものに加え、防御研磨術Iを付与することが可能なのだ。
防御研磨術Iを付与するとガード時の斬れ味消費が発生しなくなる(IIで斬れ味が回復する)ため、
入れ替え技のガードタックルを連発して立ち回ることが可能となる。
比較に挙げた三振りに防御研磨術は付与できず、最大斬れ味が短いことからガードタックルを連発しづらいため、
ここが本武器の重要な差別化点となるだろう。
ただし、ガードタックルの攻撃部分では他の武器と同じく斬れ味を消費するため、使いどころを見極めることも大事。- この運用の場合、青120という長大なゲージで斬れ味消費問題を克服できる神淵ノ風断チもライバルに挙がる。
上述の攻撃部分の斬れ味消費も気にしなくてよく、空棲系特効を考慮すると期待値でも上回られることから、
より担ぐ相手を見極める必要があるか。
- この運用の場合、青120という長大なゲージで斬れ味消費問題を克服できる神淵ノ風断チもライバルに挙がる。
MHR:S
- MRディアブロスを制す事で強化先が追加。
カイラライホーン改から剛角剣ディアブロス、傀異化素材により同改にまで強化される。
最終的な性能は、- 大剣では最高値の攻撃力370
- 素で白30、やはり紫が出るのは匠4から
- 会心率-25%
- 最後までスロット無し
- 百竜装飾品スロットLv2
- 防御ボーナスは+30まで伸びた
- 攻撃力は高いものの白ゲージとマイナス会心が足を引っ張り、素の期待値は並程度に落ち着く*2。
性能をいかんなく発揮するためには匠で紫を出し、それでも少ない20をやりくりし、
会心率もどうにかしてやる必要があり……と、なかなか手のかかる子である。
武器スロットが無いのもつらいところで、窮屈なスキル構成と立ち回りを余儀なくされる。
- 何より、Rise時代に個性であった防御研磨術Iが事実上すべての大剣に配られてしまった。
百竜スロットはLv2であるため、上位版の防御研磨術IIは装着できない。
各種特効系は付与できるため使えないほど弱くはないが、
他武器との差別化においては、前作以上に厳しい立場に置かれていると言えよう。
- マイナス会心のお陰(?)で、100%を超える会心率の上昇が無駄にならないのは評価点になろう。
本作はスキル環境のインフレも相まって、見切り+弱点特効をフルに積んでもまだ多少の余裕がある。
時間や条件を限定すれば、渾身や力の解放、あるいはアイルーの強化咆哮や狂竜症の克服といった方法で
現実的に120%以上の会心率上昇を狙う事ができる。
友達にカリピストがいれば、ぜひ会心率UPの旋律を吹いてもらおう。
- 元々の高い攻撃力を活かして攻撃スキルを7積みするのも一興である。
Ver.14時点の傀異錬成で攻撃力特化にした場合素の攻撃力は420、
Ver.15では最終的に430となる。
乗算で攻撃力が上がるようになるスキルとの相性は抜群であり、スキルをある程度揃えられれば
手軽に4桁ダメージを出せる心強い武器となるだろう。
スキルや特殊効果込みでの火力では流石に分が悪いものの、
純粋な基礎攻撃力ではサンブレイクトップの大剣の座を最後まで守り抜いたといえる。
マサクルブレイド
MHXX
- MHXXで登場した、鏖魔ディアブロスの素材より作られる大剣。
その風貌はもはや血染めの毒ネギである。
マサクルブレイド→マサクルブレイダム→鏖大剣ヴラディスという流れで銘が変わっていく。
- 性能は、
- 紫ゲージが出る大剣では最高の攻撃力370
- 素で白20、匠+2で紫30
- 火力に水をさす会心率-30%
- 二つ名武器にはお約束のスロット0&狩技ゲージボーナス
- 高い攻撃力に低い会心率、空きスロット0と、
こちらは角竜と黒角竜の素材から成る大剣、角王剣アーティラートを彷彿とさせる性能である。
今作では攻撃力370以上の大剣が他に9本も存在するが、
その中で匠を発動させて斬れ味が紫を得るのは本武器のみであり、インパクトは強い。- 基本的には匠を付けることになるが、そうした場合断骨大剣や、
同じ二つ名武器の鬼包丁唐草に性能の面で殆どの場合劣っており、扱いづらい武器であると思われていた。
しかしMHXX発売から暫く経ち、今作の紫ゲージの斬れ味補正が以前よりも低いことが判明した。
実際は、匠を使わずに白ゲージのまま戦うことも現実的であったということになる。 - 抜刀会心を用いる構成では、会心率が0%より高いと、抜刀時にその分が無駄になってしまい、
火力増強の一般的なスキルである見切りを最大限に生かすことが出来ない。
しかしこのヴラディスの会心率は-30%という特性上、
見切り+3まで付けることで無駄のない抜刀攻撃ができる。
そして匠が不要であることから、抜刀術・集中・超会心といった抜刀大剣の必須スキルに加え、
見切りを問題なく発動させられるようになった。
弱点を狙える相手には見切りの代わりに弱点特効を発動させることで
なぎ払いなどの抜刀攻撃以外にも会心率20%分の期待値を上乗せできる。
- 基本的には匠を付けることになるが、そうした場合断骨大剣や、
- 匠を使わない場合、見切り+3を発動したヴラディスの期待値と、
攻撃力UP【大】*3を発動したマーティアー、および真名ネブタジェセルの期待値を比較すると、
マーティアーと同点で、ネブタジェセルを上回ることになる。- マーティアーはスロットを1つ持つが、
こちらは二つ名武器特有の狩技ゲージが溜まりやすいという仕様のお陰で差別化が図れる。
ネブタジェセルはスロットが3つ、防御力アップのオマケがついているが、
期待値を上回っていることでこちらも差別化を図れる。
尤もこれらの武器のスロット分で余分にスキルを付けられる場合は期待値で逆転される場合もあるので、
そうした構成の場合はこれらに出番を譲ることになる。
- マーティアーはスロットを1つ持つが、
- 「抜刀大剣型」として見なす場合、伏兵がライバルとして立ちはだかる。
あちらと同じ集中、抜刀術、超会心の抜刀3種に斬れ味レベル+1、弱点特効で運用した場合、
護符や爪を持ち込めないクエストでもない限りはこちらが上回る。
だが、匠1で出る紫はわずか5。手数の少ない大剣とはいえ流石に足りない。
護石次第では斬れ味レベルを+2にすることで紫ゲージ30を確保できる。
そうなれば抜刀攻撃以外での会心率20%もあるため、文句なしに仁剣を超えたと言えるだろう。
- また「匠不使用の抜刀型大剣」として火力を追求する場合、抜刀3種に加えて
龍気活性、弱点特効まで発動させることで紫ゲージ換算で386.5相当の攻撃力を得る。
弱点特効の代わりに死中に活や攻撃大を発動するとネブタジェセルやマーティアーが同等の火力を持つが、
弱点を正確に狙えるのならば仁剣と同様、抜刀以外での会心率20%分まで考慮すればこちらが上回る。
- 総じて厳しい製作難易度に加えて護石難易度を乗り越え、弱点を正確に狙えるプレイヤースキルまで備えれば
最強の抜刀大剣となりうる一本である。
ディアブロス大剣に愛着のある人や、狩技ゲージを上手く生かしたい人、
最高火力を追求したい人にはお勧めのできる一本である。
- 裏会心運用では匠で紫ゲージこそ出ないが、こちらを下回る-40%の会心率にスロット1を有し、
それ以外の性能はほぼ同等のボルボプレッシャーが立ちはだかる。
裏会心だけではあちらの火力を上回る事は出来ないので、
こちらで裏会心運用をするなら匠を発動させたり、狩技を駆使する必要がある。
そしてボルボプレッシャーは上記の通常種武器の立場を脅かす大剣の一つでもある。
- ちなみに一切スキルなどの手を加えない場合、意外にもあの古龍の大剣と同じ物理期待値である。
ただでさえ僅かな水属性は大剣において無いも同然
MHST2
- 鏖魔ディアブロスの参戦によりこの武器も登場した。銘はマサクルブレイダム。
- 生産時点での攻撃力は163、他の大剣が140台である中でこれはかなり強力
…というか大剣のスペックとして最高値である。
本作がストーリー攻略でもマルチプレイでも無属性に厳しい環境とはいえ、この攻撃力ならどこ吹く風。
ライバルとなる同攻撃力の氷・龍属性大剣が作れるようになれば道を譲るが、
それらの素材元は強力な古龍であるため、彼らを充分に狩れるようになるまでは活躍してくれるだろう。
余談
- 通常種武器であるクオーラルホーンの語源は「口喧嘩、口論」などを意味する英単語"quarrel"だろう。
尤も、ディアブロスは口喧嘩どころかシリーズによっては咆哮すらせず最初からリアルファイトに突入するため、
この単語はあまりマッチしていないのだが。
MHと同じ制作会社に"拳で語り合う"ゲームがあるのだが、
角を用いて縄張り争いをするディアブロスらを"角で語り合う"と言えば、まだクオーラルという表現は適切だろうか。- 「敵愾心」や「紛争」「不和」といった訳し方もあるのでそちらの意味なら概ね合致する。
- また、クロスボウに使われる太く短い矢の事もヨーロッパ圏ではクォーラル(クォレル)という。
まぁ本武器は大剣だが。
血染めの毒ネギ二つ名武器、鏖大剣ヴラディスの銘の由来は、
ヴラディスラウス・ドラグリヤ公*4、つまり15世紀半ばのワラキア公*5ヴラド3世と思われる。
本来は重罪を犯した農民に限られる串刺し処刑を、罪人の身分を問わず敢行して強権を示し、
「ツェペシュ(Ţepeş)」、すなわち「串刺し公」の異名を取った人物である*6。
鏖魔の凄惨な角によって作られるこの武器にはよくマッチした由来と言える。
では「なぜランスではないのか?」は禁句- 日本では「ドラキュラ」の呼び名で有名だが、
その由来はルーマニア語の名詞「ドラク(Drac)」の定冠詞形*7「ドラクル(Dracul)」を、
さらに教会スラヴ語に基づき語末に"a"を加えて生格形にした「ドラクラ(Dracula)*8」であるとされる。
「ドラキュラ」は、これの英語読みである。また、現代ルーマニア語では「ドラクレア(Drăculea)」となる。- 「ドラク」の語源はラテン語の「ドラコー(Draco)」であり、蛇または竜を意味していたが、
ルーマニア語においては悪魔を意味している。
これは、聖書(特に新約聖書)において、悪魔は竜や蛇の姿で描かれ、これらが同一視されたためである。
「ドラクル」はヴラド3世の父であるヴラド2世の呼び名であり、彼が「ドラゴン騎士団」の一員であったことから、
「竜公」というような意味合いで用いられたとされる。
そして、「ドラクラ」は「ドラクルの子」を意味しており、すなわち「小竜公」のような意味であったが、
上述の竜と悪魔の同一視の影響に加え、後にヴラド3世の悪評*9が広まるにつれて、
「串刺し公」というもう一つの呼称も相まって、「悪魔の子」と解釈された。
- 「ドラク」の語源はラテン語の「ドラコー(Draco)」であり、蛇または竜を意味していたが、
- ヴラド3世は上記以外にも数多の血と共に覇道を歩んだ冷徹な人物と名高いが、
手芸が好きだったり、静けさを何より求めていたと伝わっていたりと、とても繊細な人物だったようだ。
祖国ルーマニアでは護国の英雄とされ、世界で広まっている悪人の通説を語ると憤慨するため
もし旅行に行くことがある際には重々注意すること。 - 同じくヴラド3世が名前の由来と思われる武器に、イビルジョーのハンマーである滅鎚ブラドが存在する。
- 後にMHR:Sでは、ドラキュラをモチーフにしたメインモンスターが登場した。
- 日本では「ドラキュラ」の呼び名で有名だが、
関連項目
モンスター/ディアブロス
モンスター/鏖魔ディアブロス
武器/ディアブロス武器
武器/角王剣アーティラート - 本家作品のもう一つのディアブロス大剣。こちらの方が有名か。
武器/重撃帝斧 - MHFに登場するディアブロス大剣。
モンスター/メル・ゼナ - ドラキュラ(ドラクリヤ公)をモチーフにした古龍。メインモンスターである事も共通する。