ゲーム用語/カプコン
Last-modified: 2025-01-13 (月) 22:43:13
CAPCOM®︎
「モンスターハンター」シリーズ含む様々なゲームを開発、販売している会社。
公式サイトは
こちら。
目次
概要
- 1983年に創業した日本の大手ゲームメーカー「株式会社カプコン」。
パブリッシャーとしてだけでなくデベロッパーとしても有名で、
例えば任天堂が発売したゼルダの伝説シリーズの一部の作品などは、
カプコンも開発社に名を連ねていたりする。
- 元々は1974年に辻本憲三氏によって創業されたアーケードゲームメーカー「アイ・ピー・エム株式会社」が前身。*1
だが当時のゲーム業界の流れについていくことが出来ず、
1本もゲームをリリースできないままいきなり倒産の危機を迎えることとなってしまう。
それから1979年に社名を「アイレム株式会社*2」に変更し立て直しを図ろうとするが、
経営方針に関する意見の食い違いが起き最終的に辻本憲三氏を含む3人が退社。
退社に伴う負債の支払いで自宅すら売り払った彼はその後タイトーの社長からお金を借り、
1983年6月11日に「株式会社カプコン」を設立するに至った。
2023年6月11日に創業40周年を迎えた。
それを記念し、カプコンゲームの開発資料等を閲覧できるサイト「カプコンタウン」が公開されている。
- アクションゲームや格闘ゲームの開発が非常に有名な一方で、
それ以外のジャンルのゲーム開発はやや苦手であると言われていた。
事実、RPGやパズルゲーム、アドベンチャーと言ったジャンルにおけるカプコン製のものは
かつては数が少なく、また完成度についても他社と比較して劣っていると言われがちであった。
- しかし2010年頃からはゲーム開発の体制が変わったのか、
アクション以外のジャンルについても積極的にゲームやアプリのリリースを始めており、
以前と比較して状況は大きく変わってきている。
- 他社とのコラボレーションに積極的なのもこの会社の特徴の1つ。
バンダイナムコやマーヴル・コミック、SNKといった会社とのコラボ作品である『VS.』シリーズが有名だが、
それ以外の自社タイトルにおいてもコラボレーションやクロスオーバー要素は
ほぼ毎回のように取り入れられていると言ってもよい。
また、他作品に自社キャラクターが出張するケースも多い。
- 格闘ゲームなどの対人ゲームを多く手がけていたノウハウを活かして生み出した、
熱い駆け引きの出来る「アニメーション優先」*3と呼ばれるゲーム手法の開祖であり、
現在でもその分野に関してはトップクラスの技術を持つ。
やり込み要素の多く、中毒性のある作品が多いのも特徴。
- 現在でこそ、その駆け引きの面白さが伝わり受け入れられている「アニメーション優先」タイプのゲームだが、
最初にこの技法が取られ大ヒットした「ストリートファイター2」が稼働開始し始めた当時は
スーパーマリオなど「操作優先」*4型のゲームが主流で、
当初は自由度が低く操作性が悪いとあまり評価が高くなかった。
- ゲームソフトを出すハードに拘りがあまりないのも特徴だろう。
同じシリーズであっても最新作を突然これまで展開していたハードとは別会社のものに替えたり、
先に展開していたハードの同一世代のライバル機に即座にマルチ展開させることも多い。
また、昔からお世辞にも成功したとは言えないようなマイナーゲーム機にも積極的にゲームソフトをリリースしており、
その存在感をしっかりと表すことに成功してきているゲーム会社である。
- マルチ展開の得意さに関しては自社で開発しているゲームエンジン*5の優秀さも理由に挙げられる。
カプコンは後述の通り、過去に何度も倒産の危機を迎えてはギリギリで復活する事を繰り返してきたため、
その教訓を生かしつつゲーム業界の様々な変化にもついていけるよう、
色んなハードに柔軟に対応できる自社独自のゲームエンジンを2000年代後半頃から開発に着手。
そうして完成した自社ゲームエンジン「MT Framework」シリーズや、
その後継エンジン「RE ENGINE」*6は、
モンハンシリーズを含む、数多くのカプコン内製ソフトの開発に、
多大な貢献をしてきていることで有名であり、
同時にカプコンがゲーム業界へ齎す影響力を高める事に一役買っている。
2023年には、このRE ENGINEを土台に多数の開発者補助機能の追加を主とした、
ゲーム開発者がより扱いやすくなる次世代版ゲームエンジン「REX ENGINE」*7の開発開始が明かされている。
Panta Rheiと、それを使って開発中のdeep down?知らない子ですね…
- また、MT Framework(ワールドエンジン)やRE ENGINEは、
NVIDIA社独自のアップスケーリング技術「DLSS」や、
現実と同じ光の描画をリアルタイムで行う技術「リアルレイトレーシング」等に対応しており、
かつ、レイトレーシングに関しては最適化が進んでいるのか、比較的低負荷で利用できるのが特徴。
下記の事例も含めて、最適化面でも非常に優れた使い勝手を有しているゲームエンジンを、
自社内で開発できるほどに高い技術力を誇るゲーム企業と言っても過言ではない。
- モンハンに限って見ても、
Nintendo Switchより遥かに高いスペックを有するゲーム機であるPlayStation4向けに開発された
「モンスタハンター:ワールド(アイスボーン)」向けに作られた高品質なモンスターのモデルを、
品質を大きく損なわずにNintendo Switchに適合、最適化させるという事を
モンスターハンターライズ(:サンブレイク)のゲームエンジンであるRE ENGINEは見事に実現しており、
これだけでもRE ENGINEの高性能さと優秀さがうかがえる程である。
無論、MHW系列とMHRise系列は上述したDLSS技術によるアップスケーリングに対応しており、
細かい部分にまで手が行き届いているのがユーザー視点でもわかるぐらいである。
また、これらの企業努力が功を成したのか、
カプコンがリリースするゲームの品質は全体的に高水準に仕上がり、
かつ、ユーザー満足度も高い傾向に見られる事が多くなってきている。
それ故、カプコンは2020年代のゲーム業界で、
高い注目度を集めているゲーム企業の1つに数えられる程にまで成長している。
- 大阪生まれの企業であり、本社や開発部・スタジオは高麗橋付近にある*8。
また、東京支店が新宿(都庁前)にあり、ここでMHFの開発と運営が行われていた。
現在はソーシャルゲームの開発が専らである。
- 膨大な資料・企画書や貴重なアイテムなどは、三重県の上野事業所に保管されている。
国道25号(名阪国道)沿いにある建物がそれであり、カプコンのロゴが目印。
- カプコンのゲーム全般の紹介をしており、もちろんモンハンに付いても社員による解説や
プレイ動画の公開、それに加えて一般プレイヤーも交えたオンライン狩猟も行っている。
制作から配信までカプコンが行っておりこの番組が初出の情報が出ることも多い。
視聴者へのプレゼント企画などもあるため興味がある人は押さえておくといいだろう。
- 視聴できなかった場合でも、カプコンチャンネルでしばらくの間はアーカイブ放送を見ることができる。
逸話
- 「カプコン」という会社名は、前身となった「カプセル・コンピュータ社」に由来する。
社名がCAPCO「M」なのも、「Capsule Computer」から来ているものと思われる。
現在の公式サイトでは
「当時もてはやされていたパーソナルコンピュータに向こうを張るつもりで考案した『カプセルコンピュータ』」
が由来であるとなっている。
ちなみに当初はメダルゲームを開発した後アーケードゲームで業界に参入しており、
現在でもいわゆるビデオゲームを除くと、アミューズメント部門に精力的に関わっている。
- 過去5回に渡り倒産・廃業の危機を迎えている事でも有名。
しかしその度にヒット作を飛ばし復活する(例:ストリートファイターII、バイオハザード等)。まるでどっかの教官みたいだ。
このヒット作によって生まれた「ブランド」を同社の強みとしており、
近年の事業戦略を見る限りは、これらのブランドを精力的に水平展開していく方針があるようだ。
ただし、ブランド作品だけでは先が続かないことから、
これらに依存しない新規ブランドの開拓も進めてはいる様子。
- そういった事情もあり、
携帯・スマホ向けアプリや海外で売り上げを伸ばしているPS4向けのゲームソフトの開発では
大きく後れを取っていることが指摘されていた。
携帯・スマホ向けアプリに関しては2015年にサービス開始したMHXRが2016年以後も堅調で、
局面打開の端緒を開くことができたようだ。
2016年には非ブランド作品のスマートフォンゲームが大きな注目を集めている。
- かつて、あまりボイスに重点を置いてないゲームやボイスの量が少ないカプコンのゲームでは、
声優の経験がほぼ無いスタッフに声の収録をさせることが多かった。
DS以前のゲーム機では使えるボイスの量も少なく音質も良くないため、
プロの声優を使う必要性が薄いと判断したためらしい。
…と言っても全社員を対象にオーディションをして選抜するなど大掛かりだったそうな。
- 例としてはDS以前の逆転裁判シリーズは一貫して声の収録は社員が行っている。
しかし、3DSでの発売になってからはフルボイスアニメの挿入などにより
素人であるカプコン社員の声では限界が出てきたため、プロの声優によるアフレコが大幅に増えた。
モンハンも多くのシリーズがハンターのかけ声、登場人物の挨拶程度のボイスしか使用せず、
生声で物語を彩っていく要素も無かったためほとんどのボイスを社員による収録で賄っていたが、
シリーズを重ねるうちにちらほらとプロの声優やタレントによるアフレコを活用し始めている。
- 声優によるキャラクターボイスが本格的に使用され始めたのは3DS版MHSTからであり、
MHWorld以降のシリーズはほぼ全ての登場人物が日本語・英語を喋るようになった。
- カプコンのゲームでは、どういう訳か
「主人公のライバルキャラクターは赤がメインカラーになる」と言う法則がある。
ストリートファイターシリーズのケンや、ロックマンシリーズのゼロ、
逆転裁判シリーズの御剣怜侍、バイオハザード4のジャック・クラウザーなど、
最早例を挙げ出すとキリがないほどに定番の要素となっている。
モンハンではシリーズ通しての大型モンスターの顔である、リオレウスが該当するだろう。
- 航空機は落ちる。
どういうことかというと、カプコン製のゲームに登場するヘリコプターや気球などの航空機は、
ほぼ例外なく墜落・撃墜・爆発するのが恒例行事となっているからである。
このため『カプコン製ヘリ』などとネタにされ、
他社製のゲームでもヘリが見事に墜ちた場合は「あれはカプコン製だ」などと揶揄される事がある。
…一応真面目に解説すると、ゲーム中のイベントで登場するヘリコプターなどは、
基本的には「危機的状況にある主人公たちを助けに来た」と言った流れでやってくることが多いのだが、
そのまま無事にヘリで助けられてしまうと話がそこで終わってしまう。
そう言った事態を防ぎ、尚且つプレイヤーに衝撃と絶望感を与える為に墜落させられることが多いのである。
だが、カプコンのゲームではその頻度がかなり多いためにネタにされやすいと言う訳である。
ちなみに、エンディングでやってくるヘリなどは当然ながら基本的に無事である。
…続編の冒頭で同一機が早速墜落させられることも多いが。
- MH世界での航空機である飛行船は古龍の調査に向かうと大体落下している。
決戦フィールドにバリスタの発射台があれば、大体は落下した飛行船の物と説明される*9し、
さらに実際にクエストの真っ最中にハンターが搭乗した飛行船が撃墜されたり、
あるモンスターからは捕食された飛行船のバリスタの弾が入手出来る。
- また、MHXXのOPムービーでは実際に飛行船が彗星のような何かの衝突によって
木っ端微塵に粉砕される場面が描かれている。
さすがに龍識船の方は、本作のハンターのオフライン拠点なので落ちることはなかったが…
とか言ってたら他作品とのコラボにて盛大に墜落、大破する大事故を起こしてしまっている
それらとは別に、「こやし玉を大量に積んだ飛行船が墜落し密林が大変なことに…」なんてクエストもある。
- MHWorldでもとあるモンスターの影響で例にもれず3期団の気球船が墜落している。
- MHST2ではハンター集団が乗る飛行船の甲板上でとある大きなトラブルが起こるイベントがあるが、
こちらはカプコンにしては珍しく墜落するようなことは残念ながらなかった。
ただし乗っていたハンターたちのその後の消息は不明である。
- MH-Rでは、エピローグストーリーにおいて何者かによって気球を墜落させられており、
更にその2号機も墜落とまではいかないが襲撃を受けたことで不時着を余儀なくされている。
- 映画版モンハンでも、この恒例行事からは逃れることはできなかった。
現実世界に現れた巨大リオレウス相手に戦闘機が鷲掴みされ、セルレギオスみたいにぶん投げられて墜落させられている。
航空機の墜落に関してはカプコン自身も頻繁にネタにしている。
比較的近年の例で言えば後述するバイオRE4の宣伝用アニメで取り上げた件や、
2024年4月1日に「航空事業に参入」とのエイプリルフールネタを打ち出した件が有名どころ。
- ちなみに、バイオハザード公式Twitterアカウントによるこのネタに関するツイートに対し、
バイオとコラボを実施したサバイバルホラーゲーム『Dead by Daylight』のアカウントが、
「火力が期待できそうなのでモンハンのアイテムとして採用されそう」(要約)と引用リツイートを飛ばしていたりする。
まさか本当に採用されはしないだろうな。
- カプコンは広報がはっちゃけ過ぎていることで有名である。
特に近年はSNSやショート動画の普及によるものなのか、
ゲームをあまり遊ばないユーザーの目に留まるようなインパクト性のある宣伝が多く、
風変わりな企画が出る度に話題になっている。ただし全てがウケるわけではなく、滑ることもあるが。
- モンハンは近年どころか、最初期の頃からかなりはっちゃけた広報が行われていたことで有名なシリーズである。
初代モンハンの時点で「狩り」をひたすら連呼しまくるテレビCMや肉焼きのポスターで片鱗を見せていたが、
MHP2Gあたりからは芸能人にモンハンあるあるネタをガンガン押し出させたり、
「売上が県内の総人口を越えたから」と言う理由で突如茨城県とコラボしてTシャツや食事券のプレゼント企画を行うなど、
一気に特徴的な宣伝が増えて話題に上ることが多くなっていった。
新しい例で言えば、例えばMHR:Sではゲーム情報を超ゆるく伝える「狩猟の導き書」や、
発売記念MVの「マツケンサンブレイク」が公開されており、
どちらも異常にネタ性で満ち溢れている。
- ホラーゲームであるバイオハザードシリーズに関しては、
暗い作風とは真逆の明るいエンタメ要素をこれでもかと盛り込むことが多い。
代表作として『バイオハザード ヴィレッジ』発売記念MVの「俺らこんな村いやだLV.100」や、
『バイオハザードRE:4』のアニメ「バイオ名作劇場 ふしぎの村のレオン」辺りがかなり話題になった。
後者はヘリコプターの墜落すらネタにしている
- 他にも格闘ゲームのストリートファイター6では、
霊長類最強の称号を持つレスリング選手・吉田沙保里氏とのコラボ企画において、
「倒し方講座」という名義で名高るファイター達のパネルをボコボコにするという荒技を披露してくれた。
- モンハンを含むカプコンの人気タイトルの存在はゲーム業界各地に無視できない影響力を与えており、
内容が類似したソフトが他社から後追いの如く発売されると言う現象も時折見られる。
それらの中には(主に海外メーカーだが)完全にパクリと言えるような悪質なもの*10もあるのだが、
カプコンはそれらに対してすぐに訴訟に踏み切るような行動はめったに起こさないことが知られている。
基本的には特に表立ってコメントは一切出さず、パクリ先が勝手に自滅するのを待つと言う姿勢を貫くことが多い。
- この方針は、カプコン創業者である辻本憲三氏が主に新興国で横行する海賊版に対して
「やらせておきなさい」と放置する考えを示しているためである。
海賊版を遊んだユーザーの存在も結果的に、市場の育成に貢献することを期待しているとのことである。
- ただしその一方で、自社が取得した特許の侵害に関しては打って変わって厳しい対応を取っている。
ゲームだけでなく、前述したやたらはっちゃけまくった宣伝手法に関しても、
他社が類似した手法で後追い起用する現象が発生することがある。
例えば2021年発売の『バイオハザード ヴィレッジ』では先のMVとは別に「バイオ村であそぼ♪」と言う、
まるでEテレ等で流れそうな子供向け人形劇番組じみた動画広告シリーズが作られたのだが、
続く2022年にSIEから発売の『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』や、
2023年にスクウェア・エニックスから発売の『インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』でも、
明らかにバイオ村を意識したであろう内容の動画広告が公式で配信されてたりする。
情報流出事件(2020年)
- 2020年11月に「RAGNAR LOCKER(ラグナ・ロッカー)」と名乗る組織からのサイバー攻撃を受け、
最大35万件と言う大規模な情報流出が発生するという事件が起きてしまった。
カプコンにおける情報流出事件はこれが初めてになるが、件数はかなりの規模に上っている。
なお、それ以外にも金銭要求をはじめとする脅迫行為を受けている。
- この年は世界的に感染拡大を続けた新型コロナウイルス感染症の影響で、
在宅勤務(テレワーク)を取り入れる企業が多く現れた年であった。
ゲームメーカーであるカプコンもやはりそれに倣ってテレワークを推進していたのだが、
それ故に情報セキュリティ関連が手薄になってしまい、
このような事件が起きた可能性があると関係者がメディアで述べている。
- 一連の事件によって、公式では未発表であるカプコンの今後のゲーム展開予定なども流出してしまい、
大きな騒ぎが起きてしまうこととなった。
モンハンシリーズの展開予定についてもそれは同様である。
- このような形で流出した情報は本来、
「公式がまだ出すつもりがなかった」にも拘らず、「犯罪組織に違法に流出させられた情報」である。
それ故に、各種リーク情報にも言えることであるが、この手の内容は安易に拡散すべきではない。
近年ではリーク情報を拡散した者に開示請求を行うなど厳正な対応を行う事例もあるため、
いち早く最新情報を知りたくとも非公式のものに手を出すことは厳禁である。
- 当たり前だが未発表の情報である以上、当然ながら予定が変更されることも十分有り得る。
加えて、この手の事件には悪意ある人間による悪質なデマの拡散がつきものであり、
誤った情報を広めないという意味でも迂闊な発言やSNS等への記述は避けるべきである。
特に近年はデマの拡散が原因で訴訟にまで発展するケースが増加しており、
拡散した人間が全員訴訟される例も発生している。
愉快犯目的で拡散した上でならば自業自得というだけの話だが、残念な事に
「悪事を働いた人間に裁きを与えるという大義名分で拡散・批判したつもりが、
後にデマだと判明し逆に裁かれる側になってしまった」
という事態が現実に何度も起こってしまっており、職や財産、あるいは家族を失ってしまったケースすらもある。
事実かどうか定かではない事を責める・広めるという行為は、
時に最悪の結末を迎える事があるという事を理解されたし。
- 本件に限らず、本Wikiではこのような形で流出した情報に関しては
企業・組織を問わず一切扱わない。
開発陣について
- カプコンはいわゆる「同族経営」の会社であり、
モンハンシリーズのスタッフの中にも経営者の身内が存在している。
例えば、モンハン開発スタッフの顔とも言えるMHP2以降のプロデューサー・辻本良三氏は、
カプコンCEO(最高経営責任者)・辻本憲三氏の息子であり、
さらに良三氏の兄である辻本春弘氏はカプコンCOO(代表取締役社長)である。
ただし企業の巨大化に伴い、CEOとCOOを除く取締役と監査役は身内からは選出されていない(2017年時点)。
- 社内の世代交代のサイクルが同業メーカーと比較して非常に早いことで知られている。
2000年代或いはそれ以前の主要な開発者・プロデューサーはその多くが既に退社・独立している。
一方「スタッフが販売に関して損害を出すと、代表は即降格(もしくはクビ)となる生贄の羊である」
という噂も広く知られており、世代交代のサイクルが早いのはそれも影響しているのかもしれない。
- ただ、後述する事実を踏まえると、
この世代交代のサイクルの早さは、当時から見て今後、今日から見てこれからの時代と、
その先の未来に起こり得る、ゲーム業界の激しい環境変化に柔軟に適応できるように、
他のゲーム企業よりいち早く、酷評されてもおかしくない対応を行ってでも、
環境変化の激しいゲーム業界でしっかりと生き残れる体制を作るための投資行為だった可能性がある。
実際、これによって後述した結果が出ているだけでなく、
スクウェア・エニックス等を始めとした、
一部の大手ゲーム企業が2000年代から続く旧体制に依存し続けた結果、
ゲーム業界を取り巻く、激しい環境変化に柔軟に適応できず、
2020年頃から厳しい経営を強いられるケースが見られるようになったという事実がある。
- モンハンだと、『2』のプロデューサーを手がけた田中剛氏がその最たる例ではないかと言われている。
例えば、同氏がMH2以前にプロデューサーを担当していた「デビルメイクライ2」も頗る評判は悪かった。
同じく田中氏がプロデューサーだった「DMC3」は前作の不評点が改善されており評判が良かったのだが、
最終的な売上げは初代ほどには至らず、更に直後に発売されたMH2の売上げもお世辞にも良いものとは言えず、
最終的に退社の道まで追い込まれてしまったという噂が囁かれている。
ただ、田中氏はプレイヤーからかなり批判を受けていたので、同情する人は少なかったようだ。
ちょっと気の毒である。
- 上記の田中氏の件もそうだが、ゲームの宣伝において開発スタッフの露出が比較的多い。
モンハンにおいては、プロデューサーの辻本良三氏・小嶋慎太郎氏や
ディレクターの藤岡要氏がイベントや紹介映像に頻繁に登場している。
他にもMHFのプロデューサー(当時)・杉浦一徳氏とともに初期のMHFに携わり、
現在ではカプコンの多くの格闘ゲームのプロデューサーとなっている小野義徳氏なども、
コアなゲーマーには顔が思い浮かぶのではないだろうか。
COG(カプコンオンラインゲームズ)では若いスタッフの露出も精力的に行われている。
このように比較的開発とプレイヤーの間の壁が低いのもカプコンの特徴と言えるのだが、
プレイヤーの感覚とはズレた発言が物議を醸す事も。
- ただ、上述したようにカプコンは、
「5度も倒産の危機を迎えてはヒット作を出して首の皮一枚で復活する」事を繰り返してきたため、
2020年以降、上述した同族経営の弊害や開発スタッフの切り捨て問題が目立つことは減り、
むしろアイスボーンやサンブレイクのように、後進の育成を重視した人事採用を積極的に行ったり、
上述した、優れた自社製ゲームエンジンの開発を始めとして、
変化の激しいゲーム業界に適応し、生き残れるように努力する姿勢の方が目立ちやすくなっている。
- 自社ゲームタイトルの宣伝方法に関しても、ゲーム業界と同等以上に環境変化が激しい
インターネット界隈の事情にいち早く適応するようになり、
YouTuberを始めとしたリアル、VTuberを始めとしたバーチャルを問わず、
2020年以降のインターネット世界を積極的に盛り上げている活動者、インフルエンサーを公認し、
自社製ゲームタイトルの最新情報の発表、公表を行う際は公認した上で彼らも交えて行う事で、
一般ユーザーに限らず、活動者やインフルエンサー達も含めて
幅広く盛り上がれるようなメディア展開を積極的に行っている。*11
また、各作品の公式SNSにおいても「Instagram」や「TikTok」なども開設したりと情報発信の場を広め続けている。
これは過去のカプコン、ゲーム業界では考えられないような取り組みであり、
2020年代のインターネット文化と上手に向き合ったこれら取り組みは、
結果的に自社製ゲームタイトルの勢いを強めることに寄与していることが多い。
そういった企業努力および柔軟な姿勢もあってか、
上述した通り2020年代で注目度の高いゲーム企業の1つに数えられる程にまでカプコンは成長を遂げ、
復活が絶望的と見られていた鬼武者シリーズ、大神シリーズの完全新作がGOTY2024の場で電撃発表されるなど、
ゲーマー達を驚かせる出来事を次々と提供するほどにまでなっている。
またモンハンシリーズに関しても、
モンスターハンターワイルズの発売日に発売を予定していた、
セガの龍が如くシリーズの最新作が発売日を1週間前倒しして衝突を避けるという動きを見せる程に、
モンハンシリーズIPが世間に与える影響力が大きくなった事実も踏まえると、
例え「モンハンIPだけのファン」であっても、
モンハンシリーズ、及びカプコンそのものの堅実な成長に感慨深さを感じられるかもしれない。
- 他社との交流も深いらしく、上記の小野氏は他社のゲームのPVにも出演したりしている*12。
モンハンとカプコン
- カプコンにおけるMHシリーズは看板ブランドの一つとして位置付けられており、
近年ではこれを家庭用ゲーム機に留まらず多様な事業で活躍させる方針が取られている。
- また、カプコン初のオンラインゲーム事業はMHF、
不振だった携帯・スマホ向けアプリの局面を打開する端緒を開くことになったのはMHXR、
そしてカプコンで販売本数が最も多い作品はMHWorldである。
家庭用ゲーム機シリーズについても、毎年の決算で名前が出ないことが無い。
MHシリーズはそれだけ大きな影響力を持つブランドであると言える。
- モンハンにおけるモンスター及びハンターの動きは、あえて行動不能な「隙」を作り、
プレイヤーにどのタイミングで攻撃するか、という「フレーム単位で判断する」格ゲーと
ターン性RPGのゲーム性が融合した様なものとなっている。
また上述のRPG要素における武器防具の生産・装備によるステータスの強化といった手段も用意される事で
格闘・アクションゲームが苦手なプレイヤーにも親しみやすい環境を作る事に成功している
(簡単と言う訳ではないので、そこはお間違いないように)。
- 「フレーム単位で判断する」思考については
カプコンが過去に製作した『魔界村』シリーズなどにも共通するものであり、
古くからカプコンのゲームに親しむゲーマーは、モンハンを「なんだかんだでカプコンらしいドSなゲーム」
と評することも多いとか。
- 逆にRPGでお馴染みのレベル制と、それに伴う基礎ステータスの恒久的強化をメインシリーズでは採用せず、
モンスターから経験値の代わりに素材を奪い、そこから製造した武器や防具、護石等を装備する事によって
初めて各種ステータスの強化が可能となるのだが、見方を返せば
装備を付け替えるだけで何時でも好きなタイミングでステータスを調整出来るので、
大抵のRPGの様にキャラクターを成長させたらそのデメリットも半永久的に背負ったまま攻略しなければならない
…といった心配も無く、RPGが苦手なプレイヤーにも親しみ易いゲーム性にもなっている。
MHFの話題(ネガティブな内容注意)
- MHFではサービス黎明期よりプレイヤーの要望に対する対応を週1回公開していた。
が、黎明期のMHFは運営への不信が極めて強く(こちらでも言及されている)、
要望に対する対応に関しても「多くのプレイヤーが望まないもの」と見做されることが多かった。
その為ネット上などでは「あえて正解を選ばない」「自演要望*13である」と揶揄されている。
MHF-G以降は実情に沿った対応がされるようになってはきているが、
結局のところ(未プレイ者も含む)全ユーザーが納得する対応を出すことは絶対に不可能であり、
上記の揶揄が止むことはない(MHFに限った話ではないが)。
- 特にMHFはユーザーからの意見を直接運営チームに送るシステムが存在するため、
その意見・要望に「○ね!!」「○す!!」といった暴言が送られてくる事も多かったらしい。
過去には「送るのは構わないがせめて要望は載せてくれ」と運営レポートで述べたこともある。
MHF-G感謝祭においては杉浦氏曰く
「多分私が一番カプコンで「○ね!」というメールを送られた」と自虐している。
ただしオフラインイベントなどを根強く行っていった結果、そういった雰囲気は解消されていき、
各種要望についても厳しいながらも建設的な意見が多くなったとのこと。
プレイヤーの成熟などもあってかMHF-Z以降は
「具体的にどこをどうして欲しい」という要望が多くなったようである。
- 上記のような経緯から、
一部のプレイヤーにはネタやストレス解消目的で暴言を書き込む事を勧める人もいるが、
いくらネタ(冗談)だったとしても暴言を送ったり、掲示板等に書き込む事のはマナー的に誉められることではない
(それに何一つ建設的ではない)。
また「○ね!」「○す!」は現在の日本ではいわば殺人予告・脅迫に当たり、
犯罪行為として処罰される恐れがあるので注意しよう
(こうしたサービスは、匿名で書き込めるように見えるが、いざという時に身元が特定できる仕組みとなっている)。
実際、モンハンに限らずこの手の脅迫で検挙される者は後を経たない。
余談
- 冒頭で述べた通り、カプコンの本社は大阪にある。
近所ということもあり、この地を代表するテーマパーク『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』では、
モンハンやバイオハザードとの大々的なコラボが度々行われている。
- 関西ローカル番組などでは、本社スタジオの内部取材も行われている。テレビ局も近所だからか
外部ではあまり語られないモンハンの制作秘話も、番組内で密かに語られていたりする。
関連項目
カプコンが制作するゲームの記事
カプコン作品とのコラボに関する記事