その他のセミオートショットガン

Last-modified: 2024-02-29 (木) 22:40:03
人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕

 
Made in Italy, sold by German
 
Deutsche Frauen, Deutsche Treue, Deutscher Wein und Deutscher Sang!
 

 

簡単な説明

 

本当にその他セミオートショットガンとしか言いようがない。
一応共通点としては、ロングストロークガスピストンを内蔵するガスオペレーションかつ、直動式ボルト*1で薬室を閉鎖するところ。

 

フランキ社の仲間たち

 

フランキSPASとその姉妹ショットガンは、何故かレミントン870とは違う形のロッキングブロックを使っている。
イタリア人の意地というものか。
なお、同じフランキ社製だがSPAS-15はローテーティングボルトなので毛色が違う。

 
サブリナ
162 spas-12.png主な弾種12ゲージ
生産期間1979-2000
備考オートマチックとポンプアクションを切り替えられるタクティカルショットガン。
先述のとおり何故かレミントンとは一線を画す閉鎖機構を備える。
 
SPASの中身

ボルト周り
spas12 bolt.png

 
512
326 hk512.png主な弾種12ゲージ
生産期間1980-1991
備考基本的にSPASと同じ。そりゃあフランキ社が作った銃にHKのシール貼って売っただけなんだから、当然と言えば当然。
ポンプアクション機能が省略された分こちらの方が見た目にはスッキリしている。
 
当たり前だが中身もほぼ同じ

HK512のボルトキャリア
hk512 bolt carrier.png

  • フックのような形状が特徴的
 

SPASのボルトキャリアと見比べてみよう(World of Gunsのだけど)
spas12 bolt carrier.png

  • 当然ながら同じものが入っている
 

ライジングブロック式

 

ボルトからロッキングブロックがせり上がってきて、それがレシーバーないしバレルエクステンションに食い込んでボルトを固定するという原理そのものは変わらないが、そのせり上がり方が独特なタイプ。

 
HSM10?
299 hsm10.png主な弾種12ゲージ
生産期間1967-1977
備考ハイ・スタンダード スーパーマチックC1200をすっぽりプラスチック製の外装で覆ったブルパップショットガン。
特に円柱形のロッキングブロックが上下する、いわゆるライジングブロック式なところが珍しい。
 
HSM10のロッキングブロック

いつもありがとうガンジーザス
HSM10 bolt.png

  • 上側にボルト、その下にボルトキャリア、ボルト上面からロッキングブロックが顔を出すレイアウトそのものはレミントン870と大差ない
  • ただしロッキングブロックが円柱形なのは珍しい
 

あまいさん姉妹

 

アチソンさんが1972年に設計したフルオート射撃が可能なショットガンを基に、時代が下って作られた姉妹。
基本構造は同じなんだそうだが、見た目は全然似てない。

 
うさうさ
189 usas-12.png主な弾種12ゲージ
生産期間1990s-
備考韓国は大宇が製造するフルオートショットガン。キャリングハンドル兼用リアサイトがとてもM16風。
 
あまいさん
163 aa-12.png主な弾種12ゲージ
生産期間2005-
備考MPS (Military Police System)が製造するフルオートショットガン。原設計のAA-12に近いのはこちらなので、USAS-12の年下の姉みたいなややこしい事になっている。
 
AA-12姉妹のいろいろ

アッチソンさんが作ったアサルトショットガンなので名前はAA-12。
ただ最初に出来上がったのはあまいさんとは全く似てない代物だった。それがこちら。

atchisson2.jpg

  • ステンを前後に伸ばしてM16のハンドガードとストックを付けたような、ゲテモノ感漂う仕上がり。
  • 実際作動方式はAPIブローバックなので、アサルトライフルというよりはSMGに近い代物*3だろう。
 

これはあまり上手く行かなかったのか*4、全面的に設計を改めてお出しされたのがあまいさん。

atchisson3.jpg

  • "U.S. Patent Apr. 7, 1987"の文字通り、実はこっちの形のほうがUSAS-12より先に出来上がっていたようだ。
  • 見た目はこんなだが、バレル上部にガスチューブが配置されたロングストロークガスピストン方式と、セミ・フルオート銃としては一般的なレイアウトを採用している。
  • ただしこのガスチューブに内蔵されたリコイルスプリングはめちゃめちゃ長く、曰くボルトキャリアが下がり切ってもバッファーに衝突しないらしい。
    • そのお陰でコントロール性は良好なんだそう。
    • いわゆるコンスタントリコイルという仕組みで、Ultimax 100に採用されていることで有名。
  • これを現代に蘇らせたのが、MPS社のAA-12という理解でよさそう。
 

そして紆余曲折あった末韓国で生産されることになったうさうさ君。

USAS12shotgun4104.jpg

  • 今までで一番常識的な見た目をしている。特に言うことはない。
 
AA-12姉妹の中身

まずボルトの閉鎖方式から。

usas12 and ian's thumb.png

  • 赤丸を付けている部分がロッキングラグ、下に写り込んでいるのはIan McCollum's Thumb。
  • ボルトが前進するとロッキングラグが突き出て薬室を閉鎖する。
    • 形状はハイスタンダード M10のものとよく似ている。
 

USAS-12のボルトキャリア

usas locking piece guide.png

  • 左側のうねっている部分がロッキングピースガイドで、この傾斜に沿ってロッキングラグが上下する。
 

AA-12のパーツ全部 (写真が小さい!)

amai-san.png

  • 左上のボルトキャリアに注目。ちょっと見にくいが、やはりうねったガイドロッドがあることが確認できるだろう。
 

 
 

 

コメント


*1 直動式ボルトについては直動式ボルト・ガスオペレーションを参照のこと
*2 ハイ・スタンダード社のセミオートショットガンは全くマイナーで、ほとんど情報が得られなかった。なのでこれはあくまで予想である。
*3 もっと言えばリベロールに近い
*4 APIブローバックはボルト重量、リコイルスプリング、後座力のバランスが繊細だった。そのせいで適切な動作のために使用できる弾薬を選り好みする傾向がある。またボルトが完全に閉鎖されない構造は、軍用銃として安全性に欠けていた。