梨園さん風

Last-modified: 2024-02-29 (木) 22:40:03
人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕

しつこいジェリーにスーッと効いてくれる…これはありがたい…
ポン イヨーポン イヨーポン イヨーポン イヨーポン
 

簡単な説明

マウザーアクションといった主なボルトアクションライフルが薬室の直後、つまりボルトの前端近くにロッキングラグを持つのに対して、ボルトの後部にロッキングラグを持つタイプ。
この特徴を持つライフルとしてはリー・エンフィールドが有名で、他の同様の特徴を持つライフルを説明するときにも「リー・エンフィールドと同じく…」というふうに言及されることがある。

 
もう少し詳しく
  • 正直ロッキングラグの位置以外に何か語るべきことがあるかというとあんまりない。
  • 構造的にボルトの移動量が小さく済むので、装填には有利と言われている。
  • 一方薬室のすぐ後ろで閉鎖するのに比べて、強度の確保には問題があるだろう。
    • ボルトフェイスからロッキングラグまでが長いので、ボルトを座屈させるように力が掛かる。
    • またレシーバーにも相応の強度が求められる。
 

全てローテーティングボルト閉鎖である。

 

梨園

 

リー・エンフィールドさんと英連邦の仲間たち

 
リー・エンフィールド
050 lee enfield.png主な弾種.303ブリティッシュ
生産期間1895-
備考速射力が売りのボルトアクションライフル。
確かに後部ロック式の方が出し入れはスムーズそう。
梨園さんの梨園さんらしいところってどこ

ボルト後部にロッキングラグがあること以外には、以下のあたりが梨園さんで特徴的と言って構わないと思う。

  • ボルトを回転させてもボルトヘッドは回転しない。
  • コックオンクローズ
  • (ここではあまりメインではないが)着脱式弾倉
 

lee enfield bolt.jpg

  • ボルトヘッド (6番) はボルト本体 (1番) にネジ止めされており、ボルトを回してもネジが緩むだけでボルトヘッドの向きは変わらない。
    • 圧力の掛かるパーツがコッキングごとに緩んだり締まったりしていたら問題がある気がするのだがどうなんだ。
  • コックオンクローズもボルトアクションライフルだと割りと少数派だろう。

マウザーアクションではロッキングラグが垂直にロックする一方、リー・エンフィールドでは水平なのも同時代のライフルでは特徴的と言えそう。

 
CAR
300 car.png主な弾種.303ブリティッシュ
生産期間1942-1945
備考ロングストロークガスピストン
リー・エンフィールドをガス圧作動のフルオート機関銃にするコンバージョン。
おっぱい
 
デ・リーズル
337 de lisle.png主な弾種.45 ACP
生産期間1943-1945
備考梨園さんのレシーバーにトンプソンの銃身、M1911の弾倉を切り貼りしたんだそう。
 
ウェルロッドMkII
114 welrod mkii.png主な弾種.32 ACP
生産期間1943-?
備考ボルトアクションハンドガンという割りと珍しいやつ。
以外なまでに梨園さんと共通項が多い。
どの辺りが似ているのか

どの辺りが似ているのか

  • ロッキングラグの向き

welrod lug.png

  • 分解時に縦向き→閉鎖時には水平にロックしている。
    • 先述の通りリー・エンフィールドは水平にロックする。マウザーアクションだと垂直が多い。
  • ロッキングラグの位置、ボルトヘッドの動作

welrod bolt.png

  • こちらもリー・エンフィールドと同じく後部ロッキングラグで、ボルトヘッドと独立して回転する。
    • ボルトヘッド側面の溝にレシーバーに固定されたネジが噛むので、ボルトを回転させてもボルトヘッドは回転しない。
 
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  • また動画で確認するとわかりやすいが、コックオンクローズでもある。
  • ここまで特徴が共通していると偶然の一致では済まないのではなかろうか。
 

梨園さんとは直接関係はなさそうな方々

 

後部ロッキングラグはその構造上ボルト本体が長くなってしまい、腔圧の高い実包には向かないのだろう。
戦後のライフルで余り見かけることはないが、全く無いわけでもない。

 
SSG 69
147 ssg 69.png主な弾種7.62x51mm NATO
生産期間1969-2015
備考ボルト後部に120度ごと、3列2段計6つのロッキングラグを持つ、改良リー・エンフィールドとでも言える形式。
独特のロータリーマガジンはマンリッカー・ショウナワーライフル (1900) から受け継がれたもの。
SSG69のボルト

SSG69のボルト
Steyr_ssg_69_verschluss.jpg

  • ボルト本体とロッキングラグが別パーツになっている。
    • つまりボルトを操作しても、ボルトヘッドは梨園さんと同様に回転しない。

ssg69 bolt.png

  • 小さくて見づらいかもしれないが、ロッキングラグは角が一つだけ斜めに切り落とされている。
 

更に関係性の薄い人

 

もはや後部ロッキングラグですらない。

 
SV-98
044 sv-98.png主な弾種7.62x54mm R
生産期間2004-
備考フロント3ラグのコックオンオープンなので、ここだけ見ると3ラグ化されたマウザーアクションっぽいが、直接の前身はレコードCISMという競技用ライフルのようだ。
Typhoon-1やらを経由してVostok Ural-2なるライフルまで遡ることができる。
このUral-2は後部3ラグの閉鎖方式を採用しており、SV-98の3ラグローテーティングボルトはここから来たと考えるのが良いだろう。
もう少し詳しく。

まずはSV-98のボルトを見てみよう。
sv98 bolt.jpg

  • ボルト前端に3つのロッキングラグがあるのがわかる。
 

ボルトフェイス
sv98 bolt face.jpg

 

そしてこちらがVostok Ural-2
vostok ural2.jpg

  • 使用弾薬も違うしボルトのレイアウトもラグの個数以外はほぼ共通点が無いので、見た目も別に似ているわけではない。
 

Ural-2のボルト
ural2 bolt.jpg

  • 見ての通り後部に3つのラグがある。
  • またよく見るとボルトヘッドは別パーツになっており、コッキング時も回転しない
    • 競技用ライフルということで、スムーズな射撃に定評のあったリー・エンフィールドの構造を参考にしたのかもしれない[要出典]。
 

 
 

 

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