その他の反動利用式

Last-modified: 2024-02-29 (木) 22:40:03
人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕

 
何でもアリのルール無用
だいたいこんなかんじ
 

 

簡単な説明

 

自動火器が継続的に射撃を続けるためには、人力ではないエネルギーをどこからか貰ってこないといけない。
電気モーターといった外部動力に頼らない場合、そのエネルギーはカートリッジの爆発力からおすそ分けしてもらうのが一般的で、さらにそのお作法*1の一つがショートリコイルというわけである。

そんなショートリコイルの中でも色々な分類があるのだけれど、どちらかと言うとマイナーな閉鎖方式*2で構成された寄り合い所帯である。

 

トグルアクション

 

突っ張り棒の要領で薬室を閉鎖する方式がトグルアクションである。そのままだと薬室の開放ができないので、突っ張り棒の途中に関節を作った。これをスライド後退時に膝カックンの要領で跳ね上げて排莢・装填を行う。

 
C-93
285 c93.png主な弾種7.65mm ボーチャード
生産期間1893-1899
備考マキシム機関銃から着想を得たトグルアクション方式により、世界初の閉鎖機構つき自動拳銃になる。
 
P08?
011 p08.png主な弾種9x19mm Parabellum
生産期間1900-1943
備考C-93ボーチャードピストルの機構を改良した。
 
PM1910
319 pm1910.png主な弾種7.62x54mmR
生産期間1910-1945
備考ベルト給弾・クローズドボルト
マキシムをロシアが国産化した機関銃。なので機構としてはマキシムと大差ないと思われる。
ロシアによるウクライナ侵攻の劈頭、倉庫から出てきたコイツに驚かされた「」揮官も多いはず。
 

ローテーティングバレル

 
かんたんな説明

銃身に切られた溝が噛み合って銃身が回転し、薬室の閉鎖・開放を行うショートリコイルが、ローテーティングバレルである。
プロップアップ式のように細かい部品が必要なわけではないのが、滑らかに回転運動させるのが難しいのかあまり採用数は多くない。
話が逸れるが、ティルトバレル式がアサルトライフルで言うところのティルトボルト式に、ローテーティングバレルはローテーティングボルトに対応すると考えると、自動拳銃では支配的なティルトバレルがアサルトライフルではほぼ絶滅していて、逆にAKやAR-15が軒並み採用しているローテーティングボルトが自動拳銃では不人気なのはなかなか興味深いと思いました。

 
  • ローテーティングバレルの用語について
    定訳を作ってくだち!!!!111!!1!

とりあえず調べている最中に見つけた"Rotating ~"の日本語訳を列挙する。

  • ローテート~
  • ロータリー~
  • ローテーティング~
  • ロテイティング~
  • ロータリング~

上4つはまあ許そう。だがロータリング、テメーはダメだ。形容詞にingをつけるんじゃねえ!
日本語では"Tilting Barrel"を「ティルトバレル」と訳すことが多いので、ここでも「ローテートバレル」とするのがスジかもしれないけれど、趣味でローテーティングバレルとしました。あしからず。

 
TMP
176 tmp.png主な弾種9x19mm Parabellum
生産期間1993-2001
備考ローテーティングバレル式ショートリコイル・クローズドボルト
ステアーMPi 69 (1969) 系がストレートブローバック+オープンボルトといういかにもUZIなSMGから打って変わった新設計。
一応テレスコーピングボルトや上下に大きく分割できるレシーバーは、前作の特徴を残しているとも言えるかもしれない。
 
92式?
013 type92.png主な弾種9x19mm
生産期間1994-
備考ベレッタ8000系とは多分関係なさそうなこちらもローテーティングバレル。
ロワフレームが2分割される構造が面白い。
 
GSh-18
221 gsh-18.png主な弾種9x19mm Paraberum
生産期間2001-
備考92式とは似てない。
 
Px4ストーム
233 px4 storm.png主な弾種9x19mm Parabellum
生産期間2004-
備考ベレッタ8000 (1994-) の機構を継承したモダンなポリマーフレーム自動拳銃。
ベレッタ初のポリマーフレーム拳銃はベレッタ9000だが、こちらはティルトバレル式でPx4 Stormとは直接の血縁ではない。
 

ローラーロック式

 

えっ、ローラー遅延ブローバックじゃないの……? こわ……

 
MG42
086 mg42.png主な弾種7.92x57mm Mauser
生産期間1942-1945
備考ベルト給弾・オープンボルト
皆さんご存知ヒトラーの電動ノコギリ。
ベルト駆動機構が戦後アメリカにパクられるほど優秀だが、銃身交換の手軽さも光る。
ガスポートが必要ないというショートリコイルの特性が活かされていると考えられる。
 
CZ52
210 cz52.png主な弾種7.62x25mm TT
生産期間1952-1954
備考外見はワルサーPP風だが、中身は独特のローラーロック式ショートリコイルを採用している。
 
MG3
088 mg3.png主な弾種7.62x51mm NATO
生産期間1959-
備考ベルト給弾・オープンボルトな汎用機関銃。
↑戦後NATO弾に対応させたMG42。
歩兵装備としては既にMG4/MG5に道を譲っているものの車載機関銃としてはドイツ連邦軍でまだまだ現役な他、国外でも生産が続いているなど大本となったMG42の優秀さがうかがえる。
 

 
 

 

コメント


*1 このことを作動方式と呼ぶ
*2 銃身を密閉する方法のこと。先の作動方式とは話の次元が異なる。