〔人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕
見えないモノを見ようとして 望遠鏡を覗き込んだ
簡単な説明
UZIの成功によりテレスコーピングボルトは世界的に使用されるようになったが、構造そのものは実にシンプルなので一気にコモディティ化していった。
ここではテレスコーピングボルトを採用してはいるものの、UZIとは明確な繋がりを見出だせないSMGを集めた。
例によって言葉で説明するより模式図を見た方が手っ取り早いだろう。
- MP40のような一般的なストレートブローバックSMGでは、ボルトの一番前方に薬莢を薬室に押し込んで保持する面(ボルトフェイス)が存在する。
- ボルト本体はその後ろに伸びるので、銃の全長は”銃身”+”ボルト”+”ボルト後座長”+ (ストック) となる。
- 一方UZIをはじめとするテレスコーピングボルトSMGでは、ボルト本体が銃身を包み込むように前方に伸びている。
- 極端なことを言うと銃の全長は"銃身"+"ボルト後座長"+ (ストック) になってコンパクトにできる。
テレスコーピングボルトでは、銃身とボルトがまるで望遠鏡*1(テレスコープ)のように伸縮するので、テレスコーピングボルトの名がついたのである。
銃身を包み込まずとも、銃身の上下にボルトを伸ばしてやっても同じ効果が得られる。このときはボルトの形状がL字型(またはΓ字型)になるので、L字ボルトとも呼ばれたりする。
特にボルト重量だけで射撃の反動を受け止めて発射レートをコントロールする必要のあるストレートブローバックでは、ボルトが重く大きくなりがちなのでテレスコーピングボルトの効果が大きいわけである。
全てストレートブローバックで作動する。
イングラムの親戚
イングラム | ||
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主な弾種 | .45 ACP | |
生産期間 | 1970- | |
備考 | オープンボルト テレスコーピングボルトを採用したコンパクトSMGといえばこれだろう。 |
T77 | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 1985- | |
備考 | オープンボルト 凄くイングラムです。一部UZI臭いところもあるけど。 |
ベレッタの人々
まとまりの都合で一緒にされているだけで、特に血の繋がりは無さそうですよこの2人。
M12 | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 1959- | |
備考 | オープンボルト ボルトやレシーバー周辺はいかにもベルグマン系のSMGを思わせる造形だが、テレスコーピングボルトを採用しているのが特徴的。 しかもテレスコーピングボルトのアイデア自体は、イタリアでも第二次大戦中にアルマゲラOG-44という形で既に実践されていたんだそう。 つまり平行進化した可能性もある。マガジンがグリップの中を通らないのもそのせいか。 |
Cx4ストーム | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 2003- | |
備考 | クローズドボルト 外装やスペックを見る限りだと何の変哲もないイマドキのPCCの雰囲気だが、フタを開けてみると巨大なテレスコーピングボルトがお出ましする。 恐らくマルチキャリバー対応する上でボルト強度に余裕をもたせる必要があったのだろう。 脱いだらすごいんです。 |
どこともあんまり似てない人
MPL?&MPK? | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 1963-1985 | |
備考 | オープンボルト 皆さんご存知ワルサー社謹製のシンプルなSMG。 特別悪い設計だったということは無いのだが、セールスが振るわずややマイナーか。 |
Jatimatic? | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 1963-1985 | |
備考 | オープンボルト 銃身とボルト前後動の軸線が交差している*2ことが特徴のフィンランド製SMG。 ストックレスデザインとテレスコーピングボルトを採用したことで非常にコンパクトに仕上がっている。 |
シプカ | ||
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主な弾種 | 9x18mm PM | |
生産期間 | 1996- | |
備考 | オープンボルト・ストレートブローバック マグウェルとグリップの位置に対して銃口がかなり前よりにあり、かつオープンボルトであるにも関わらずトリガーからレシーバー後端までが詰まっていることを考えると、恐らくテレスコーピングボルトを内蔵しているだろう。→テレスコーピングボルトで当たってました。 なぜわざわざグリップとマグウェル分離させたのかは謎だが。 レイアウトはベレッタM12と似ている気が(ちょっとだけ)する。 |
OTs-39 | ||
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主な弾種 | 7.62x25mm TT | |
生産期間 | 1999- | |
備考 | クローズドボルト・ストレートブローバック 何の変哲もないテレスコーピングボルト採用のSMG。 巨大なコンペンセイターが目印。 PP-19と一緒にAKファミリーの他人の空似枠に入れようかとも思ったけど、ボルト形状が似ても似つかないのでこちらへご案内した。 |
PP-2000? | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 2004- | |
備考 | クローズドボルト・ストレートブローバック 銃身上方に並行してコッキングハンドルが伸びるデザインで、G36のような操作でコッキングする。 ↑PP-90M1 (1990s) を改良。こちらはヘリカルマガジンを備えている点でユニーク。 コッキングハンドルの部分がL字ボルトとしての役割も担っている。 |
CF-05 | ||
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主な弾種 | 9x19mm Parabellum | |
生産期間 | 2006- | |
備考 | クローズドボルト・ストレートブローバック レシーバー上面にヘリカルマガジンを備えた独特の構造を持つ。 給弾口が後部に位置する関係か、こちらも大きなテレスコーピングが隠されている。 ヘリカルマガジンとテレスコーピングボルトで小型・大容量を目指す設計は上記のPP-90M1に通ずるものがあり、これも平行進化というものか。 |
索引(人形名からページを探す) | ||
人形DNA鑑定 もくじ | ||
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手動操作 | リボルバー|中折式HG | |
反動利用式 | ティルトバレル:ティルトバレル|シグ・ザウエル閉鎖方式|グロックインスパイア | |
それ以外:プロップアップ式|その他の反動利用式 | ||
ブローバック | ワルサーPP系|ブローバック式ハンドガン | |
ベルグマン系 | ベルグマン本家|ベルグマン東分家|ベルグマン西分家 | |
テレスコ | ウージー系|テレスコーピングボルト (UZI以外) | |
その他 | ブローバック式SMG|レバー遅延ブローバック | |
Pre-AK/M16 | 戦後第一世代ティルトボルトAR|ローラー遅延ブローバック | |
カラシ系 | AK一家|戦後第二世代AKインスパイアAR|大陸系AR|AS-Val系 | |
ストーナー系 | M16一家|AR-18系|G36系|SCAR系|ストーナー風味 | |
ボルト アクション | マウザー系:かーちゃんち|M700系|その他ドイツっぽいの:Gew88系 | |
その他:梨園さん風|寸胴ボルト|ルベル系|白旗 | ||
自動ライフル | 平たいボルト族|ハイセンスなボルト|ロングリコイル | |
一応調査完了 | チ○コ機銃|PK系|HIRAKI|直動ボルト式MG|MG30系 | |
一応調査完了 | レミントン870系|直動ボルト式SG|ローテーティングボルト|その他のセミオート|中折式SG | |
銃種混合 | 珍しい閉鎖方式|その他のティルトボルト |