Gewehr88系

Last-modified: 2024-02-29 (木) 22:40:03
人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕

 
カノ姉大活躍❤
 
このリストは未完成です:拡充にご協力ください。
 

 

簡単な説明

 

Gewehr88を始めとする、ボルトの前端部にロッキングラグを備え、さらにそれが縦にロックする奴ら。
なんで縦にロックするのかはよくわからない。いつの間にか縦にロックしていた。

形だけ見るとマウザーアクションと似ているが、成立はマウザーアクションもGewehr 88も同時期であり、明確にどちらが先祖といえるものではないと思われる。*1

 
縦とか横とか

縦ロック代表Gewehr 88と横ロック代表Lebel 1886を見比べてみよう。まずはGewehr 88
Commission resize.jpg

  • ちょっと細かいので要所要所拡大
 

Commission a.jpg

  • ラグが収まる、いわゆるバレルエクステンションとか呼ばれる部分
  • この断面で見ると上下に膨らんでいるのがわかる
    • この膨らんだ部分にロッキングラグが噛み合って薬室を閉鎖する

Commission b.jpg

  • 薬室を閉鎖した状態
    • ロッキングラグが溝と噛み合っている
 

Commission c.jpg

  • Bの断面の拡大
  • ここはボルトを前後に出し入れする部分になる
    • なのでロッキングラグが通るように左右に溝が切られている
  • つまり、縦にロックしていたボルトを90度回転させて、ラグを横向きにし、それからボルトを引っこ抜くという動きになる
 

つぎはLebel 1886
lebel.jpg

 

じゃあロッキングラグの向きの違いで、何か有利不利が発生するのかと言われると……
多分何かしらあるとは思うんだけどよくわからない。

 

すべてフロント2ラグのローテーティングボルト閉鎖で、ボルトアクションで動作する。

 

評議会(Kommission)!! 世間は我らの銃を異端術法と決定したぞ!

 

Gewehr 88、通称委員会(コミッション)ライフルの仲間たち

 
Gewehr 88
404 not found.png主な弾種Partone 88 / 7.92x57mm Mauser
生産期間1888-1899
備考ドイツ帝国がフランスのルベル モデル1886に対抗して採用した、無煙火薬を使用するライフル。
設計的な不手際が重なり、評判はあまり芳しくないらしい。
 
漢陽88式
095 hanyang type 88.png主な弾種7.92x57mm Mauser
生産期間1895-1947
備考名高いGewehr 88を清朝中国が国産化したやつ。近代化改修の結果、ビームライフルとしても機能するようになった。
 

イタリア人のいとこ

 

多分Gewehr 88の親戚筋だと思うのだが、あまり確信はない。

 
カノ姉
197 carcano m1891.png主な弾種6.5x52mm Carcano
生産期間1891-1945
備考出自がいまいちわからないので、メカニズムについて色々言われるカノ姉。
フロントの2つのロッキングラグが縦向きに閉鎖する構造はGewehr 88風だが、カルカノではボルトヘッドとロッキングラグが一体になっている点で異なる。
セーフティについてもカルカノ 1867のものを踏襲していて、あまりドイツ臭くない。
 
情熱を秘めた身体……

まずはボルト
Bolt-comparison.jpg

  • カルカノ(中)はGewehr 88(右)に比べて部品点数が抑えられていることがわかる
  • 一方セーフティの形状はカルカノ1867(左)を踏襲している
 

エンブロッククリップの比較(豪華14点盛り)
mannlicher-clips-r.jpg

  • 注目はGewehr 88(ここではM88)より上とその下の違い
    • マンリッヒャーのクリップは上下非対称なのに対し、Gewehr 88やカルカノ(ここではM91)以下は上下対称に造られている
    • 初期のマンリッヒャーライフルではクリップの挿入方向が決まっていた一方、Gewehr 88ではリバーシブルな構造に改められた
      • そしてカルカノはそのGewehr 88の機構を受け継いでいる(ように見える)
 

まとめると、(当時一応最新であった)Gewehr 88の長所を取り入れ、同時に設計の合理化を図ったライフルと言えるのでは無いだろうか。
ドイツの先進的ライフルを換骨奪胎したという意味では、日本の三八式歩兵銃とも通じるものを感じる。

 
シノ
198 carcano m91 38.png主な弾種6.5x52mm Carcano
生産期間1940-1945
備考紆余曲折の末カルカノModel 1891を短くしただけで終わった感じのカービン(?)。
カルカノ一番の悲劇はまっとうな後継が現れなかったことだろう。
 

 
 

 

コメント


*1 そもそも1880-90年ごろはまだまだ銃火器の技術が発展途上なのだ