簡単な説明
文字通り珍しい閉鎖方式を採用した小火器たちである。
ねじ式
尾栓を文字通りねじで止めてしまう方式。
密閉の度合いはピカイチだが、説明するまでもなく連射性は全く期待できない。
大砲の世界ではこれを改良した隔螺式、あるいは段隔螺式が現在でも広く用いられている。
QSB-91 | ||
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主な弾種 | 7.62x17mm | |
生産期間 | 1992-2011 | |
備考 | ネジ式の4連ハンドガン(?) ナイフの柄に銃身があるって……? |
- 柄の中からは4発分のチャンバーが出てくる。
- それだけのシンプルこの上ない構造である。
火砲での使用例(南北戦争時代のウィットワース後装砲)
- ハンドルをくるくる回して尾栓を開いている。
- 年代物の割には状態がよく、非常にスムーズに動作している。
- しかしそれでも開くまでには時間がかかっている。
- この欠点を改良したのが隔螺式・段隔螺式である。
隔螺式のM777榴弾砲
- よく見ると尾栓の半分にだけネジ山が切られている。
- このよう部分的にしかネジ山がないので「隔」螺式と呼ばれる。
- 見ての通り(機械力の助けもあるが)素早く尾栓を閉鎖している。
- さらにこれを改良した段隔螺式というものもあるが、どんどん長くなってしまうのでここでは触れない。
- このネジ山の段数を1つにしたものが、マウザーアクション等でおなじみのローテ―ティングボルトと考えることもできよう。
鎖栓式
ボルト、あるいは閉鎖機が銃身の軸に対して垂直にスライドするもの。
戦車砲の閉鎖機としてポピュラー*1なアレである。
大砲に使用されるくらいなので強度は申し分ないのだが、上下(あるいは左右)に大きくスライドする一方で前後方向に動かせない構造のせいで、カートリッジの出し入れが必要な自動火器との相性は絶望的である。
PzB39 | ||
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主な弾種 | 7.92x94mm Patronen | |
生産期間 | 1940-1941 | |
備考 | 目には目を、戦車には戦車を、と思ったのかどうかは定かでないが、戦車砲ばりに垂直鎖栓方式を採用した対戦車ライフル。 鎖栓の開閉は人力だが、一般的なコッキングレバーを用いるのではなくグリップでコッキングを行うデザインも特徴的である。 |
鎖栓を操作するのは3:10~あたり
TS12? | ||
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主な弾種 | 12ゲージ | |
生産期間 | 2018- | |
備考 | ショートストロークガスピストン・スライディングボルト(?)のブルパップ式セミオートショットガン。 一見するとボルト前方にロッキングラグがあるタイプのティルトボルトに見えるが、どうやら垂直にスライドすることで閉鎖・開放しているようだ。 |
サイドヒンジ式鎖栓
チャンバー横に軸を設け、ここを中心に尾栓を回転させてロッキングラグに噛み合わせるタイプ。
恐らく鎖栓式の一つと扱ってよいだろう。
回転運動により開閉する都合、噛み合う部分が限られる他、ヒンジ部は明らかに圧力に弱く火砲を含めて採用例は多くない。
Thunder | ||
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主な弾種 | .50 BMG | |
生産期間 | 2004 | |
備考 | あほ |
スライドチャンバー式
薬室ごと動かしてしまうというある意味初歩的な方式である。
歴史的にも最初期の後装砲はチャンバーごと取り替えていた。日本ではフランキ(仏狼機)砲として戦国時代に使用されていたものがそれである。
その後金属薬莢の発明など*2ですっかり廃れてしまったが、ごくたまに息を吹き返す。
勘のいい指揮官は既にお気づきかもしれないが、リボルバーも広義のスライドチャンバー式閉鎖方式と言えるだろう。
S-ACR | ||
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主な弾種 | 5.56x45mm SCF | |
生産期間 | 1987 | |
備考 | ガス圧利用式・垂直スライドチャンバー式 見た目はAUGの血を引いているが、フレシェット弾およびプラスチック製テレスコーピングカートリッジ*3を使用するためか独特のメカを搭載している。 後述のG11とともに米陸軍のACR(Advanced Combat Rifle:先進戦闘小銃)プロジェクトに出品されていたライフルのうちの一つでもある。 |
脱がすのは非常に簡単な部類である
- まるでエレベーターのようにチャンバーが上下しているのが分かるだろうか。
余談だが米テキストロン社がNGSW(Next Generation Squad Weapon:次世代分隊火器)コンペに提出したライフルもS-ACR同様のスライドチャンバー式を採用している。
- さらにプラスチック製薬莢のテレスコーピングカートリッジを採用と、まさに令和に蘇ったステアーACRと呼んでも差し障りないだろう。
- なお、NGSWコンペには他にもDesert Tech MDR-X(とっC~❤)やGeneral Dynamics RM277が出品されていたが、SIG MCX SPEAR改めXM7の前に揃って討ち死にした。
G11 | ||
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主な弾種 | 4.73x33mm ケースレス | |
生産期間 | 1990 | |
備考 | ガス圧利用式・回転薬室閉鎖 ケースレス弾を使用する意欲的な試作銃。 G11自体は結局採用には至らなかったが、ポリマーフレームを多用する設計や4.7mm口径の特性など、のちのH&K製品に色々な意味で大きな影響を残した。 それはそうと銃の中にスイス製機械式時計を組み込むのはやめろ。繰り返す機関銃の中にトゥールビヨンを設置するのはやめろ。 |
絶・天狼抜刀牙と同じ縦回転である(いや向きが逆だ)
索引(人形名からページを探す) | ||
人形DNA鑑定 もくじ | ||
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手動操作 | リボルバー|中折式HG | |
反動利用式 | ティルトバレル:ティルトバレル|シグ・ザウエル閉鎖方式|グロックインスパイア | |
それ以外:プロップアップ式|その他の反動利用式 | ||
ブローバック | ワルサーPP系|ブローバック式ハンドガン | |
ベルグマン系 | ベルグマン本家|ベルグマン東分家|ベルグマン西分家 | |
テレスコ | ウージー系|テレスコーピングボルト (UZI以外) | |
その他 | ブローバック式SMG|レバー遅延ブローバック | |
Pre-AK/M16 | 戦後第一世代ティルトボルトAR|ローラー遅延ブローバック | |
カラシ系 | AK一家|戦後第二世代AKインスパイアAR|大陸系AR|AS-Val系 | |
ストーナー系 | M16一家|AR-18系|G36系|SCAR系|ストーナー風味 | |
ボルト アクション | マウザー系:かーちゃんち|M700系|その他ドイツっぽいの:Gew88系 | |
その他:梨園さん風|寸胴ボルト|ルベル系|白旗 | ||
自動ライフル | 平たいボルト族|ハイセンスなボルト|ロングリコイル | |
一応調査完了 | チ○コ機銃|PK系|HIRAKI|直動ボルト式MG|MG30系 | |
一応調査完了 | レミントン870系|直動ボルト式SG|ローテーティングボルト|その他のセミオート|中折式SG | |
銃種混合 | 珍しい閉鎖方式|その他のティルトボルト |