〔人形DNA鑑定:HG|SMG|AR|RF|MG|SG〕
416: 上は通気ダクトだわ……ダメ……挟まった、この穴、狭すぎよ!
UMP9: わたしが試してみる……あ、ダメ……わたしまで挟まっちゃった。
UMP45: 私がやるわ……入れるみたい。
簡単な説明
ローテーティングボルトのボルトアクションライフルの中でも、ボルト本体の直径が、ボルトヘッドのラグを含んだ直径と同じか、より大きくなるように設計されたグループ。
こうすることでボルトの操作をスムーズにするんだそう。
当然ながら全てボルトアクション・ローテーティングボルト、(多分)ストライカーファイアである。
- 実際に写真で見るとわかりやすい。左が寸胴ボルト、右が普通のボルト(代表レミントン700)になる。
- 注目はロッキングラグの奥に見える、ボルト本体の"肩"
- ボルト本体を太らせることで、レシーバーとの摺動面に対してロッキングラグが出っ張らないようにしているわけだ。
- 今度はレシーバーを見比べてみる。左がウェザビーMark V(多分)で、右がレミントン700。
- 寸胴ボルトのウェザビーMark Vのレシーバーは、ボルトが通る穴が真ん丸なのが分かるだろう。
- 確かにこれなら寸胴ボルトの方がスムーズに前後動させやすそうである。
- また寸胴ボルトにする都合、ラグの高さは抑制したい。
- ラグが高いとボルト本体の直径も大きくなり、当然それだけレシーバーも無駄に大きくなってしまう。
- そのため3ラグ、あるいはその倍数個のラグを採用することが多い。
- 自ずとボルト操作は60度になり、その点でもマウザータイプの2ラグより美味しい。
- このようなメリットを備えた寸胴ボルトの創始者は、ウェザビーが1957年に発売したMark Vというボルトアクションライフルなんだそう。
- その後徐々に勢力を拡大している模様。
- ちなみに"寸胴ボルト"という用語はこのページのオリジナルなので、他に通用している語があったら教えてください。
- "寸胴ボルト"はこのページの"Fat Bolt"の訳になります。
ウェザビー直系っぽいの
RT-20 | ||
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主な弾種 | 20x110mm | |
生産期間 | 1992- | |
備考 | バックブラストによる無反動砲めいた反動相殺システムに目が行きがちだが、ボルトそのものはウェザビーMark Vのものを20mm口径にパンプアップしたようなよくある形状である。 |
Sauerっぽいの
2段目のラグに少しテーパーが掛かって、傘のような形状になっている。
どこが元ネタかは分からないが、ここでまとめてあるものの他にもオーストリアのRößler Titan6も似たような形状のボルトを採用しているので、どうやら中欧ドイツ圏あたりが発祥のような予感がする。
SSG3000 | ||
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主な弾種 | 7.62x51mm NATO | |
生産期間 | 1992- | |
備考 | ↑Sauer 200 (1984-1993)を元に開発された、法執行機関向け狙撃銃。 Sauer 200の2段3列6ラグボルトは明らかに寸胴ボルトの系譜である。 |
- ところでSSG 3000の前身であるSauer 200の、さらにその前のザウエル社の主力ライフルにSauer 90 (1973)がある。
- こちらもスムーズな射撃に心を砕いており、かなり凝ったボルト構造をしている。
- 上の写真の赤い矢印のちょっと右側で、ロッキングラグが出っ張っているのが分かるだろうか*1。
- このロッキングラグが60度離れて3つ付いている。
- そしてボルトを開くと下のようになる。
- 出っ張っていたロッキングラグがボルト本体に引っ込んでしまった。
- なんとローテーティングボルトに見せかけてボルト自体は回転しないという、変則的な直動式ボルトとでも呼ぶべきアクションをするのである。
- 当然ながらSauer 90のこの凝りに凝ったアクションは、信頼性とコストの両面で不利だったのだろう、Sauer 200ではより堅実な寸胴ボルトを採用することになった。
- さて話は戻るが、寸胴ボルトの元祖であるウェザビーMk.Vの製造を請け負っていたのは、何を隠そうザウアー社だったのである。
- 今のところSauer 200の設計にあたって、ウェザビーMark Vの構造を参考にしたという話は聞いたことがない。
- しかしこのときの経験がSauer 200ひいてはSSG 3000の寸胴ボルトに繋がっていたと考えるのは、決して突飛な想像ではないだろう。
- これは本当に余談だが、ウェザビーMark Vの生産は1970年から日本の豊和工業に任されていたんだそう。
- 豊和工業での生産は、Mark Vの生産が米国本土で開始される1994年まで続いたらしい。
Gd DSR-50 | ||
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主な弾種 | .50 BMG | |
生産期間 | 2003- | |
備考 | ブルパップレイアウトから繰り出される50口径の圧力を2段3列の6ラグボルトで受け止める。 ↑DSR-1 (2000)をアップスケーリングした。 |
SRS | ||
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主な弾種 | .338 Lapua Magnum | |
生産期間 | 2008 | |
備考 | 2段3列6ラグボルト ↑基本構造はDSR-1のものを引き継いでいるので、上のDSR-50とは親戚筋に当たる。 |
どこともあんまり関係なさそうなの
ちょっとどこら辺に源流があるのか分からない
スカウト | ||
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主な弾種 | 7.62x51mm NATO | |
生産期間 | 1999- | |
備考 | 2段2列計4ラグの寸胴ボルトを持つ猟銃。寸胴ボルトとしては珍しく2列ラグだが、複数段にすることで高さを抑えたのだろう。 |
Ballista | ||
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主な弾種 | .338 Lapua Magnum | |
生産期間 | 2010s | |
備考 | ボルトフェイスが角を落とした三角形になっているのが特徴的なスナイパーライフル。 ↑FN社が販売しているが、ベースとなったのは独Unique Alpine社の TPG-1 (2000) というライフルだそう。 ↑さらに遡ると仏Unique社(現FMR Unique)のTGCスポーティングライフルに行き着くようだ。 純粋な競技用銃から発展した軍用銃という意味では、SV-98とも近い存在と言えるかもしれない。 |
T-CMS | ||
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主な弾種 | 7.62x51mm NATO | |
生産期間 | 2010s (?)- | |
備考 | 4ラグローテーティングボルト そもそも1段4ラグという構成が珍しく、お仲間が思い当たらないへんなやつ。 セーフティがトリガーガード内側にあるのも特徴的だが、その他は比較的オーソドックスな狙撃銃といえるだろう。 |
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人形DNA鑑定 もくじ | ||
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手動操作 | リボルバー|中折式HG | |
反動利用式 | ティルトバレル:ティルトバレル|シグ・ザウエル閉鎖方式|グロックインスパイア | |
それ以外:プロップアップ式|その他の反動利用式 | ||
ブローバック | ワルサーPP系|ブローバック式ハンドガン | |
ベルグマン系 | ベルグマン本家|ベルグマン東分家|ベルグマン西分家 | |
テレスコ | ウージー系|テレスコーピングボルト (UZI以外) | |
その他 | ブローバック式SMG|レバー遅延ブローバック | |
Pre-AK/M16 | 戦後第一世代ティルトボルトAR|ローラー遅延ブローバック | |
カラシ系 | AK一家|戦後第二世代AKインスパイアAR|大陸系AR|AS-Val系 | |
ストーナー系 | M16一家|AR-18系|G36系|SCAR系|ストーナー風味 | |
ボルト アクション | マウザー系:かーちゃんち|M700系|その他ドイツっぽいの:Gew88系 | |
その他:梨園さん風|寸胴ボルト|ルベル系|白旗 | ||
自動ライフル | 平たいボルト族|ハイセンスなボルト|ロングリコイル | |
一応調査完了 | チ○コ機銃|PK系|HIRAKI|直動ボルト式MG|MG30系 | |
一応調査完了 | レミントン870系|直動ボルト式SG|ローテーティングボルト|その他のセミオート|中折式SG | |
銃種混合 | 珍しい閉鎖方式|その他のティルトボルト |