所属 | United States Navy→Armada de Chile |
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艦種・艦型 | ブルックリン級軽巡洋艦 |
正式名称 | USS Brooklyn (CL-40)→O'Higgins(CL-02) |
名前の由来 | City of Brooklyn アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区 →Bernardo O'Higgins ベルナルド・オイギンス チリの軍人で政治家、チリの独立を主導 |
起工日 | 1935.3.12 |
進水日 | 1936.11.30 |
就役日(竣工日) | 1937.9.30 |
退役日 | 1947.1.3 1951.1.22除籍 |
チリ海軍就役日 | 1951.1.9 |
チリ海軍退役日(除籍後) | 1992.1.9(1992.11.3売却後解体) |
全長(身長) | 185.4m |
基準排水量(体重) | 10000英t(10160t) |
出力 | Babcock&Wilcox式重油専焼缶8基Westinghouse式蒸気タービン4基4軸 100000shp(101387.0PS) |
最高速度 | 32.5kt(60.18km/h) |
航続距離 | 15.0kt(27.78km/h)/10000海里(18520km) |
乗員 | 868名 |
装備(竣工時) | 6inch47口径三連装砲5基15門 5inch25口径単装高角砲8門 1.1inch機関砲x16(4x4) ブローニング12.7mm機銃x8 艦載機x4 |
装備(1945) | 6inch47口径三連装砲5基15門 5inch25口径単装高角砲8門 ボフォース40mm機関砲x24(6x4) エリコン20mm機関砲x18 艦載機x4 |
装甲 | 舷側:3.25~5inch 甲板:2inch |
建造所 | Brooklyn Navy Yard,Brooklyn, New York (ブルックリン海軍工廠 アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区) |
勲章 | Navy Combat Action Ribbon American Defense Service Medal(Fleet clasp) American Campaign Medal European-African-Middle Eastern Campaign Medal(4 stars) World War II Victory Medal |
- 第一次大戦後に建造され老朽化していたオマハ級軽巡洋艦の後継をそろそろ考え始めたアメリカ海軍は、日本海軍が条約制限下目いっぱいの1万トン級で15.5cm砲を搭載した大型軽巡の開発を始めたという情報をキャッチ。
これに対抗するべく同じく1万トン級15.5cm砲を搭載した巡洋艦の開発をスタートさせた。
最上型が軍縮条約失効後に重巡洋艦へのアップデートを見越していたのに対し、ペンサコーラ級、ノーザンプトン級、ポートランド級といった、条約型とは言え比較的新しい重巡洋艦を持っていた米海軍はあくまでオマハ級軽巡洋艦のアップデートと考え本級の開発を進めた。
武装は47口径15.5cm三連装砲5基と25口径12.7cm単装高角砲8基で、ポートランド級重巡洋艦などに準拠して魚雷も搭載していない。
対抗の最上型が60口径15.5cm砲、副砲に40口径連装高角砲4基8門に61cm三連装魚雷発射管まで備えたのと比較して、武装の分で余裕のできた船体に、ブルックリン級は舷側5インチ、甲板2インチ、砲塔正面6.5インチ、司令塔も5インチと重巡洋艦よりも分厚い装甲を施した。また水中防御は対策として前級より引き続きシフト配置を採用している。
この重防御によりブルックリン級同型艦7隻は1隻も失われることなく大戦を生き抜くことが出来た。
(ブルックリン級を小改良したセントルイス級のヘレナのみ戦没している。また、フェニックスはアルゼンチン海軍に売却された後、フォークランド戦争で戦没した) - ブルックリンは大戦中主に大西洋方面で船団護衛や沿岸部への砲撃に従事し、トーチ作戦では支援中沿岸砲台からの反撃を受けるも軽微なダメージで済んだ。その後も地中海を中心に活動し、無事終戦を迎えている。
小ネタ
- 戦後、チリに売却されたため、改造後の所属がチリ海軍となり名前も変わる。
チリ海軍には第一次大戦中建造された超弩級戦艦アルミランテ・ラトーレがいたが、いい加減旧式化も甚だしく、購入されたブルックリンはそれに変わる近代大型艦としてチリ独立運動の英雄にして建国の父と呼ばれるベルナルド・オヒギンスにちなんでオヒギンスと命名された。
1958年にアルミランテ・ラトーレは日本に売却されて戦艦三笠の復旧部品の一部となり、オヒギンスは長くチリ海軍の象徴として余生を過ごした。