Dalian

大連級軽巡洋艦 大連 <ダーリアン> (改防空巡洋艦計画案 「MK-6」)

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

ソ連で開発された小型巡洋艦の計画案の1つで、両用砲を備えていた(MK-6)。本艦は戦後世代の対空および対潜兵装を採用していた。

解説

TierⅧツリー巡洋艦の哈爾浜と同型だが、Tier相応に強化されている。
同格巡洋艦の世宗と比べると、主砲が当てやすい代わりに魚雷が通常魚雷となり魚雷に関しては哈爾浜より若干の弱体化を受けている。
ちなみに、本艦の系統の発展型の計画艦にはスモレンスクがおり、戦い方やヘイト管理方法に一部通じるものがある。

・主砲
　ソ連製の130mm L/60 BL-109Aを船首に背負式で3基6門、船尾に背負式で2基4門の形式で搭載しており、同国tireⅧの哈爾浜と全く同じ主砲配置となっている。同格の世宗が米駆砲であることを踏まえると、ソ連砲の特徴を受け継いだ本艦の主砲は比較的当てやすい主砲となっている。
　門数および片舷指向可能門数は10門とTire9の平均値とほぼ同じである。本艦を超える艦はツリー艦だと、シアトル、ネプチューン、ドンスコイ、ブリンティジの12門、プレミアム艦だと、プリマスの16門、アンカレッジの12門である。
　主砲旋回速度は30度/秒であり、同格巡洋艦内最速の値となっており、取り回しに優れている。
　主砲射程は10.99kmとかなり短く同格ワースト3位(2位はボルチモアの10.79km、1位は世宗の10.14km)である。流石に駆逐艦にはアウトレンジされないが、大半の巡洋艦と戦艦には一方的にアウトレンジされる。
　装填時間は5秒と素の状態では同格巡洋艦内では最速である。しかも、他の同格巡洋艦が高速装填スキルを使用してもなお同格巡洋艦内では2位につける。(この場合の1位はタルサの3.5秒)しかし、その代償としてかHE/AP砲弾ダメージは413/472であり、同格巡洋艦内ではワースト1位である。(あろうことか、Tire4日巡球磨と大して変わらない)結果として、HE/APのDPMは49560/56640と同格軽巡洋艦艦内ではワーストクラスとなっている。しかし、相手が高速装填スキルを使わない前提においては同格重巡洋艦と同格大型巡洋艦には勝っている。
　HE砲弾発火率は4.50%と同格巡洋艦内ではワースト1位である。結果として斉射時の発火回数は同格巡洋艦内最低だが、装填の速さに助けられて分間発火回数は4.5回と同格巡洋艦内23隻中8位と高い部類に入る。
　最大水平散布界は258mであり、大型巡洋艦の吾妻と同値となっており、同格巡洋艦内では真ん中あたりの値である。最大垂直散布界は57.6mであり、ボルチモア、アンカレッジ、ローンと同値となっており、同格巡洋艦内7位、同格軽巡洋艦内最良である。σ値はシアトルと同じ1であり、同格軽巡洋艦内では悪い方である。総じて、主砲精度はよろしくない。
　他に、数値に現れない特徴として、弾道の良さが挙げられる。初速が速く、ライナー状に弾が飛んでいき、素直で当てやすく、駆逐艦排除がしやすい。その反面、島裏射撃は難しく主砲射程の短い本艦にとってはマイナスでもある。また、主砲斜角は前後ともに平均的で大きく腹を晒さずに全門斉射できる。

・魚雷
三連装魚雷発射管を4基12門、片舷指向可能門数は6門であり多い。(本艦を上回るのは伊吹、ネプチューンの16門)しかも、両舷に魚雷発射管があるため擬似的に12射線の魚雷を撃てる。こちらも、同国tireⅧの哈爾浜と全く同じ魚雷管配置となっている。ただし、露天配置のため爆撃や砲撃で壊され易い。
　魚雷管旋回速度は25度/秒と英軽重巡と伊巡にならんで同格巡洋艦内最良であり、取り回しに優れる。
　装填時間は45.6秒とサン・ルイの40秒には敵わないが同格巡洋艦内2位につけている。射程は10.2kmと同格巡洋艦内堂々の1位で主砲射程に迫る勢いである。さらに雷速も66.69ktと伊吹に次ぐ同格巡洋艦内2位、魚雷被発見距離は1.68kmで同格巡洋艦内最良である。(被発見から到達まで5.44秒しかかからない。この値も同格巡洋艦内最良)浸水率は18%で、伊吹の21%、ネプチューン、ドレイクの19%に次ぐ同格巡洋艦内3位であり、分間浸水回数は1.42と伊吹の1.49、ネプチューンの1.48に次ぐ同格巡洋艦内3位である。さらに、魚雷斜角が広く、魚雷射線の拡散も狭く、腹を見せずに日巡の如き遠距離狙撃が可能である。
　ここまで見ると「魚雷特化のOPやんけ！」と思うかもしれないが残念ながら弱点も存在する。
　そもそも、射程が長すぎる故に射程ギリギリから狙撃するのでは、中々当たらない。さらに問題なのは魚雷1発当たりのダメージであり、3200しかない。(TireⅤ日駆峯風とほぼ同じ)これはローン、ジークフリートの3186に次ぐ同格巡洋艦内ワースト2位である。片舷αダメージ/DPMはどちらも同格巡洋艦内3位の19200/25263と高いが、伊吹とネプチューンの3万台/3万台には及ばない。つまり、雷撃性能が高いことに間違いはないが、全弾命中させないと中々ダメージが出ない上に、雷撃能力だけで戦おうとすると日巡と英巡の劣化版になってしまう。手数が多いため、積極的に流しつつ主砲で削り、火災浸水コンボを決める運用が向いている。
　他に特筆すべきことは、本艦は深度魚雷ではなく通常魚雷であるということだ。パンアジア=深度魚雷と思い込んで舐めた動きをする駆逐艦をしばき倒せるかもしれない。

・対空
本艦は艦艇スキルの「対空警戒Ⅱ」を使用できる上に大口径対空砲の射程は3.9kmとシアトル、ネプチューンの4.2kmに次ぐ同格巡洋艦内2位と長目なので隊列を組んでいれば少しは艦隊の防空にも寄与できるだろう。ところが小口径対空砲の射程が短いため、狙われてしまった場合は自衛が難しく今度は助けてもらう側に転落する。その上で素の大口径対空砲ダメージは平均以下、小口径対空砲ダメージも下から数えた方が速くスキルのクールタイムに狙われた場合は目も当てられない。スキルを使用して尚、単艦ではTireⅨ&Ⅹの化け物艦載載達に対して対抗する事は不可能なので、狙われない様な位置取りを心がけよう。

・装甲
わかっているとは思うが、本艦は軽巡洋艦であり、装甲に頼る艦種ではない。そのため、装甲は絶望的に薄い。
　装甲圧は艦種艦尾甲板が16mm、艦側が100mmと全ての値が同格巡洋艦内最悪である。マイノーターと全く同じ装甲圧といえばそのペラペラ具合がわかるだろう。
　主砲射程が短く、前に出ざるを得ない本艦にとっては非常に苦しい。
　防郭防御7.50%、火災浸水耐性12.5%、装甲防御6.0%、魚雷防御7.5%と、火災浸水耐性以外は同格巡洋艦内最悪と、被弾・被雷すればごっそりHPを持っていかれる。パンアジアツリー艦と同様に、他国の軽巡洋艦以上に気を遣ってヘイト管理しなくてはならない。

・機動性
速力34.45ktはブリンティジの35.84kt、ドンスコイの35.43kt、伊吹の34.59ktに次ぐ同格巡洋艦内4位と速い部類である。加速度は3.47kt/度、最高速までは9.94秒とどちらも同格巡洋艦内最高の値である。転舵速度は8.1秒/度、転舵所要時間は6.9秒とどちらも同格巡洋艦内最高の値である。総じて、非常に優秀であり、加速・転舵が駆逐艦並みであるが、転舵所要時間が長く、敵前回頭や狭い場所でのUターン、魚雷回避時の転舵は隙が大きいため事前に余裕を持って転舵しておくのが良い。

・隠蔽性
隠蔽距離が7.74kmと同格巡洋艦内唯一の7km台であり、駆逐には負けるが、大型駆逐艦に迫る値である。(ハルビンなどのパンアジア巡洋艦はナーフを受けたが本艦は何故かナーフされなかった)隠蔽雷撃は余裕で、主砲射程が短く、装甲が餃子の皮みたいな本艦には嬉しいポイントである。ちなみに、隠蔽強化の可能な装備と迷彩と消耗品を合わせると約6.28kmとなり同格パン欧駆エーランドと同じくらいになる。

・生存性
HP24308であり、Tire6日巡青葉とほぼ同じで、同格巡洋艦内ワースト1位(ワースト2位は誤差程度で世宗、ワースト3位はプリマスの33512で9204も高い)と悲惨にも程がある。勿論、対砲弾実質HP/対魚雷実質HPは25860/26279であり、いずれも同格巡洋艦内ワースト1位である。前述の主砲射程の短さ、装甲と耐性の低さも相まって、集中砲火を受けたらおしまいである。ヘイト管理を適切にしないとすぐに港に返されるだろう。

・消耗品
HPや対空を伸ばしても雀の涙程であまり意味がないため、高品質石炭、高級船員食糧、改良型ディーゼルエンジンが良い。しかし、踊り撃ちが苦手で被弾が気になるならば、予備整備パックでHPを伸ばすのも良い。

・艦艇スキル/艦長スキル
魚雷装填Ⅱ、対空警戒Ⅱを各3回と、発煙装置Ⅰを4回が使える。
魚雷装填Ⅱ...即時に魚雷を装填する。魚雷の手数で勝負する本艦と相性がよい。(15射線になるため、島風ごっこができる)注意としては、即時に魚雷が装填されるのは最初に魚雷を発射した魚雷管であることだ。例えば、右舷斉射→左舷斉射→スキルの順だと一番最初に魚雷を撃った右舷の船首方向の魚雷管に魚雷が装填され、再び転舵する必要があり無駄が多い。そのため、片舷斉射→スキル→発射→反対舷斉射とした方が転舵回数が少なくて済む。
発煙装置Ⅰ...豪勢に4回も使える。煙幕射撃でチャッカマンしつつ、魚雷射撃をするのに使おう。ただ、使い渋ると試合時間内に使いきれない可能性があるため、雲隠れを習得した艦長を乗せると使い勝手が良くなる。また、このTire帯ではレーダー持ちやモク抜きスキルを持った相手が多いため、調子に乗って腹を見せながら静止して煙幕射撃&煙幕雷撃をしているとあっさり沈められるため、煙幕内の姿勢はいつでも逃げられる状態にし、レーダー持ちの船を把握しておく必要がある。
対空警戒Ⅱ...3回使える。大口径対空砲ダメージおよび小口径対空砲ダメージを2倍にするため、使用すると一時的にボルチモアを超える対空を手に入れられるが、小口径対空砲が弱いため、自衛用ではなく艦隊防空用に使った方が良い。スキルレベルが2のため戦場支援で回数を増やすのも一考の余地あり。

・装備
兵装...手数重視なら主砲改良Ⅱ、駆逐処理重視なら主砲改良Ⅲ
防御...操舵装置改良Ⅰか推力改良Ⅰを好みで
適正...踊り撃ちできるならば、操舵装置改良Ⅱ、踊り撃ちに自信がなければ、隠蔽システム改良Ⅰ

・エリート特性
　・新型砲塔　主砲旋回速度+20%
・エリート魚雷オペレーター　魚雷装填時間-3%、魚雷管旋回速度+7%
・功績　EXPアップ+10%
消去法でエリート魚雷オペレーターを推奨(主砲旋回速度は素で十分に速く、プレ艦には元々EXP獲得量にボーナスがある)

・総論
同国TireⅧの哈爾浜の性能を各種底上げしてスキルを充実させてTireⅨに放り込んだ感じになっている。本艦は駆逐艦を排除ないしは追い返した後で手数の多い主砲と魚雷を打ち込んで火災浸水コンボでスリップダメージを稼ぐことで貢献する質より量の支援メインの艦である。駆逐艦に主砲・魚雷を当てる技術、相手の動きを読んで雷撃を当てる技術、艦上構造物を狙ってHEを投げる腕、3火災の間には船首船尾をAPで狙撃する腕が必要になり、難易度が高い。また、耐久性が餃子の皮並みであるから、マップごとに撃たれにくい位置を把握した上でスキルを適切なタイミングで使ってヘイトが向かないようにし、ヘイトが向いたら踊り撃ちか退却するなど素早い判断が必要になる。そのため、いずれかの軽巡洋艦ルートをTireⅩまで進めておかないとあまり活躍できないだろう。
　総じて、初心者にはおすすめできず、火災浸水コンボで敵艦の艦長を禿げにしたい、または戦場支援で味方を押し上げるいぶし銀的な船に憧れる、パンアジア軽巡洋艦のファンである……のような、軽装甲艦に慣れた熟練艦長にはおすすめである。

戦闘名誉章

史実

ソ連は軽巡と駆逐艦の中間に位置する小型巡洋艦(MK)の計画を模索しており、そこでは152mm砲を連装3基(MK4)、もしくは130mm砲を連装5基(MK6)の案が出ていた。本艦と哈爾浜はそのうちのMK6案にあたる。しかし、「十分な火力、要求された防御力、そして速力を両立させるにはこの低排水量では達成できない」という評価が下され、MKシリーズは最終的に放棄された。
戦後になると"Аванпроект(Avanproject)"という新艦隊計画が立案された。この中にはMKシリーズの発展形であるMLKシリーズも含まれており、そのうちの一隻がスモレンスクである。

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