【エルフの隠れ里】

Last-modified: 2024-04-21 (日) 07:35:55

本項目ではDQ3に登場する「エルフの隠れ里」を扱っています。
DQ4に登場する【エルフの里】については当該項目を参照。

DQ3

【ノアニール】の西、【ノアニール西の洞窟】のすぐ北にある【エルフ】の隠れ里。
森の中に一マスだけ茂みがあるのが目印。
ノアニールの住民を眠らせた【エルフの女王】をはじめとするエルフたちが暮らしている。
女王の娘【アン】が人間の男性と駆け落ちした事件のためにエルフ達は人間に反感を持っている。
基本的にこちらを嫌悪するような発言ばかりで、道具屋も商売をしてくれない。
 
駆け落ちした男性の父親を名乗る老人が、息子の代わりに謝罪しに来ているが、まったく相手にしてもらえない様子。
しかし、なぜこの老人が眠りの呪いの難を逃れたのかはFC版では謎のままであった。
 
ノアニール西の洞窟で手に入れた【ゆめみるルビー】を女王に返すと、【めざめのこな】がもらえる。
ただし、「このような悲劇を二度と起こさないため」と言われ、人間に対する不信感はぬぐい去られることはなく、勇者たちに冷たく立ち去るよう言い放つ。
アンの悲劇は気の毒ではあるが、要は自分たちの頑迷さがもたらした悲劇であり、その辺りを全く鑑みる事なく、それどころか駆け落ちした男のみならず「人間そのもの」を一方的に悪者にしている事に釈然としないプレイヤーも多いと思われる。
中には話しかけると「攫われてしまうわ!」とのたまう住人もおり、人間という存在を極めて悪辣な形で歪曲し流布している可能性すらある。
まあ実際、次作にはそういう輩もいるわけだが…
 
後半に手に入る【へんげのつえ】【ホビット】に姿を変えると、道具屋で買い物ができる。
近年の親切な謎解きしか知らない層は完全なノーヒントと思うかもしれないが、人間には売れないなら人間以外に変身すればよいのかというのは普通に類推できるシチュエーションなので、試しに【ぬいぐるみ】を着てみたり姿なき存在になってみたりなど、当時はいろいろ試したプレイヤーも少なくなかった。
それでも隠し施設なだけあって、希少なアイテムを取り扱っている。
上の世界で【てんしのローブ】を購入できる唯一の店となっている。
特に大事なのが【いのりのゆびわ】。ここでしか買えない上にどのモンスターもドロップしないのだ。
【ボストロール】を倒して杖を手に入れたら、グリンラッドの老人に渡す前に、なるべく買い込んでおくと良い。
 
天使のローブに関しては装備できない職種でも有無を言わさず購入してしまうので、注意が必要。
このあたりは道具屋に共通の仕様なので、同じく道具屋で買える【ターバン】【てつのまえかけ】【かわのぼうし】に確認が無いのと同じである。
その一方で、祈りの指輪は呪文職しか使用できないので、それ以外の職種が受け取ろうとするとご丁寧にも確認の質問が入る。
転職を経て呪文を覚えた戦士・武闘家・商人がいる場合は、確かに親切な忠告ではある。
職種によって道具使用に可否のあるアイテムが道具屋に並ぶ例は、他には【マイラ】で1度だけ売られる【おうじゃのけん】くらいしか無い。
(ノアニールの道具屋で売られる【まどうしのつえ】は全員が道具使用できるので、やはり警告は無い。)
裏技を使わない限りはどちらも期間限定の買い物なので、道具使用可否の忠告は、なかなかレアな台詞である。
 
魔物(スライム・悪魔・骸骨)に姿を変えた状態でエルフ(女王含む)に話しかけても無駄。
【すがたを かえても わたしたちには わかります。】と言った後、普段と同じ反応を示す。
【透明】になった場合は出だしが「すがたを けしても」…に変わる。
 
ホビットに化けた場合はそのような台詞は付かない。しかも女王以外は専用の台詞を返すので、道具屋で買い物もできるというわけである。
住人の1人によれば「ホビットは ともだちよ。」とのことなので、ホビット相手だと油断しているようである。
女王だけは冒頭の台詞が付かなくなるものの、その後はいつもと同じ台詞を返す。
ホビット相手に人間嫌いの話題をしているのだろうか? それとも一応見破っているのだろうか?
 
なんにせよFC版当時はファンタジーの世界観の常識がまだ一般層の子供には充分に浸透していない時期であり、人間でないものといえばまず動物か魔物を思い浮かべたことだろう。変化の杖による買い物を通じて「人間・エルフ・ホビット(ドワーフ)」などという【種族】の概念を理解させる意味合いがあったものと思われる。

リメイク版

フィールド上のグラフィックは茂みではなく平原になった。
また【ちいさなメダル】が1つ落ちている。
 
駆け落ちした男性の父親を名乗る人物が、息子を探し回っていたという設定が追加され、難を逃れた理由づけがなされている。
それでも村長らしき人物が無事だった理由は依然、不明である。
また、【船】の入手後(+村の呪いを解除済であれば)、駆け落ち相手の父親はノアニールに帰っており、代わりにホビットがいる。
「エルフとホビットは友好的=ホビットに化ければ買い物ができる」という間接的なヒントである模様。
ちなみに、リメイク版では【スライム】でも買い物ができる。
少しは変だと思わないのか道具屋。
それとも人間が知らないだけで、エルフの里ではスライムが買い物をするのは普通の事なのか。
(※もっとも、リメイク版だと【ランシール】に普通にしゃべるスライムが居るが。)
あるいは、わかっていて見逃してくれているのかもしれない。
店の商品はFC版のものに【モーニングスター】【ねむりのつえ】【おうごんのティアラ】【やさしくなれるほん】の4点が加わっている。
このうちねむりのつえは入手手段がここしかないため、最低でも1本は手に入れておきたい。
SFC版やGBC版では一度クリア後になるが【へんげのつえ】が再入手可能なので再度の売買が可能となる。ガラケー版以降はへんげのつえの再入手が不可能となったので売買タイミングは限られたものとなる。
パーティーメンバーに【おおごえ】を習得したキャラがいるのなら、別の店に立ち寄るまでの期間でこの店を呼び出してへんげのつえ無しで売買できる。
 
なおFC版【公式ガイドブック】のイラストでは、女王のいる場所や道具屋は「屋根のある家」として描かれていたが、SFC版のイラストでは屋根どころか壁も無い、囲いがあるだけの野晒しの場所になっていた。

アイテム物語

王者の剣のストーリーでは、『ノアニール地方』からエルフのエアリアル、ホビットのエドラスが滅亡直前の【ムー】へ来たことが記されている。