概要
戦闘画面で現れるのではなく、移動画面に存在する【スライム】の【NPC】。
大概は話しかけても主人公達に危害を加えないどころか、雑談やアドバイスをしてくれる「いいスライム」である。個体によっては【ピキー】や【ボク わるいスライムじゃないよ。】とあいさつすることもある。
だがリンク先の項目でも述べられている通り、スライムとて基本的に人間とは敵対関係にある魔物の一種のため、スライム側や【魔王】側から見ればこいつらは裏切り者の「わるいスライム」である。もちろんその自覚のあるやつも存在している。
無論、移動画面に存在するスライムがみんな友好的という訳ではない。DQ7の【ふしぎな森】にて【マリベル】を襲うスライム達がいい例。
DQ3
以降の作品と比べ、グラフィックが極端に小さい。
ある意味実態には合っていた。
NPCグラフィック自体は用意されていたが、NPCとして登場することはない。
【へんげのつえ】を使用すると、たまにこのスライムの姿になることがある。
その際、女性のNPCに話しかけると「きゃー かわいいーっ!」とか言うが、【骸骨】の姿で話しかけても同じセリフを吐くので、スライム限定というわけではない。
グラフィックが用意されていたということは、どこかで登場させる予定だったのが没になったのだろうか?
あったとすれば、非常に見つけづらい存在となっていたはずである。
リメイク版
【ランシール】にて登場する。
FC版では【ホビット】だったのがこれに差し替えられたもので、【きえさりそう】を持っているなら【エジンベア】へ行くよう教えてくれる台詞はそのまま。
【へんげのつえ】で同じスライム姿になって話しかけると喜ぶが、怪物の姿で話しかけると怯えてしまう。
このほか、【謎の洞窟】の奥でも、【格闘場】の出番待ちをする個体が登場する。例の台詞は言わない。
DQ4
NPCとして初登場。
この作品から、お馴染みの大きな姿で描かれる。
4章の夜の【コーミズ】の【マーニャ】と【ミネア】の家にて初登場。第一声は「いじめないでくれよー。ボクはわるいスライムじゃないよ。」。
【オーリン】は鍵のかかった【扉】をこじ開ける力を持っていることを教えてくれる。
5章でも同じ場所、同じ第一声で昼間から登場する。
【コーミズ西の洞窟】にも【エドガン】の研究所があることを教えてくれる。
村の女性によると、【犬】の【ペスタ】はコイツを探し回っているらしい。
リメイク版では【ホイミン】の古い友人という設定が付加された。
5章になると【サントハイム】城の屋根の上にも登場する。第一声は「ボク わるいスライムじゃないよ。」。
【猫】の【ミーちゃん】が心配で会いに来たようだ。
不思議な力を持っている【サントハイム王】に詳しい人が【サラン】にいることをミーちゃんに代わって教えてくれる。
ただ、ゲームのシナリオ的にはサントハイムで【バルザック】を倒してからサランで情報を集め、【スタンシアラ】へ行く流れではあるが、
バルザックと戦う前にサランで休息を取り、少しだけ町中を探検していくはずが情報が次々集まってしまい、
スタンシアラのイベントの戦利品を手に入れてからバルザックと戦ってしまったプレイヤーも少なくないはず。
【ロザリーヒル】にも、【ロザリー】の友達としても登場する。
【エンドール】の南西の岬の【王家の墓】には【へんげのつえ】があり、それを使うとかいぶつのおしろに入り込めることを教えてくれる。
【エスターク】を倒した後は、ロザリーが【イムル】に連れ去られたことを教えてくれる。
ちなみに、エンドールの【コロシアム】の観客席にも1匹紛れ込んでいる。
PS版
【移民】のカテゴリとしても登場する。
該当移民は【スラキッド】・【スラピーノ】・【スラボン】・【ヨブ】の4匹。
このうち、スラボンは「わるいスライム」を自称するというセルフパロディになっているが、つまみ食いやいたずら書き位しかしていないようだ。
DQ5
【サンタローズの洞窟】にて登場する。第一声は「いじめないで!ボクわるいスライムじゃないよ。」。
便利ボタンについて教えてくれる。
しかし、Aボタンが便利ボタンに変わったDS版以降では便利ボタンの解説をしなくなり、フィールド上では草原の方がエンカウント率が低い話をしてくれるようになった。
こいつの他には、【妖精の村】、【グランバニア】、【ジャハンナ】にいる。
グランバニアの個体は【マーサ】によって改心させられたという設定になっている。
つまり、【主人公】の特殊能力は母親譲りということを示す役割のキャラ。
なお、なぜかこのスライムの台詞は「いぢめないで」と「ち」の濁音になっており微妙な個性を発揮している。
また、主人公の即位イベントで全員が眠りこけているときはこのスライムも眠っており、寝息は「ススススス……。」という独特なものになっている。
グランバニアのスライムは小説版と知られざる伝説にて【ピピン】と仲良しという設定があり、小説版ではスラッピーという名前がついている…もちろん足は生えていない。
知られざる伝説では「お城の兵士になる」という夢を抱くピピンに剣術の手ほどきと、モンスターについての知識を教えるという手助けをしている。
また、ジャハンナにはスライムから人間になったという子供がおり、これはDQ4のホイミンを想わせる演出となっている。
彼の友人の【スラタロウ】という名のNPCスライムはまだ言葉も話せない状態であるが、ここにいればいずれ人間になれるかもしれない。
【カジノ】の【スライムレース】にもスライムが登場する。例の台詞は言わない。というか話しかけられない。チートを使ってもアレ。
倍率や結果によってはプレイヤーにとって(都合の)いいスライムにもわるいスライムにも変わる。
リメイク版
【ネッドの宿屋】の【井戸】の中や【メダル王の城】など、何か所かに追加されている。
また、サンタローズの洞窟の個体は青年時代になると村の井戸の中に居場所を移している。
DQ6
本作では【夢の世界】にはスライムが敵モンスターとしては出現しないが、NPCのスライムはむしろ夢の世界の方に多く登場する。
【メダル王の城】にてこの城や【ダーマ神殿】が封印された経緯を教えてくれるスライムがいる。第一声は「ピキー!ぼく わるいスライムじゃないよ。」。
この個体の話で現実の世界では既にメダル王の城がダーマ神殿もろとも滅びたことが明らかになっている。
下の世界の【レイドックの井戸】にもいるが海底からじゃないといけない。
【スライム格闘場】にも人間には危害を加えないスライムが多数登場する。
1階には4匹、地下1階には1匹(【チャンプ】)、入場口には4匹のスライムが登場する。
井戸で水分補給をしている個体を見ることができる。
曰く「水分が多い僕らには、水は欠かせない」とのこと。
(ちなみにスライム以外の種類のスライムは1階に1匹のスライムベス、地下1階に1匹のメタルスライム、
入場口に3匹のスライムベスと1匹のバブルスライムと1匹のホイミスライム、教会に1匹のホイミスライム、地下二階に1匹のスライムベスが登場する。)
【命名神のほこら】にも登場。
ここは名前の神さまをまつっているほこらだということを教えてくれる。
【ヘルクラウド城】にも1匹住んでいて城の秘密を教えてくれる。
【デュラン】討伐後、ヘルクラウドが【ゼニスの城】に戻った後は人間の少年になった。
【デスコッド】にも登場する。
SFC版のみ、デスコッドは見る人によって色んな村に見えることを教えてくれる。
リメイク版では「いまのまものたち」を選択した時にのみ登場する。
DQ7
前述の通り、ふしぎな森にてマリベルを襲う3匹のスライムが登場する。誰も例の台詞は言わないどころか喋らない。
過去の【山奥の塔】にも登場する。
最初は主人公達を見た途端【壷】に隠れるが、【持ち上げ】て割ると話をしてくれるようになる(【しらべる】ではダメ)。
セリフは「い いじめないでよ。ボク 悪いことなんて しないよ。」。
【ハーメリア地方】の人間達が3階に閉じ込められているという情報と、【ろうがくし】が閉じ込めたのではないかという推測を教えてくれる。
現代の山奥の塔にも【キングスライム】の状態で襲い掛かってくるスライムが登場する。
倒すと4匹のスライムに分離する。
一度は敵対した仲ではあるものの、その内の1匹である【スラっち】が、山奥の塔に住み着いた【ギガミュータント】の退治を依頼し、道案内として主人公と同行する。
スライムというよりは【スライムLv8】かもしれないが、4匹でキングスライムになれるためLv8とも違う種類のスライムなのかもしれない。
合体の才はあるものの、人間と喋ることができるのは4匹中2匹だけ。1匹はぎこちなく、もう1匹は全く会話ができない。
【メダル王の城】にも喋るスライムが登場する。こちらも4匹。そのうち1匹は第一声が「プルプルッ!ぼく 悪いスライムじゃないよ。」。
全員きちんと喋ることができ、【メダル王】に挨拶するようアドバイスしてくれたり、【ちいさなメダル】を交換するよう勧めてくれたり、
その交換する品々は珍しいものだと紹介してくれたり、神と魔王に関する情報が書かれた本がいっぱいある図書館を紹介したりしてくれる。
ちなみに、過去の【メモリアリーフ】では【ビッキー】という名前の【スライムベス】のNPCが登場する。
DQ8
【滝の洞窟】に登場する。
スライムがいる側の道の先は行き止まりではあるものの、信じてくれる?という問いに「はい」と答えると1つの宝箱があることを教えてくれる。逆に「いいえ」と答えた場合拗ねてしまい、その後は話しかけても、もういいよと相手にして貰えなくなる。
【ライドンの塔】にも一匹住み着いているが、コイツは後で【ライドン】の家に居候する事になる。
なお【ふしぎな泉】の近くにある老人の家では、天邪鬼なスライムが住んでいる(というか飼われている)。
【荒野の山小屋】の近くの井戸にも最初はキングスライムの状態で登場する。
キングスライムになって井戸にハマっている【合体スライム】から王冠を外して分離させると、お礼として【スライムのかんむり】がもらえる。
このイベントによって、キングスライムは顔面を180度回転させられることが判明する。
当たり前(?)だが話しかけられるスライムは全て人語を話すことができる。
セリフに語尾を備えたものが多く、「~っち!」、「~キュー!」「~ベス」など様々。
3DS版ではCVがついている。
また、『パッフィーの部屋』(『クラブ・パッフィー』)にて【ぱふぱふ】として二匹スライムが登場……というか利用されている。話しかけられない。
人の心をもてあそぶ施設ではあるが、無料であるしスライム自体に罪はない。
このように色んな所で登場しているが、意外な事に【三角谷】にはコイツがいない。スライムベスならいるが、ちょっと違う。
DQ9
【石の町】と【アルマの塔】入り口にいる。
アルマの塔にいるスライムは【アルマトラ】とは古い知り合いらしく、かなりの長寿と推測される。
なお、今作で例の台詞を言うのはスライムではなく、とあるクエストの依頼人の【ベホイムスライム】。
DQ10オンライン
【ナルビアの町】の井戸にいる【スラルン】、春季イベントの【妖精の村】にいる「スラリィ」などがいる。
DQ11
機種によって登場場所が違う。総数はDQ11Sが最も多く、PS4版が最も少ない。
- 共通:【ソルティコの町】のホテル、【ヤーミーン】、【メダル女学園】の井戸の中(ヤーミーンとは別個体)、【古代図書館】、過ぎ去りし時を求めた後の【神の民の里】、【試練の里】
- PS4版・DQ11S(3Dモード):【ユグノア城下町跡】
- 3DS版・DQ11S:【冒険の書の世界】の【ロザリーの部屋】、【山奥の村】(【シンシア】が変身している)、【天使界】、【見えざる魔神の道】
- DQ11Sのみ:追加シナリオ【希望の旅芸人】の間のみ【ホムスビ山地】(【サマディー地方】への関所方面)
DQM
【モンスター牧場】にスラチというメスのスライムが登場する。
シナリオが進むと兄の【スラお】を仲間にできるようになるが、画面を切り替えるとスラおの位置にスラチが出現するようになる。
兄妹揃って例の台詞は言わない。
なおリメイク版だとスラチはスライムベスに変更されている。
DQM2
牧場のモンスターに【スラッシュ】がいる。仲間にもなる。
イルルカでは配合しても牧場に留まり続けるようになった。
この他、【雪と氷の世界】のまよいの森にもいて、後にウェスターニャ城に移動する。
ジョーカー1
【アルカポリス島】の桟橋付近で跳ねているスライムがいる。ピキーとしか喋れない。
ある幼女マスターの手持ちモンスターなのだが、スパルタ式の教育のせいで逃げ出したらしい。
夜になるとアパートの一室で跳ねている。
ジョーカー2
ED後に時間を調節してくれるスライムがはぐれメタルと一緒に登場。
ほかに【平原】の格闘場付近にスライムとスライムベスがいる。
ジョーカー3
【偽りの楽園】で【ピンクモーモン】らと一緒に主人公と暮らしているスライムがいる。
オープニングに登場するものはなぜか妙にサイズがデカい。
しかし、終盤でリアクターを使えば分かるが正体はどうやらこいつらしい。
ジョーカー3プロ
オリジナル版の他、追加シナリオ進行中には【神獣界】で通行止めをしているスライムがいる。
【ラマダ】と【ブオーン】の喧嘩によるまきぞえを食らう被害者が続出中のため。
トルネコ1
【奇妙な箱】を取った後の村の、【しあわせの箱】の展示場の裏口に【スララ】というスライムと、【温泉】の男湯に無名のスライムが登場する。
両者とも例の台詞は言わない。
トルネコ3
【海底の家】にて登場する。例の台詞は言わない。
勇者を目指して日夜トレーニングを欠かしていないようだ。
ポポロ編で初めて話しかけると、世界のどこかには「モンスターを仲間にできる勇者」がいることを教えてくれる。
しかし【ポポロ】のことは「勇者には 見えないなあ。」とあしらい、やっぱり勇者を目指してトレーニングを始める。
時代的に恐らく魔族の王ピサロを仲間にしたDQ4の勇者の事を言っているのだろう。
本格的にモンスターを仲間にできる(ダーマ製などではない生まれながらの)勇者は150年以上は後であろうDQ5の時代まで待つ事になる。
メダル王の城にも登場する。第一声は「ボクのこと 悪いスライムだと思う?」。作中唯一、例の台詞(に近い台詞)を言ってくれる。
いいえと答えるとメダル王の景品を挙げてくれるが、正直王に数枚渡して交換画面を表示した方が分かりやすい。
【マダム・グラコスのバザー】にも3匹登場する。
【倉庫】を管理してくれるスライム、ここはマダム・グラコスのバザーだということを教えてくれるスライム、
【マダム・グラコス】は商売上手で給料を払ってくれる人情深いお方だと教えてくれるスライムが住んでいる。
カジノの【モンスター闘技場】にも登場する。
先輩が闘技場に出てるから応援に来たとのこと。
スラもりシリーズ
スライムが主人公のため、町にいるスライムは全てNPCのスライムである。
スラもり2の【オン・ゾ・エーグ】戦にて、一時的に【スライバ】がNPC扱いの味方として使えるようになる。
スラもり3の【スラリンカ】にてゆうしゃというスライムが、かつてスラもり2の主人公が愛用していた【スラリンガル】の残骸を背に登場する。
ビルダーズ1
【スラタン】を参照。わるいスライムを自称しているが……?
ビルダーズ2
ヒーローズ2
【魔族の森】に潜んでいて森の無限ループ地帯について教えてくれる。
海外版
NPCスライムの話し方に一定の法則がある。
海外版DQ4のホイミン等スライム以外のスライム系にも適用されていることからスライム系全般の訛りのようなものと思われる。
● 文の間に(slurp)が入ることがある。
ぷるぷるや【ピキー】に相当するものと思われる。slurpとはずるずるという食べ物をすする音のこと。
● /ú/や/óʊ/の発音がある場合、そこにあたる表記が"oo"に変化する。
もしそれらの発音の後にsがある場合はzに変化する。にじみ出る液体・軟泥という意味のoozeを韻を踏んでいるものと思われる。
例:海外版4のバトランドの洞窟にいる戦士に話しかけたあとのホイミンの【はなす】のセリフ
"That's him! That's the human who refoozed to take me with him! What a horrible man! (slurp) But I suppooze he did me a favour. If I had gone with him, I'd never have met you!"
refused → refoozed に、suppose → suppooze に変化しているのがわかる。
● "you"が"goo"に変化することがある。
【マイネームイズ・スライム】を参照。gooとはべたつくものという意味。
● "good"が"goo"に変化することがある。
"I'm a goo little slime! I never cause anyone any bother!"
【モンスターパーク】のスライムのセリフで確認。
この他にもnewがgooになっているのが確認されている。→ココ
● "/άɪm/"の発音を含む単語が"slime"に変化することがある。
「ピサロとロザリー」1:03辺りの英語字幕で確認。
本来”for a long time”となるべき所が”for a long slime”に変化している。
slurp、ooze、gooの本来の意味から察するに、古典的なスライムが持っていたドロドロネバネバのイメージが使われているようだ。