広大な大自然を駆けめぐり
巨大モンスターを狩猟しよう!
携帯アプリとしてサービスが開始されたモンスターハンター、その1作目。
携帯電話をネットに接続するためのiモードのサービスを介して提供開始された。
概要
- 元々はNTTdocomo向けiアプリだったが、後に対応機種の拡大から、
「モンスターハンター」のタイトルに変更されている。
しかし、PS2版「モンスターハンター」、すなわち無印と区別するため、
現在でも「モンスターハンターi」と呼ぶこともある。
また、略称としては「MHi」と言う表記が使われることがある。- 2006年2月6日にサービス開始。
これはモンスターハンター2が発売するちょうど10日前であり、
そのMH2のパッケージ内にも本作の広告が一緒に封入されていた。
- 2006年2月6日にサービス開始。
- 容量の都合で内部的には複数のアプリで構成された内容になっており、
当初は森と丘、ジャングルの2つのフィールドが舞台のクエストに行ける「丘と密林」だけが配信された。
後に2006年3月に「砂漠と沼」、同年4月に「岩地と火山」の配信も行われ、
初代モンハンで行くことができたほぼ全てのフィールドのクエストに出発できるようになった。- 当初の対応機種は「FOMA 900iシリーズ」以降のNTTdocomo携帯電話。
利用料金は月額315円だった。
- 当初の対応機種は「FOMA 900iシリーズ」以降のNTTdocomo携帯電話。
- 戦闘がエンカウント制、納刀ができず大剣とランスの立ち回りが不利(但し敵にもよる)
いつも通りのカメラワークの悪さ、携帯電話故の操作性の悪さ、
竜系に設定されている部位がどの種類の武器でも全て破壊が可能(ガンナー有利)
なによりモンスターの体力がゲージで表示されている(これは長所と見る者もいる)
…など欠点や変更点を上げるとキリがない。が、所詮は携帯アプリなので致し方ない。
しかしモンスターハンターの基本はそのまま受け継がれており、
携帯アプリ関連タイトルの中では、原作ゲームの雰囲気にかなり近い仕様である。
現在見られるような携帯・スマホで遊びやすく作りかえられたモンハンの新ゲームというよりは、
ゲーム容量を削減しつつモンハンを直接携帯版に落とし込んだゲームという感触である。- 舞台はココット村。村長に話しかけクエストを選択、
ベースキャンプで支給品を受け取り、エリア移動しながら探索。
体力とスタミナを気にしながらの狩猟、アイテムを選択し適宜使用。
素材を持ち帰り、武具屋で強化。消耗品はアイテム屋で購入…。
このようにモンハンの世界観は十分なほど伝わっている作品である。
ちなみにシリーズ既プレイ者にとってはシステムが大きく違うため評価は大分異なる。 - 舞台はココット村。村長に話しかけクエストを選択、
- 内容としては、初代モンスターハンターに亜種希少種を付け加えたもの。
MHGではないのかと思われるかもしれないが、ハンマーの縦3の仕様や、
武器攻撃力の数値が片手なら237だったりハンマーなら1039だったりと1足らずの表記であったり、
双剣はなかったり、何よりも円盤弾があったりと、無印特有の仕様が多いのである。
と言っても最大防御力が240~50位になるなど、一部G寄りの仕様もあるにはある。
敵ステータスはハード相応に設定されており、ここまで上げると非常に弱く感じられるため、
あるいはライトユーザー向けの措置とも考えられる。- 初代作品では難易度がキツめに設定されていた運搬クエストに関しても、
エンカウント制になることで多少やりやすくなったとも言える(時間も掛かるようにはなったが)。
またボスがいるエリアでもエンカウントさえしなければボスと戦わずして回復作業などを行うこともできる。
- 初代作品では難易度がキツめに設定されていた運搬クエストに関しても、
- フィールドに関しても基本的にMH無印に相当し、強いて言えばシュレイド城や砦はシステム上登場しない程度。
再現度も当時のiアプリであることの制約を考えると結構なもの。
なんとマグマで釣りができるところまで再現されている。
- またオリジナル要素としてモンスターの肉弾攻撃に属性が付加されていることがある。
例えばリオレウス亜種は水属性の突進を繰り出すなど、
基本的に色で属性が決まっていた模様である。
水耐性と防御力を両立した防具は実は非常に少なく、
全身シルバーソルシリーズのフル強化(防御力230ほど)でも水耐性の低さ故に事故が多発していた。
- 他にも武器の斬れ味が「鈍い」「普通」「鋭い」「業物」の四種類で区別されており、
砥石が不要になっているという特徴もある。
ダメージ計算に斬れ味の善し悪しが関与しているかは不明。
- 意外とやり込み度が高く、さびた武器を作ろうものなら大地の結晶が普通に120個とか要求されたりもする。
防具にも普通にレア素材が要求されるし、運が悪ければしっかり物欲センサーも働く。
またHR20までにもかかわらず何故か紅玉が出たりする上、普通にそこそこの数を要求される。
その他通常版であれば、各ユーザーの各モンスターの討伐数が毎月集計され、ランキング化されたりもした。
また「VIPクエスト」なるものがあり、プレイ継続期間に応じて限定クエストが配信された。
特に本家でも有名な幻の怪鳥(半年プレイで解禁)でのみラオシャンロンの逆鱗が入手出来たりと需要は高く、
やり込むには時間までも要する。
- 毎月特定のモンスターの討伐数でランキングがあり、これによってハンターコインなどの報酬がもらえたりもした。
- これは一文であっさりと述べているが、
「討伐数を競い、報酬を手に入れる」というシステムは本家MHには未だありそうで存在しないシステムである。
おまけに報酬で貰えるハンターコインの需要も高く、走る価値も相応にあった。 - 昨今の本家シリーズに見られる護石、装飾品、発掘装備と言ったガチャシステムとは根本的に異なり
真っ当な狩りのみのやり込み要素、エンドコンテンツと呼べるシステムである。
しかも討伐対象はランダムであり、運営側がその気になればドスランポスの狩猟数なども対象となりうるため
古龍ハンターだのゴリラハンターだのと揶揄される狩猟対象の隔たりを解消できるという利点もある。
無論実際に本家シリーズに導入するとなると対人要素が発生するため調整が難しい一面はあるだろうが、
現行のガチャシステムは賛否両論であり、狩猟対象の偏りも批判として挙げられる要素ではある。
その点対人要素を抜きにしてもランダム対象の狩猟数による報酬システムはその2点を解消する策であり、
上手く調整できれば現在の作品にも一石を投じうるコンテンツになる可能性を秘めている。
黎明期かつ制約の強いアプリ版作品でありながら、このように大変興味深い一面を持つ作品でもある。
- これは一文であっさりと述べているが、
- 携帯アプリならではの独自要素として、
ハンターランクを上げることで公式サイトでダウンロードできる
待ち受け画像や着信メロディが増えていくと言う特典が存在していた。
- 通常時(モンスターがいるエリア)はMHP2Gまでのハンター発見時につく黄色い目玉マークがつき、
ボスがいるエリアだと赤い目玉マークがつく。
なお、何も居ないことが確定しているエリアに限り目玉マークは出現しない。
これはかつて携帯版オリジナルの仕様であったが、MH3以降でハンター発見時の赤い目玉マークが採用された。
for SH
- シャープSH903i、SH903iTV、SH904iにプリインストールされている。
配信版といくつかの違いがある。- 通信は装備変更時のみ
- 月額利用料はない
- 320x240解像度(QVGA)でプレイできる(横画面でのプレイは不可)
- タイトル画面にモンスターハンターi for SHと描かれている
- VIPクエスト、イベントクエスト、コインクエストはない
- 上記クエスト報酬でしか手に入らない素材はハンターズハウスにて購入可能(ハンターコインで購入)
- ハンターコインはドス系、飛竜系を撃破したときにもらえる
- クエスト報酬金が1.5倍になっている
- HR20に3つのクエストが追加
- 地の怒り!金リオレイア!!
(ランク★★★★★★ 契約金1020z 報酬金14000z 制限時間55分 火山) - 天の怒り!銀リオレウス!!
(ランク★★★★★★ 契約金1000z 報酬金13800z 制限時間55分 火山) - 天と地の怒り
(ランク★★★★★★ 契約金3200z 報酬金25000z 制限時間55分 火山)
- 地の怒り!金リオレイア!!
- HR20空の火竜と陸の火竜の出現条件が変更されている
配信版:各50匹 SH版:各20匹 - 亜種、希少種の出現条件が違う
HR1-12で出現する討伐対象もカウントされる亜種・希少種 討伐対象 配信版 SH版 青イャンクック イャンクック 10 5 紫ゲリョス ゲリョス 20 5 白モノブロス モノブロス 25 10 黒ディアブロス ディアブロス 25 10 黒グラビモス グラビモス 30 10 蒼リオレウス リオレウス 20 5 桜リオレイア リオレイア 20 5 銀リオレウス リオレウス - 15 金リオレイア リオレイア - 15
余談
- 配信から15年以上経った現在でも、未だにDLすることが可能なアプリだったりする。
たまに誤解されるが、先にサービスが終了したiモードと違い
iアプリの方はサービスそのものは続いているため、
対応する携帯電話であれば今からでも遊ぶことは一応可能。
ただし本作の定期メンテナンスなどは既にされていないらしく、動作に関しては保証はできない。
またセキュリティの面でも不安があるため、今から本作を遊ぶことはあまりお勧めはできない。- 本作に限らず携帯電話アプリを今から遊ぶのは非常に困難となってしまっているが、
現在ではジー・モード社が提供する「G-MODEアーカイブス」を筆頭に
昔の携帯電話アプリを現行の家庭用ゲーム機などに移植すると言う動きも出てきている。
本作含む携帯アプリのモンハンに関しても、いずれはそのような形でまた遊べる日が来るかもしれない。
- 本作に限らず携帯電話アプリを今から遊ぶのは非常に困難となってしまっているが、
- 戦闘がエンカウント制を取っている作品はシリーズ全体を見渡しても長きに渡って本作のみだったが、
のちにMHSTシリーズにて同様の仕様が採用されている。
ただしあちらはゲームジャンルとしてはRPGに当たるため、
ハンティングアクションでエンカウント制を採用している作品ならば今なおMHiのみである。
関連項目
シリーズ/モンスターハンター モバイル - 携帯アプリ版モンスターハンター、2作目。こちらはシステムがMHP2に近い。