モンスター/紅龍 ミラボレアス特殊個体

Last-modified: 2024-09-13 (金) 11:12:43
種族
古龍種(古龍目 源龍亜目 ミラボレアス科)
別名
黒龍(こくりゅう)、紅龍(こうりゅう)
英語表記
Crimson Fatalis
登場作品
MH4G
狩猟地
溶岩島

目次

特徴・生態

古代文明の遺産とされる古文書にその降臨が予言されていた、『運命の戦争』を意味する名を持つ伝説の古龍。
紅蓮に燃える劫火の化身たる「弥終(いやはて)の導き手」であり、
この”赤き伝説”が永い眠りから目覚めた時、運命は解き放たれ、世界に真なる終焉が到来するという。
古文書に曰く、極限の怒りにより覚醒を遂げ、憤怒に我を忘れた黒龍
古語によって記された姿によれば、その全身は燃え盛る炎よりも鮮やかな紅色に輝き、
叛逆と復讐に燃える魔神の邪眼は対峙する者の精神を蝕む凶悪な眼光を放つ。
頭部に戴く歪んだ双角は"破壊と再生を繰返す不滅の証"と称され、
天すら割らんばかりの震怒を滾らせ、生物のみならず周囲の空気をも震撼させる。
予言においては”凶災”、”禍源”、”終極”といった忌わしい古言になぞらえて表現されており、
神の如き怒りを身に纏い、灼熱の紅炎深緋の流星を以って全てを灰燼に帰するとされる。
この伝説の古龍に纏わる伝承や逸話の類は、全くの皆無である。
それどころか、唯一その存在が認められていた古文書においてすら完全に予言の中の存在とされており
黒龍や祖龍と異なり、実在を匂わせる情報さえも一切確認されていない。
そして断片的ながら確認できる記述を照らし合わせて判ずるに、予言において語られる条件には
「かの伝説の黒龍、ひいては怒れる邪龍が討ち倒される」という極めて信じがたい内容が含まれていると思しく、
古文書に記された予言の信憑性そのものに疑義を唱える声も多い。
しかし、仮に古文書の予言が真実であるとすれば、怒れる邪龍すら凌駕する”赤き伝説”が
全ての生命にとって空前絶後の脅威となることは確かである。

概要

  • 憤怒に我を忘れた黒龍と称される、紅龍ミラボレアス特殊個体と推測される存在
    作中では紅龍、祖龍と同様に『ミラボレアス』と表記されており、その名に違わず禁忌のモンスターに属する。
    現時点での登場作品はMH4Gのみで、同作に登場する古文書の解読によってその姿を現す。
  • 作中の台詞では「ミラボレアス」「紅龍」と呼称されるのみで、正式名称は一切不明。
    このため、紅龍通常個体の「ミラバルカン」、祖龍の「ミラルーツ(ミラアンセス)」といった前例に倣う形で、
    固有防具のラースシリーズから取られたミララースという名称が広まっている。
    • 勿論、「ミララース」という呼び名も「ミラバルカン」や「ミラルーツ」同様に非公式の呼称であり、
      更に装備名としてゲーム中に登場する「ミラバルカン」や「ミラルーツ」とは違い、
      防具名はあくまで「ラースシリーズ」であって「ミララース」という言葉は
      プレイヤーによる完全な造語である。
      もっとも、「ラース」だけではただの英単語に過ぎず、本種がミラボレアスであることを示す意味でも
      「ミラ」が付与されることは特段おかしな話ではない。
    • MH4GのG級には特殊個体以外の「紅龍」は存在しないので、「G級紅龍」という表現も間違いではないのだが、
      姿を変えた「ミラボレアス」には別の呼び名が与えられるのが通例であるため、
      それに倣ったものであると考えてよいだろう。
      「紅龍」は通常個体を含む呼称でもあるので、混乱を防ぐために呼び分けられている側面もある。
      逆に言えば、他のミラボレアス種と混同しなければ
      「ミララース」「紅焔龍」など、どのような呼び方でも問題ないと言える。
      ただし、「G級ミラバルカン」という表現は厳密には誤りであることには留意する必要がある。
    • なお、3DSに内蔵されているチャットの仕様*1上、
      G級の紅龍を指定する際は「Gミラバル」などと入力するよりも「ラース」の方が手っ取り早い。
      こういった事情もあり、「ミララース(ラース)」の呼称を用いるプレイヤーは増加傾向にある。
    • 通常、特殊個体には「~した○○(モンスター名)」などの公式名称が存在するので、
      この紅龍特殊個体にもそういった形の正式名が存在する可能性がある。
      ただし、当サイトでは便宜上「特殊個体であるという推測」を採用しているものの、
      公式での扱いはその限りではない可能性がある。
      この辺りの事情については、余談を参照していただきたい。
  • 本種は通常の紅龍ミラボレアスとは明確に異なる特徴と仕様を多数有する。
    • 従来存在していた紅龍ミラボレアス(G級含む)と全く異なる素材を持つ*2
    • 通常の紅龍とは異なる新規の登場ムービーが用意されている。
    • モンスターサイズ早見表において、紅龍を含む他のミラボレアス種とは別枠扱いで掲載されている。
    これらの多くは他の特殊個体に共通する特徴であり、公式での言及こそないものの、
    少なくとも従来のいずれのミラボレアス種とも異なる存在として扱われていることは確実と言える。
    • 完全新規の登場ムービーに関しては、MH3Gのストーリーの核となったラギアクルス亜種
      通常種と同一個体とされるダラ・アマデュラ亜種など、ほんの数例が存在するに過ぎなかった*4
      MHW:I以降は亜種・希少種・特殊個体でも専用の登場ムービーを与えられる事例が増えてきたが、
      MH4G当時では極めて珍しい事例だったのである。
    この通り、特殊個体に類するモンスターとしては正に破格の扱いを受けており、
    開発側もこの個体を特別な存在として設定していることが窺える。
  • 従来の紅龍の体色は赤みがかったといった印象だったが、こちらは黒みを帯びた紅蓮へと変貌を遂げている。
    また、代名詞とも言える捻じ曲がった巨大な角のほか、爪牙、胸部、背部に見られる突起、尾の先端、
    そして獄炎を吐き出す口内までもが太陽を思わせる眩い黄色に染まっており、
    翼には燃え盛る焔のような美しいグラデーションが見られる。
    また、瞳も他のいずれのミラボレアスとも異なる、煮えたぎるマグマのような橙色に染まっている。
    • 角の形状は通常の個体と同様で、何処となく悪魔を想起させる禍々しいデザイン。
      あちらの時点で破格の強度を誇っていたそうなので、世界観上で再び砕け折れることはなかったのだろう。
      なお、先端が光り輝いているため存在感がかなり増しており、より印象深い特徴となっている。
    そして怒り状態に移行すると更に体色が変化、
    全身が淡く輝き、甲殻がマグマの如く艶やかに光りはじめる
    もはや従来の紅龍が有していた焦げ付いたかのような体色の面影はその片鱗すら残っておらず、
    初見では別モンスターかと見違えかねない様相である。
  • その紅く染まった姿からも窺えるように、凄まじい炎熱を発揮する描写がみられる。
    身体の周囲に火の粉が発生する様子が見られるほか、脚を踏みしめる度に焔を巻き起こし、
    果ては存在するだけで周囲に次々とプロミネンス(紅炎)が発生する*5
    登場ムービーでも猛烈な焔の柱を次々と噴き上げて覚醒しているほか、
    ただ翼を広げるだけで溶岩島全体の空気を紅く染め上げ、上空を覆っていた暗雲を霧散させるなど、
    規格外の環境干渉能力を披露している。
    • 激昂時は更なる炎熱が発露し、上述の通り全身が橙色に光り輝くようになる。
      また、フィールド全体に陽炎が発生し、空気が薄い朱色に染まるという特殊演出が発生する。
  • 通常の紅龍の素材は「黒龍の紅(厚)鱗」「黒龍の(剛)紅角」などと表記されるのに対し、
    この紅龍の素材は「黒龍の紅焔鱗」「黒龍の紅焔角」と称されている。
    一部プレイヤーの間では、これらの素材名から(「紅龍」に対して)
    紅焔龍』という別名を持っているのではないかという推測もなされている。
  • 禁忌のモンスターの特殊個体』という、シリーズ史上初にして唯一の称号を有するモンスターでもある。
    禁忌のモンスターは基本的に別個の種として扱われており、
    紅龍や祖龍についても「ミラボレアスの亜種」という扱いを受けていただけに、
    MH4Gにおいてベールを脱ぎ、「紅龍の特殊個体らしき存在」の登場が判明した際は、
    プレイヤーの間で大きな衝撃が走ることとなった。
    禁忌のモンスターの中で最も特例的な立ち位置のモンスターとも言え、
    それゆえに設定に関する情報、メディアへの露出は他種に輪を掛けて少なく、
    ハンター大全では存在はおろか武具すら一切掲載されないという異例の扱いを受けている*6
    • なお、当時「禁忌のモンスターに特殊個体が存在する可能性」を認識していたユーザーはほぼ皆無だった。
      このため、出現当初は「MH4GでリニューアルされたG級ミラバルカンなのではないか」という意見が一定数存在し、
      ”MH4GのG級に登場するミラバルカン”とされる場合もあった。
      上述の通り、明らかにミラバルカン(紅龍通常個体)とは異なる存在らしいことを示唆する証拠は出揃っていたのだが、
      なにぶん前例のない事態だっただけに、プレイヤー側の順応が遅れてしまったということだろう。
      現在はMHXXにて正規のG級紅龍通常個体が登場したこともあり、
      ミラバルカンならぬミララースの存在はプレイヤーの間でも広く浸透している。
  • 設定資料がほぼ存在しないため、この心火の紅龍が人類にとってどれほどの脅威となるのかは推測に頼るほかない。
    だが、「世界全土をわずか数日で焦土に変える」と評されたミラボレアスが激怒した状態、
    ギルドマスターに「伝説(=黒龍)を遥かに上回る」とまで言わしめた紅龍が更に強大化した姿である以上、
    紅龍特殊個体が世界規模の影響力を有していた黒龍すら及びもつかない圧倒的な力を持つことは確実だろう。
    まさに黒龍ミラボレアスの終着点、生物の極致とも言えるモンスターだが、
    こんな怪物をなんだかんだで倒してしまう主人公補正には脱帽する他ない。
    やはり「モンスター(な)ハンター」である。

MH4G

  • 登場クエストは高難度:来たれ、破滅の鬨よ
    古文書の第10巻に当たる《古文書【紅】》の解読に成功することで解禁される。
    次の古文書で解放されるクエストは作品名を冠した伝説の大連続狩猟であり、
    初登場モンスターとしては「古文書を巡る物語を締めくくるラスボス(裏ボス)」といった位置づけとなっている。
    • 後に、イベントクエストとして終焉に至る宴、そして紅の終焉が配信された。
      前者はHR8から挑める救済クエスト、後者は常時怒り状態の強化クエストとなっているが、
      禁忌のモンスターが同ランク帯で異なる3種のクエストに登場する例は初である。
  • MH4Gでこのモンスターが出現するクエストはG級にしか存在せず、上位クエストには登場しない。
    同作で初登場した渾沌に呻くゴア・マガラ、猛り爆ぜるブラキディオスと同様、
    「G級ランクにのみ登場する特殊個体」である*7
    ただし重要な点として、MH4Gで紅龍通常個体が出現するクエストはG級にはない
    つまり、同ランク帯に通常個体が登場するクエストが存在しないという異色の特殊個体なのである。
    また、「あるモンスターの亜種」の「特殊個体」であるという点も異色であり、こちらは現在でも唯一無二の特徴である。
    • この関係で、MHP2Gで入手できたG級紅龍素材はMH4Gでは入手できない。
      よって、残念ながら当作においてミラバルZ装備を作製することは不可能である。
      ただしG級紅龍武器については、上位武器を特殊個体素材で強化することで入手可能。
    作中では「紅龍」としか表現されないため紛らわしいが、
    G級に登場する「紅龍」ではあるものの、G級に登場する「ミラバルカン」ではない
    上述の通り本種は従来の紅龍と完全に区別されており、
    単に「従来の紅龍のG級版」という認識は間違いである。
    むしろMHP2G及びMHXXに登場する「G級紅龍通常個体」が「G級ミラバルカン」、
    MH4Gで登場した「G級紅龍特殊個体」が「G級ミララース」と言ったほうが分かりやすいかもしれない。
  • 紅龍ミラボレアスは、シュレイド城での決戦でハンターに撃退された黒龍ミラボレアスが激怒、
    火山地帯に逃れて力を蓄えた状態であり、作中では「怒れる邪龍」と評されている。
    そしてこの紅龍ミラボレアス特殊個体に関しては、作中に憤怒に我を忘れた』『激憤に歪むという解説文が存在しており、
    紅龍が更なる激怒と炎熱によってパワーアップした存在らしいことを窺わせる。
    また、防具の解説文には逆襲』『復讐の熾火』『不滅といった表現もある。
    つまり、この紅龍は「一度何者かに討たれたのち、復活を遂げて復讐に現れた」存在と思しい。
    MH4時点でダウンロードクエストではあるが既に紅龍が登場しており
    MH4Gの旅団クエストでも通常個体が出現する(=ハンターに倒される)ことを考えると、
    ハンターに討ち果たされた紅龍が、究極の憤怒により覚醒・復活した姿こそが
    この紅龍ミラボレアス特殊個体である可能性が高い。
    • 古文書は古代文明を築いた古代人が書き記したものであることが示唆されている。
      その古文書に紅龍ミラボレアス特殊個体の出現が予言されていたということは、
      古代人たちは黒龍ミラボレアスが上記のような運命を辿ることをも想定していた、ということになる。
      英雄に伝説の黒龍が退けられる、という流れについては『黒龍伝説』にも示唆されているが、
      その結果として黒龍が怒れる邪龍と化し、火山地帯での追撃戦において狩人の手で斃される、
      まして斃されたはずの怒れる邪龍再び復活を遂げ、復讐に現れる……などという事態は、
      ギルドの最重要責任者ですら全く想定していなかったケースであり、
      古代人らが非常に豊富な知識と経験を持っていたことを示していると言える。
  • 古文書を解読して大長老に報告するとクエストが受注できるようになるのだが、
    その際に「かつてドンドルマを震撼させしめた黒龍は、とある狩人の手により打ち払われた」
    という話を大長老から聞くことができる。
    文脈からするに「とある狩人」は恐らくMH2の主人公のことを指していると思われるが*8
    なんにせよ少なくともMH4G時点では、黒龍が既に御伽噺の存在ではなくなっているらしい*9
    一方で古文書に書かれた「紅龍」という言葉については大長老も困惑する様子を見せるので、
    「紅龍」という通称は世界観的にはこのとき初めて現れた存在という扱いになっている。
    例のアレが秘密裏にやらかしたのが原因だろうか。
    • これに関しては、これまでのシリーズに現れた「紅龍ミラボレアス」は、
      ハンターズギルドに「紅龍」として認識されていなかったのではないか…という大胆な仮説が存在する。
      確かに紅龍ミラボレアスが直接ストーリーに絡むMH2の話の流れを見ても、
      「火山へ逃げ延びて力を蓄えたミラボレアス」「怒れる黒龍」という扱いであるし、
      そもそも紅龍ミラボレアスの正体は怒りの感情によってパワーアップした黒龍ミラボレアスなので、
      単にパワーアップした黒龍として捉えられていたとしても不思議ではない。*10
      実際、作中で「紅龍」という別名が登場するのは、
      ギルド側が設定しているのかは疑問のクエスト名、及び赤衣の男が依頼する依頼文の中に限られ、
      ハンターズギルド関係の依頼文や台詞において「紅龍」という表現が登場したことは、実の所一度もない。
      MHXXでは紅龍素材は「黒龍(紅)」素材として扱われており、
      今までの武具、素材扱いも含めて、これらは
      「ゲームの設計上、全て同一の存在として扱う事はできないから仕方なく分けた」という、
      藤岡要Dの発言、そしてプレイヤー側の扱い方と照らし合わせてみると、
      自然と、区別して扱うのが当たり前になっていたが故に招いた混乱というのが答えであるだろう。
    • なお、紅龍特殊個体のギャラリーには「永き眠りより目覚めた」という文言が存在している。
      すなわち、『英雄によって怒れる邪龍が討ち果たされる』という事象と
      『怒れる邪龍が紅龍特殊個体として復活する』という事象には、
      時間的にかなりの隔たりがあるのではないかと考えられる。
      これを踏まえると、「世界観上の正史」で黒龍が退けられ、更に怒れる邪龍が討伐されたのは、
      その流れが正式なストーリーの中で語られたMH2の時間軸においてであり
      それから数年が経過したMH4Gにおいてようやく古文書の条件が満たされ、
      憤怒に我を忘れた黒龍=紅龍特殊個体が再臨した……という流れとなっている可能性もある。

戦闘能力

  • 特殊個体の名に相応しく、戦闘能力に関しては通常個体の完全上位互換となる。
    元々ミラ系最強の呼び声も高かった紅龍が更に凶悪になった存在であり、
    従来の紅龍のイメージを覆す猛烈な熱波や焔を繰り出してハンターを殲滅する。
    • なお、特殊個体の中には通常個体の一部攻撃(モーション)を行わなくなっているものも存在するが、
      本種は「通常個体と全く同一の存在」であるためか、通常個体が用いていた攻撃は余すところなく繰り出す
      以下で紹介する技はあくまで追加技の一つに過ぎず、
      メテオを筆頭に、這いずり突進、火炎竜巻ブレス、粉塵爆破、単発チャージブレスなど、
      通常個体の時点で脅威とされていた攻撃は全て据え置きである。
      この関係上、繰り出す攻撃の種類はMH4Gに登場するモンスターの中でも屈指の数となっている。
  • まず、登場ムービーでも見せていた地面から紅炎を発生させる攻撃。
    地面が赤熱した次の瞬間プロミネンスのような形で巨大な焔が噴き出し、ハンターを吹き飛ばす。
    この紅炎は紅龍の影響で自動的にフィールドの随所に発生するというエフェクトに近い性質を持ち、
    ムービーのように分かりやすいモーションと共に発動するものではない
    更に紅炎は連続発生するため、接触して吹き飛ばされた場合、
    高確率で吹っ飛んだ先で再び紅炎が発生し連続ヒットする
    • 紅龍特殊個体の動きとは無関係に発生する点が非常に厄介で、
      攻撃や移動、回復のチャンスを潰す起き攻めの起点になる
      本体の攻撃で吹っ飛んだ先で発生しトドメを刺してくるなど、かなり嫌らしい働きを見せる。
      接触すると当然ながら火属性やられになるため、解除に奔走しなければならなくなる点も頭が痛い。
      また、地面が光るという前兆から発生までの間隔が早すぎるため、
      当たり判定の大きさも加味すると見てからの回避は困難を極める。
  • 足踏みの際は地面が燃え上がるようなエフェクトが発生し、触れると共に火属性やられを受けてしまう。
    「尻餅をつかせる」という仕様を持つ足踏みとのコンボは凶悪の一言で、
    脚に接触しただけでダメージ+尻餅+火属性やられでゲージを削られるという前代未聞の仕様となっている。
    こちらも火属性やられの解除に時間がかかるため、攻撃チャンスを減らされるという意味でも極めて厄介。
    なお、四足歩行時は後脚だけでなく前脚にも炎のエフェクトが発生する。
    振り向きを狙う際に予想外のダメージを受けることがしばしばあるため、注意が必要。
    • SAで付きの攻撃で足元に張り付いていると、この足踏みダメージ+火属性やられによって
      凄まじい勢いで削りダメージを受け気がつけば体力が真っ黒になっているなんてことも。
      この関係上、紅龍では有効だった足元でのゴリ押しはかなり通用しにくくなっている。
      難易度は高くなるが、ブレスや振り向きのモーションを先読みしながら
      頭部や胸部に攻撃を当てていくほうが安全かつ効率的である。
  • この紅炎と足踏み+炎上の二つを腕でどうにかするのはほぼ不可能
    ランダム発生ということもあり、非常に不安定な狩猟を余儀なくされるのみならず、
    火属性やられを解除する手間から結果的に狩猟時間も長引いてしまう。
    そのため、紅龍特殊個体との戦いでは火耐性の向上が強く推奨される
    防具自体の耐性が心許ない場合は、多少スキルを削ってでも耐性スキルを発動させたい。
    火属性やられを無効化できれば足踏みや紅炎をそこまで気にせず立ち回れるし、
    粉塵爆破やメテオ、火炎竜巻ブレスといった大技のダメージ軽減にも繋がるため、
    他の火属性を操るモンスターよりも一層その恩恵を感じられるはずである。
  • 他の特殊個体同様、通常個体にはない独自の大技も有する。
大熱波
登場ムービーで片鱗を見せていた、龍風圧と共に猛烈な熱波を放射する大技。
翼を折りたたむようにして周囲の空気を橙色に染め上げるという派手なモーションが予備動作となっており、
そこからバインドボイスを伴わない咆哮と共に前方、または左右に向けて翼を大きくはためかせ、
空間が歪むほどの熱量を持った大熱波を拡散、その一帯を焦熱地獄と化す
  • 熱波に巻き込まれた場合、凄まじいスリップダメージが発生。
    地形ダメージの3倍近い勢いで体力を削り取られ、数秒で極大ダメージを受ける
    スリップダメージという仕様上、火属性やられだからとかではなく普通に根性を貫通し力尽きる上、
    翼付近は龍風圧、やや離れた場所でも風圧【大】を発生させるため、
    眼前で食らってしまうと、風圧で動けない状態のまま文字通り灰燼と化すことになる
    後脚よりも後方に向かって放つパターンは存在せず、前方に拡散する場合は大きな隙が生まれるが、
    後脚辺りも左右に拡散される熱波の範囲内であるため注意。
  • 正面に放つ大熱波の射程は極めて長く、溶岩島の約2/3にも及ぶ。
    紅龍特殊個体が遥か遠方に見える距離でもスリップダメージが発生しうるので、
    一旦戦線を離れて回復、研磨、リロードを行う場合も油断は禁物。
なお、テスカトの纏う龍炎やMHF-GのG級紅ミラボレアスが発生させるスリップダメージとは異なり、
この熱波は暑さ無効(地形ダメージ無効)やネコの火渡り(長靴)術では無効化できない。
そればかりか、あらゆるダメージ判定を無効化するはずの緊急回避を貫通してダメージが発生し
更には無敵時間が発生している転倒中でも問答無用でダメージを受けるという、シリーズ史上類を見ない凶悪技である。
判定が長すぎるが故に結果的に緊急回避が通用しない(無敵が切れた後に食らってしまう)攻撃とは異なり、
緊急回避が持つ無敵効果そのものが通用しないというトンデモ仕様であるため、
この攻撃の前では緊急回避が無駄になるどころか、隙の大きい緊急回避それ自体が完全にデメリット行動と化す。
またこの性質から、奥の手として知られるタル爆弾による吹っ飛び回避*11すら全く効果がない。
  • 後に同じ禁忌のモンスター仲間であるアルバトリオンが、
    全く同じ性質のスリップダメージを与える攻撃「エスカトンジャッジメント」を繰り出すようになったが、
    自身の属性エネルギーが極限まで高まった時しか放てない事とその関係上、
    周期的な攻撃になるあちらに対して、
    こちらは即死やエリア全域攻撃という理不尽な要素は無いものの、気分次第で連発してくるという別の脅威性を持つ。
    限界をも超越し、我を忘れてしまう程の憤怒に支配されてしまったミラボレアスに相応しい攻撃技と言えよう。
チャージブレス→滑空攻撃
ミラボレアス種が有する攻撃の中でも最強の威力を誇る大技が織りなす悪夢のコンボ
四足歩行状態で素早く後退、チャージブレスを放って前方広範囲を吹き飛ばした後、
反動によって飛び退き、そのまま畳み掛けるように滑空攻撃で襲い掛かるという壮絶な連続攻撃を仕掛けてくる。
既に即死級の威力を誇る攻撃2種を、それも間髪入れず叩き込んでくる超大技であり、
攻撃しようとしたら見たこともない速度で後退され、間髪入れずに高速のチャージブレスが飛んできて即死。
運良く初見でチャージブレスを回避したとしてもその後の滑空に轢かれてキャンプ送りにされたハンターは多い。
なお、この際に放つチャージブレスは通常のものと異なり着弾点を調整するため、
滑空を回避できる距離に陣取っていたにもかかわらずチャージブレスの超巨大爆発で死亡、
といった現象も普通にあり得る。
  • 滑空は破滅的な威力を誇るものの、軸をやや横にずらせば(あるいはガードすれば)躱すことができ、
    チャージブレスは超至近距離で紅龍に向かって回避することでやり過ごせたのだが、
    この連撃では対滑空のガードや中途半端な回避はチャージブレスで吹き飛ばされ
    対チャージブレスの超至近距離回避は滑空の龍風圧で封殺されるため、
    コンボ発生時に前方にいるだけで詰みかねない。
    また、どデカすぎるチャージブレスの大爆発により視界不良に陥り
    その後の滑空を見切れずに被弾する場合もあるなど、恐ろしいまでに噛み合わせが良い。
    上述の通りどちらも文句なしの即死級攻撃なので、四足歩行時は常にこの連続技を警戒する必要がある。
  • 他のミラボレアス同様、肉質については手動解析されており、通常個体とほぼ同様とされている。
    また、通常個体同様に怒り時は(硬化はせず)全身の肉質が軟化する。
    ただ、軟化するとは言っても尾などは紫ゲージでも弾かれるため、狙う部位を見定めなければならない。
  • クエストを通して非常に怒りやすい上に、怒り状態の持続時間も180秒(=3分)と図抜けて長く、
    クエストの2/3以上は激怒していると言っても過言ではない。
    ただ、これは裏を返せば破格の火力スキルである「挑戦者」が抜群に刺さるということでもある。
    怒り時は肉質も軟化するので、相乗効果で凄まじい火力を叩き込むことができるだろう。
    • イベクエの『紅の終焉』では怒りやすいどころか常時激昂しており、ひたすら怒涛の猛攻を繰り出してくる。
      しかも常に怒り状態であるのにも拘わらず常時非怒り時の肉質のままとなっているので、
      必然的に凄まじい攻撃を連発する紅龍特殊個体の前に長時間晒され続ける羽目になる。
  • プロミネンスや足踏み+炎上、爆破粉塵といった自動発動系の妨害技から、
    滑空や這いずり、風圧を伴う倒れこみのようなハンターの攻撃チャンスを削る高威力の攻撃
    メテオや火炎竜巻ブレス、粉塵爆破など遠距離・広範囲に及ぶ大規模攻撃
    そして大熱波、チャージブレス+滑空という食らえばキャンプ行きレベルの超大技と、
    正しく小技から大技まで危険な攻撃のオンパレードとなっている。
    火属性やられによるHP削り、強烈な範囲攻撃の存在から安定した攻撃そのものが困難であり、
    攻撃を的確に回避しつつ数少ない隙を突いていかなければ、討伐どころか撃退もままならない。
    その破滅的な攻撃力の高さも相俟って、裏ボスに相応しい難敵として立ちはだかることになるだろう。
    • なお、ほぼあらゆる攻撃で火属性やられとスリップダメージを発生させてくるため、
      即死対策となる根性スキルはまず機能しないと考えてよい
      上述した通り、ダメージを抑えるためにも火耐性を高めることを最優先に考えたい。

武具

  • 通常個体の素材から作製できるものとは異なる、オリジナルの装備を有する。
    現時点ではMH4Gのみの登場で、通常個体がG級に登場したMHXXにおいても作成することは出来ない。
  • 最大の特徴として、武器、防具共に紅龍特殊個体の体色を反映した融解しそうな眩い色彩を持ち、
    赤熱しているかのようにゆっくりと明滅を繰り返すギミックが搭載されている。
    通常個体武具は焦げ付いたかのような赤黒い色合いが特徴的だったが、
    こちらは爆発しそうなまでに強烈な焔を体現したデザインである。
  • 武器は大剣太刀ハンマー狩猟笛ガンランス操虫棍ライトボウガンの8種。
    通常個体武器とは強化ツリーが根本的に異なり、いずれも特殊個体素材を用いての一発生産となる
    共通項としてほぼ全ての武器種が極めて強大な火属性/爆破属性を宿しており、
    良質な斬れ味ゲージと圧巻の属性値でもって獲物を殲滅する。
    概して作中最高峰の属性値が持ち味だが、中にはミラガルズイーラのように強烈な攻撃力を備えるものもある。
    武器種の一覧はこちらを参照されたい。
    ちなみに武器そのもののデザインは、一部を除き祖龍武器がベースとなっている。
    • 「ミラバルカン○○」「黒滅龍○○」という銘を持つ紅龍通常個体武器、
      「ミラアンセス○○」「祖龍霊○○」という銘を持つ祖龍武器とは異なり、
      紅龍特殊個体武器は「ミラ」の名こそ冠するものの、明確な命名法則は特に存在しない。
      ただ、一部武器は紅龍通常個体武器の「黒滅龍○○」の流れを汲んだ『焔魔滅龍○○』という名称を持つ。
    • MH4GではG級武器として特殊個体武器と通常個体武器が両方登場しており、
      かつどちらの生産or強化にも特殊個体素材を要求されるというややこしい事態が発生していた。
      基本的には一発生産するタイプの新武器が特殊個体武器、
      既存の上位武器を強化する形で作製するのが通常個体武器、と覚えておけば間違いはない。
      よく分からない場合、加工屋で表示される武器デザインを見れば一目瞭然だろう。
  • 防具は冒頭でも触れたラースシリーズ
    デザインはMHP2Gに登場したミラバルZシリーズのものを踏襲しており、
    作中トップの防御力、防御を度外視し攻撃に超特化したスキル群を有する。
    複合スキルそのものを複数持つ珍しい防具でもある。
    詳細はこちらを参照のこと。
    • 近年のラスボス級モンスターの宿命か解説文が凄まじく、
      冒頭から我ハ○○、××ノ□□という台詞が現れる。
      しかもこれ、内容からして加工屋は重度の中二病患者紅龍特殊個体の独白である可能性が高い
      その後に続く説明についても明らかに防具の内容ではなく、
      紅龍特殊個体の脅威や怒りが事細かに語られるなど、例によって全く防具説明文の体を成していない
      紅龍特殊個体の素性や世界観的立ち位置はおぼろげながら推察できるが……。
      共鳴しているのだろうか?
  • また、イベントクエストで入手できる『紅龍チケット』で解禁される防具として、
    同じく紅龍特殊個体素材を用いる『GXミラバルZシリーズ』が存在する。
    こちらは従来のミラバルシリーズとほぼ同様の(=ラースシリーズとは大きく異なる)色合いであり、
    「紅龍特殊個体素材で作製できる、ミラバルシリーズの亜種」といった趣である。
    なお、MHXXには元防具と思われる『GXミラバルシリーズ』が存在し、こちらは通常のG級紅龍の素材で作製できる。

余談

  • 最後のミラボレアス種であった祖龍の登場がMH2、
    最後の禁忌のモンスターであったグラン・ミラオスの登場がMH3Gであるため、
    あくまで既存種の「特殊個体」というポジションではあるが
    紅龍特殊個体は実に8年ぶりの新規ミラボレアス種にして、3年ぶりの新たな禁忌のモンスターということになる。
  • ただでさえ情報が少ない紅龍の更に特殊な形態ということで永らく詳細が不明であったが、
    モンスターハンター15周年展の禁忌モンスターコーナーにて僅かながらコンセプトが語られた。
    藤岡要D曰く、「溶岩島に出現した紅龍(本種)も扱いは(通常の紅龍と)一緒だが、
    「怒りが頂点に達して抑制が効かなくなった黒龍」という側面を強めて、
    よりハイリスクハイリターンなモンスターにしている」とのこと。
  • ミラボレアス種の中では、唯一龍風圧を発生させることが確認されている種(個体)でもある。
    また、禁忌のモンスターという枠組みの中でもアルバトリオンに続き2例目となる。
  • 公式な技名ではないのだが、紅龍特殊個体が周囲一帯に発生させる炎はよく「紅炎(プロミネンス)」と呼ばれる。
    紅炎とは太陽のような恒星の表面付近にある大気が、
    その星の内部で発生した強力な磁力によって遥か上空まで吹き上がる天体現象のこと。
    紅龍特殊個体の炎の通称もそうだが、そのイメージから、
    激しい火炎や熱線を撃ち出す技の名前に採用しているフィクション作品も見られる。
  • ミラボレアス種には祖龍紅龍黒龍という大まかな序列が存在していた*12が、
    ここにきて紅龍特殊個体という新たなミラボレアス種が登場したことで、界隈には激震が走ることとなった。
    • 紅龍特殊個体討伐クエストの報酬金は、黒龍・祖龍討伐クエストの42000zを遥かに凌駕する57900z
      獲得HRPについても3840ptsと、黒龍・祖龍の2880を大きく上回っており、
      従来よりミラボレアス種の最高位に立っていた祖龍の格を明確に脅かす形となっている
      『来たれ、破滅の鬨よ』は高難度クエスト*13のため正確には
      黒龍・祖龍と同様にイベントクエストである『終焉に至る宴』が比較対象となるが、
      それでも48300z、3200ptsと両者を凌駕する値となっている。
    • それぞれの素材から生産される防具の最終防御力については、
      ドラゴンXシリーズ(黒龍)が154、 ミラルーツシリーズ(祖龍)とラースシリーズ(紅龍特殊個体)が156となっており、
      ここでは黒龍が更に一歩遅れを取る形である(G級のミラバルシリーズは存在しないため、比較は不可能)。
    こうした諸々の作中設定や従来の関係を総合した場合、
    紅龍特殊個体祖龍紅龍黒龍という新たな序列が成り立つことになる
    加えて、ギャラリーに存在する登場ムービーのナンバリングについてもこれを示唆する順番となっている。
    やはり禁忌のモンスターの特殊個体という肩書は伊達ではないということだろうか。
    • 一方でミラ系同士の素材売却額の序列は総括すると祖龍紅龍特殊個体黒龍となっており、
      紅龍特殊個体がすべての要素において祖龍を上回る待遇を受けているわけではないことも留意しておこう。
      詳細は素材の項目参照。
  • 上記の通りミラボレアス種の中でも更に特別な存在として遇されている節があることから、
    現時点では世界観上で最高格のモンスターとも言える存在である。
    その脅威度は、黒龍ミラボレアスがMHW:Iにて圧倒的な力を見せつけた後だと、
    最早どれ程のものなのか想像するだに恐ろしい程に際立ったレベルである。
    ゲーム的にも、素の黒龍の攻撃技の時点でこれ以上派手にしようがないほどの凄まじいエフェクトが使われているため、
    再登場時の強さの表現のハードルが上がりに上がってしまっているとも言える。
  • 防具名の『ラース(wrath)』とは「激怒」「憤怒」「神の怒り」を表す英語であり、
    そこから転じて「神罰」、「復讐」という意味も持つ。
    本種の設定(後述)を踏まえると、これほどマッチした名称はないだろう。
    • 余談だが、ラース(wrath)=「激怒」はキリスト教カトリックにおける七つの大罪の一つに数えられ、
      悪魔の王であるサタン、そして幻獣の頂点に立つドラゴンの象徴とされる。
      ある意味、邪龍にしてドラゴンそのものであるミラボレアスの到達点に相応しい称号と言えるかもしれない。
  • 通常が黒→更に怒りに満ちて赤を帯びた黒という体色の変異から、
    某怪獣の王のバーニングとの相違点が語られることも多いが、この個体がそれを更に上回る脅威として君臨したことで
    「むしろこちらが真のバーニングと言えるのでは?」という意見があったりする。
    なお、外見の色合いや歩くだけで周囲を獄熱に晒すという振る舞い、
    ブレスではなく全身から大熱波を放つ姿はVSシリーズよりもハリウッド産のバーニング形態に近い*14

本種の扱いについて

  • ただでさえ情報が少ない紅龍の更に特殊な形態ということで永らく詳細が不明であり、
    ファンからも禁忌のモンスターが情報解禁されてなお名前すら不明のトップシークレットと思われていた。
    しかし近年の公式からの扱いを見るに、どうも秘匿されていると言うよりは
    そもそも本種を特殊個体として扱っていたのが間違いであり、
    公式は通常の紅龍ミラボレアスと同一のモンスターと見做していた可能性がある。
    この場合、正式名称はずっと明かされていなかった訳ではなく、
    最初からずっと通常個体と同じ「紅龍 ミラボレアス」だったという事になる。
    つまりこの説が正しいとすると「紅龍 ミラボレアス特殊個体」という呼び方は不適当である。
  • 初登場となるMH4Gでは、従来の紅龍とは明確に異なる存在として扱われていた。
    • アイテムポーチやアイテムボックスでは本来、
      鱗や甲殻といった同系統の素材は通常では素材毎に下位・上位・G級のランク順に管理される*15
      が、紅龍のG級素材は上位素材と明らかに区別されて扱われており、
      上位素材一式が全て並んだのち、改めてG級素材一式が並ぶ形となる
      これは他の特殊個体の素材と同様の扱いであり、
      この紅龍が単なる「紅龍のG級個体」ではなく特殊個体等の別モンスターとして扱われていることを裏付けている。
    • MH4Gのモンスターサイズ早見表でもその姿の一部が確認できるのだが、
      本種は他のミラボレアス種とは明らかに異なるポジションに存在する。
      よく見ると分かるが、黒龍、紅龍、祖龍の3種が
      中央やや右側に鎮座するアカムトルムとウカムルバスの間に整列するように並んでいるのに対し、
      紅龍特殊個体のみが遥か後方のゴグマジオスの背後に潜んでいるのである。
      • また、確認できるのは眩い黄色に染まった翼の先端と思しい部位のみだが、
        こちらも祖龍などと比較するとかなり高い位置(ウカムルバスの全高と同程度の高さ)に存在しており、
        翼を畳んで佇んでいる他のミラ種と異なり、翼を大きく広げた体勢を取っているものと推測される。
      このような立ち位置と体勢で掲載されている理由は定かではないが、
      上記の通り紅龍特殊個体はミラボレアス種の中でも特例的な存在であるため、
      そういった事情に起因する特別待遇なのかもしれない。
  • しかし、それ以降の展開においては、従来の紅龍と同一の存在であるかのような扱いが散見されるようになる。
    • MHXXの紅龍は特殊個体が登場せずG級でも通常個体が登場するのだが、
      剥ぎ取れる素材がMHP2Gで登場済みのG級素材ではなく特殊個体のものになっている。
      海外版MHXXである『MHGU』での仕様を踏まえると単なる設定ミスとも考えられるが、
      もしかしたらこの時点で両者を区別しない方針になっていたのかもしれない。
    • モンスターハンター15周年展の禁忌モンスターコーナーの紅龍の資料では、
      上記の通り本種を「扱いは一緒」としてまとめて紹介しており、
      本種単独の資料は用意されず、CGデータや設定画などの資料展示もなかった。
      ミラボレアスら禁忌のモンスターがトリを務めた15周年のサイズ比較ムービーにも出演していない。
    • モンスターハンター20周年を記念したモンスター総選挙では
      メインシリーズに登場した229種*16がエントリーしているのだが、この中に本種は存在しない
      また、第2回モンスター総選挙 BGM編では、
      専用曲の「心火の紅炎」の該当モンスターに「紅龍 ミラボレアス」と表記があり、
      対応するCGイラストも通常の紅龍のものになっている。
    • 2024年に発売されたデータブック「モンスターハンター超百科」は、
      上記の総選挙と同じくメインシリーズの大型モンスター全229種を掲載しているが、
      本種についての情報は一切掲載されておらず、
      禁忌モンスターについても黒龍・紅龍・祖龍・煌黒龍・煉黒龍の5種と説明されている。
  • そもそもミラボレアスというモンスター自体「黒龍・紅龍・祖龍全てが等しくミラボレアス」というコンセプトであり、
    通常個体も特殊個体も「紅龍 ミラボレアス」であることに変わりはないため、
    公式的にはそれ以上の細分化は不要ということなのかもしれない。
    • しかし概要の項にもある通り、本種は専用の素材・武具・BGM・登場ムービーを有し、
      MH4Gのサイズ早見表では通常の紅龍と別の場所に置かれており、
      少なくともMH4G時代の待遇は同一モンスター扱いとするには余りにも不自然である。
      このあたりの矛盾についても公式から回答が欲しいところだが、
      最近ベールを脱いだばかりで未だ謎も多い禁忌のモンスター故、
      更なる情報解禁については望み薄なのが難しいところである。
    • 別種として扱われてはいないが異なる仕様が多いという点で見ると、
      MH4Gにおける極限個体や、MHW(:I)における歴戦王と同じような「強化個体」の枠組みである事も考えられる。
      同じく強化個体であるMHR:Sの傀異克服古龍は別種扱いされているが、
      MH4G~MHW:Iの時代は強化個体は同一モンスターとする方針であり、
      本種もその一環として通常種と同じ扱いにされている…とも考えられなくはなさそうである。
      • 総選挙やモンスターハンター超百科では前述の通り本種は載せられていないが、
        アトラル・カの形態変化に過ぎないアトラル・ネセトは別扱いで数えられている
        いくら大きく変化するとはいえ、クエスト中に行ったり来たりするただの形態変化が別種扱いとして通るのであれば、
        別モンスターレベルの扱いを受けている本種も別記で掲載してくれても良いのではないのだろうか…。
  • 本Wikiでは、少なくともMH4Gにおいては特殊個体に準ずる扱いを受けていたことから本種を暫定的に特殊個体扱いとし、
    記事名を「紅龍 ミラボレアス特殊個体」に、特殊個体の記事にも羅列する事としている。

素材

  • 入手できる素材はすべて専用素材となっており、
    黒龍素材、紅龍(通常個体)素材はG級のものを含めて一切入手できない。
    • なお、MHXXに登場する通常のG級紅龍から入手できる素材は、何故か紅龍特殊個体のものとなっている。
      無論、その素材を用いても紅龍特殊個体の武具を作成することはできない。
      海外版MHXXである『MHGU』ではしっかり通常個体のG級素材に修正されている*17ことから
      設定ミスの類であった可能性が高い。
黒龍の紅焔角
憤怒に我を忘れた黒龍が戴く、滾る怒りに捻じ曲げられた角。
先端は今にも溶け落ちそうなほどに光り輝いており、
凄まじい強度からは天すら割らんばかりの怒りが窺える。
黒龍の紅焔鱗
憤怒に我を忘れた黒龍が纏う灼熱の鱗。
燃えるような紅色の奥には底知れぬ闇が潜んでいる。
激昂すると太陽の如く激しく輝き、艶やかな質感を帯びる。
黒龍の紅焔殻
憤怒に我を忘れた黒龍が纏う焔殻。
尽きぬ怒りを体現したように鮮やかな紅色の輝きを放ち続ける。
黒龍の魔神眼
憤怒に我を忘れた黒龍の邪眼。
煮えたぎる視線、対峙する者の精神を蝕む程の凶悪な眼光を放つ。
黒龍、紅龍の瞳は一貫して琥珀色だったが、紅龍特殊個体のそれは焔のような橙色に染まっている。
黒龍の紅焔翼
憤怒に我を忘れた黒龍が有する翼。
翼膜全体に燃え盛るようなグラデーションとマグマのようなラインが浮かび上がっており、
脈打つ紅模様が見せる力強さは周囲の空気すらも震わせるという。
  • あの黒龍の強化版である紅龍の更なる強化版から入手できる素材である以上、
    いかにもミラ系の中で最高クラスの価格が設定されていそうなものだが、実際はそんなことはなかった
    例えば黒龍の紅焔鱗の価格だがなんと黒龍の厚鱗より安い*18
    高温に耐え切れず傷んでしまったのだろうか?
    ならばと禁忌のモンスター全体で比較した場合でも、左から価格が高い順に、
    祖龍の厚白鱗>煌黒龍の天鱗>黒龍の厚鱗>黒龍の紅焔鱗>煉黒龍の黒鱗となっており
    ワースト二位という悲惨な結果に
    その上、紅焔殻と紅焔角に関しても黒龍のG級素材と同額程度に収まっており、
    結果的に黒龍のG級素材を上回る価格が設定されたのは紅焔翼と魔神眼のみ。それでも祖龍素材より安い。
    どこまで強くなろうと厳密には黒龍と同一の個体である以上、素材の価値自体はそこまで変動しないのだろうか?
    あるいはイビルジョーの素材のように、「不吉な謂れがあるため市場ではあまり取り扱われない」と言う可能性もある。
    なお、ミラ系の中で最も素材価格が高いのは祖龍であり、全素材が黒龍・特殊紅龍を上回る数値に設定されている

関連項目

モンスター/黒龍 ミラボレアス
モンスター/紅龍 ミラボレアス
モンスター/祖龍 ミラボレアス
武器/ミラ系武器 - 紅龍特殊個体素材を用いた各武器へのリンクあり。
防具/ミラバルカンシリーズ - 専用防具「ラースシリーズ」についての記述あり。
BGM/ミラボレアス戦闘BGM - 専用BGM「心火の紅炎」についての記述あり。
クエスト/紅の終焉
アクション/メテオ
フィールド/溶岩島


*1 禁忌のモンスターの名称・別名は自動変換に対応していないため手動入力が必須。
*2 別名部分は「黒龍」「紅龍」のそれと同じ。この辺りは特殊個体である激昂したラージャン、猛り爆ぜるブラキディオスと共通する。
*3 通常種と同時に登場していないので実質専用BGM化している。
*4 紅龍、祖龍も作品によっては亜種とされており、これらを含めると2例増える
*5 登場ムービーを見る限りでは、咆哮によって自ら発生させることも可能と思われる。
*6 同様に未確認モンスターとしての言及が全くなかった紅龍や祖龍、グラン・ミラオスですら素材から生産できる武具の紹介は存在していた。
*7 上記2種はMHXXにおいてもG級にしか登場しない
*8 実際、MH2では大長老らに黒龍討伐を依頼されるストーリーイベントが存在する。
*9 ただし集会所の売り子は黒龍を御伽噺の存在と認識していたため、真相を知るのは大長老やギルドの重鎮、古龍観測局員等のごく一部のみだと思われるが
*10 また、開発陣が明かした数少ない明確な設定として「黒龍、紅龍、祖龍全て含めてミラボレアス、という存在である」というモノがあるが、これら事実はこの設定と照らし合わせても一切矛盾が生じない。
*11 自爆して転がることで、転倒中の無敵時間を利用して大技を回避するテクニック。
*12 このミラボレアス種の序列は15周年記念展で公式からも肯定されている。
*13 MH4GのG級高難度クエストは報酬金と獲得HRPが通常の1.2倍に設定されている。
*14 一方、世界に仇なす邪龍という点では灼かれる側の三つ首と似ている。
*15 例:甲殻(下位)、堅殻(上位)、重殻(G級)の順で並び、次に他系統の素材が同じような法則で並んでいく。
*16 亜種、希少種、特殊個体、二つ名、ヌシ、傀異克服を含む
*17 特殊個体素材である『Fatalis Flame ○○』ではなく通常個体素材である『Crimson Fatalis ○○』が手に入る。
*18 MH4G・MHXXでは黒龍の厚鱗が13,950zなのに対し黒龍の紅焔鱗は13,650zである。