【マホカンタバグ】

Last-modified: 2024-11-09 (土) 22:10:43

概要

FC版DQ3およびSFC版DQ5に登場する【マホカンタ】に関するバグで、それぞれ内容は異なる。
いずれもリメイク版では修正されているので注意。

DQ3(FC版)

敵がマホカンタを唱えて【呪文反射】状態になっている時に発生する。
 
マホカンタがかかっている敵に【ホイミ】を唱えると、当然呪文は術者に跳ね返るが、その回復量が200程度まで増加する。
一方、【ベホイミ】【ベホマ】を反射させると、なぜかベホイミは5、ベホマは80程度と、回復量が大幅に落ちる。
少ないMPで多くのHPを回復したい時に覚えておくと役に立つが、この現象が起こる理由は不明。
実はマホカンタがかかっていない敵(【ゾーマ】は除く)にこれらの回復呪文を唱えても同様に回復量が変化していることが観測できるが、特に実用性は無い。
 
また、マホカンタ状態の敵に【マホトラ】を唱えた場合、自分にマホトラがかかって一度自分のMPが減少し、直後に回復するが、このときのMPの回復量は減少量を上回ることがある。
これは、MP減少量が通常のマホトラと同じなのに対し、MP回復量はマホトラを唱える直前に発生したダメージに依存しているためらしい。
これを利用すると、普通にマホトラを唱えるよりもはるかに効率良くMPを補給できる。
マホトラの直前に大きなダメージを発生させていれば、場合によってはMPを全回復することすら可能になる(逆に、唱える直前に受けたダメージが低ければ当然MPは減ってしまう)。
 
このことを知っていると、魔法使いの天敵であるマホカンタ使いの雑魚敵が、とても美味しいMP回復装置に早変わりする。
特に、【ガメゴンロード】が出現する【ネクロゴンドの洞窟】の難易度が大幅に下がる。
道中でどれだけ呪文を使いまくっても、ガメゴンロードがマホカンタを唱えてくれれば大助かり。HPやMPをいくらでも回復できるのだ。
 
なお、マホカンタのかかった味方にマホトラやホイミを唱えた場合、回復量が変化することはない。ホイミ系なら術者自身のHPが、普段と同じ量だけ回復する。
マホトラを唱えた場合、術者が通常通りに微少な量のMPが減り、直後に「減った分だけ」回復してプラスマイナスゼロとなる。
 
第三のバグ効果として、複数人がマホカンタを張って【ザラキ】【メガンテ】を反射し2回以上敵に命中させると、敵の残り数が実際と合わなくなる。
敵が使う複数対象の攻撃呪文で、それら以外のものには同様の不具合は発生しないようである。
ただしメガンテの場合はくだけちる効果は反射できないので、瀕死ダメージを跳ね返す必要がある。
こちらがマホカンタを唱えた状態で、【ばくだんいわ】がメガンテを発動すれば確認できるだろう。
 
こうなると敵が生き残っていても戦闘が終了することがあり、倒していない敵の報酬は発生しない。
また敵の表示が残っているのに経験値ウィンドウが表示されるので、特にスプライト表示を併用するばくだんいわの場合、顔の部分のスプライトが残っておかしな表示になることがある。
 
最後の敵を倒すときに起これば敵の数がマイナスになり、【ルーラ】(キメラの翼)か【にげる】かしない限りは戦闘が終わらなくなる。
【ミミック】のようなボス相手ではルーラや逃げるで戦闘を終わらすことができないので【パーティアタック】やメガンテで【デスルーラ】するしかなくなる。
と言うか、本作でザラキを使える敵(【ベビーサタン】は除く)でザキ系に完全耐性を持たないのはミミックだけである。
敵を蘇生させようにも敵の表示が無くなり、選択肢もおかしくなっているので元の敵の対象選択は事実上できないと思われる。
このバグが発生した状態で戦闘を続行すると、選択したコマンドによってはキャラクターが【ほのお】を吐く・持っていない道具を使うなどの意味不明な挙動をする。
最悪の場合は【冒険の書】吹き飛ぶ可能性もあるので要注意。
なお、逆にこちら側がマホカンタ状態の敵に対してメガンテを唱えた場合は砕け散るか効かないかのどちらかになり、基本的に跳ね返されることはないので、このバグも発生しない。
まぁ、そもそもメガンテなどという呪文を使うこと自体があまりないだろうが。

DQ5(SFC版)

味方に死者がいるときに起こるバグの一種。
 
【ゲマ】のように、【判断力】が最高に設定されている敵は、通常であればマホカンタや【マホキテ】を唱えた相手に呪文攻撃を仕掛けることは無いのだが、以下の条件を満たすと、先頭にいる仲間に呪文を唱えてくる。

  1. 馬車外戦闘メンバーのうち、2番目以降のメンバーが最低でも1人以上死んでいる
  2. 馬車外メンバーの生存者全員にマホカンタかマホキテがかかっている(判断力が高いモンスターが、呪文の標的として避けようとする状態)

これを利用すれば、ゲマに【メラゾーマ】を反射するという本来ならあり得ない状況を発生させてダメージを稼ぐ手段が取れる。このバグの発生条件がやや特殊であるため、積極的に狙うのは難しいかもしれない。
そもそも馬車の外に死者を出しておく必要があるという時点で、大抵の場合は生き返らせて普通に殴らせた方が良い。
 
ただ、マホキテを本来のMP吸収目的ではなく、相手の判断力を利用する形での呪文避けとして使っている時にこのバグが発生した場合、本来なら狙われないはずの仲間が狙われて思わぬダメージを受ける羽目になる。
相手の攻撃呪文を回避したいのであれば、先頭にいる仲間にマホカンタが掛かった状態にしておこう。
戦闘中に使うとマホキテの効果を発揮する【ダークシールド】を使って呪文を避けたいのなら、馬車外にいる死者はすぐに蘇生させるか、馬車内に引っ込めたほうがいいだろう。
 
これはもともと、攻撃も防御も貧弱な【低レベルクリア】で活用されたバグであり、発見者はこのバグを「死者の盾技」と命名した。
このバグ発動のトリガーとなるのは、馬車の外に最低でも1人以上の死者がいることであり、
 
「マホカンタかマホキテがかかっている状態の生者をターゲットにできない→死者がターゲットになるが、死者には攻撃できない→先頭にいる仲間に強制的にターゲットが向く」
 
という処理がなされているために起こる。
そのため、この現象はマホカンタにまつわるバグというより、「敵が死者を攻撃対象に選んだ時のオートターゲットの処理に伴う不具合」と呼ぶほうが適切かもしれない。
また、マホカンタ状態の仲間がいない状態でもこのバグは起こりうるので、これを「マホカンタバグ」と呼ぶのはかなり語弊があるが、何故か本辞典ではマホカンタバグのページに統合されてしまっている。
 
なお、このバグを利用すると、うまくいけば【ジュエル】一体のみ(且つ死んだ状態の仲間を1人連れた状態)でゲマを撃破することも可能。ジュエルに【てんくうのつるぎ】【てんくうのたて】【ようせいのけん】【しゅくふくのつえ】(もしくは【ちからのたて】)を持たせて戦いに臨もう。攻撃力が2倍になる【ファイトいっぱつ】もあるとより確実である。その際は、ジュエルの【かしこさ】が20を超えた状態にしておくこと。【かしこさのたね】をジュエルに食べさせておこう。