雪山の戦い

Last-modified: 2024-04-05 (金) 14:49:14
雪に覆われた北国の氷雷山。
冒険者たちはメデューサを追ってこの地へやって来た。
通常魔性宿った伝説恐ろしい壊れた
推奨LvLv62Lv101Lv134Lv176Lv???Lv
攻略LvLv69Lv111Lv149Lv197Lv???Lv
階層数4F
探索判定回数
(1階あたり)
踏破前:18回 踏破後:6回(4F以外)・12回(4F)
進行(踏破前)150秒180秒230秒300秒450秒
進行(踏破後)112.5秒135秒172.5秒225秒337.5秒
探索時間(踏破前)03:00:0003:36:0004:36:0006:00:0009:00:00
探索時間(踏破後)00:56:15
(3375秒)
01:07:30
(4050秒)
01:26:15
(5175秒)
01:52:30
(6750秒)
02:48:45
(10125秒)

※時短無し・探索時間等倍での数値

出現モンスター

戦闘自体の発生率が他ダンジョンより低く、フロアボスも存在しない

ダンジョンボス

敵はいずれも迷宮称号

ボス戦後にイベント戦闘【ヘラクレス vs メデューサ】【ジークフリート vs メデューサ】が発生する

レアアイテム

ダンジョン内イベント

入り口

雪に覆われた北国の氷雷山

冒険者たちはメデューサを追ってこの地へやって来た。

2F

氷雷山へ来るのは初めてではないためか、冒険者たちの行軍にもいくらか余裕があった。

高度の低い所にはドラゴンは滅多に現れない。

3F

冒険者たちは着実に歩みを進めていた。

緑の少ないこの山では生き物の数が少なく、動くものに遭遇することはあまり無い。

しかし視界は開けており、この山には大きな生物が多い。

見通す限り白い雪景色の中、動くものの姿は目立つ。

また冷たい空気は音を運びやすく、その活動を他の生物に広く知らせる。

雪に足を取られて速く動けない割には、お互いの索敵範囲は広い。

この山での遭遇戦は逃亡が難しく、出会えば命をかけた戦いが始まる冷たい世界であった。

4F

雪の中に足跡を見つけた。

小さな足跡、小ウサギだろう。

いつ魔物に遭遇するかも分からない中、生物の気配に緊張していた冒険者たちはその害意の無い小さな生物の軌跡にわずかな笑みをもらした。

ダンジョンボス戦前―冒険者たちの行動

冒険者たちは戦いの音を聞いた。

この先で何者かが戦っている。

遠くに見える影は、巨大なる体躯の者。

巨人だ。

ヘラクレスだろうか。

それでは相手はメデューサだろうか。

冒険者たちは近づこうと足を踏み出した。

しかしその時、足下の雪の中から蛇が飛び出して襲いかかってきた。

ダンジョンボス撃破後1―メデューサ vs ヘラクレス

雪に覆われた白い世界の中、ヘラクレスメデューサの戦いが行われていた。

メデューサは高い耐久力を持つ相手でも一撃で倒すことが出来る『石化の力』を持っていた。

しかし、ヘラクレスの動きをとらえることが出来ずにいた。

ヘラクレスはその巨体からは信じられない身のこなしで動き回り、メデューサを翻弄していた。


ヘラクレスメデューサに拳を叩き込んだ。

その一撃はドラゴンをも叩き伏せるような強烈な一撃であった。

メデューサは怒り叫び、反撃を行うがヘラクレスには届かなかった。



戦いは圧倒的な自力の差により、一方的な展開となっていた。




しかし、その流れは唐突に崩れた。

ヘラクレス
「!!」

ヘラクレスは着地する瞬間、バランスを崩した。

雪に足を取られたのか、それは不自然な失敗であった。

メデューサはその隙を逃さなかった。

一瞬の隙を狙い、メデューサの石化の法がヘラクレスを捉えた。



メデューサの石化の法により、動きを止めたヘラクレスの体が石へと変わっていった。

そしてそのままの姿勢でヘラクレスは石像と化した。



メデューサヘラクレスが完全に石化するまでしばらく動きを止めて観察していた。

その後、ヘラクレスが動かないことをようやく納得したのか、勝利を確認した笑みを見せた。


メデューサ
「ククククク…… フフ…… アハハハハハハハッ!」

それは勝利による笑いなのか、敗者を嘲る笑いなのか、ヘラクレスの足下を見ながらメデューサは笑い声を上げ続けた。



メデューサは笑い声を止めた。

その顔はもうヘラクレスの方を向いていない。

メデューサは険しい視線でその場に現れた新たなる者に顔を向けていた。

その視線の先には大剣を手に持つ剣士が立っていた。


ジークフリート
「…………」

どちらかが倒れるのを見計らって現れたのか、それとも急ぎ駆けつけた結果なのか、ヘラクレスメデューサの戦いが終わった直後にジークフリートは現れた。


ジークフリートはうつむき、顔を上げずに立っていた。


メデューサ
「…どの神魔もこの姿を見れば一目散に逃げ出すというに、よもや自分から向かって来ようとは…?」

メデューサは獲物を見るような視線をジークフリートへ向けた。



ジークフリート
「すでに主君も滅び、神魔でもないお前が、今更舞台に上る資格は無い。」

ジークフリートは顔を上げずにメデューサを見ないまま言った。


メデューサ
「ククククッ… ヘラクレスより数段も格下のお前が何を言う? 顔を上げることも出来ぬ臆病者が!」


ジークフリート
「…目を合わせた者を石化させる怪物メデューサ。神話では鏡の盾に姿を写しながら戦う英雄に討たれたそうだな。」

そう言ってジークフリートは目を閉じた。

そして目を閉じたまま顔を上げた。


メデューサ
「ハハハハハハッ、目を閉じたまま戦う気か? 神話を信じる愚か者よ!」


ジークフリート
「……」

ジークフリートは答える事無く、目を閉じたまま剣を構えた。

ダンジョンボス撃破後2―戦いの結末

雪山の戦いメデューサと巨人ヘラクレスの戦いの後、すぐにジークフリートとの連戦へと続いていた。

目を閉じたまま戦うジークフリートに対してメデューサは容赦なく襲いかかっていった。

しかし、ジークフリートはその攻撃をかわして剣を振るった。

その剣は的確にメデューサの体を捉えていた。


メデューサ
「ククッ、器用なものだな。目を閉じても戦えようとは『剣聖』と呼ばれる由縁かえ?」


ジークフリート
「……」

ジークフリートは目を閉じたまま無言で剣を構えた。


このまま戦いが続けばジークフリートが有利に思える展開であった。


しかしメデューサは笑っていた。

この時ジークフリートが目を開けていれば、メデューサが勝利を確信する笑みを浮かべている姿が見えていただろう。

神話の話には不足があった。

メデューサの石化の法は目を合わせるだけではなく、体に直接触れれば掛けられるものであった。


格上の神魔の使い魔であるメデューサの身体能力は、ヘラクレスには及ばなくとも他の下位神魔を上回っていた。

例えジークフリートが心眼を発揮しようとも、その動きはメデューサにとって捉えきれないものではなかった。


勝機を見定めたメデューサジークフリートの懐深くへと踏み込んだ。

そしてジークフリートには避けられない石化の一撃を放った。


必殺の一撃は的確にジークフリートの体を捉えた。


その手応えは石化の法が発動した事を確信するものであった。


メデューサはその手応えに笑みを浮かべた。


そのままジークフリートの顔を覗き込んだ。


そして目が合った。


そこには目を開けたジークフリートの姿があった。


異変に気付いたメデューサは即座に身を引いた。


しかしジークフリートの狙い澄ました一撃は、メデューサの首を切り落としていた。




ジークフリート
「…元よりこの身は石化している」

ジークフリートの体は邪竜ファフニールの血を浴びて石化の呪いを受けていた。

その呪いを受けているジークフリートには石化の法は意味を成さなかった。

ジークフリートメデューサを騙し、懐深くへと誘い込んでいた。



首を切り落とされたメデューサは断末魔を上げることも無く、そのまま倒れて動かなくなった。





ジークフリートは石像となったヘラクレスへと顔を向けた。


ジークフリートの視線はヘラクレスではなく、その足下へと向いていた。


そこには怯えて震える小さな生き物が居た。

それはヘラクレスがバランスを崩さずに足を下ろすべき位置に居た。

ヘラクレスがバランスを崩したのはこの小ウサギを踏まないためであったのか、もうその答えを知る手段は無かった。


ジークフリートはそっと小ウサギを抱き上げ、森へ逃がした。

冒険の手記(全7)

鍛冶師の手記1

ドラゴンの鱗はとても硬い。

その鱗を使った鎧は防御力が高く、種々の攻撃を弾き返すだろう。

鍛冶師の手記2

ドラゴンの鱗には熱さに強いものや寒さに強いものなど多数の特性がある。

何種類もの竜の鱗を幾重にも重ねた鎧はあらゆる攻撃を弾き返すだろう。


ただし、重い。

鍛冶師の手記3

鎧の基盤となる素材はロックドラゴンの鎧だ。

岩竜の鱗は重いが竜鱗鎧の加工に欠かせない特性がある。

それはレッドドラゴンアイスドラゴンサンダードラゴンの三種の竜鱗を重ね合わせて鍛え上げることが出来るのだ。

この時、どの鱗を表面にするかによって鎧の特性が変わる。

鍛冶師の手記4

次に重ねられるのはブラックドラゴンの鎧だ。

黒光りするその鎧は魔法にも強くなり、マジックアローでも貫くことは出来ないだろう。

この時点でもう鎧として一級品と言える。

鍛冶師の手記5

次を望むならば必要な素材はグリーンドラゴンの鱗だ。

緑竜の強力な魔力を含んだその鱗は、鎧を一段階上へと鍛え上げることが出来る。

しかし、ここからは特殊な加工が必要となる。

その技術を持つ者はドワーフぐらいであろう。

この緑竜の魔力を含んだ鎧は、身に付ける者に覚醒を促すだろう。

鍛冶師の手記6

この時点で既に国宝級の鎧と言える。

しかしここまで来たら究極を目指したくなるものだ。

更なる高みに必要な素材は、ドラゴンの中でも高位の存在であるシルバードラゴンの鱗だ。

銀色に輝く鍛え上げられたその鎧は、魔法使い最強の呪文にも耐えるだろう。

鍛冶師の手記7

竜鱗鎧にはまだ先があるらしい。

しかし、その先を見た者は居ない。

黄金に輝く竜鱗鎧の記録が古き書物に残されているだけだ。

その鎧を着た戦士は、巨大な魔物の一撃を平然と弾き返したという。

その鎧には金竜とも言われるキングドラゴンの鱗が必要なのではないかと言われている。

しかし金竜はその存在も分かっていない。

大空を飛ぶ黄金の竜を見たという話はある。

そしてその竜は氷雷山へと飛んで行ったと言われている。

しかし金竜を見つけたという報告は無い。

それは一説には金竜は存在しないのではなく、見つけた者は生きて帰れないからだと言われている。

手記コンプリート報酬