サイキック収容所

Last-modified: 2024-04-05 (金) 14:49:14
リンドールの町にはサイキックたちを集めたサイキック収容所がある。
収容所へ連れて行かれる子供の姿を見たリリーナは……
※リリーナと魔造生物だけが出撃できます。
通常魔性宿った伝説恐ろしい壊れた
推奨LvLv70Lv113Lv151Lv198Lv???Lv
攻略LvLv75Lv120Lv161Lv213Lv???Lv
階層数4F
探索判定回数
(1階あたり)
踏破前:18回 踏破後:6回(4F以外)・12回(4F)
進行(踏破前)220秒250秒300秒370秒520秒
進行(踏破後)165秒187.5秒225秒277.5秒390秒
探索時間(踏破前)04:24:0005:00:0006:00:0007:24:0010:24:00
探索時間(踏破後)01:22:30
(4950秒)
01:33:45
(5625秒)
01:52:30
(6750秒)
02:18:45
(8325秒)
03:15:00
(11700秒)

※時短無し・探索時間等倍での数値

出現モンスター

1Fフロアボス

迷宮称号の帝国兵×2
+ランダムな基本編成

2Fフロアボス

迷宮称号の帝国魔道兵×2
+ランダムな基本編成

3Fフロアボス

迷宮称号の奴隷ウルフ×2
+ランダムな基本編成

ダンジョンボス

敵はいずれも迷宮称号

レアアイテム

ダンジョン内イベント

入り口

リリーナはサイキック収容所へと潜り込んだ。

気づかれないように潜り込んだつもりであったが帝国兵は騒がしく駆けていた。

『侵入者だ!』

帝国兵が声を上げている。

もう潜入に気づかれているのだろう。

そうなれば急ぐしかない。

リリーナは強行を決意して駆け出した。

2F


『警備のゴーレムを出せ!』

『何をやっている!』

『既に多数がやられている!手強いぞ!』

帝国兵の怒声が聞こえる。

3F


『侵入者は誰だ!?』

『剣士だ!』

『魔物だ!魔物が攻めてきた!』

『見たぞ!女だ!』

帝国兵は混乱しているようだ。

4F


『ゴーレムが暴れだしたぞ!?』

『動きが速すぎる!?』

『奴を止めろ!』

『なぜ、魔物が!?』

帝国兵の動きは乱れており、こちらに対応できていない様子だ。

遭遇した帝国兵は皆、驚いたような顔をする。

このまま奥まで進めそうだ。

ダンジョンボス戦前

広い部屋の奥に囚人が収容されていそうな檻が見えた。

きっと捕まった者たちが入れられているのだろう。

しかし冒険者たちの前には鎧の騎士が立ちふさがった。

全身鎧に身を包んだ重戦士。

重そうな装備にも関わらず滑らかな動きをしている。

余程の魔法のかかった装備なのか、装備者の能力が高いのか、あるいはその両方か。

その鎧には帝国の紋章が刻まれていた。

帝国兵の中でもエリートの近衛兵、インペリアルガードの証だ。

リリーナが部屋に駆け込んだときにはインペリアルガードは既に臨戦体勢をとっていた。

こちらの動きを察知していたのかあるいは別の要因があったのか、帝国兵たちは問答無用で襲い掛かってきた。

ダンジョンボス撃破後

冒険者たちはインペリアルガードを倒して牢へ近づいた。

しかし牢には誰もいなかった。

既に鍵が開け放たれており、中には誰も残っていなかった。

牢の錠前には切り捨てられたかのような鋭利な切り口があった。

小さな鉄の錠を斬るなど余程の剣の達人でなければできない所業である。

この状況からわかる事は、おそらくサイキックたちは既に何者かに助けられて脱走しているのだろう。

帝国兵の動きからすると逃げ出してからそれほど時間は経っていないだろう。

リリーナは後を追うべくすぐにその場を立ち去った。


冒険の手記(全13)

研究者の手記1

古代遺跡から見つかった資料が送られてきた。

しかし、この古代文字の解読は困難だ。

旧文明の最終期よりも少し前の記録だろう。

サイキックのことが書かれているらしいが解読は出来そうにない。

以下、資料の写しを記しておく。

研究者の手記2

古代文字で何かが記されている…。

冒険者たちは誰も解読できなかった。

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種族:サイキック

人間は細胞内にナノマシンを共生させることに成功した。

それは発信機能を持ち、細胞の活動状況を調べる医療行為を目的として始められたものであった。

しかしそれが精神活動を信号として発信できることがわかってから用途は大きく変わっていった。

研究者の手記3

大気中の撒かれた環境用ナノマシンに対して、意思により命令を送れるようになった。

温度を変え、気圧を変え、風を起こす……

ほんの僅かな作用から大きな事象を効率的に起こす研究が進められるようになった。

そして精神により『火を起こす』パイロキネシスに成功した頃から、世に超能力ブームがまき起こった。

しかし、この特性は人種によって異なることが判明した。

研究者の手記4

人種の違いである肌の色の違い、目や髪の色による違いによって発現しやすい能力と発現しにくい能力があった。

それ故にその能力は色として表現されるようになった。

この能力の将来性を重視した一部の者たちは他人種の遺伝子を掛け合わせて多様な特性を併せ持つ新人類の研究を秘密裏に始めていた。

研究者の手記5

その新人類は無理矢理混ぜられた因子が体に現れたかのように、目、肌、髪に多種多様な色を持って生まれてきた。

その色は鮮やかで種類の豊富な者ほど特異な能力を発現するようになった。

彼らは『サイキック』と呼ばれた。

研究者の手記6

強力な力を持つサイキックたちはテロリストの兵士として歴史に登場した。

稀に生まれる鮮やかな七色を持つサイキックは強力な超能力を持っており『フルカラー』と呼ばれて恐れられた。

一人で自然災害を引き起こすテロリスト。

サイキックの鮮やかなカラーは、恐怖の象徴として人々の歴史に刻まれていった。

研究者の手記7

やがてテロリストの組織は制圧されサイキックたちは解放された。

『彼らは望まずして生まれた
 戦争の犠牲者である。』

人々はそう言ってサイキックたちの罪を許した。

しかし、そのあまりの異質さにより人々は彼らを恐れた。

研究者の手記8

精神と自然を相互作用して生きる彼らは幼少の頃から感受性が高く、急速な知性の発達を見せる特徴があった。

その特徴に気づいた人類学者は彼らを絶賛してこう言った。

『彼らは人類の理想の子供である。

 我々は人を色で区別する歴史を
 続けてきた。しかし彼らは全て
 の色を合わせ持っている。

 言わば全人類の子供である。

 そして彼らは感受性が高く
 理知的である。

 我々は喜ぶべきなのだ。

 我々の区別を無くした子供は
 こんなにも優秀なのだから。』

研究者の手記9

『精神と自然の融合は感受性を
 もたらした。

 その結果は知性の発達である。
 これこそが人類の新たな道で
 あろう。

 サイキックに見るべきは超能
 力では無い。』

人類学者はこのことを初めて世に打ち出した。

研究者の手記10

一時はサイキックたちは人々に受け入れられた。

しかしその異質さと歴史に刻まれた恐怖から彼らを蔑視する目は消えなかった。

幼少から蔑視にさらされたサイキックたちはその感受性の高さ故に深く傷つけられていた。

研究者の手記11

『全てを混ぜ合わせて平等にする。
 その理想を成し遂げた結果はど
 うだ。

 結局は異端扱いだ。

 我々が見ている正しさとは
 真実の正しさでは無い。

 「自分と違うかどうか」

 ただ、それだけなのだ。』

人類学者はそう言い残した。

研究者の手記12

また、サイキックたちはその知性の高さ故に社会の歪みに気付きやすいという特徴があった。

蔑視を受けて育つ己の境遇もあってか彼らは社会のあり方に対して敏感であった。

それ故かその後に世界で起こる革命の歴史には常にサイキックの姿があった。

研究者の手記13

『彼らは革命の異端児』

『彼らはテロリストに使われていた
 犠牲者では無い』

『彼らの遺伝子には革命の種子が
 根付いている』

『彼らは平和を乱して変革を
 もたらす者』

『彼らは…』

サイキックたちは改革をもたらす存在、社会の悪として認識されるようになった。

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