【マホステ】

Last-modified: 2024-03-30 (土) 22:47:33

概要

DQ4などに登場する呪文。
対象を呪文の効果を遮断する紫色の霧で包み込む。
「魔法の効果を捨てる」を省略した名称だろう。
DQ10、PS4版DQ11のマホステ効果を示すアイコンにもゴミ箱が書かれていることから、上記の意味がほぼ正しいと思われる。
 
DQ4発売前の【週刊少年ジャンプ】1989年36号の呪文紹介記事では、文章では「マホステ」と紹介されていたものの、画面写真では「マホナシ」という名称になっていた。

DQ4

味方1人に対して、一切の呪文を無効化する【呪文遮断】バリアを張る。消費MPは2。
【勇者】がLv19~21で習得し、敵では【キングスライム】【じごくのもんばん】【だいまどう】が使用する。
また、【はぐれメタルのたて】を使用すると、使用者自身に同様の効果が発生する。
【エビルプリースト】などの強力な呪文を多用する敵に対して役に立つ。
ただし、他の味方からの回復呪文や補助呪文の効果も無効化してしまうので気をつけよう。
【マホカンタ】と同じく自分自身にかける呪文は無効化しない。
なお、マホカンタと同様に、AIは敵にかかっていることは認識できるが、回復呪文を唱える判定の際に対象となる味方キャラにマホステがかかっていることを認識しないため、唱えるのをキャンセルしない。
一方でスカラなどの補助呪文に関してはちゃんと認識してキャンセルする。
味方に対する回復の使用判定のアルゴリズムに入れるのが難しいのかもしれない(詳細はこちらを参照)。
 
マホカンタとの違いの1つとしては、自分の呪文が相手のマホカンタで跳ね返ってきた場合も無効化できる点があげられる。
マホカンタの場合は、反射された呪文をさらに反射してしまうと無限ループになるのを避けるため反射されないのだろう。
結果的に、マホカンタが「自分の呪文は反射されたものも含めて素通り」であるのに対して、マホステの場合は「完全に内側から外側への一方通行」と言える。
マホカンタとマホステを同時にかけると普通の呪文は反射するがマホカンタで反射された呪文は無効にされるというように良いとこ取りになる。
 
一見するとマホカンタと効果が被るうえ、ただ無効化するよりは跳ね返す方がお得なので、実質的にマホカンタの下位互換と思われそうだが、実際のところは真逆である。
マホカンタが自分自身にしか効果が無いうえにAI制御の【ブライ】しか習得しない呪文であったのに対し、マホステは自由に操作できる勇者が覚えるうえ、任意に1人を選んで使用できるため、使い勝手では圧倒的にこちらが勝る。
味方全員にマホステやマホカンタがかかって完全に呪文が無効な状態でも、なぜか敵は【判断力】にかかわらず全体対象の呪文を使うことをやめないため、呪文が主力の敵は一方的な戦いにすることができる(なお、単体対象の呪文は唱えなくなる)。
冒頭で述べたように敵からの強力な呪文攻撃を遮断するのが本来の用途となるのだが、【パーティアタック】で敵に使用するのも非常に有効。
ボスなどに使うと、AIがその敵の学習状態とは無関係に「この敵にはすべての呪文が無効」と判断して仲間の補助に回るようになる。
ブライに【バイキルト】を使わせるなど、仲間の行動を制御するのに役立つ。
また、【クリフト】【ザキ】系や【ミネア】【ラリホー】系呪文の無駄撃ちも抑止できる。
もちろん、メリットばかりではなく、デメリットもある。
例えば、基本的に攻撃呪文で戦うしか能がない【マーニャ】がパーティにいる場合は、実質的に彼女は戦力外になってしまう。
ただし、マーニャに道具使用を誘導したい場合などに使えなくもない。
通常攻撃すらも有効打にならないマーニャの場合、なんらかの効果が見込める道具を優先的に使うようになる。
当然ながら、敵にかけるタイプの呪文はすべて無効になってしまうため、呪文がそれなりに有効な相手の場合はこの方法を使うかどうかはよく考えたい。
AIに学習させればザキ等の無駄撃ちはしなくなるのでブライにバイキルトを使わせるとき、エスターク相手にラリホー系を使ってほしくないときなど以外は【アストロン】で学習させる方がデメリットはないのでそっちの方がいいだろう。 
【とうぞくバコタ】戦では、マホステをかけたあとにスクルトで固められると、手も足も出せなくなってしまう。
この場合は、事前に【せいじゃくのたま】を入手しておいて、これで呪文を封じる必要がある。
 
なお、マホカンタと同様に道具使用により発生する呪文効果は遮断せずに貫通する。
そのため静寂の玉(マホトーン)や【みなごろしのけん】(ルカナン)などは問題なく使用可能で、味方側では、【しゅくふくのつえ】【けんじゃのいし】による回復も通常通り行える。
【てんくうのつるぎ】をマスタードラゴンに強化してもらったあとなら、これを使えば【いてつくはどう】の効果があるため、敵にかけたマホステを解除することもできるようになる。
 
前作で呪文系統が確立されたこともあり、本作の初登場呪文は少なかったが【ミナデイン】【メガザル】【ラリホーマ】といった他の初登場呪文は話題性が高かった中で、マホステは「単に無効化するだけ」ということもあってかマホカンタの劣化版というイメージが先行し比較的地味な扱いであった。
実戦ではマホステが本作初登場呪文の中で最も役に立つものだったと言えるかも知れない。
ここまで戦略性の高い呪文も珍しいのだが、この後長らく登場することができなかった。
次作のDQ5以降は、マホカンタが仲間にかけられたり、誰でも習得できたりするようになったことの影響が大きいだろう。
また、もともとこの呪文はAI任せにするほかないというDQ4の仕様に対し、間接的にでもプレイヤーが仲間の行動を操作(誘導)できるという点が重要だったので、個別に指示を出せるマニュアル操作が登場した以降の作品ではその価値の大半を喪失したとも言える。
機種ごとに違いはあれど、効果対象が術者本人のみであることが多いマホカンタに対し、対象を任意で選べるという点で一応差別化はできそうではあったのだが。

リメイク版

他の補助呪文と同じく、ターン経過で効果が切れるようになった。
仲間に命令できるようになった上、パーティアタックもできなくなったため、FC版のような特殊な用途で使うことはなくなり、やや存在価値が低下している。
また、例によって習得条件が厳しくなり、設定レベルのLv19で習得することはまずなく、しかも上限レベルもないため、プレイヤーの運が悪いといつまでも習得してくれないこともある。

DQ10オフライン

習得条件は【賢者】Lv40。仲間キャラは覚えない。
消費MPは4。
 
敵側から自分自身への呪文を無効化する。味方からの呪文は有効。
盾スキルの特技【スペルガード】はこれと同様の効果を持っている(ただし防げるのは1回のみ)。
マホカンタと違って【判断力】が高い敵にも有効なのだが、むしろ【ジゴデイン】などの強力な範囲呪文は1人だけ無効化しても意味が薄くマホカンタで使用自体を躊躇させたほうが強い。
オンラインと異なり詠唱速度の概念もないので正直使いにくい。

DQ10オンライン

22年ぶりの再登場。
賢者がレベル40、ガーディアンがLv102で習得。消費MPは4。
効果中は、敵から受けた攻撃・弱体呪文を何回でも無効化するが、術者本人に対してしか使用できない。判断力が高い相手にも使える点と、詠唱時間が短く敵の呪文を見てから無力化できるのが強み。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

敵専用の呪文として再登場。消費MPは0。キングスライムが使ってくるのがDQ4を思わせ懐かしい。
終盤だと【パンドラボックス】【アメジストワーム】などの厄介な敵が嫌がらせとばかりに使用する。【零の洗礼】でさっさと解除してしまおう。
ちなみに【ジバリア系】に対しては、魔法陣をしかける効果を防ぎ、魔法陣がしかけられた状態でマホステがかかった場合は魔法陣によるダメージも防ぐ。(PS4版のみ)
ただし【れんけい技】【火炎陣】等を防ぐことはできない。

バトルロード2

第二章からSPカードとして再登場を果たす。使用者は【勇者ソロ】
【マジックバリア】と同じく、相手の呪文攻撃を無効にする。SPカードの一部も防げるので重宝する。

DQMSL

DQ4コラボイベントで登場。本作ではマジックバリアと全く同じ効果となっている。

星ドラ

本作オリジナル職業の「天文学者」が始めから使える他、一部の装備や紋章に付与されている補助呪文。Aランクで、最大LvでのCTは13秒。
呪文無効化させる味方を任意で選べる上、敵の攻撃呪文のみを無効化させる事ができるので、過去ナンパリング作品の時よりは使い勝手は良い。ただし弱体呪文は通用する上、装備品と紋章に付与されている呪文は装備者一人にしか効果がないので注意。

タクト

スキルパネルで習得できるAランクとくぎとして登場。
自分を含む射程1~2・消費MP107・使用可能回数1回
「なかま1体を呪文無効状態にする 効果2ターン」
最大強化で 消費MP85まで強化可能。
【勇者ソロ】が使用可能。

ロトの紋章

勇者しか使えない完璧な防御魔法として登場しており、主人公であるアルスが使っていた。
最初に使用したのは【バラモスゾンビ】戦で、無意識下の発露的な形でバラモスゾンビが放った【メラゾーマ】を直撃と同時に防ぎ、そのままメラゾーマの炎を身にまとって突撃してバラモスゾンビを撃破した。
後にジパングにおける【ジャガン】との再戦時に【エビルデイン】を防ぐ際にも使用している。

蒼天のソウラ

9巻で名前だけ登場。無効化呪文と書いてマホステと読む。
ライセンと戦うマルチナ反射呪文を貼りながら「反射呪文や無効化呪文は魔法使いの戦いの基本でしょ!」
と叫んだセリフにのみ登場した。