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ある程度死に慣れ、トレーダーレベルも上がり、SCAV等でも安定して装備を持ち帰れるようになったら、より深く学んでいきましょう。
ここから先の内容は、例えばRキーを押したらリロードする、といったような、絶対的な答えなどは存在しないものも含まれます。
考え方の一つとして、参考にできると良いでしょう。
慣れてきたプレイヤーのあるある
スタッシュがいっぱいで身動きができない
スタッシュの容量、足りてますか?最初は減る一方だったスタッシュ内のアイテムも、ゲームに慣れてくるとどんどん増え、そのうち(購入Editionによらず)足りなくなってきます。タクティカルリグを利用し、アイテムを整理・圧縮しましょう。ほとんどのタクティカルリグは見かけ上のサイズよりも中のサイズのほうが大きく、例えばBlackRock chest rig (Gray)は、20マス分のアイテムを12マスの中に詰めることが出来るなど、圧縮率に優れています。鍵やいずれ使うクエストアイテムなどをジャンル分けする際にも重宝します。何があっても換金することのないアイテムをタクティカルリグに入れてしまえば、後はその時の財政状況に応じて売ってしまって良いアイテムだ、と踏ん切りも付きます。
また、このゲームには見かけ上のサイズよりも中の収納サイズが遥かに大きいケースというアイテムがあります。限りあるスタッシュ容量を増やす便利なアイテムですが、とても高価です。Tarkovというゲームは、スタッシュの容量と戦うゲームと言っても過言ではありません。アイテム・食料・装備品を溜め込むために、ケースの入手を目標にしましょう。フリーマーケットで買うと高く付きますので、トレーダーから交換で仕入れるほうが安く済みます。隠れ家の設備をアップグレードすることにより、いくつかのケースは作れるようになるほか、自分で使わずにフリーマーケットで売却することで利益を出すことも出来ます。
強力な装備や弾丸を手に入れたけど、もったいなくて使えない
たまたま手に入れてしまった高価な装備品や弾丸、倉庫の肥やしになっていませんか?プレイスタイルにもよりますが、こういった高価なアイテムをもったいなくて使えないという人は多いと思います。考え方にもよりますが、もしこのゲームをゴミ拾いゲーで終わらせたくないのなら、中途半端な装備を使うより、思い切って強い装備を使いましょう。装備差で勝てそうな相手に「負ける」ぐらいなら、いい装備を選び「勝てる」ような状況にしましょう。20発当てても死ななかった敵が、強力な弾丸、例えばPPBSを使用することで、2発で倒れるようになります。Lv4以上のアーマーを装備することで、SCAVの銃撃により死亡する確率はぐっと減ります。強い装備で、生存率はグっと上がります。ただし、銃だけ、弾丸だけ、アーマーだけと言うよりは、ある程度揃えて使いましょう。
どうしても自分のプレイスタイルと合わず、しばらくは絶対に使わないと言い切れるのなら、フリーマーケットやトレーダーに売ってしまいましょう。「いつか使うかも」の「いつか」は訪れず、スタッシュを圧迫し、身動きが取れなくなるだけです。一定期間毎に(大型アップデート等で)やってくるワイプによって進行状況と装備品は全てなくなってしまいます。後生大事に取っておくことはありません。予備が揃ってきたら装備を整えて高価な装備も使い倒しましょう。装備はワイプによってなくなりますが、戦闘によって得た経験はあなたの最大の武器になります。
あまりに難しくて諦めたくなったら
死因を考察する
確かにこのゲームは非常に難しく、超遠距離からの狙撃で死ぬ事もありますし、建物に居て敵の存在に気づけないまま、ドアを超えて突然撃たれて死ぬ事も良くあります。死に続けて装備を失い、資金も失い、やる気やモチベーションを失ってしまう事もあると思います。そういったとき、そもそも「なぜ死んだのか?」を検討する事は、これから貴方が長くタルコフを楽しむ為に必要な改善を行う事が出来る為、きちんと考える必要があります。死んで覚えるゲームでもあるので、慣れるまでは死に続ける事になるかもしれません。しかし諦めず考え、覚えて行き一流のエスケーパーに成長して行きましょう。
激戦区に近づいた
このゲームのマップには、「タスクが集中している」、「ボスが沸く」、「非常に高価なアイテムが沸く」等の理由であらゆるプレイヤーが立ち寄る所謂激戦区があります。身に付けている防具をクラス5や6でガチガチに固め、銃のカスタマイズもバッチリで高性能、使用する弾薬も強力で更には厄介な手榴弾を携行する事もある…と万全の装備を揃えたPMCに発見された場合、あなたの装備はもはや防御能力を発揮せず、攻撃された場合即座に倒されてしまうことでしょう。
「どこが激戦区なのか」はWiki内の様々な情報を調べなければわかりませんが、カスタムの寮(2階・3階建ての向かい合った建物)と2階建ての建物と広いエリアがある新しく拡張されたエリア等はかなりの激戦区になります。shorelineのマップ北側中央にあるリゾートも高額なアイテムがスポーンするため激戦区になりやすいです。PMCによる攻撃で死んでいなくても、「ここのエリアからは毎回銃声が鳴り響いている」エリアは激戦区になっていることが多いです。
銃声・物音を立て続けた
必要以上に走っていませんか?EfTに限らず、FPS・TPSというゲームジャンルで、足音や物音は大変重要な要素です。じっとして動かなければ音は出ませんが、用事があってそのRaidに参加しているのでしょうから、全く動かなければいいというのは現実的ではありません。かといって、見境なく走り続ければ、大声で「俺はここだ!」と叫びながら移動している様なもので、周囲に自らの存在を知らせてしまいます。自分の足音や物音をコントロールしましょう。Tarkovは足音や物音を聞くか、聞かれるかという点も非常に重要です。足音物音”聞き合い合戦”に鈍感なプレイヤーが、急に飛び出してきた上級者に不意を突かれて死を悟るその30秒前には、上級者はそのプレイヤーがどこにいて、どの部屋で何をしていて、戦闘に対してどの様な観念を持っているかすら把握しています。
補足→
パッチ0.12.12.30.18913から入った調整により、Perceptionスキルの効果が弱体化し、以前は最大35%まで伸びていた可聴範囲が最大15%まで減らされているため、以前よりは上級者と初心者との間のスキル差が少なくなりました。
走らないで歩きましょう。まだ発見されていない相手にわざわざ自らの居場所を教える事は非常に危険な行為です。動画配信者等はよく走っているかもしれませんが、あれは「敵のおおよその居場所が時間帯ごとにわかっている」等の長く培ってきた高い経験からできる行為です。スポーンしてすぐは激戦区に走るユーザーが多く、残り時間40~30分頃は漁れる場所やタスクで必要な場所、さらにそのあと20~10分頃はプレイヤーSCAVが沸き始め残り物の探索を始めます。どの時間帯でも常に近くに敵が居ると考えましょう。走るのは撃たれて逃げる時だけで充分ですし、また歩きだけでも脱出するのには充分間に合います。
このゲームはリロード音はもとより、振り向くだけで装備品や服、靴が地面と擦れる音が出ます。更に厄介なことに、一部の移動モーションは自分視点で音がなっていないのにもかかわらず、他のプレイヤー視点では音がなっているという仕様も存在します。
また、シーズンが進むとPMCを倒すタスクがあったり、単純に金策を終えてPMCとの戦闘を望むプレイヤーが増えるため、積極的にPMCキルを狙ったPMCの標的にされる可能性があります。激戦区に近づかなくても、SCAVとの戦闘等で銃声を鳴らした場合は、戦闘が終わったらなるべく迅速に、且つ静かにその場を離れましょう。
装備が不十分なまま戦闘を行った
初心者の内は仕方ありませんが、SCAVならまだしもPMCにこちらから戦闘を仕掛けるのはやめておきましょう。貫通力の低い弾しか手に入らない序盤では、敵のアーマーを削りきるのに20発以上撃ち込まなければならないことが多々あります。足を撃ち続けることでアーマーにかかわらずダメージを与えることも可能ですが、キルタイムが速い本ゲームにおいては運が悪いと胴体2発、頭なら1発で倒される可能性が高いです。発見されないまま一方的に敵の足を死ぬまで撃てる状況というのはあまり現実的ではありません。慣れるまではPMCとSCAVの区別が難しいかもしれませんが、SCAVを参考にとっさの判別ができるようになり、不用意にPMCに攻撃しないよう注意しましょう。歩いていて突然どこかから撃たれた場合は、敵を探さずにとにかく走って逃げましょう。
クリアリングが足りなかった
建物の中や特定の長い通路等、PMCが通る場所で待ち構えている可能性は常にあります。クリアリングは怠らないようにしましょう。部屋に入るとき、入って右側の角から正面、左側の角まできちんと見ておけば時間はかかりますが、先に敵を発見できるかもしれません。建物や屋外等見るべき箇所が多い場合は特に音に注意しましょう。足音や装備画面を開いた音、アイテムを漁っている音等に気づけた場合、「そこに誰かが居る」と気づいただけでも死ぬ可能性はグッと下がります。ヘッドセットが重視される理由はここにあります。敵より先に敵の存在に気づけるのは、壁を隔てても聞こえて来る音なのです。「今何か聞こえたかも?」という気づきは非常に重要です。常に警戒しましょう。とくにSCAVの死体が落ちているとき等はよく注意しましょう。殺した相手がまだそこに潜んでいるかもしれません。
それでもモチベーションが保てない、難しすぎると感じたら
Discordでどこかのサーバーに入れてもらうか、フレンドを募集して一緒に出撃しましょう。慣れたプレイヤーでも、初心者と一緒に戦ってくれる人はいます。挨拶やマナー等はゲームの常でありここで書くことではありませんが、相手も人なので挨拶・お礼等はきちんとしましょう。そして、可能ならば必ずボイスチャットでコミュニケーションが取れる状態にしておきましょう。他の慣れたプレイヤーとともに出撃することで、周りを見る目が増えて戦闘で敵の発見の可能性が増える、銃撃戦を有利に進められる、そして何より、「このエリアは危ない」や「この銃が強い・弱い」等の情報を教えてもらえるかもしれません。タスクも複数人で行うことで難易度が下がることもあります。一人のプレイに疲れてしまったら助けを求めるのもいいでしょう。倒したSCAVや敵プレイヤーの死体から物資を取るとき、初めに倒した人が先に漁る等、相手やサーバーによってルールが違います。敵の装備を奪って金に換えたいのは他のユーザーも同じです。無用なトラブル回避のため、出撃準備中等に聞いておくのが良いでしょう。
マルチプレイのススメ
このゲームは非常にリアルに設計されており、マルチプレイでもそれは同じです。同じ位置でスポーンしますが、他プレイヤーの攻撃は全員に当たります。そして「この人は味方ですよ」といった表示も一切ありません。誤射してしまった場合当然ですが、味方にもダメージが入ります。今自分がどこにいるのか、ドアを開けた、移動している等の情報は逐一連携しましょう。黙って走ってドアを開けたりした場合、とっさの判断が生死を分けるゲームの性格上、敵かと勘違いした味方に誤射される可能性は常にあります。また、装備で見分けを付けなければいけないので、敵のヘルメットやバックパックを奪った時等も伝えましょう。敵を発見した場合も逐一報告しましょう。一人で撃つよりは二人で撃った方が当たる確率は上がりますし、接敵した際迅速に情報共有することで味方全員が生き残る可能性は上がります。上にも書きましたが、倒した敵だけでなく、マップにスポーンした物資もユーザー同士で取り合いになります。自分を最優先にするのではなく、「漁って良いですか?」と一言聞くとよいでしょう。強いプレイヤーなら概ね許可してくれるでしょうが、なんでもかんでも黙って奪うプレイヤーとは一緒にプレイしたくないというのは多くの人が考えることでしょう。とくにサーバー等で初心者が二人いるとどちらも物資が欲しいので、よく相談しましょう。
各種考察・作戦
立ち回りについて
Tarkovの立ち回りには大きく分けて、大局的な立ち回りと小手先の立ち回りの2種類があると考えるとわかりやすいでしょう。戦闘時に発揮される小手先の立ち回りにはある程度FPSの経験が必要で、一朝一夕には身につけにくいスキルですが、Raid開始から脱出まで、どう動くかという長期的な目線のことを指す大局的な立ち回りは、MAPをある程度把握していれば誰でも実践可能です。
例えばWoodsだと、MAPを東西で2分して、こちらに3チーム、反対側に同じく3チーム出現すると考えましょう。その考え方で、例えばこちら側のあの地点にスポーン地点があるから、初動はこっちの方向に気をつけようとか、向こうの方でPMC同士の戦闘があったから、反対側のチームは1チーム減ったなとか、車脱出が使われたらからもう1チームいないなとか、SCAVの銃声がしたからこっちスポーンの人はあそこらへんにいるなとかの情報になります。
それらの情報をもとに、例えばPMCキルのタスクがあるのならそのPMCに寄って行くもよし、脱出したい理由があるのなら避けて通るもOKです。
SCAVキルタスクについて
SCAVキルタスクはPraporから支給される最初のタスクから始まり、終盤のDaily Taskまで長く続く、最も基本的なタスクのうちの一つです。この最も基本的なタスクのうちの一つを効率良く終わらせることが出来るようになれば、他のプレイヤーより早くそのシーズンを駆け抜けたり、楽にレベルを上げられるようになるでしょう。この項目では、SCAVキルのコツを紹介します。
まず第一に、やはりSCAVがどこに湧くのかを知る必要があります。大抵の場合全てのMAPには、「大体この位置に湧くよね」という位置が存在し、それを知ることでSCAV狩りを優位に進めることが出来ます。例えばWoodsであれば、MAP南西のSCAV House、USEC検問所、製材所、Sniper SCAV南の山脈、Military base、NEの新市街地、北の廃村、レーダータワーなど(出来るだけ一般的な呼称を書くように努めていますが、筆者のローカルな呼称が含まれていたら申し訳ありません)にSCAVが湧くと知っていれば、とりあえずここを目指すことが出来るはずです。ただこれらの地点を全て見て回るというよりは、もっと効率の良い方法があります。
メタな視点ですが、SCAVがもし、Raid開始直後にPlayerの目の前に湧いたり、クリアしたはずのエリアから湧いたりしたら、それはあまりゲームとして好ましくないはずです。前者はリスキル、後者は世界観的な意味で好ましくないため、プレイヤーのSpawn地点にSCAVはしばらく出現せず、また目の前に急に現れることも(あんまり)ありません。このゲーム的なメタな視点は効率の良いSCAV狩りに転用できます。SCAVに湧くスキを与えましょう。「製材所に湧くと聞いたんだけど…」と、何もいない製材所でSCAVの出現を待ち続けるのではなく、一旦製材所から離れて製材所にプレイヤーが誰もいない状態を作り、例えばUSEC検問に寄って、製材所にSCAVが湧く余地を作りましょう。このように、できるだけ隣接する複数のSCAVの湧き地点を交互に、あるいは順繰りに巡ることで、いなかった場所にSCAVを沸かせることが出来ます。「SCAV Houseスポーンだったけど、SCAVはいなかったよ」なんてことがあっても、それはスポーン時に湧いてしまったらクソゲーになってしまうから最初はいないだけで、もう一度見に行きましょう。この視点は何もWoodsに限らず、ほぼすべてのMAPで利用できます。Raidにいる他のPMCとの不意の遭遇を防ぐため、そのRaid内で一度も立ち入ったことのないのエリアに入るより、一定のエリアを巡回するほうが安全であるというメリットもあります。
パーティープレイの弱点と、その対処法
一見無条件に強く思えるパーティ(PT)プレイですが、Tarkovのパーティープレイには、このゲーム特有の大きな弱点が1つ存在し、そこから派生する弱点3つの、計4つの弱点が存在します。
弱点その①: 味方を示すインジケーターが存在しない
EFTには味方を示すインジケーターが存在しません。下手に散開しようものなら、ふと出くわしたプレイヤーを敵か味方か判別することは難しく、「仲間かもしれない」とひとたび脳内を雑念がよぎれば、なんのためらいもなく発砲できるソロプレイヤーにその戦闘で勝つことは難しくなります。最終的にはその戦いに勝利するかもしれませんが、今のところTarkovに、戦闘不能になったプレイヤーを蘇生・治療する手立てはなく、何名かが犠牲になった上での勝利というのは、不完全なものです。もし貴方のチームに犠牲を出したくないのなら、こういったPTプレイ特有の不安要素をなくし、万全の状態で戦いに挑む必要があります。世の中に敵の位置を伝える必要のあるゲームは数あれど、自分の位置を伝える必要のあるゲームは珍しく、このゲームにおいては、あなたは何らかの方法で自分の位置を伝える必要があります。
対処法①:バラバラに動いても、自分の位置を伝えられるだけの練度を持つ PT上級者向け
本質的な解決方法はこれです。分かりやすい目標物との関係性や、チーム内だけのオリジナルの名称、MAPを見たときの方位でも良いので、常に自分の位置を伝えましょう。「白ポーン」「黒ビショップ」等のゲーム側で決められている名称でも良いし、「ヤキトリハウス」「SOP岩」など、特定の建物に自分たちだけが分かる名称をつけても良いでしょう。これらを伝えられるだけの判断力、日本語力とEFTの知識があれば、必ずしも四六時中行動をともにする必要はなくなります。そのRaidにおける自分の行動指針を掲げ、その都度必要に応じて味方に情報を落とし、例えば、「俺は黒ビショップにあるFireSteelを取りに行ったあと、6連駅舎にグルハーを探しに行く。そのままマンホールで脱出するわ」とRaid開始前に言えたら、そのRaid中、レーダードームにいる人影はすぐに敵のものだと判断できますし、「白ナイトの屋上に敵、俺は今そちらから見えない位置にいる」と素早く伝えられれば、味方は見えるものに対してすぐ射撃できるでしょう。ただしこれは必要練度が高く、初心者やライトゲーマーには難しいといえます。
対処法②:装備統一、あるいは分かりやすい装備にする 完璧ではない
アームバンドや珍しい服装、目立ちやすいがはっきりと分かる大きなカバン、背中の銃のライトを点灯でもよいですが、これにより敵味方の識別をしやすくなります。ただ、服装や装備には限りがありますので、たまたま敵プレイヤーがその装備をつけていたときの事故は防げませんし、また自分の好きな装備をつけたいプレイヤーにとっては、あまり嬉しくない方法です。暗所ではパッと見で区別するのが難しいのも、難点の一つでしょう。
対処法③:決して離れない PT初心者向け
一番オススメしたい方法はこれです。一度見失えば敵味方の区別がつかなくなるのなら、見失わなければ良い話です。普段から決して離れないのはもちろん、至近距離でも部屋などの死角の多い場所に入る際も気をつけましょう。敵のいる部屋に先頭のプレイヤーが入る瞬間を見逃しただけで、後続のプレイヤーは発砲不可能になってしまいます。後続のプレイヤーが意識するのはのは敵でもなく、アイテムをでもなく、「前方の味方」です。こうすることによって味方と敵の認識間違いはかなり減ります。今回このガイドでは、この誰でも実践可能な”決して離れない”という方法を軸に、作戦を展開していきます。
弱点その②:好き勝手動けばまとまりを失う
決して離れないとは言っても、何となく仲間と一緒にいるだけではこの作戦は実行に移せません。一人で動く時と違い、誰かが行く方向を定めなければ、途端に分隊はまとまりを失い、一緒に動いていたはずの味方は行方不明になり、近くで鳴った足音が敵のものか味方のものか区別できなくなります。誰がルートを決めるのか、誰に付いていくのかを決める人を決めましょう。
弱点その③:足音が聞こえない
Tarkovというゲームで、足音がどれくらい重要なのかわからない人はいないでしょう。例えばソロプレイヤーにとって、足音は純度100%の”最高”の情報ですが、パーティーでプレイしていて特に困るのが、この足音情報の精度低下です。2人程度のパーティーならまだしも、3人以上のパーティーとなると、敵の存在を知る最も重要な情報の一つである足音を聞くことはほぼ不可能になります。この弱点を対処することは非常に難しく、例えばリーダー役を決めて、そのリーダーが定期的に「ストップ」などと声をかけ、足音を聞くことでいくらかマシになる程度です。本質的な解決法を、後述します。
弱点その④:射線被りを起こす
戦闘発生時に射線被りが発生し、TKや、TKを恐れて上手く発砲できなかったりしてしまうのも、PT、特に多人数PT特有の弱点です。誰が先頭を行くのかを決め、隊列の順を決めた後にも、この問題はつきまといます。特に、CustomsのDormや、各所のMarked Room等、閉所での戦闘は人数の優位性を発揮しづらく、固まっての移動が強くマイナスに働くこともあります。足音の聞こえづらさから先手を取られがちな先頭プレイヤーは初弾発砲までに時間がかかり、後方のプレイヤーは前方プレイヤーへの誤射を恐れて発砲できず、まとめて薙ぎ払われることもあります。ルートを決める人や、隊列の中での順番を決め、前方のプレイヤーはやたらめったら左右に移動しないであるとか、後方のプレイヤーがTKをしないように常に味方の位置を意識するなどである程度対処ができますが、限界があり、特に下の図のような状況では、④、⑤のプレイヤーは発砲すら難しいこともあります。まとめて薙ぎ払われることを恐れて一人ずつ戦いに行っても、自分のタイミングで動きづらいPT側は不利な状態の1vs1を挑まなくてはならない場合もあり、仲間がいることが却って動きづらさにつながってしまうこともあります。本質的な解決法を、後述します。
チーム分散とチームリーダーという解決策
これまでの項目をまとめると、「敵味方の認識違いを起こさないために一緒に行動するべき」だが、「好き勝手な行動をすれば途端にまとまりがつかなくなるため、行く場所を決める人を設定したり、隊列の順番を組む必要があるが、結局足音は聞こづらくなり、射線が被る」、となります。これらの弱点を克服するために、練度の低い5人のプレイヤーが散り散り担って戦っても、5人のプレイヤーが味方全員の位置を把握することは難しく、敵と味方を区別できずに敵に発砲できず、敵だと思って発砲したら味方だった、なんてことの連発になります。
当たり前のことを言うようですが、なぜ散り散りになっての戦闘が難しいのかというと、それは「索敵や戦闘をしながら、複数いる味方の位置を把握するのは難しいから」です。自分の視界内にいない位置にいる味方の把握できる数は、1箇所であるという説をこの指南書では提言します。
この問題対処に使えるのがチーム分散とチームリーダーシステムです。この方法なら、5人のパーティーでも、比較的練度の高い2人が自分の視界外のプレイヤーにいるお互いのの位置1箇所を気にすれば、他の3人は眼の前にいる仲間だけに注力することが出来る上、それぞれのプレイヤーが射線頭を起こさないように意識しなくてはならない眼前の味方の数は多くても2,ほぼ1人で済みます。下の図で言えば①②をチーム1、③④⑤がチーム2となり、①③がそれぞれのチームリーダーとなります。
[1] チームリーダー(①、③のプレイヤー)の役割
チームリーダープレイヤーの役割は、索敵とルート取り、そして他チーム位置の把握です。①③は位置確認のため、定期的にお互いに連絡し合いましょう。練度の高いプレイヤーがこの役割を担うと良いでしょう。1番目のプレイヤーは索敵とルート取りに95%の意識を向け、残りの5%で後ろからついてくる味方の足音に注力してください。敵の足音を一番最初に聞き、敵の姿を一番最初に見て、敵に一番最初に攻撃できるのはあなたです。あなたの索敵能力と取ったルートで分隊の生死が決まります。
戦闘が開始したら、仲間の先導ために割いている脳の処理リソースを最低限まで減らし、戦闘に集中してください。チームリーダーであるあなたはこれまで仲間を先導する案内役でしたが、大抵の場合、チームの中であなたの戦闘力が最も高いはずです。仲間との一糸乱れぬ素晴らしい連携技により敵を倒すのが理想ですが、仲間がいることで発生するプラスの面を活かす以前に、仲間がいることで発生しているマイナスを消しきれていないことが多いはずです。具体的には、戦闘が発生して、集中しなくてはならない時の、「いまどこにいるの!」であるとか、「今の足音味方!?」であったり、「足音を聞きたいから歩くのをやめて!」がこれにあたります。仲間がいることで本来はプラスになるはずの戦力が、仲間の位置がわからず、TKがあり、かつ生死を巡るこの強烈なゲーム性によって、かえってマイナスになってしまうのです。仲間の居場所を気にしなくてもいいように、常について来させる訓練をしてください。戦争映画にある「俺のケツから離れるなよ」は映画の中だけの格好いいだけのセリフではありません。確実に自分の背後に味方がくっついてきているということは、味方の位置を気にしなくてよく、前方から聞こえた足音がほぼ100%敵のものであるという確証をあなたに与え、止まりたいときに何も言わずに止まれることを意味します。こういう状態はまさに、分隊員が自分の「手と足」となった状態と言えます。脳が「止まれ」と考えたら手足が止まるように、「動け」と考えれば手足が動くように、手と足が脳を置いて勝手にどこかに行ってしまったりすることがないように、仲間が自分の手足のようについてきてくている状態が理想です。一人の時のように動き、一人の時のように止まり、一人の時のように聞こえるが、敵を発見すれば3倍の射撃能力があり、3倍の手数があり、3倍危険なことにチャレンジしたあとのリカバーもできる。これが「一緒に動かなければならない」という妥協点の中の最大のチームワークです。FPS経験の少なさ、Tarkovというゲームへのなどからこの付いてくることすら難しい場合、分隊員をわかりやすい位置に置いて、一人で戦うことも考えましょう。
なお、目的がかぶるなどで2チームが至近距離で行動する場合、①もしくは③がどちらかに追従する。追従は対象を「横目に」見て行うと、射線被りを起こしにくい隊列配置になります。また、普段移動中あなたの分隊員はついてくることが仕事ですが、一旦その場にホールドし全周囲を警戒している状態から再び動き出す場合、仲間はあなたではなく周囲を警戒していますので、「移動するぞ」などの掛け声をかけることを忘れないようにしてください。
[2] 後方のプレイヤー
2番め以降の(②、④、⑤)プレイヤーは前方の味方プレイヤーを決して見失わずに、その挙動に注意して、決して離れないことに全神経のうち95%注力してください。貴方は無理に索敵しなくても大丈夫です。分隊が方向性を持って動いている場合、基本的には貴方の前の人が先に撃たれますので、この場合も、前方の味方プレイヤーに注目しているメリットが活かし、冷静に反撃しましょう。この「味方を攻撃した敵を攻撃する」という戦術を悪く表現すると、「味方を囮に敵を攻撃する」となります。一見利己的でチームワークという言葉からはかけ離れた戦術のように感じるかもしれませんが、これをきちんと行えるチームは強いです。味方を狙った射撃はあなたにとって最大のチャンスです。敵は少なくとも、その味方に注目していて、位置が割れていて、マガジン内の弾数は減って、あなたを狙っていないはずです。この点は他のスポーツ系FPSと何ら変わりありません。
話がそれましたが、基本的についていくことがあなたの仕事です。1番目のプレイヤーが「ちょっと止まって!足音!」と言わなくてもいいように常に前方のプレイヤーに注力し前方のプレイヤーが止まったら止まってください。前方のプレイヤーが止まった時、彼はおそらく、なにかが聞こえてます。あなたが前方のプレイヤーへの注力を怠ると、あなたは前方のプレイヤーが止まったことに気がつけずにそのまま歩き続けてしまい、敵の足音は聞こえず、敵にこちらの足音が聞かれてしまいます。
ピッタリと前方のプレイヤーについていくことで1番目のプレイヤーはあなたの足音を意識しやすくなり、結果的にそれ以外の、つまり敵の足音を聞きやすくなります。パーティーでの戦闘でいちばん重要なのはまず敵味方の区別です。あなたが前方のプレイヤーとはぐれるだけで前方の人は敵を撃てませんし、あなたも敵を撃てません。1番目のプレイヤーは索敵とルート取りをやめ「今味方がついてきていなくて一旦止まって合流する」という余計なタスクを受注することになります。前方のプレイヤーをTKしないのはあなたの仕事です。前方のプレイヤーの仕事ではありません。戦闘が発生する前も後もあなたは決して前方のプレイヤーを見失ってはいけません。射撃することに集中して味方を見失ってはいけません。前方のプレイヤーがあなたの射線に出ないように気にするのではなく、あなたが前方のプレイヤーに射線を被せないことに全力を上げてください。そうったことに脳のリソースを使い、残ったリソースを使って索敵とアイテム探しをしてください。
[3]表で見る各プレイヤーの負担
TL:チーム分散とチームリーダー作戦時にTeam Leader(チームリーダー)となる人
視界外にいる、場所を知る必要のある仲間の数 | |||
散り散り作戦 | 全員固まり作戦 | チーム分散とチームリーダー | |
プレイヤー①(TL) | 4人 | 0人 | 1人 |
プレイヤー② | 4人 | 0人 | 0人 |
プレイヤー③(TL) | 4人 | 0人 | 1人 |
プレイヤー④ | 4人 | 0人 | 0人 |
プレイヤー⑤ | 4人 | 0人 | 0人 |
備考 | 高難易度。5人がそれぞれの位置を報告しつつ、かつ他の4人の位置を常に把握し続ける必要がある | 前述のデメリット、特に「足音が聞こえない」「射線被りを起こす」から抜け出せていない | バランスが良い |
視界内にいる、射線被りを起こさないために意識する必要のある仲間の数' | |||
散り散り作戦 | 全員固まり作戦 | チーム分散とチームリーダー | |
プレイヤー①(TL) | 0人 | 0人 | 0人 |
プレイヤー② | 0人 | 1人 | 1人 |
プレイヤー③(TL) | 0人 | 2人 | 0人 |
プレイヤー④ | 0人 | 3人 | 1人 |
プレイヤー⑤ | 0人 | 4人 | 2人 |
備考 | 高難易度。5人がそれぞれの位置を報告しつつ、かつ他の4人の位置を常に把握し続ける必要がある | 前述のデメリット、特に「足音が聞こえない」「射線被りを起こす」から抜け出せていない | バランスが良い |
[4] 役割分担への応用
このチーム分散システムは、ただ単に歩く分隊を2つにする以外にも応用が効きます。室内に突入する際、5名で突入する必要はなく、3名の突入チームと2名の狙撃チームに別れたりと、何にでも応用可能です。敵チームからすれば、1箇所に5人いるより、2箇所に合計で5人いるほうがやりづらいです。
[5] そもそも、常に一緒にいる必要があるかどうか
5人いたら5倍の戦力、そういう訳にもいかないのがTarkovの面白いところです。前述の通り、2~3人なら聞こえたはずの相手の足音は、5人一緒に行動することで聞こえなくなり、隊列を組むのも一苦労の5人分隊は長蛇の列と化したりします。5人いれば5つあるはずの目は、目はせいぜい2~3人分、耳は0.3人分くらいの能力しか発揮せず、ソロの時に手に入れられるはずの情報量とどっこいどっこいなんてこともあります。手に入れられる物資の量も減ります(!)。
本当に5人で一緒に動く必要があるでしょうか?別行動を試しましょう。チームに一人はいるであろう仕切り屋に、スクアッドリーダー(チームをまとめ上げるリーダー)を担ってもらいましょう。5人それぞれの技量、タスク、使用武器(そして相性)を考慮し、分隊を2つに分けましょう。前述のチーム分散とチームリーダーという解決策は、必ずしも同一エリアに居る時だけに発揮されるものではありません。Raid開始直後に分かれてから脱出に至るまで、お互いの姿をもう二度と見ることはない、なんてことでも全く問題ありません。こうすることで寧ろ、聞こえなかった足音は聞こえるようになり、より広範囲に自分たちの勢力下にあるエリアを持つことが出来ます。必要になった時、「ちょっと援護が欲しい」と言えばば良いんです。援護が必要になってしまった瞬間というのは、同じ場所に五人いるよりも寧ろ、別の場所にいる仲間のほうが動きやすかったりするものです。
画像:HMG陣地を制圧していた勢力は交戦中に、不運にも、たまたま出くわした別パーティーに挟まれてしまうことになる。
パーティー(PT)が有利?ソロが不利?
「パーティーとソロ、どちらが有利だろうか?」
簡潔に言えば、それは場合による。パーティーが有利な場合もあれば、ソロが有利の場合もある。いざ戦闘が開始されました。真正面からの戦闘です。はいどちらが強いでしょうか?と言われたら、その答えは「パーティー側」となる。Tarkovに慣れていないプレイヤーは得てしてこの点だけを見て「パーティー強すぎズルすぎ不公平」と叫びがちであるが、実際はそれとは異なる理論でこのゲームは動いている。多くのゲームはこの、「正面からの撃ち合い」という点にゲームの要素ほぼ99%が詰まっており、それが故にその点については"公平"にならざるを得ないが、Tarkovにおいて正面からの撃ち合いはゲームのほんの一部の要素に過ぎず、それが故に、その点についての平等性は担保されていない。この点について、詳細に説明する。
Tarkovというゲームにおける「勝利条件」は、だれが、あるいはどちらのチームが多くのKillを稼いだかという一般的なFPSのそれとは違う。アイテム収集やタスクの進行など、プレイヤーによって異なるが、特に、「どのくらいの資金をそのRaidで稼いだか」という点に重点が置かれることが多い。そして、その「どのくらいの資金をそのRaidで稼いだか」という勝利条件を満たすために、手段は様々あれど、「撃ち合いに勝利する」ことは必須ではないのだ。だからこの場合、パーティーに数的不利な撃ち合いを挑み、負けて「不公平!」と言ってしまうプレイヤーは「どのくらいの資金をそのRaidで稼いだか」という競技に、「撃ち合いに勝ち勝利する」という本来必要ではない手段を採ったこと、もしくは、そもそも”Tarkovというゲームの根幹ではない”、「撃ち合いに勝利する」こと自体を自分の勝利条件と設定したことのどちらか、あるいは両方の点で間違っている。特定エリアに対する制圧能力と、ソロが回避しきれなかった遭遇戦の強さに於いて、パーティーはソロに比べて圧倒的に有利だからだ。
一般的に、パーティープレイは協力して行動することで、敵との正面戦闘や、大局的な立ち回りの点において有利になったり、装備やアイテムを共有したり(2023年2月時点でこのアイテム共有に関しては特に注意してください。RMT防止策の一環か、一定以上アイテムを受け渡しを行ったという要件で、一部のプレイヤーがBANされる事態が発生しています)、役割を分散するなどして生存率や攻撃力を高めることができる傾向にある。ただし、敵との交戦時や移動の際に仲間の位置や状況が把握しにくくなるため、コミュニケーション能力やチームワークが必要となる。一方、ソロプレイは自分自身の判断力やスキルに依存するが、その自分のプレイスタイルや状況に合わせて自由に行動することができる。敵の位置を把握することや、敵に見つからないように慎重に進むことも、ソロプレイのほうがやりやすい。しかし、敵との正面戦闘や激戦区と言われる地帯においては、人員・装備・アイテムの数的不利から、生存率や攻撃力が低下しやすく、自分だけで戦うためには高いスキルが必要となる。以上のことから、プレイスタイルや目的によって、ソロかパーティーの有利な点は異なる。安全な方法で慎重に立ち回るのにはソロの方が適している傾向にあるが、好戦的なプレイスタイルや、激戦区と言われる地帯の制圧、アイテム納品などはパーティーのほうが適している傾向にある。
以下に、ソロプレイとパーティープレイがそれぞれ得意・苦手とする作戦行動をリスト化する。なお、純粋なソロ・パーティーとしての性質を比較するため、あくまで比較対象は「連携練度」の違いのみとし、個人のスキルの違いは比較しないものとする。
行動種別 | ソロ | 「連携練度」の低いPT | 「連携練度」の高いPT | 摘要 |
足音の聞きやすさ | 最高 | 劣悪 | 並 | ソロ自分以外の足音は敵 |
足音の潜めやすさ | 最高 | 劣悪 | 並 | 足音の"聴き合い"勝負 |
一人あたりの稼ぎ | 最高 | 劣悪 | 並 | PTは稼ぎを分配 |
時間あたりの稼ぎ | 最高 | 劣悪 | 並 | 同じ額を稼ぐには長時間要る |
正面戦闘 | 劣悪 | 並 | 最高 | PTが圧倒的に有利 |
特定エリアに対する制圧力 | 劣悪 | 並 | 最高 | 同上 |
自由な立ち回り | 最高 | 劣悪 | 並 | |
killタスクの進めやすさ | 最高 | 並 | 良 | 進行度が同じなら競争 |
納品タスクの進めやすさ | 劣悪 | 並 | 最高 | 圧倒的 |
情報のとりやすさ | 並 | 劣悪 | 良 | |
保険システムの発動率 | 劣悪 | 並 | 最高 | PTはやられても味方が保全 |
自由な戦線離脱 | 最高 | 並 | 良 | 数多の訓練の末 |
味方の位置を気にしなくていいか否か | 最高 | 劣悪 | 良 | 未熟なPTはコレが下手 |
味方の射線を気にしなくていいか否か | 最高 | 劣悪 | 良 | 固まれば射線が被る |
この表を見れば、やはり、ソロプレイは足音の聞こえやすさ、潜めやすさを利用して戦闘を避け、短時間で効率良く稼ぎ、たとえいざ戦闘が発生してしまっても、持ち前の自由な立ち回りを利用し、素早く戦線を離脱するべきであることがわかる。自分自身で意思決定を下すことができるため、思考と行動が一致し、自分のプレイスタイルに合わせた戦略を自由に立てることができる。ただし、敵との戦闘においては、数的不利の面を持つために、例えば複数の敵に正面から挑みやられた場合は、「パーティーがずるくて不公平」なのではなく、「パーティーに対して不利な分野で挑んでいる」ということがわかる。
以下の画像で例を挙げる。ソロの方がいち早く相手の足音に気がつけているが、完全に物音・足音を消せているわけではない。しかしパーティー側は仲間の物音・足音とそれ以外の音とを区別出来ておらず、ソロ側の物音・足音を聞こえうる範囲にいるにも関わらず、認識できていない。ソロ側は先制攻撃のチャンスを得るが、パーティー側が3人の編成であることがわかり、この状態で攻撃を開始しても全員を倒すことは難しく、最終的には不利な戦いを強いられるため、攻撃出来ない。
このようにパーティープレイは、ソロプレイヤーから迂闊に攻撃しづらい特性を持つほか、いざ攻撃されても仲間が反撃してくれるという点において、リカバリーが効きやすい傾向にあるが、ソロプレイに比べて自由な行動・アイテム漁り、ルート取りができない傾向にある。足音を聞くのも難しく、練度の高いチームでさえ、ソロプレイヤーに比べて足音の聞き合いでは一歩劣る。装備統一などの特別な方法を取らない限り、味方を見失えば敵味方の判別がつかなくなり、足音の情報精度は落ち、出くわした人影が敵か味方かを判別するため、撃ち合いに勝つための必須条件である素早い反応にはどうしても遅れが出てしまう。その為柔軟な立ち回りをするのは難しく、どうしても入りにくいエリアなどがある。チームメンバー同士のスキルや経験の差がある場合、意見の食い違いとまでははっきり現れなくても、個々人によって違う戦闘・アイテム探しへの考え方が、行動の行き違えとなって現れてしまうこともある。
なお、上記の文章・表は、「タルコフはソロが完全に不利で、パーティーは組めば組むだけ、仲間が多ければ多いだけ得だ!ソロがパーティーに勝る点は一つもない」という、巷に見られる誤った知識に対する反証を目的としたもので、「練度の低いPTでやるよりソロが良い」、といったことを主張するためのものではありません。「フレンドと一緒にプレイすれば楽しい」などの、ある意味では最も重要かもしれないけれど、比較しようのないそれら補助的な条件を一切排除し、足音・保険システム・戦闘システムなどの、ゲームを構成する最も基本的な要素のみで比較しています。寧ろ、初心者にとって誰かと一緒にTarkovをプレイするというのは、この不親切なゲーム性を理解するのにたいへん役に立つ行為であり、オススメしたいことでもあります。また同時に、「寧ろソロが完全にパーティーより有利である」といったことを主張するものでもありません。当初は小学生低学年のサッカーのように団子になって進むだけだった練度の低いパーティーも、長い間一緒にプレイするなどして練度を上げ、ゲームに対する知識をより深めれば、ソロではたどり着くことのできない超効率的なプレイだって可能になります。慣れてしまえば事故によって1人2人失うことはあっても、特にパーティープレイは保険システムとの相性が大変良く、装備ロストの可能性を限りなく下げることも可能です。また特定のエリアに対する制圧力は、連携練度の高いパーティーはソロの比ではありません。
総じて言えることは、プレイヤー自身のプレイスタイルや目的によって、ソロプレイかパーティープレイかを選択することが重要だということです。アイテム納品や見てこい系タスクであれば、パーティーの方が有利でしょうし、アイテム集めやスキルアップ、キルタスクなどはソロプレイのほうが適している傾向にあるでしょう。
みんながワイプされて私だけワイプ無しとかでも終わんねえよ。 -- 2024-05-02 (木) 19:12:12