目次
グラン・ミラオス戦BGM
燃ゆる溟海
- 使用作品
- MH3G
- 収録
- モンスターハンター 狩猟音楽集IV
- 深海より現れた《黒龍》の伝説、煉黒龍グラン・ミラオスの狩猟曲。
- 3シリーズのメインテーマをアレンジし、煉黒龍の脅威を見事に打ち出した名曲。
血の如く真紅に染まった「厄海」を舞台に、禁忌の古龍が立ちはだかる中で流れるこの曲は、
圧倒的存在感を伴って「黒龍」と「人類」との宿命の闘いに相応しい雰囲気を演出する。
- 開幕から危機感を煽る比較的速いテンポのクレッシェンド、
そして絶望を歌い上げるかのような厳めしいコーラスと重低音が続き、
盛り上がりが最高潮となったところで演奏が静まり、満を持して「生命ある者へ」をモチーフとしたサビへと突入する。
黒焔で世界を滅亡へと追いやらんとする煉黒龍への畏怖やある種の神々しさ、
その伝説に知恵と勇気で立ち向かう狩人の姿と決戦の有様を
メインテーマの大胆なアレンジという鳥肌ものの反則技でもって描き出しており、
歴代シリーズで用いられたラスボス狩猟曲の中でも際立った壮大さを誇る。
プレイヤーからの人気もまた非常に高く、登場当初より音源化を望む声が相次いでいた。- クエストの開始時にムービーを飛ばさずにプレイすると、
丁度「生命ある者へ」のサビが操作可能になる(=狩猟開始の)瞬間に重なる。
ようやく辿り着いたG級ラスボス戦。厄海のこの世ならざる様相、降り注ぐ火炎弾の先で待ち構える黒龍、
そしてサビ直前の静寂と共に狩猟開始を告げる「制限時間は50分です」の表示と、あらゆる状況が相まって、
初見でのインパクトと感動は筆舌に尽くしがたい。
弥が上にも狩猟意欲を掻き立てられるだろう。
- クエストの開始時にムービーを飛ばさずにプレイすると、
- コーラスが主体的に用いられる点で、眷属とされるミラボレアス種のBGMと共通する。
黒龍のテーマ「舞い降りる伝説」とは違い、不穏な雰囲気や恐怖ばかりでなく、
ハンター達の闘志を煽る壮烈な曲調が織り交ぜられていることでも好評を博した。
- 「生命ある者へ」の輪郭を色濃く残す点では「殷々たる煌鐘の音」と共通している。
スピーディで流れるようなフレーズとなっている「殷々たる煌鐘の音」とは対照的に、
こちらは重厚かつ壮大なアレンジが施され、原曲の色を残しつつも「運命の戦争」風味に仕上がっている。
- 2021年現在、派生作品独自のBGMを除いた、禁忌のモンスターのBGMでは、
ミララースこと紅龍ミラボレアス特殊個体のBGMと併せてオーケストラアレンジがされていない楽曲である。
他の禁忌のモンスターのBGMはオーケストラアレンジまたはオーケストラ化を果たしたため、
この曲もいずれオーケストラ化するのかもしれない。
余談
- グラン・ミラオスが禁忌のモンスターに属するという事情もあってか、
この「燃ゆる溟海」はMH3Gの発売から長らく音源化されなかった。
3Gから登場した楽曲が収録されたサウンドトラック
『MONSTER HUNTER 2004-2012【LIFE】/【HUNT】』にも存在せず、
初めて収録されたのは3G発売から約3年後に販売された『狩猟音楽集IV』であった。
この間、正式な曲名は不明であったため、プレイヤーからは「煉獄」という仮称で呼ばれていた。
- 「溟海」とは「大海原」のこと。
語感とグラン・ミラオスの設定的に、「冥界」とも掛けているのかもしれない。
- 作曲者はブラキディオスのBGM「剛き紺藍」を担当した鈴木まり香氏。
初担当となった3Gでいきなり看板モンスターとラスボスモンスターの狩猟曲を手掛け、
なおかつその両方が名曲として多くのモンハンファンから支持されるとは、氏の才能には感嘆する他ない。