ネットワーク上のデータ通信回線を利用したリアルタイムコミュニケーションのことで、
英語で「雑談」を意味するChatが語源。
目次
概要
- いわゆる掲示板やブログなどとの違いは「リアルタイム性の有無」であり、
その始まりはコンピューターネットワークが発達しだした1988年頃と、
コンピューター関連の用語としては中々歴史が古い。
- 一言にチャットと言っても、テキスト(文章)のみのチャットや、
音声を利用したボイスチャット、動画を利用したビデオチャット、
絵画機能があるお絵かきチャットなど複数存在する。
モンスターハンターにおけるチャット
- MHシリーズは元々オンラインゲームとしてデザインされたものであるため、
プレイヤー同士のコミュニケーションツールとして初代MHからチャットシステムは存在している。
その後のシリーズにも搭載されており、
基本的オンラインマルチプレイが可能な全ての作品に、テキストチャット機能があると考えて差し支えない。
- 基本的にチャットはゲーム内に存在するソフトキーボード、または外部接続のキーボードで行われる。
PS2・PS3・Wii・Wii Uの作品ではUSBキーボードを使用することができる。
PSP作品ではソフトキーボード自体もサポートしておらず、
3DS作品(MH4/4G/MHX)では3DSに対応する外部接続キーボードが存在しないため、ソフトキーボードのみとなる。
PSVita版のMHFでは、BlueTooth接続のキーボードを使用できる。
- なお、チャットの中に不適切発言があるとチャットの一部が伏字(*)になってしまう。
不適切発言とは、いわゆる18禁用語や差別表現などで、外国語も含まれている。
作品によっては電話番号*1やネットスラング*2等も伏字になることがある。
この伏字は文章内に当該ワードが含まれていた場合に設定されるため、
作品にもよるが例えば「パチンコ」「ファックス」などがNGワードとして一部が伏字になることがあり、
平仮名とカタカナが混在していてもNGと判別されることがある。
また、100や200等の数字の羅列も電話番号と認識されて伏字になることも。
様々な年齢層の人間がプレイする当シリーズにおいてはチャット環境の健全化の為にはやむをえないとは言え、
それにより普通に使える言葉が制限されるという弊害も生じている。- MHFではクイックジャンプ機能(@here)をチャット内に設定すると「ココ!」と表示されるのだが、
この「ココ」も伏字となる対象に含まれているため、
例えば「男のロマン@here」と、
ロマンと@hereの間にスペースを入れずに送信すると、「ココ!」の一部が伏字になってしまう。
当然ながら皆やましい思いがあって発言しているわけではない。
- MHFではクイックジャンプ機能(@here)をチャット内に設定すると「ココ!」と表示されるのだが、
- アクションゲームということで「クエスト中に悠長にチャットを打つ暇が無い!」
という人も多いと思われるが、そんな人の為に
「定型文」という決められた文章を少ない操作で送信できる機能が存在する。
定型文は基本的に自分で好きな文章に置き換えることも可能。
デフォルトの定型文は基本味気ないものになっているため、
ハンター(プレイヤー)の個性が出るよう創意工夫している人は非常に多い。
ネタ定型文を多く登録している人と野良で出会うとすごく楽しい。
MH2、MH3
- MH2のみ、オフラインでもなぜかチャット機能が使える。
一応、オフラインでは「独り言」というコマンドになっているが、
おそらくはオンラインの仕様をそのままオフラインに使い回したためだろう。
一応、プレイ動画などでは使えないこともない。
- MH3では一度に入力可能な文字数が10文字程度に制限され、
クエスト出発準備状態ではログを開くことができなかった。
PSP作品
- MHP・P2・P2G・P3rdにはチャットシステムが存在しない。
これは基本的に一人プレイ、もしくはPSPを持ち寄ってのマルチプレイが原則であるため、
機器単体ではチャットを使う必要がない事が、大きな理由である。
「Xlink Kai」などを使ってオンラインマルチをプレイする場合、
別途チャットシステムをプレイヤー自身で用意する必要があった。- なおP3rdに関しては、アドホック・パーティであればチャットは可能。
ただしPSPからはチャットが打てず、PS3コントローラーから打つ必要がある。
オンラインマルチが標準で存在しないMH3Gも単独ではチャット機能が存在しないが、
こちらもHD版であればチャットが可能。
当初はUSBキーボードに対応していなかったが、アップデートで対応するようになった。 - MHP2G for iOSにおいては外部のゲームコミュニティ「Lobi」を使用したチャット機能が存在していたが、
アプリの更新や新規販売の停止と同時に、こちらのサービスも終了している。
- なおP3rdに関しては、アドホック・パーティであればチャットは可能。
MH3G~MHXX
- ハードが3DS、つまりタッチパネル画面を標準装備していることもあって
操作をしながらでもキーボードでの発言がしやすいという非常に優れた特徴がある。
- MH3GではMH3の難点であった、文字数制限やログ閲覧に関しては40文字までに改善されたのだが、
文字数の方はMH4で再び10文字程度に。
また、MH4ではクエスト中には定型文しか打てない仕様に変更されており、
以後の3DS作品はこのチャットシステムをベースとしている。
- 4Gでは「特定の行動時に自動的に定型文を送信する」機能が追加。
爆弾や罠を置いたことを周囲に知らせたり、広域回復に対して御礼をしたりとさらに便利に。- MHXでは使用可能な定型文の数が増え、狩技発動時にも自動定型文を設定できる様に。
必殺技名を叫んでみたり、パロディーネタを仕込んでみたりと狩場はさらに賑やかになった。
ただし、連続で発言し続けると、
『短い時間で連続して発言することはできません。』
という文が表示され、一定時間チャットで発言しても反映されなくなってしまうシステムも追加された。
このシステムは、続編であるMHXX以降も続投している。
発言ができなくなっては元も子もないので、ある程度間隔を開けて発言することを心がけよう。- 連投規制が存在する理由としては、
MH4の集会所での定型文連投によりその間相手がメニュー等を開けなく(ブロックができなく)なる、
といった事態が発生していたことによると思われる。
- 連投規制が存在する理由としては、
- MHXでは使用可能な定型文の数が増え、狩技発動時にも自動定型文を設定できる様に。
- 3DS作品では「チャットの送受信をする・しない」というオプションが存在し、
「しない」にすると集会所内での下画面名簿の名前横に「×(バツ)がついた吹き出しアイコン」が表示される。
文字通り一切のチャット機能をオフにする機能なのだが、
本人からの発言はもとより、作戦提案や地雷行為への注意・退出警告なども当然届かなくなってしまう。
所謂オンラインゲームであるモンハンに於いてコミュニケーションツールをオフにするメリットは殆ど無く、
ネットプレイではあまり歓迎されない。- このような機能が設けられたのは、子供に関するオンラインプレイ上のトラブル対策のためだろう。
インターネットに関する理解が浅い子供の場合、他のプレイヤーと喧嘩になったり、
住所等の個人情報を教えてしまうなどのトラブルのリスクが高い。
それらのトラブルから子供を守るためにも、チャット機能を制限する設定は必要なのである。- もっとも、本体側でのペアレンタルコントロール機能を使えば、
全てのゲームにおけるチャット機能を制限することも可能である。
そのためゲーム内から設定するのは個々のゲームの内容を見て、
個別にチャットの許可を判断するような場合のみになるだろう。
- もっとも、本体側でのペアレンタルコントロール機能を使えば、
- このような機能が設けられたのは、子供に関するオンラインプレイ上のトラブル対策のためだろう。
MHWorld(:IB)
- MHWorldではクエスト中のチャットが再び可能になっただけでなく、
4Gからの「特定行動時の定型文発信」も可能と、過去シリーズのいいとこ取りとなっている。
定型文は「手動」「フリー」「自動」の3種に設定でき、
特定行動時の定型文はこの内「自動」に該当する。
「フリー」は従来通り自由に設定できる定型文で、「手動」は変更できないものの、
これについては多言語対応となっており、
海外のプレイヤーと遊んだ場合、「手動」の定型文は自動的に当該プレイヤーの言語に変換される。- ただし、フリーや自動の定型文に関しては翻訳されない。
特に拘束された時など、危機的状況を伝える定型文すら翻訳されず、
自分が読めない言語で飛んでくると無視してしまう・されることすらあった。
この点はMHW:Iに合わせたアップデートで自動定型文の翻訳対応が行われ、解決している。
- ただし、フリーや自動の定型文に関しては翻訳されない。
- また、定型文とジェスチャーを連動させることが可能となっており、
例えば「お疲れ様でした!」という定型文と、手を振る動作を同時に行うことができる。
厳密にいうとこの機能はジェスチャー側の機能であり、
ジェスチャーに対しメッセージを設定し、プレイヤーの任意で
「ジェスチャー+メッセージ」か「ジェスチャーのみ」かを選択できると言った具合である。
- 更に、シリーズでは初となる「スタンプ」の送信も可能。
いわゆるエモート(感情を表現する行為)用に様々な種類のスタンプが存在するほか、
DLC専用のスタンプもいくつか存在する。- 簡単な挨拶程度であれば、これで済まされる事も多い。
- チャット自体はPS4のキーボード機能をそのまま使用しており、
スマホアプリを使うとスマートフォンをキーボード替わりにすることもできる。
ただし、テキストチャット機能自体はマスターアカウントに設定していないと使用することができず、
マスターアカウントは(アカウント利用者の生年月日設定が)18歳以上でないと更新できない。
また、チャットの文字数制限は相変わらず厳しい。
更に本作ではボイスチャットが標準仕様として存在するため、そちらを活用する人も多いようだ。- スキルが発動した時のインフォメーションとチャット欄が一緒なので、
精霊の加護のような頻繁に効果が発生するスキルがあると一瞬で会話ログが流されてしまう。
文字自体も小さく見逃しやすいので注意。
- スキルが発動した時のインフォメーションとチャット欄が一緒なので、
MHRise
- MHWorldと概ね仕様は同じだが、MHWorldでは無くなっていた定型文のセットが復活した。
また、自由に変更できる定型文のセットが3つに加えて、
編集が出来ないが全ての文が自動翻訳される固定のセットも追加されている。
参加要請等で他国語のハンターとプレイする際にはこちらを使うと良いだろう。
なお、この自動翻訳定型文セットでは発言すると今作から追加されたボイスも発してくれる。
- 自動定型文については、発言タイミングを自由に変えられるようになった。
従来通り罠や爆弾を置いたりしたタイミングの他、クエスト開始時と終了時の挨拶や、
アイテムのやり取りやロビーの入退室など様々なタイミングで可能になっている。
しかし設定できる発言タイミングの数に対して自動定型文自体の枠数は少なく、
全部を使うには複数のセットを使い分ける必要があるし、そんなことをしていては自動定型文の意味がない。
また、追加されたものには猟具生物の使用時(しかもある程度種類を指定する必要がある)やカメラの使用時など、
正直従来の実用的な定型文を削ってまで入れる価値があるかは微妙なものも少なくない。
そしてこちらも自動翻訳定型文セットでは内容もタイミングも変更できない。
- スタンプについては初期所持とDLC購入に加えて、イベントクエストでも入手できるようになった。
また、絵柄と同時に吹き出しの形で自由な文が入力できるようにもなっている。
ただし初期から存在するスタンプについてはある程度絵柄に合わせてデフォルトの文が付いているが、
DLCやイベントクエストで追加できるものに関しては文が付いていない。
自動翻訳定型文セットの場合編集も不可能で、絵柄しか送信できないため注意が必要。
- ハードの上での問題だが、PS4と違ってスマートフォンとの連携機能は使えず、
またコントローラーのジャイロ操作などもキーボード入力には使えないため、
外部でキーボードを接続して使わない限りは使いにくいコントローラー入力を使用せざるを得ない。
簡単な受け答え程度であれば、あらかじめ定型文やスタンプに仕込んでおくといいだろう。
MHF
- MHFではチャットを送信する範囲を変更することで、
ワールド全体、自分の居るランドのみ、参加中クエストのメンバーのみ、猟団員のみ、
特定の個人のみに届くチャットを送信できる。
ただしワールド全体は影響が非常に大きいためか、無料体験状態である「トライアルコース」では使用できない。
上述したように@hereなどのコマンドをチャット内に入れることによって、
特殊な機能を使うこともできる。
余談だがMHFではこのワールド全体チャットとクイックジャンプを使ったクエスト募集が主流になっている。
- 定型文は24個まで設定可能で、その内12個はキーボードのFキー
(PSVita版は、画面右部スライドで表示できる定型文ショートカット)で素早く発信できる。
チャットログは発信範囲をピックアップして残したり、
そもそも特定の発信範囲を受信しないよう設定する事などができる。
- また、ごく短時間で連続してワールドチャットを発信したり、
同一内容のチャットを短時間に連呼することはできない仕様になっている。
これは技術上の理由ではなく、いわゆるチャットを使った荒らし行為への対策である
(トライアルコースでワールドチャットが使えないのも、同様の理由と見られる)。
後者については文字を1文字でも変えれば連続発信できるが、
前者は「ワールドチャットの発信間隔」が基準のため、文字を変えても引っかかる可能性はある。
- チャットの文字数自体はMH3とほぼ同等であり、
クエスト募集を原則チャットでのみ行うのが主流な本作においては、
限られた文字数でどのように自身の意図を伝えるかの工夫が行われている。
余談
- インターネット回線の充実と進歩に伴い、いわゆる「ボイスチャット」もよく用いられている。
PCを経由する必要があったMHP・P2・P2GではPCのソフト(有名なものとしてはSkype)を使うのが一般的で、
MHP3HD版とMH3GHD版では、PS3とWii Uの機能としてボイスチャットを使うことができる。
海外版のMH3では、Wiiスピークに対応しているためボイスチャットが可能。
MH4・4G・MHXでは標準ではボイスチャットに対応していないが、
この時代になるとSkypeやLINEなどが一般的になってきているため、
スマートフォンやPC経由で別途ボイスチャットを行うプレイヤーが多い傾向である。
MHWは前述の通り、本体のシステム側で標準でボイスチャットに対応している。- MHFでは標準ではボイスチャットをサポートしていないが、
PC版であればSkypeを「推奨ソフト」として位置づけていた時期も存在する。
現在ではゲーマー向けのボイスチャットソフトである、Discordを活用する人が多い。
MHF側では特にサポートはされていないが、同時起動は支障なく行えるようだ。
XBOX360版では本体のシステム側でボイスチャットをサポートしているが、
PS3・WiiUはボイスチャットがサポートされていない。
- MHFでは標準ではボイスチャットをサポートしていないが、
- テキストチャットもボイスチャットもそうだが、
チャットが原因となる対人トラブルはモンハンに限らず後を絶たない。
チャットをする際にはくれぐれも
「PCの向こう側にいるのは、自分と同じ『人間』である」ということを忘れないようにしたい。
- 本来発するべきではない定型文(例:力尽きたのに「お疲れ様でした!」など)を送信してしまった場合や、
MHFにて送信対象者を間違えた場合などには「誤爆」というフレーズが使われる。
これは「間違ってほかのプレイヤーに話しかけてしまう事」を指すオンラインゲーム用語である。
関連項目
ゲーム用語/ATOK - チャットを打つ際の文字変換システムの一つ。
モンハン用語/AHOK - MH3の上記システムにて、誤変換が多発したことを揶揄した用語。
システム/声帯麻痺 - MH2、MHFに存在する、チャット機能が使えなくなる状態異常。