【ピュトス】

Last-modified: 2024-03-17 (日) 19:09:25

概要

【フォーリオン聖天区画】で天の聖壇の門番を務めている【天使】担当声優は堀江瞬
 
天使の中でも特に【主人公】に対して敵対的で、【女神ルティアナ】の死が主人公の過失によるものと信じきっており、【英雄】と認めていない。
Ver.6.0ストーリー中で主人公が【神化の儀】に向かおうとすると、英雄と保証する者を連れてこないと通さないと言い張り、主人公は証人の【ユーライザ】を呼びに行って儀式へ遅刻する羽目になる。
これには彼女も憤慨し、「あいつ」呼ばわりや「ぎゃふんと言わせてやりましょう!」といった普段なら絶対に言わないような暴言を思わず吐いてしまっていた。
ユーライザを連れて戻ると、神化の儀に現れない主人公と【フォステイル】を探しにきた【ヘルヴェル】もその場に居合わせており、主人公を通さなかったことを2人に詰問されて口だけの謝罪を述べる。
いけ好かない存在ではあるが、彼の邪魔によって到着が遅れたことで主人公は【悪神】にならずに済み、最悪の事態は免れることができたため、結果的にこの時主人公は彼に救われたと言うことになる。
当の本人にはそんなつもりなど微塵もなかったのであろうが。
 
その後も姿勢は一貫しており、ストーリーが進む度に話しかけてみると

  • 英雄たちの悪神化について主人公の関与を疑う。
  • ヘルヴェルが主人公の潔白を証明しても「ヘルヴェルを悪人に仕立てて自分の名誉を回復させようとしているのではないか」と思い込む。
  • 【ジア・ルミナ】が上空に現れた際には「お前が来てから悪いことばかり、神化の儀を受けたら立派な疫病神になるだろう」と言い出す。
  • ジア・クト軍の撃退後はやや上から目線ながらもそれを評価する。しかし、聖天舎の所属ではなく詳細を知らされていないためか「レオーネを連れ戻せなかったのはお前が悪い」とも言い張る。
  • 天の聖壇が【ジア・ルーベ】達の襲撃を受けた際は「もたもたしてないで早く行け!俺に認めて欲しかったら成果を上げることだな!」と極めて偉そうな口調で指図。
    その後英雄総出で天の聖壇に向かいジア・ルーベ達を撃退するも、居合わせていた兵士3人と神化の光炉が結晶化させられ、主人公に「全部お前の失態だ」「天の聖壇が封鎖された責任を少しは感じろ」と悪態ばかりをつく。

など何かしら言いがかりを付けてくる。

もっとも、断片的で不確かな情報や悪意をもって改変された情報が出回る中では、人々は容易くデマや陰謀論を信じ込んで的外れな相手に憎悪を向けてしまう。
そして、それが間違いと判明した後も主張を取り下げられず片意地になったり、信憑性の低い情報でも自身の目的(元から持っていた主張の正当化や閲覧数稼ぎなど)のため平然と利用したりと、悪質な者まで出てくるものである。
ピュトスの場合も、一度疑った主人公を認める気になれない、あるいは主人公が気に入らないから非難したいという目的ありきで意地になっていると感じざるを得ない。
聖天舎二階の特務室に居る【ファビエル】曰く「天使などみな傲慢で鼻持ちならない者ばかり」とのことなので、天の聖壇の門番を任せられる自分をエリートと考えており、その高いプライドが主人公を認めるのを許さないのかもしれない。
ジア・クト絡みで情報統制が敷かれ、事前に傀儡ヘルヴェルによる執拗なネガキャンが行われていたという状況を考えれば、一般の天使たちの中から彼のような者が出てきても何らおかしい話ではない。
本作のVer.4シリーズやVer.6シリーズでは度々愚かな民衆の犠牲となる英雄の悲劇が描かれており、また昨今の現実世界でも社会情勢の激動と情報化の進歩に伴いデマや陰謀論に惑わされる機会が増加している。
このキャラクターには、プレイヤーに憎悪を向けるという露骨な形でそうしたものを風刺する役割が与えられていると解釈することもできる。
 
とはいえ、プレイヤーからすれば不快極まりない存在のため、話が進むごとにヘイトを集めまくっている。
バージョン6.0公開当初は【提案広場】でも天使たちからの扱いがひどすぎるため天使たちを滅ぼすストーリーに変えて欲しいと言う提案が度々上がっていたが、他の天使はともかくこいつだけでもなんとかしたいと言うプレイヤーは現在もいることだろう。
果たして彼が主人公に対して心を開く日は訪れるのだろうか?
 
なお、当初主人公を敵視していたという点では【ベルマ】【リンベリィ】【カンティス】などとも共通する。
しかし、全員既に主人公とは和解済みの上、前者2人はルックスがルックスであり、後者は主人公の活躍を間近で見てきた立場ゆえVer.6.3で自分の過ちを認めきっちり頭を下げて謝罪しているため、ピュトス程嫌われることにはならなかった。

Ver.6.5後期

【ジア・レド・ゲノス】撃破後、ゲノスの思念に乗っ取られた【ジア・ルーベ】が脱走した際に止めに入るも致命傷を食らってしまう。
その際ルーベに神化の光炉の在り処を聞かれるが、未修復でガラクタ同然となっていることを伏せた上で「光炉は天の聖壇にある」と答えて時間を稼ぐことには成功。
その後、ルーベを追う【ラダ・ガート】に事情を説明し、次いで駆け付けた主人公と【フォステイル】に看取られて死亡。
最期は二人に「いい所へ来てくれた」「ルティアナ様の腕の中で死ぬ夢は叶わなかったが天星郷を守ってくれた神のような英雄に見守られて逝くのも悪くない」と語った。
 
初登場時からプレイヤーのヘイトを続けていた人物なだけにいつかは報いを受けると想像されていた彼だが、最後の最後に意外な末路を迎えることとなった。
死に際の台詞は、最後になってようやく主人公を認めたとも、最後まで皮肉を吐いたとも解釈できる、いかにも彼らしいものであった。後者の解釈を取って最期まで主張を貫いた点では潔いと評することもできる。
 
なお、最後に死亡するのは嫌われ役として当然の末路とは言えるが、その死に方には賛否が分かれている。
まず、彼は本来の職務をこなしている最中に元々は敵であった人物に殺されて殉職しただけであり、主人公に制裁されたわけでも、主人公への嫌がらせで行ったことが死因に繋がったわけでもない。
言い方を変えれば、過去ストーリーの嫌われ役であった【ドミネウス王】【エルガドーラ】とは違い、自身の行いの報いを受ける形での退場をしていないということである。
また、殺されるまでに改心したり、主人公に謝罪したりといった「禊」の要素も存在せず、プレイヤーは彼にやり返すことも反省を促すこともできなかった。
つまり、溜飲を下げる要素が足りないまま退場したために、怒りを発散する機会を奪われたと感じて死してなおヘイトを抱えたままのプレイヤーが出てくることになったと言える。
 
その後の天の聖壇の門番の後任にはジア・ルーベを見張っていた【ミハーリエル】が就いている。
彼女からはその死を悔やまれているあたり、天使への態度は案外悪くなく、同族からはそれなりに好意的に見られていたのかもしれない。