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【鳥山明】

Last-modified: 2019-09-05 (木) 10:24:33

概要 Edit

ドラクエシリーズのキャラクターデザイナー。
1955年4月5日生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知県立起工業高等学校卒業。
ガスマスクを被った自画像が特徴で、これは「元来恥ずかしがりやで照れくさいから」という理由の他に「田舎住みなので顔がばれるのが嫌」という事情もあるらしい。
最近では本人を知ってか知らずか、鳥山明芸人まで登場しているようだが、それだけネームバリューのある人物ということなのだろう。

ドラクエに参加するまで Edit

本業は漫画家であり、かつては【週刊少年ジャンプ】で執筆していた。
主に代表とされる漫画は、『Dr.スランプ』と【ドラゴンボール】の2つ。

Dr.スランプ Edit

1980年から連載された『Dr.スランプ』は発行部数3000万部の大ヒット。『Dr.スランプ アラレちゃん』としてアニメ化もされ、特に1981年12月16日の放送回では36.9%という近年のアニメ作品では考えられないような数値を叩き出した。
この数値は歴代アニメ最高視聴率で堂々の3位を記録している(ちなみに1位はちびまる子ちゃんで39.9%、2位はサザエさんの39.4%)。
 
なお、アラレちゃんこと則巻アラレが行っている「腕を横に伸ばした状態で走る」という動作は所謂「アラレちゃん走り」と呼ばれ、ドラクエシリーズにおいても、PS2版トルネコ3の倍速状態の【ポポロ】【トロデ】【プクリポ】(女性キャラ)、リメイク版DQ7の【マリベル】【ベロニカ】と様々なキャラクターがこのポーズで走る姿を見せてくれる。
これは「キーン」という台詞からわかるとおり飛行機を模したポーズなのだが、まったく違和感を感じさせないセンスはさすがの一言。
 
Dr.スランプの17巻に出て来たギャグの一つとして「ふとんがふっとんだ」という駄洒落があるが、リメイク版DQ3でも【遊び人】の言う駄洒落の1つとして実際にゲーム中に登場したり、CDシアター版DQ4にて【スタンシアラ王】を笑わせる際に【トルネコ】がこの駄洒落を披露したりしている。
また、【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】でもこの駄洒落がたびたび描かれている。
多くの作者は「鳥山キャラの駄洒落と言えばこれ」と連想したのであろう。
ちなみにドラゴンボールの18巻にもこの駄洒落は登場し、界王を笑わせる為に孫悟空はこの駄洒落を披露する。

ドラゴンボール Edit

次いで、1984~1995年に連載された【ドラゴンボール】では前作を遥かに上回る発行部数1億5000万部の大ヒット。
普通原作が終了すれば人気も下火になり静かにフェードアウトしていく事が多いわけだが……連載終了20年以上経た今もなおその人気は衰えず、グッズ化、ゲーム化展開がなされるなど多くの人から愛されている怪物級の人気作。
やがて作品、及び関連商品が生み出す経済効果は、集英社の一存ではコントロールできないほどに膨れ上がっていった。
鳥山は最終的に編集部に頼み込んで、関係各社との重役会議の末やっと連載を終了させてもらったとのことで、1996年以降は短期集中連載と読み切りを発表するに留まっている。
当人が描き続けたくてもあえなく打ち切られる作家も多い事を考えれば非常に贅沢な話だが、

「形にしたいストーリーは頭の中にいっぱいあるが、作画が大変でなかなか世に出せない。僕がへのへのもへじで書いたネームを、イメージ通りに形にしてくれる人がいたらいいのに」

というのが理由だとか。
本人談によると非常に忘れっぽく、飽きっぽく、そして面倒臭がりな性格であるという。
実際、『ONE PIECE』の作者である尾田栄一郎との対談にて、ドラゴンボールの登場人物である桃白白のことを一瞬忘れていた(桃白白自体物語序盤の強敵として大活躍したキャラクターで、尾田は「あんなに有名なキャラを忘れるなんて」と驚いていた)。ただし、すぐに「おさげの奴?」と返しており、姿形は覚えていた模様。
超サイヤ人になると金髪碧眼に変わるのは「ベタを塗らなくて済む(面倒臭くなくていい)から」という理由らしい。また、スクリーントーンを貼るのが面倒臭いようで、ほとんど白と黒の線だけで作画をしていた。
セルの身体の模様についても後年「なんであんなデザインにしてしまったんだ」と激しく後悔している模様。
 
一方で長い連載期間の中で一度も休載せず、風邪で体調を崩した際はわざわざ「調子が悪くてごめんなさい」といった趣旨のメッセージを描きおろしたり、「本当に面倒臭がりなら漫画家なんてやっていけない。実は目に見えないところで努力しているんです。」とも語っている。
彼の言う「面倒くさがり」と「ただの物臭」は違うということか。
近年では映画「ドラゴンボールZ」の「神と神」「復活のF」、上記の作品の焼き直し及び新作を加えた「ドラゴンボール超(スーパー)」の原作を担当している(本人曰く、大まかなあらすじを書いて、脚本家が作品を構成する形を取っている模様)。
また、漫画版を執筆担当している「とよたろう」もキャラクターデザインに関わっており、一部合作もある模様。

その他 Edit

ドラクエの他にキャラデザを務めたゲームは、スクウェアの『クロノ・トリガー』(SFC)、同じくスクウェアの『Tobalシリーズ』(PS)、ミストウォーカーの『BLUE DRAGON』(Xbox360)。
 
高校時代はデザイン科であり、漫画家デビュー以前にも一般のデザイン会社で働いていた経験がある。
文字のレタリング作業がメインになりとにかくイラストを描きたかった鳥山は会社を辞めるという決断をするのだが、 後に投稿作品の「文字のレタリング」が妙だと鳥嶋の目に留まって漫画家への道が開けることになる。
人間万事塞翁が馬である。

ドラクエへの参加 Edit

ドラクエシリーズのキャラクターデザインを務めるようになったのは1986年発売のDQ1から。
1980年代初頭に【さくまあきら】の仲介で【堀井雄二】とゲーセン仲間になっていた【鳥嶋和彦】が、DQ1の制作時に鳥山の担当編集者をしていたのがきっかけ。鳥嶋に騙されてドラクエに参加することになったという。
何をどうすればいいのかよく分からなかった鳥山は、最初のイラストをドット絵で提出したという(実はFFシリーズのイラストレーターの天野喜孝も、第1作目でイラストを頼まれた際に同じことをしていたらしい)。
現在ではDQのキャラクター、特に主役級キャラクターのデザインは主に堀井のラフ画や設定を元に鳥山が行うのが通例となっている。
 
並行して連載していた『ドラゴンボール』の作中にはドラクエのモンスターがモブで描かれている話があり、第22回天下一武道会の予選会場の中に、【ギガンテス】【あくましんかん】【アークデーモン】などのモンスターが混じっている。
また、その後に連載された『SAND LAND』では、キャラクターの台詞の中に「プレステ6」と「ドラクエ13」を登場させている。
 
漫画自体の評価とは別に、一枚絵、イラストレーターとしての能力も非常に高く、 基本的に剣と魔法の世界であるドラクエでの登場は少ないが、架空のマシーンのイラストは高い評価を得ている。
もちろんドラクエでもその才能は遺憾なく発揮されており、等身の低いキャラクターやデフォルメめいたモンスターが多いにもかかわらず、そのバランスは立体化しても全く崩れず、常に一定のリアリティを持っているのだから恐れ入る。
 
なお、DQ1の制作時には本人いわく「ゲームに関してはてんで無知」で、息抜きにファミコンでアクションゲームをやる程度だったとのこと。
 
「参考にしてください」と堀井が描いて渡したモンスターのラフ絵とは全く別物になっているものも多い。
特に【スライム】をドロドロした従来のイメージから水滴型のキャラクターに変えたセンスは圧巻である。
これは本人曰く「スライムってドロドロでペシャンコのイメージがあって、それがイヤだったから立体的に描いた」らしい。
それだけでドラクエを象徴するマスコットにまでなるとは思っていなかったと後のインタビューで語っている。
 
NHKの特番「そして新たな伝説へ」の放送時点では個人的にあまり興味の無い健全なキャラのバリエーションが少ないが、メインの人間達でかつ真面目な良い連中のデザインが殆どだという。
更に、時代設定を外すこともできず、デザイン設定の自由度も低くなり、妙なデザインは没にされるため、昔のように何でも無い雑魚モンスターを好きなように描かせてもらっていた頃が懐かしく感じると語っていた。
ただし、ドラクエスタッフも鳥山が設定画の脇に注文外で描いたイラストを元に、後付けでキャラクターを設定するようにもなっている(【カメさま】【ノチョーラ】など)。
 
かなりの動物好きとしても知られ、犬のターボ丸、文鳥など様々な動物を飼っていたが、彼の凄みはカラスを懐かせ、しかもオウムやインコの様に人間の言葉まで喋らせた事だろう。
ちなみにカラスは構造上人間の言葉を喋る事が可能だが、とにかく人間に懐かない性格故に喋るカラスがいなかった。
そのカラスを懐かせ、しかも喋らせてしまった……DQ5主人公は決して懐く事が無いはずの『地獄の殺し屋』キラーパンサーを懐かせたが、鳥山もまた凄まじい才を発揮したものだ。

エピソードとして他にも、もちろん故意ではなく事故ではあるが幼少期に実の妹の頭をフルスイングしたバットでぶん殴って失神させた事がある。その時の状況としては屋根にボールを投げて転がり落ちてきたところをバットで打つという遊びをしていた際の事故であるらしい。

画風の変化 Edit

現在はPC(マッキントッシュらしい)でイラストデザインをしている。
特に塗りがデジタル化しており、初期の作品とはかなり雰囲気が変わっている。
新規のモンスターデザインも、シンプルだった初期と比べると変則的なものが増えている。
人間キャラクターも目鼻顔立ちの描き方が大きく変わっており、画風の変化がわかりやすく表れている。
ただし鳥山のデジタル塗りは賛否あり、アナログ塗りのほうが味があったという否定的な声、今の方がキレイに見えるという肯定的意見も。
近年のインタビューによると「デジタルへの移行は作画の省力化のため。昔のキャラクターを書くとよく似ていないと言われるが、ドラゴンボール連載当時のような画風はもう気力がないので今は描けない」とのことである。

集英社との専属契約 Edit

集英社との契約の都合上、エニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されている【公式ガイドブック】シリーズなどには鳥山のイラストは一枚も掲載されていない。
いわゆるドラクエの原画集も集英社からの発行に限られ、ドラクエ30周年記念出版も堀井雄二、すぎやまこういちがスクエニに対し鳥山明は集英社から発行された。
 
このような事情のため、エニックス時代に発行された公式ガイドブックなどに掲載されている一部のキャラクターのデザインは【中鶴勝祥】【村上ゆみ子】が行っていることもあり、【フローラ】などの一部の主役級キャラクターも彼らが行っていると言われている。
スクウェア・エニックス発足後、特に2000年代末頃(DQ9の頃)からは、鳥山に頼むほどではないキャラクターは【中津英一朗】など、スクエニ内部のデザイナーが担当することが多くなった。