キャラクター
名前 | JP : ドンラン KR : 동랑 EN : Dongrang CN : 东朗 |
性別 | 男 |
所属 | 九人会 ↓ K社 食料資源改良部 |
年齢 | ??? |
声優 | チャン・ミンヒョク |
4章に登場したK社の食料資源改良部所長である。
落ち着いたキャラクターではあるが少しマイペースで最優秀部門賞を受賞したことを強調するなど、ナルシストでもある。
そのため、秘書であるサムジョにはいつも苦労をかけている。
首にほくろが付いている。
LCBが受けた依頼の依頼人であり、K社の研究所にてリンバスカンパニーを歓迎した。
サムジョと二人でダンテに内緒話を持ちかけるも、ダンテの言葉を理解できないため一方的な会話になるなど、個性的な登場を見せてくれた。
彼らがLCBに依頼したのはテロリストの襲撃を受けて占拠された研究所の奪還。
ドンランの部署はK社の巣のロボトミー支部跡地に研究所を作り*1、幻想体や黄金の枝についての知識を集めていた。
しかし、そこを「技術解放連合」と名乗るテロリストに襲撃され避難、その際に研究資料や私物を置いてきてしまっていた。
彼は研究室を奪還することを条件に黄金の枝を渡すという契約を結び、*2ドンランとK社職員数名、K社が雇ったフィクサーたちと共にLCB一行は研究所へ向かう。
ロボトミー支部ではシュレンヌと彼女が雇っていたバラのスパナ工房のフィクサーたちの裏切りにより、彼らと戦闘になる。
しかしドンランは同じくK社の職員であるシュレンヌが裏切者であることに早い段階から感づいていたようだ。
シュレンヌがバラのスパナ工房のフィクサーたちにK社の回復アンプル*3を使用させなかったこと、
シュレンヌの「同僚3人が死んだ」と言う発言が彼女の所属する部署よりもむしろ技術開放連合に当てはまる*4ことなどを指摘してみせ、管理人たちにもただの呑気なのんびり屋ではないところを見せつけた。
彼はシュレンヌが話した裏切りの理由である「涙が止まらないから」という言葉が指すものに心当たりがあるようだったが、
直後にシュレンヌはシ協会のフィクサーによって暗殺されてしまったため、真実は不明のままである。
ロボトミー支部管理室にて一行の前に突然現れたドンべク?はイサンを黄金の枝で突き刺して姿を消したが、
彼女はイサンがいることを知らなかったため、本来は自分を刺すつもりでロボトミー支部に潜んでいたはずだと推測する。
(グレゴールはそのような考え方を嫌ったが、)結果的にはイサンの犠牲に命を救われた形となったと言える。
その後、サムジョから電話でK社の研究所が再び技術解放連合によって襲撃されていることを知る。
囚人達が技術解放連合の者や乗っ取られたアンプルマシン、アンプルマシンの脅迫により敵対するK社職員たちと戦闘する中、
ドンランはK社の理事であるアルフォンソへ、ドンベクの向かった先として推測した「鑑賞室」の入出許可を申請する。
技術解放連合の襲撃の間、鑑賞室は停止されていたが、それを指して彼は「勿体ない」と語った。
姿を現したドンベクは反対にK社の特異点を有害なものであると言い、K社への愛社精神が篤いサムジョがそれに強く反発する。
K社のアンプルの安全性を証明すると息巻いたサムジョは、一部の者しか知らないながら再生アンプルとは"異なる働き"をするという涙の原液に飛び込んでしまい、そのまま浮かんでこなかった。
そんな彼の最期を見たドンランは冷酷なまでに淡々とした様子で、死体すら回収できないだろうが、最後まで自分たちのことを信じてくれたことを誇りに思うと嘯く。
そしてそれを見て唖然とするドンべクに対し、自身の主張の正当性が証明され満足か、と皮肉交じりに話し始めた。
ロボトミーE.G.O 狐雨を使用したドンべクとの戦闘後、彼はK社の特異点である「涙を流すもの」の使い方を見せたり、
ドンベクが脅迫の材料として用いた真鍮の雄牛がK社の住民を殺したかのように話したり*5などして、ドンベクの絶望を煽り立てようとする。
ドンランはドンベクにねじれ現象を起こさせようとしていたものと見られるが、
結果的に自身の望みをはっきりと自覚したドンべクはE.G.Oを開花させ、再びLCBとの戦闘になる。
ドンべクとの戦闘後、黄金の枝が共鳴し、自我心道が現れ、彼は姿を消した。
その道は九人会の記憶であった。
囚人達はドンべクを除いた九人会のメンバーを演じ、ドンランは彼自身を演じた。
記憶の中、九人会を解散させる事態へ導いたのも彼であることが判明した。
元々彼は動物の苦痛などに共感し、治療をすることに熱心な善人であった。
「鶏の翼を滅茶苦茶沢山作ってから...何の痛みも感じないような方法で翼を切るんだ。」 |
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「飛ぶなら翼一対だけで十分だから。そしたら人は肉を食べられて良いし、鶏は何も失わなくて良いんだ。」 |
時は流れ、九人会が様々な有益な技術を生み出すと、皮肉にもそれが災いしてT社に目をつけられることになる。
許可無く技術を開発することを良しとしないT社が九人会に訪れることを知り、一同は急いで技術を概念焼却機へ入れようとした。
「広い視野で考えてみようよ。明け渡すのはT社じゃなくて都市だって思わないかい?」 |
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「技術は他人のために使われてこそ価値が生まれるんだ。そうなる前までは、ただのおもちゃでしかない。」 |
「僕の作った治療技術一つあれば、少なくともこの都市の数百人は生かすことができるのに。」 |
「でも、この実体もない...九人会って虚像を守るためにそれを捨てるべきなのかな?」 |
「ドンラン。あんたが都市の全ての人を救うつもりがないなら、中途半端な試みはやめて。」 |
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「たかがこんな技術で全てを救済できると思ってたんなら、とっくに私は全てを捧げてたでしょうね。」 |
「でも...そうしたからって変わるとでも?相変わらず汚くてめちゃくちゃだけど。」 |
「……。」 |
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「そうだね、僕の思い違いだったよ。こんなものが何になるんだ。」 |
「あ。見てよ、イサン。」 |
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「偶然、裏路地で不思議な物を手に入れたんだ。」 |
「K社っていう、他の翼で生産している物だって。」 |
「いくら潰れても、怪我しても、骨が折れても、抉られても、屠殺されても、バラバラになっても...。」 |
「すぐに再生するんだよ。すごいでしょ?そうしてる内に、とある瞬間まで到達すると何の苦痛も感じられなくなるんだ。あはは。」 |
「だから怪我をしても良かったんだよ。僕一人で何かを治療しようと苦労したり、心を痛めたりする必要もなかったってわけだ。本当にバカだったよね?」 |
ドンランのちっぽけながらも純粋な善意は無力感に折れ、自分の願いの結晶であった技術も自嘲と共に概念焼却機で燃やしてしまった。
その後、彼は接触してきたT社の持ちかけた取引を受け入れ、九人会をT社に売ってK社への切符を手にすることとなる。
「僕は何かを望んで、ヌロンイを助けたわけじゃなかったんですよ。」 |
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「そのときは代価なしに何かを助けて良い世界だって信じてたのに。」 |
「僕が心の中で育てていた菜園が、あの日のように燃えてしまったんだ。」 |
「...ヌロンイはどこかで平和に草を食んでるかな?」 |
ドンランはK社への伝手を対価に九人会を売り、T社はその約束を守った。
彼は自ら望んだものを手にしたが、本当の望みは何一つ叶っていないし、失ったものも戻ってこなかった。
次第に彼の心は崩れていき、全てを否定しはじめる。
自分の技術を実用化させるため九人会を裏切ったが、K社への入社も九人会の名と技術を借りて得たものにしかすぎなかった。
結果が伴わないことへの苦しみから結果に固執し、初心を忘れ、いや喪ってしまったのである。
今や自分は、幸せだった過去に戻ることができない醜い自分へと変わってしまった。
もし故郷へ戻り、今の自分がヌロンイと会っても誰か分からないだろうと語りつつ、元に戻すことができない現実に苦しみ、ねじれていった。
「そうだね。僕はきっと死んでいくんだろう。」 |
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「こんなに平和な場所で。」 |
「...えっ。」 |
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「は、はは...。」 |
「本当ですね、やっぱり分かってくれないんだ。」 |
「たとえ今は殻で満たされていても、僕には分かる。」 |
「もうすぐだ。もうすぐ...僕の技術を作って中身を満たしていくんだ。」 |
「再びメンバーを集めて...秘書を選んで...やるべきことが山積みだ。」 |
「だから...これ以上は君がいなくてもいいと思うんだ。」 |
「目を閉じてはいけないんだ。」 |
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「道は終わってなかったし、僕はやっと行くべき道がちゃんと見えるようになりました。」 |
「もう瞳を見ても...昔みたいな惻隠の情が湧かなくなったんだ。」 |
「ヨンジ兄は去って行って、ドンべクは花に還って...。」 |
「残ったのはヨンジの硝子に寄生して突然変異のように生えてきた...。」 |
「中途半端にコピーしてしまった僕の硝子だね。」 |
「世界を変えられない僕の技術に何の意味があるんだ。」 |
「だから君も心を止めるんだ。苦しくて悲しい気持ちに代わって涙を流すのはあれの役目だから。」 |
傷を負った彼は、ヌロンイのいるのどかな故郷を思い出しつつ、安らかな死を受け入れる。
しかし彼の心象の中のヌロンイは彼を彼と認識せず、通り過ぎていった。
最後に残された未練であり、心のつかえであったヌロンイとの日々がもう決して戻らないということを自身の心で悟ったドンランは、
ヌロンイの知る「ドンラン」ではない、変わり果ててしまった自分をついに受け入れる。
今の自分が借り物で作られた殻にすぎないのだとすれば、これから自分だけの技術で殻の中身を満たせば良い。
自身の過去の象徴である心の中のヌロンイを「これ以上は君がいなくてもいい」とK社の崩壊アンプルで殺し、*7*8もう一人の過去の象徴、イサンを殺さんと武器を構える。
「過去は全部役に立たない。全部燃やして消すんだ。」 |
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「イサン、君もその程度にして消えてほしいな。」 |
「阻む」 |
「僕は...過去を消し去ることを決心しました。」 |
「阻む」 |
「こんな風に時間を消費している場合じゃないのに。」 |
「今この時にも…あれが泣いてくれない分損をしている。」 |
「世の中を変えられる機会と時間が…散り失せてるんだ。」 |
「イサン…お前さえ、お前さえ消えればそれで終わりじゃないか!」 |
「阻む」 |
「輝いていたよね。」 |
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「君の翼くらいに...輝いていた。」 |
「僕は...九人会という陰から...。」 |
「ずっと抜け出したかったけど...。」 |
「結局...最後の最後で抱いてくれるのは...あの陰なんだね。」 |
過去を全て消し去り、新たな道を切り開こうとした彼はイサンを殺そうとした。
しかし、囚人達に何度も阻まれる。
最後にはイサン自身によって阻まれ、自分の過去、あるいは過去を捨てられない自分を受け入れ、死亡した。
余談
- モチーフは九人会の1人であり、親日反民族行為者に変節した"유치진 (ユ・チジン)"。名前もユ・チジンの筆名"동랑 (ドンラン)"からである。
- ねじれた姿は暴食大罪のような見た目をしている。見た目は綿花とねじれた茎、牛の下半身のような姿である。
- 皮肉なことにドンラン、ドンべク、イサンはみんなお互いに胸を刺して死んだ。
- 眼鏡をかけ、気さくな笑みを浮かべた顔と怪しい言動から"BLEACHの藍染惣右介"とも呼ばれている。
- 初登場の時点から複雑な感情を抱えた人物であり、言動の節々にそれが現れている。
ストーリーを見返して見ると気づくことがあるかもしれない。*9 - シーズンの人格は通例メインストーリーのキャラクターから出るため、管理人の間では誰にドンランの人格が実装されるのか予想したり*10とシーズン2後半に大きな期待を寄せられていた…が、蓋を開けてみると開花E.G.O::舎音の人格は実装されなかった。
このニュースは管理人たちに大きな衝撃を与え、管理人の中にはドンラン人格が出なかったのはストーリーと関連した明確な理由があるのではないか?と性懲りも無く推測を巡らせる人もいる様子。
①ストーリー最後にイサンが烏瞰刀でドンランを刺したとき鏡が割れるエフェクトが出るが、この時平行世界のドンランではない者の可能性も全て破壊されたから出せない説
②ドンラン*11が後々何らかの形で再登場する予定で、そのときに出す説
③記憶処理で囚人たちがドンランのことを忘れているから見つけ出せない説*12
などといった推測がある。 - 上記の推測に付随して、マリルの人格が出なかったのもK社の記憶処理のせいとする推測もあるが、そのせいでマリルがネタにされていたりいなかったりするらしい。
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