爵銀龍の素材でできた狩猟笛。
その音色は清廉なようであり、
どこか妖しげなようでもある。
(デュークグレイル)
この魔器が奏でる蠱惑的な
調べに魅入られた者は、自然と
演奏者の元に引き寄せられる。
(魔奏のゲシュライ)
古より伝わる怪物退治の武器。
銀の魔笛は怪物を叩きのめし、
その血肉を貪欲に啜る。
(刻銀の撲笛)
目次
概要 
- MHR:Sで初登場した狩猟笛。
本作のメインモンスター、メル・ゼナの素材を使用して製作できる。
- 見た目は長い柄の付いた竪琴。同じ古龍武器のテオ=オルフェスと似た構造である。
- 演奏すると、竪琴の音色に乗せてメル・ゼナ戦闘BGMのサビのコーラス部分が流れる。
印象的なパートであるためすぐに分かったハンターも多いだろう。- 爵銀龍派生と爵銀龍派生改では演奏されるパートが違い、
爵銀龍派生の後に爵銀龍派生改を演奏すると曲が綺麗に繋がるようになっている。
- 爵銀龍派生と爵銀龍派生改では演奏されるパートが違い、
性能 
MHR:S 
デュークグレイル 
- カムラノ武笛から派生する形で「デュークグレイル」に強化できる。
- 生産時点での性能は
武器の基本性能は到達時点では高めの攻撃力に素で紫の斬れ味のおかげ高め。
攻撃力強化の旋律こそないが、疾替えのおかげで共鳴音珠が使いやすくなっているのでカバーは十分可能。
- この武器の一番の特徴は斬れ味継続回復と斬れ味消費軽減の2つの斬れ味系旋律だろう。
生産時点での紫ゲージは10しかないが、ほぼ斬れ味継続回復のみで維持が可能。
斬れ味消費軽減も維持すれば斬れ味が白に落ちることすら全くなくなる驚異の斬れ味維持能力を持つ。- この2つの旋律の効果は凄まじく、マルチでガンランスや双剣、操虫棍などの斬れ味消費が激しい武器種であっても
(元の斬れ味の長さ次第だが)モンスターがエリア移動するまでに全く研がずに戦うことができるほど。
- この2つの旋律の効果は凄まじく、マルチでガンランスや双剣、操虫棍などの斬れ味消費が激しい武器種であっても
- もちろん聴覚保護もメル・ゼナ以降の多くのモンスターに有効であり、
斬れ味系の旋律と合わせて非常に快適な狩猟を行えるようになる。
- 最終強化は魔奏のゲシュライ。
MR100と強化は非常に遅いが攻撃力は320、素の紫は20、龍属性が28に伸びる。
ここまでくると他の武器の火力も大きく伸び、斬れ味が優秀な武器も増えてくるので火力系旋律に乏しい点が悩ましい。
聴覚保護や斬れ味系のスキルは一切不要になるので、その分火力スキルを盛り盛りにするのが良いだろう。
素の物理期待値は龍属性笛7本中2位と優秀だが、冥淵大笛トゥリパが攻撃力UPを発動させると3位まで落ちる。
が、共鳴音珠を使えばこちらも攻撃力UPを発動させて2位の座を奪還できる。- 闘技場での複数頭クエストなど砥石を使う隙が少ないクエストでは斬れ味継続回復は相性が良く、
手数の多い剣士と合わせたときの火力の安定感を底上げする力は凄まじいので、一線級の武器であることは間違いない。 - 素の斬れ味が伸びた関係でソロで使う分には斬れ味消費軽減は維持しなくてもほとんど斬れ味は落ちない。
咆哮も使わない相手であれば斬れ味継続回復だけを維持すれば済むので旋律維持をあまり意識せずに戦うことができる。
- 闘技場での複数頭クエストなど砥石を使う隙が少ないクエストでは斬れ味継続回復は相性が良く、
- 龍属性武器として考える場合、素で長大な斬れ味を持つ冥淵大笛トゥリパや赫絶の澄翼ステレジアは
火力旋律を複数揃えて継戦能力も高い。
マルチで考えた場合、隙を減らして安定して攻撃できるように支援するという方向性の違いがあるので
他のメンバーの武器種などを考えて適したほうを選ぶといいだろう。- 一応、「斬れ味関連の旋律を2つ持つ狩猟笛」として見るとサウンドofドゥームがある。
紫ゲージで比較すれば会心率を含めた物理期待値はほぼ変わらないが、属性値はこちらが若干勝る。
また、向こうの旋律は斬れ味延長と斬れ味消費軽減。本人及び味方の装備に匠Lv2相当の効果が有効であり、
かつ何かしらの斬れ味回復効果を持つアクションを持っている場合でなければ旋律効果をフル活用する事は難しい。
味方が剣士でさえあれば旋律効果を最大限発揮できるこちらに軍配が上がる場面が多いだろう。- バージョンアップにより、斬れ味延長旋律そのものに斬れ味回復+20が追加されたが、
効果が発揮された時以外は斬れ味回復もされないため、安定性ではやはり継続回復旋律の方が勝る。
- バージョンアップにより、斬れ味延長旋律そのものに斬れ味回復+20が追加されたが、
- 一応、「斬れ味関連の旋律を2つ持つ狩猟笛」として見るとサウンドofドゥームがある。
- もちろんガンナーが多い場合、斬れ味系旋律は全く役に立たなくなるのでそういうときは相性が悪い。
また、味方が研磨術【鋭】構成である場合、自慢の斬れ味維持旋律が完全に逆効果になってしまうので要注意。*1
これ自体は氷輪弦フォルモントなど他の斬れ味回復・消費軽減旋律持ちにも言えることではあるものの、
研磨術【鋭】を採用しやすいイブシマキヒコ武器、
斬れ味サポートが不要のガイアデルム武器やバルファルク武器も龍属性武器であり、
本武器とサウンドofドゥームは特に競合を起こしやすいため、
味方が剣士の場合でもどの武器を持っているかはチェックしておきたい。
刻銀の撲笛 
- Ver.16.0で新登場した特殊個体、原初を刻むメル・ゼナの素材を用いた武器。
他武器同様、「爵銀龍派生改」として特殊個体の素材のみを用いることで生産できる。- 生産に必要な素材のうち、レア素材の刻冥の龍血玉は言うに及ばず、
頭部の部位破壊のみの入手となる爵銀龍の銀角を4本も要求されるのが地味につらい。さらに2割の確率で牙に化ける
一応クエスト報酬で低確率ながら出ることもあるので頑張って周回しよう。
- 生産に必要な素材のうち、レア素材の刻冥の龍血玉は言うに及ばず、
- 苦労して作成したその性能は
- 少し低めの攻撃力300
- 斬れ味は紫20、匠で延長可能
- 狩猟笛4位の龍属性40
- 会心率0%
- 旋律効果は
- スロットはLv4が3つ
- 百竜装飾品スロットはLv3
- 原初を刻むメル・ゼナ武器固有のギミック「劫血やられ、スキル血氣の体力回復量強化」も備える。
特徴的なのは他の爵銀龍派生改同様Lv4スロット3つで、幅広いスキルを付与できるのだが……
- 狩猟笛はVer.14.0以降は龍気変換の存在から激昂と併せた属性特化運用が基本となっており、
この武器も全属性やられ無効が吹けるため適性自体はあるのだが、
問答無用でライバルたちに割って入れるかというと、少し難しいと言わざるを得ない。- 狩猟笛1位の龍属性51、フォロー不要の斬れ味、属性攻撃UP旋律を備える赫絶の澄翼ステレジア
- 狩猟笛2位の龍属性47、体力回復【小】、攻撃UP旋律、聴覚保護【大】旋律を備えて
攻防のフォローが可能なグリーorテラー - 狩猟笛3位の龍属性43、属性攻撃UP、全属性やられ無効でさらに属性値を強化できるTHEグレゴリア
- 狩猟笛5位の龍属性38、体力回復【大】、聴覚保護【大】旋律で抜群の安定感を誇るセロヴィクアトノワール
これらの笛と旋律面で明確に差別化できる点としては攻撃力&防御力UPでついでに付与される防御力UP部分か。
斬れ味消費軽減も悪くはないが斬れ味のフォロー手段が増えたVer.16.0では焼け石に水程度である。斬れ味継続回復なら……
他武器では差別化に繋げやすいLv4スロット3つも龍気変換&激昂が装飾品のないスキルであり、
火力面で大きくスキル構成を変えるのは難しい。 - 狩猟笛の強みである盟勇の強化運用においても、
斬れ味は意味をなさない上に回復旋律がないので火力トップのルーチカをサポートしづらい。
この笛を使う場合は自己生存能力が高いガレアスなどを起用した方が良いだろう。 - 固有ギミックに活路を見出したいが、劫血やられを引き起こす傀異化モンスターには龍属性が第一弱点のモンスターが少なく、
龍属性の通りがいい傀異克服古龍は劫血やられを引き起こさず、
ドス古龍は部位破壊も難しいので血氣が活きないという問題が発生する。 - 龍属性の通りがよく、部位破壊が通り、劫血やられを引き起こすモンスターがいるにはいるのだが、
それがよりにもよって原初を刻むメル・ゼナである。
たまに飛んでくる龍属性やられを全属性やられ無効で対処できる部分も含めて本当に相性がいい。
ただその場合でも風圧無効で終盤の風圧攻撃を無効化できるTHEグレゴリアに一日の長があるのだが。 - 良くも悪くも専用の装備構成を整えて、その上で戦う相手を選んではじめて本領を発揮できる武器であるといえる。
中途半端に龍気変換に対応するより龍属性版乙女チックサウンドな旋律の方が
スロットと固有ギミックを活かせたのにと嘆く声もある。- 素の斬れ味とその旋律により斬れ味関連の負担が軽く、膨大なスロットも寄与し、スキルとスロットに乏しい
しまき・なるかみシリーズを装備する余地がある。
仮に傀異錬成により耐性がボロボロであれば○耐性スキルでフォローし龍気変換の効率を上げることも可能。
加えてLv3の百竜スロットに属痛竜珠【3】をはめ込めば、属性特化運用で他の笛を上回る活躍も見込めるかもしれない。 - 運用難易度は高いが、限界まで空いている武器スロットに龍気珠【4】を詰め込んで
龍気変換+龍気活性を併用した龍気特化運用をするのも一つの手。
武器スロットだけで龍気活性を3ポイント確保できる為、赫耀・真2部位と赫耀・暦3部位を合わせれば
護石や傀異錬成に頼らなくても龍気変換+龍気活性を最大レベルで発動出来る。
- 素の斬れ味とその旋律により斬れ味関連の負担が軽く、膨大なスロットも寄与し、スキルとスロットに乏しい
- しかし、龍属性唯一の防御旋律持ちという特徴は、属性特化の火力笛とは別ベクトルの強さを発揮する。
マルチプレイや盟勇を連れている時では、他人狙いの攻撃でとばっちりを喰らうことが多く、
全く予期せぬタイミングで力尽きてしまう事もしばしば。
一方で、防御旋律ならその意識外からの攻撃によるダメージも軽減することができる。
生存力に寄与する旋律としては、対抗馬に回復旋律が挙げられるが、
回復旋律は攻撃を受けて生き残っていて、初めて効果を発揮するのだ。
攻撃を耐える事を前提としている以上、そもそもの受けるダメージを減らす防御旋律の方が、
確実に安定度を上げることができる。
原初を刻むメル・ゼナや傀異克服シャガルマガラ、龍属性が弱点のモンスターには指折りの強敵も多い。
狩りは攻めが全てではない。仲間を護る力を持ったこの笛を担げば、
冥淵龍、噛生虫と幾星霜戦い続けた彼らのように、恐ろしい攻撃にも屈する事なく、戦い抜けるだろう。
余談 
- 最終強化のゲシュライとはドイツ語で悲鳴のこと。
ドイツ語でシュライといえば某がっかりヘビィを思い出す人もいるだろう。 - 上述の通り、この笛は剣士にとっては革命的と言えるような旋律を持っている。
それを踏まえて冒頭の武器解説文を読むと、- 蠱惑的な調べに魅入られた者→この笛の旋律の快適さを知った剣士
- 自然と演奏者の元に引き寄せられる→旋律の恩恵を受けようと狩猟笛使いの近くに寄る
- 「魔奏」という部分に関してはモーツァルトが作曲したオペラ「魔笛」からと思われる。
漢字の字面だけ見ると少しおどろおどろしい印象を受けるが、ドイツ語圏向けにドイツ語で書かれた事や
わかりやすく娯楽性の高いストーリーから当時庶民の間で大ブームになった作品で、
音色を聞くと思わず踊ってしまう魔法のアイテムとして「魔法の笛」と「魔法の鈴」が登場する。- この話の更に原型は『ハーメルンの笛吹き男』だろう。これもドイツの話である。
不思議な笛でハーメルンの街に蔓延るネズミを退治してくれた男に対し、
報酬を支払わなかった報いとして街中の子供たちが笛吹き男に導かれて姿を消してしまう
…というよく知られた話だが、16~17世紀頃になると神学者によって
この男の正体は悪魔であるという説明がつけられ、それに基づいた創作物も登場した。
- この話の更に原型は『ハーメルンの笛吹き男』だろう。これもドイツの話である。