モンスター/原初を刻むメル・ゼナ

Last-modified: 2024-04-28 (日) 09:12:12
種族
古龍種(古龍目 爵銀龍亜目 メル・ゼナ科)
別名
爵銀龍(しゃくぎんりゅう)、爵銀龍極*1
異名
蘇る伝説
英語表記
Primordial Malzeno
危険度
MHR:S:★10
登場作品
MHR:S
狩猟地
大社跡, 溶岩洞, 城塞高地, , 獄泉郷

目次

生態・特徴

数百年前から王国に姿を現し、危機を齎してきた爵銀龍メル・ゼナが、
謎の飛行生物・噛生虫キュリアに侵される以前の原初たる姿。
原初の姿を保ちながら、現代まで刻まれてきた時を超えて出現した存在という意味を込めて
ハンターズギルドからは「原初を刻むメル・ゼナ」という呼称で従来の個体と区別されている。
後述の伝承からかつては“鬼神”あるいは“守護者”とも呼ばれ、
穢れなき龍の鱗は悠久の平和を示すと語り継がれていた。
凛々しく輝く白銀の外殻と内側に美しい藍色を湛えた翼膜が特徴で、
頸部や前脚などに毛皮のように取り付いていたキュリアの姿は確認されない。
翼および肩部の甲殻の発達が著しく、全体的により屈強で精悍な風格を漂わせており、
その圧倒的な存在感には歴戦の勇士でさえ背筋が凍るような畏怖を覚えるという。
この姿のメル・ゼナから得られる素材は通常種とは異なる性質を持ち、
白銀に煌く素材の数々は、まるで本物の銀と見紛う程の美しさを誇る。
その素材を用いた武器は古より怪物退治に用いられてきたとされ、
防具はかつて怪物を討ち滅ぼすべく戦った白銀の騎士の鎧を思わせるという。
かつては王国を含めた人間の活動圏内にその姿を見せることは少なく、
一説には人々との接触を極力避ける事で互いの領域を侵さず、
結果として長らく人間との共存を果たしてきたのではないかともされている。
残忍で狡猾とされていたメル・ゼナの気質は、キュリアとの共生で秘められた攻撃性が露わになった結果であり、
本来のメル・ゼナは基本的には他者との無用な争いを好まない性格の古龍であると認識を改められつつある。
ただし己の縄張りに固執し、苛烈に侵入者を排斥する性質は通常種と同じく持ち合わせており、
特にテリトリーにおいて多大な影響力を齎す生物に対しては激しい敵意を露わにして襲いかかる。
人間と共存しながらもしばしば王国に大きな被害を与えてきたという相反する事実は、
こうした性質に由来している可能性もある。
戦闘においては鋭利な甲殻と発達した膂力を恃みとした肉弾攻撃を主体とし、
翼と尻尾を巧みに扱い、騎士の様な立ち振る舞いで相手を攻め立てる。
振るえば地面を削り取るほどの剛力を有する巨大な翼は剣槍を思わせるが、
本種はその翼での攻撃を起点に追撃を繰り出す戦法を特に好んで用いている。
翼を刺し貫くように突き刺してから続けざまに周囲を薙ぎ払う、
翼での一撃で外敵を地面に打ち付けて自由を奪い、直後に尻尾による鋭い追撃を繰り出すなど、
卓抜した剣技さながらの連撃は狩人にとっても脅威となり、
一瞬の油断や動きの読み違いがそのまま命取りになりうる。
また、翼は広い可動域を持つのみならず強度にも非常に優れていることから「盾翼」と呼ばれ、
その名の通り盾のように構えることで、精気を奪おうと襲撃してきたキュリアの牙を通さずに弾き飛ばす、
冰龍イヴェルカーナが放った極低温ブレスを真正面から凌ぎ切るなど、堅城の如き防御力を見せる。
キュリアによる影響
特筆すべき点として、ギルドに確認された個体は観測中にキュリアによる侵食を受ける様子が確認されている。
その身にキュリアによる侵食が始まった本種は騎士を思わせる戦法から一変し、
まるで彼らを使役するかのようにして獲物を追い詰め始める。
侵食が始まったばかりの段階では、頸元と前脚、そして尻尾にキュリアが纏わり付いた
血氣覚醒状態」と呼ばれる状態に移行する。
この状態は近年確認されていた、キュリアとの共生関係を得た個体と類似した容姿となっている。
この段階からキュリアを積極的に利用した攻撃を行使するようになり、
対峙したハンターはメル・ゼナとの命の駆け引きを強いられることとなる。
さらにキュリアの侵食が進むことで「血氣烈昂状態」へと変化し、
白かった甲殻は黒く蝕まれ、翼膜は禍々しい紫色へと変色する。
キュリアを伴った攻撃もより熾烈になり、
従来の個体に見られたキュリアのエネルギーの波動を利用した超高速移動も使いこなし、
通常種と同じくエネルギーの波動を外敵に対する直接的な攻撃手段としても利用し始める。
更に瀕死に追い込まれるとキュリアによる侵食が極点に達し、
このメル・ゼナは「血氣蝕烈状態」と呼ばれる形態に移行、
全身は闇のような漆黒に変貌し、翼膜や甲殻の隙間からは燃え盛るような朱色の光が溢れ出すようになる。
この状態では、極限まで高まった圧倒的な力に衝き動かされるように、
息つく暇すら与えぬほどの無慈悲な猛攻によって相手を追い詰める。
なお、キュリアの爆発的なエネルギーがその身を蝕んでいる中で、
時折その力に抗っているかのような仕草を見せる機会も有り、
理性が残っているかの様にも見受けられるという。
暴走するエネルギーの影響から、最終的に発揮するその力はキュリアとの共生を果たした個体以上とも目され、
観測拠点エルガドにおいては最たる危険度を秘めたモンスターの一種として扱われている。
余談だが、前述のように王国の特命騎士やハンターズギルドによってその存在が確認された当初、
本種にはキュリアの影響を受けたと思われる痕跡が一切確認されていなかった。
即ち爵銀龍メル・ゼナという生物の元来の姿に限りなく近いものであり、
本来「通常種」として扱われるべきはこの姿のメル・ゼナであるとの意見もある。
しかし、現在ギルドに把握されている個体群はいずれも観測中にキュリアの影響を強く受け、
そのエネルギーに蝕まれるに至って上述した特異な形態変化を生じることが確認されており、
その点から見れば間違いなく本種は「爵銀龍メル・ゼナの特殊個体」であるとも言える。
王国に伝わる伝承
深淵の悪魔の存在を謳った御伽噺において言及されており、
文献では悪魔に呼応して彼方より現れる『爵』を冠した鬼神とされ、
『白銀』の槍でもって大地を灰燼となす滅浄の裁きを下すという伝承が残されていた。
観測拠点エルガドではこれを“冥淵龍によって更なる脅威である原初の爵銀龍が呼び寄せられ、
王国の一帯がかつてない危機に陥る”可能性を伝えたものと解釈していたが、
原初を刻むメル・ゼナの調査を経て判明したのは、全く異なる事実であった。
かつての冥淵龍ガイアデルムとキュリアの出現に際し、本種は王域の縄張りを守るために現れ、
大地から現れた悪魔に対して裁きを下す鬼神の如く激しい戦いを繰り広げた。
両者の縄張り争いは決着が付かず痛み分けの結末となったものの、
その顛末を見た当時の人々は原初を刻むメル・ゼナを「悪魔から王国を守護した救国の騎士」と称え、
畏敬の念から“鬼神が飛来し、大地を灰燼となす滅浄の裁きを下した”という御伽噺を創作したのである。
このたび深淵の悪魔に続く形で王域にその姿を見せたのは、進化を遂げて影響力を増し、
王域周辺でモンスターの傀異化を引き起こし続けるキュリアに縄張り意識を刺激されたためであり、
確認された個体は憎悪を向けるかのように、鬼気迫る勢いでキュリアの排除に専心する様子が確認された。
件の個体はキュリアによる侵食を防ぎきれず、前述の形態変化を引き起こして暴走状態に陥るが、
キュリアに抵抗するその光景を目の当たりにして真相を察知した猛き炎と王国騎士によって鎮められ、
彼らの手で周辺のキュリアが討ち払われたことで戦意を収めて飛び去っていった。
その姿に護国の志を見る者もあるが、メル・ゼナはあくまで己の縄張りを守るべく争いを繰り広げ、
テリトリーを侵食する寄生生物に他ならないキュリアの排除を試みていたに過ぎない。
本種も時として王国の民に傷を負わせ、大きな被害を齎してきた生物であることに変わりはなく、
王域の守護者であると同時に大きな脅威となる存在でもあるとして、エルガドでは現在も調査を継続している。

概要

還るべき地へ舞い降りた
裏切りの給仕こそ闇の化身であったと知る

薙ぎ払い (ことごと)を討ち果たし
今ここに 奪還の狼煙を上げる
  • MHR:Sのボーナスアップデートで登場したメル・ゼナ特殊個体
    第5弾まで無料タイトルアップデートを重ねてきたMHR:Sにおける最後のアップデートで追加と相成った、
    当作における正真正銘最後の追加モンスターである。
  • その存在が初めて明かされたのは、MHR:S スペシャルプログラム 2023.4.19において。
    第5弾無料タイトルアップデートの内容が伏線を張られていた嵐龍アマツマガツチの復活をメインに、
    傀異克服シャガルマガラの実装、特別討究クエストの追加、そして武器の大幅なバランス調整と、
    最終アップデートさながらの盛り沢山具合だったことで次回アップデートに対する不安が募る中、
    唐突に城塞高地に向かう猛き炎とフィオレーネ、そしてその2人を襲う何者かの映像が映し出される。
    そして、『ボーナスアップデート』として本種の一部を写した画像と共に
    特殊個体モンスター』と書かれたロードマップが公開されたのである。
    • その正体は様々な憶測を呼んだが、2023年6月7日に配信された
      MHR:S スペシャルプログラム Finalによって更なる情報が公開。
      プロモーション映像と共に名称とその姿が明かされる事となった。
      なお、同プログラムでは本来アマツマガツチが最後のアップデートとなる予定であり、
      本種の登場は文字通りボーナス的なものであった事が明かされた。
      ストーリーにおけるキュリア関連の設定により、いずれメル・ゼナの特殊個体傀異克服個体など、
      何かしら強化が施された爵銀龍が登場するのではないかという
      予想・考察はMHR:S発売時点から実しやかに噂されており、
      本種の登場はそうした予想に応じたものと言える。
      • MHW:I最後の追加モンスターである黒龍ミラボレアスも当初は実装の予定がなかったものの、
        同作と同時に展開されていたシリーズ15周年記念イベント等での演出から登場を望むファンの声が高まり、
        その期待に応える形でシュレイド城と共に復活、アイスボーンの締め括りを飾ったという経緯があった。
        MHR:Sの看板であるメル・ゼナに関しても、作中のストーリーや裏設定などで仄めかされていた
        「キュリアの影響を受ける前の姿」についてはコアなファンの中で語り草となっており、
        そうした声を受けて最終アップデートの追加モンスターに抜擢されたのかもしれない。
  • 原初を刻む」という名の通り、本種は噛生虫キュリアに侵される以前の爵銀龍メル・ゼナとされる個体である。
    そもそも、通常種に見られるメル・ゼナの残忍かつ狡猾な姿は本来のものでは無い。
    かつてのメル・ゼナは争いを好まず穏やかな暮らしを好み、
    人類ともお互いに縄張りを侵すことなく共存する比較的大人しい古龍だったとされている。
    本種はその本来のメル・ゼナに当たる姿をしているという事である。
    • メル・ゼナが現在の姿に変貌した理由は、他ならぬキュリアである。
      キュリアはラスボスである冥淵龍ガイアデルムとの縄張り争いの際、
      ガイアデルムから送り込まれた刺客であり、
      メル・ゼナも含め周囲のモンスターのエネルギーを吸って回っていた。
      しかし、一部の爵銀龍がキュリアの毒に対する抗体を身に付け共生関係へと至り、
      その代償として秘められた凶暴性が目覚めた、という設定になっている。
      原初の姿とはカラーリングも大幅に異なっており、キュリアによる影響が如何に大きかったかが窺えよう。
    • ただし、テキストによっては縄張りを冒した場合は容赦ない等の記述があり、完全に無害なモンスターではないようだ。
    なお、最終的には本種もキュリアに侵食されて形態変化を生じるため、
    戦闘開始時点では本来の姿というだけで、キュリアと無縁の個体というわけではない
    (侵食による形態変化後は平常時とも通常種とも異なるビジュアルとなる)。
    • 公式から「特殊個体」と明言されてはいるものの、キュリアとの共生の経緯を踏まえると、
      本来的には本種こそがメル・ゼナの通常種であり、従来の個体は実質的な特殊個体とも言える。
      尤も、本種も最終的にはキュリアに侵食されてパワーアップを遂げることから、
      設定的には通常種だが特殊個体の要素も兼ね備える稀有なモンスターである。
  • 通常種のメル・ゼナは白銀の鱗を基調として金色と黒色が差し色になった甲殻、
    そして目が冴えるような深紅の羽毛と翼膜に覆われ、
    モチーフ元である吸血鬼:ドラキュラの要素を存分に配した恐ろしくもどこか高貴な雰囲気を湛えていた。
    それに対し、原初を刻むメル・ゼナはが施された甲殻に覆われてはいるものの華美な装飾はなく、
    メル・ゼナ本来のエッジが強調されたシンプルなカラーリングになっており、
    まるで気品あふれる騎士、あるいは彫刻品のような上品で端正な印象を与える佇まいになっている。
    また、翼膜も深紅ではなく淡い藍色薄紫の模様が走った模様になっており、
    通常種の纏う妖しげな雰囲気とは対照的と言える神秘的な印象が強く押し出されているようだ。
    細かい部分では前脚や翼、爪や角、襟飾りに至るまで鋭く刺々しい形状に変化しており、
    特に頭部は青味がかった部分と金の甲殻で騎士の兜のよう。
    痩身の印象があった通常種とは裏腹に逞しい身体付きをしているように見える。
    • モチーフ元であるドラキュラに関しても、元をたどればワラキアでドラゴン騎士団に所属していた
      ヴラド2世と言う騎士の異名「ドラクル*4公」が由来である。
      彼の息子であるヴラド3世は「ドラクル公の息子」と言う意味の「ドラキュラ公(ドラクリヤ)」と呼ばれていたが、
      罪人は貴族・農民問わず串刺し刑という残酷な刑に処していた厳しい姿勢を利用され、
      残酷な領主、人肉を喰らう狂人と言った、敵国のプロパガンダが吸血鬼伝説と結びつき、
      後世の作家によってそのモデルとされたことで今日まで続く吸血鬼の原型となるに至った。
      騎士のような風貌は、文字通り吸血鬼と言う存在の原初に立ち返った姿とも解釈できる。
    • 通常のメル・ゼナのテーマカラーとも言うべき紅色
      特殊個体の通常状態ではどこにも見当たらず、
      更には胸元の羽毛…もとい群がるキュリアの姿も見られないのは、
      おそらくキュリアによる毒の影響を受ける前の姿である事を表していると考えられる。
      これらの特徴はモンスターアイコンにも反映されている。
      また、公式サイト等で大きく取り上げられていた、
      不気味な紫色の夜闇の中、月光の下で佇む通常種とは対照的に、
      特殊個体は淡い陽光が差し込む薄明の城塞高地に現れているのも印象的。
      通常種にあった吸血鬼のような雰囲気はもはや殆ど残っておらず、
      むしろメル・ゼナと敵対していた王国騎士たちと同じ
      騎士』がモチーフとなったかのような姿と言えるだろう。
      • なお、本作のサブタイトルである「サンブレイク」は、
        新フィールドである城塞高地に陽の光が差し込む、
        という開発陣のイメージから付けられている事が明かされている。
        今作最後を飾る本種が、サブタイトルに込められた意味そのままの
        ロケーションの中で登場する様は何か感慨深いものがある。

MHR:S

  • 先述の通り、2023年6月8日配信のボーナスアップデート(Ver.16)より追加
    MHR:Sが発売した2022年6月30日*5から約1年が経過する直近に登場し、
    本作における最後の追加モンスターとして大トリを務めた。
    他に追加モンスターや新フィールド等は存在せず、
    ボーナスの名の通り純粋に本種のみの追加実装となった。
    • 上述の通り、本種はメル・ゼナの特殊個体である。
      メル・ゼナはモンスターハンターライズ:サンブレイクの看板を担う存在にして、
      モンスターハンターライズ:サンブレイクのストーリーの始まりのキッカケになった存在である。
      そして、数多のアップデートを経て様々なコンテンツが拡充され、
      大トリを飾るボーナスアップデートで本種が実装されたことによって、
      結果論ではあるが、同作はメル・ゼナに始まり、メル・ゼナに終わる作品となったと言える。
    • なお、本種の情報が発表されたスペシャルプログラムや紹介映像は、
      全て本編のムービーから切り取った映像のみで構成され、
      本種のモーションや狩猟の様子はアップデートまで秘匿されていた。
      このため、全てのハンターが本種の行動を何一つ知らない
      完全な初見の状態で相対するという熱いシチュエーションで実装日を迎えた。
  • 本アップデートではMHR:Sのストーリーで猛き炎の相棒として戦ってきた王国騎士フィオレーネが中心となり、
    更にメインモンスターとして大きな存在感を放っていた
    メル・ゼナと王国、ひいてはエルガドの長きに渡る因縁がピックアップされたものになる。
  • 戦闘が続くほどにキュリアに侵食されていく様は吸血鬼をモチーフにした通常個体とはまた異なり、
    聖なる騎士が暗黒の力に呑まれていく過程をイメージしやすい。
    特に、最後の形態はそれまでの爵銀とうたわれるほどの美しい甲殻がまるで呪われたかのようなどす黒さで覆われ、
    さながら闇に堕ちた暗黒騎士のようである。
  • 受注可能なMRは、傀異克服古龍以外の追加モンスターと同じくMR10
    スペシャルプログラムの配信以前は傀異克服古龍の後に追加されるモンスター、
    そしてアップデートの締め括りを飾るモンスターということもあり、
    メル・ゼナの特殊な個体が追加されるのであればMR200は必要なのでは、とも予想されていた。
    • このため単純な順番で言うと、MHR:S看板モンスターの特殊個体にして最後の追加モンスターでありながら
      初期実装されていたMHRiseの看板モンスターの特殊個体(MR100で緊急クエスト解放)より遥かに早く解禁される
      一応、怨嗟響めくマガイマガドが登場するイベントクエストも配信されてはいるので
      MR100まで行かずとも挑むことは可能だが、
      そちらはそちらで決戦場型フィールドで激昂ラージャンとの抱き合わせか2体狩猟に挑む
      もしくはよりにもよって原初を刻むメル・ゼナ共々相手にしなければならないため、
      いずれにしてもMR10上がりたてで簡単に挑めるようなものではないだろう。
    • 報酬金額は破格の126000z。これまで傀異克服古龍を除いて最高額であった、
      怨嗟響めくマガイマガド及びアマツマガツチの42120zの約3倍と、非常に高い額である。
      またMR110~180でM★6にて順次クエストが解禁される傀異克服古龍のいずれをも上回る額ともなっている*6
      それもそのはず、原初を刻むメル・ゼナの攻撃は非常に痛く
      アマツマガツチどころか傀異克服古龍の面々に匹敵するレベル。
      さらに、後述する新規モーションの数々で休みなく攻めたててくるため、半端な実力では全く歯が立たない。
      報酬額同様、文字通り桁違いの強さなのだ。
      前述の猛者達と互角以上に戦えるだけの力が無ければ非常に厳しい一戦となるだろう。
    • 緊急クエストクリア後は例によって傀異討究など他のクエストでも出現するようになる他、
      なんと本種の強化個体が登場する高難度クエスト「烈禍襲来:キュララララララ!」もいきなり解放される。
      緊急クエストと比べるとあまりにも間抜けなクエスト名である。
      烈禍襲来クエストはアップデートでの実装から時間の経ったモンスターが登場する事が殆どだったが、
      今回は最後のアップデートを飾るモンスターだけあってか、強化個体クエストも同時実装という大盤振る舞いとなった。
    • 危険度は最後の追加大型モンスターに相応しく★10
      キュリアと共生し凶暴性が高まった通常のメル・ゼナよりも高くなっており、
      一見すると領地を棲み分け人類と共存していた比較的大人しい古龍という設定には似つかわしくない危険度に見える。
      しかし本来の強さやガイアデルムとの縄張り争いの余波で発生した被害、
      及び後述するキュリアの侵食による変貌を考慮すれば
      (登場時期の都合というメタ的な事情を抜きにしても)納得の高さと言えるだろう。

緊急クエスト「滅浄の裁き

提督ガレアス
原初を刻むメル・ゼナが王国に
迫っている。文献によれば、
大地を灰燼となす滅浄の裁き
下す…ということだ。
「深淵の悪魔」を超える最大級の
危機としてこれを迎え撃つ。
王国を…救ってはもらえまいか。
  • アマツマガツチの討伐後、提督のガレアスから依頼されるクエスト*7
    特命騎士から、「メル・ゼナの特殊個体が出現した」との急報が入る。
    原初を刻むメル・ゼナと名付けられたこの個体について、
    提督は「悪魔に呼応して現れ、大地を灰塵となす滅浄の裁きを下す」という意味深な伝承に照らして
    「深淵の悪魔」を超える最大級の危機として扱い、悪魔から王国を救った猛き炎に討伐を依頼する。
    フィオレーネのみが同行し、他の盟勇を連れていくことはできない。
  • 昼の城塞高地が舞台だが、空が曇天で薄暗く、非戦闘時もあのBGMが流れ続ける特殊仕様。
    ただし、あの時と違って小型モンスターや環境生物は普通に活動している。
    また、他の大型モンスターが一切出現しない。
    クリア後に開放される通常クエストでは、このような仕様はない。
  • メル・ゼナは最初、キュリアに侵食されていない状態で闊歩している。
    この通常状態では、盾翼や尻尾を用いた格闘戦がメインとなる。
    そして時間経過でキュリアの侵食が始まり、禍々しい姿へと変貌。
    キュリアを使役した攻撃を使用し始め、盾翼や尻尾を用いた攻撃もより一層苛烈なものになる。
    その猛攻をしのぎ、最終エリアであるエリア2(平原のエリア)に到達すると同時に、
    キュリアの侵食が極限に達し、最終形態である血氣蝕烈状態となる。
    攻撃はさらに過激になり、息をつく暇もないという形容がよく似合うほどの連撃を繰り出してくる。
    一方で、爆発的なエネルギーの侵食を受けているためか、時折その力に抗っているかのような仕草を見せるようになる。
  • メル・ゼナを追い詰める中で、フィオレーネは違和感に気づく。
    メル・ゼナから、キュリアへの強い憎悪を感じたのだ。
    フィオレーネは、ここでメル・ゼナを討伐することが本当に正しいのかと自問する。
    その意味深な呟きに耳を傾けながらも、血氣蝕烈状態の猛攻を退け、猛き炎はついにメル・ゼナを討伐する。
    …と思いきや、ダイアログをよく見ると、そこには「撃退」の2文字が。
    そして、メル・ゼナはエリア14の廃墟の方へと向かう。
    フィオレーネはメル・ゼナを追いかけることを提案し、ムービーシーンへ移る。
  • 廃墟に佇むメル・ゼナに、キュリアが集り始める。
    メル・ゼナはそれを振り払わんと咆哮し、猛き炎とフィオレーネには目もくれず
    キュリアを殲滅するために暴れだす。
    それを見たフィオレーネは、今の真の敵はメル・ゼナではないと悟り、
    討伐対象の変更を宣言。猛き炎と共に、キュリアを駆逐し、メル・ゼナを救わんと駆け出す。
  • 時は経ち、周囲のキュリアを駆逐した猛き炎とフィオレーネに、メル・ゼナは向き直る。
    そして、礼を言うかのように小さく鳴いたかと思うと、おもむろに翼を広げて飛び立つ。
    そのまま、朝焼けの海に飛び去って行くメル・ゼナ。
    フィオレーネは、その光景を「王国に安寧の焔をもたらす騎士の帰還」と称し、静かに涙を流す…
  • その後、エルガドに帰還した猛き炎とフィオレーネは、ガレアスとバハリに報告を行う。
    前述した意味深な伝承は「深淵の悪魔を凌駕するメル・ゼナの脅威」を謳ったものではなく
    「大地から現れた悪魔に対し、裁きを下す鬼神の如く争ったメル・ゼナの勇姿」を称えたものだった。
    かつて二体の縄張り争いの末に王国が護られたのだと解釈した民は、
    メル・ゼナを守護者として畏敬し、文献に御伽噺として伝承を残したのである。
    これを受けて「一時は憎悪を抱いたこともあったが、メル・ゼナへの認識を改めるべきかもしれない」
    と語るフィオレーネだったが、ガレアスは「その必要はない」とフィオレーネをたしなめる。
    曰く、「反省すべき点は多々あり、結果としてキュリアの殲滅のために動き、王国を救っていたのは事実だが、
    王国に被害を出したのもまた事実。メル・ゼナはあくまで己の縄張りを護ったに過ぎず、
    王国の安寧を護る王国騎士とは決定的に異なる」とのこと。
  • なお、撃退にはなるもののしっかり報酬は貰うことができる。
    本体剥ぎ取りができない分を考慮してか、報酬欄最大まで素材が埋まる。
    一体いつの間に入手したのだろうか…まさか去り際にメル・ゼナがお礼にくれたわけでもあるまいに。
    もちろん、低確率ながらレア素材の刻冥の龍血玉も入手可能。
    • このクエストの追加報酬にて更に素材が4つ手に入るが
      それが本来剥ぎ取りで取れるはずだったものと見られる。
      またこのクエストで撃退した際にモンスターリストの狩猟数としてカウントされているあたり
      百竜夜行(イベントクエスト除く)のイブシマキヒコ同様、内部処理では討伐扱いなのだろう。
  • 本クエストをクリアすることで通常クエスト「蘇る伝説」も開放される。
    こちらは撃退ではなく普通の討伐クエストになり、本体の剥ぎ取りも可能。
    依頼主のバハリ曰く、より危険な個体で討伐するしかないらしい。

戦闘能力

  • 遭遇時はキュリアに侵食されていない状態であり、全ての形態で使用する基本的な攻撃を仕掛けてくる。
    この時はキュリアを用いた攻撃はおろかブレス等の飛び道具も全く用いず、盾翼や尻尾を用いた格闘戦がメインとなる。
    後半戦は、この形態で使用する攻撃を大幅に強化したものが矢継ぎ早に繰り出されるため、
    まだ比較的攻撃が緩いこの形態で攻撃の避けかたを少しでも覚えたい。
    • 特に、翼を用いた攻撃が特徴的。
      バルファルクを連想する翼による突きや、ランスのシールドチャージのように
      翼を盾のように構えて突進し、翼を振り払う攻撃など翼を用いた攻撃が非常に多い。
      盾翼とも称される翼を盾のように構え、槍のように突き刺すその姿はランスを装備した騎士を彷彿させるだろう。
      それでいて構えの素早さもさる事ながら、前進する際の速度と距離は片手剣のシールドバンプにも匹敵する。
      • 盾翼の名の通り翼の肉質は非常に硬く、通常種同様弾肉質は5とほぼ攻撃は通らない。
        血氣蝕烈状態に入るとほぼ全身の肉質が斬・打で弱点特効適応の45を超えるが、
        翼は終始弱点特効の対象外となる唯一の部位である。
  • 一定時間が経過すると原初を刻むメル・ゼナにキュリアが纏わり付く特殊演出が発生する。
    メル・ゼナはキュリアを追い払おうとするが、そのまま侵食され、
    胸や前脚にキュリアを纏い通常種に近い姿となった血氣覚醒状態へと変異。
    更なる時間経過によって、通常種における血氣活性状態に相当する血氣烈昂状態へと変異する。
    戦闘スタイルも変化し、肉弾戦一辺倒からキュリアや龍エネルギーといった飛び道具を交えたものになる。
    • なお、血氣覚醒状態及び血氣烈昂状態へは体力値に関係なく時間経過で移行する
      戦っていようが逃げ回っていようが勝手に形態変化してしまうので、
      与し易い通常状態のうちになるべくダメージを稼いでおいたほうが良い。
      • 血氣烈昂状態については時間経過だけでなく体力値が一定以下になった場合にも移行する。
        通常状態だった場合も血氣覚醒状態を経ず一気に血氣烈昂状態になる。
    • キュリアによる攻撃で劫血やられにもなるが、なぜか本個体の劫血やられの時間は非常に短い
      通常種や傀異化モンスターとの戦闘であった劫血やられと攻撃の駆け引きはほぼできないと言っていい。
      回復効果をアテにして調子に乗って攻撃しているとあっという間にキャンプ送りなので注意。
    • 一定ダメージを与えることで形態変化が解除され、通常状態に戻る。
      その後はまた時間経過で血氣覚醒状態→血氣烈昂状態へと変異する。
  • 体力を瀕死近くまで減らすと、まるで傀異克服古龍の傀氣脈動状態のような禍々しい姿の血氣蝕烈状態になる。
    常時怒り状態と化して攻撃はさらに過激になり、後述の連続コンボを主体とした連続攻撃を執拗に仕掛けてくる。
    コンボ中のアクションは多数の攻撃の後隙がオミットされており、付け入る隙がほとんどない。
    ふとした一撃の被弾がデスコンボになり、命取りになってしまうこともしばしば。
    また、この形態にならないと討伐できないので状態異常や環境生物を利用したハメ戦法で倒し切ることができず、
    さらに、この状態では閃光玉やオニクグツ、操竜待機など一部妨害が効かなくなる
    これらのアイテムやギミックで隙を作って形態移行させずに討伐したりコンボを中断させることはできないため注意が必要。
    ただし、それでも状態異常は概ね有効なので、武器の種類や属性によって不利が生じることはほぼない。
    また、それまでの形態変化と違って血氣蝕烈状態は討伐まで解除されることはない。
    この点は鏖魔ディアブロスの狂暴走状態に近いか。
    • この形態で一定時間ごとに行う全方位狂血爵波動の後はキュリアとの共生を拒み、
      苦しむようなモーションが見られる。大きなチャンスとなるので、逃さないようにしたい。
      なお、仮に全方位狂血爵波動に被弾しても劫血やられになるので回復する前に即座に攻撃すれば回復できる。
    • この状態になると切断と打撃の肉質が翼を除いた部位で45を越えるため、ほぼ全身に弱点特効のスキルが適応する。
      頭部や前脚の龍属性も通りやすくなり、一気に攻めることが可能になる。
    • なお、意外にもメル・ゼナの身体付近が安全地帯になりやすい。
      また、後隙がないぶん予備動作はかなり大きいのでフレーム回避も決めやすい方。
      距離をとる行動も多いため中々難しいが、臆せず攻めてみよう。
      • 大半の攻撃が当たり判定のある場所とない場所とで明確に分かれるものが多く、
        相手の攻撃に割り込む形で反撃を取りやすい。
        わかりやすい例では翼突き刺し→薙ぎ払いでは翼と反対側の半身がまったくの無防備
        つまり大事なのは怯まない心となるだろう。
      逆にガンナーにとってはメル・ゼナとの距離の緩急が激しく、かなり厳しい戦いを強いられる。
    怒涛の連続攻撃を凌ぎきり、確定で生じる大きな隙に今度はこちらの攻撃を叩き込むという一連の流れは
    一回のスパンを極限まで長くしたターンファイトと言えなくもない。
    ただし、ハンター側のチャンスタイムに対してメル・ゼナのターンが極めて長く、
    特定条件を満たせばコンボを中断することが可能といった要素もないため、
    ターンファイトの基本となるヒットアンドアウェイの原則からは大きく外れている。
    とはいえ、上記の通り血氣蝕烈状態に移行するタイミングは瀕死に近い状態であり、
    状態異常などを絡めて袋叩きにすれば形態変化後に殆ど行動させずに討伐することも可能。
    意外と体力が低く思えたという声も聞かれるが、
    これは形態移行時点の残体力がそれほど多くないことも影響していると思われる。
    烈禍襲来クエでは血氣蝕烈状態に移行するタイミングが早いので必然的にメル・ゼナのターンがとんでもなく長くなるのだが、
    逆に言えば肉質が柔らかい時間も長くなるので、トータルで見た時のタフネスはそこまででもない。
  • スタンへの耐性が通常種より若干上がっており、片手剣の滅・昇竜撃一発程度ではスタンしなくなっている。
  • 同じ攻撃でも血氣烈昂状態は5%、血氣蝕烈状態は10%、通常状態に比べてダメージが大きくなる。
    ハンターに対する攻撃だけでなく、他のモンスターに対する同士討ちのダメージも同様に増加する。
  • 吹き飛び【叩きつけ】のリアクションを伴う攻撃が多い。
    普段吹っ飛ばされて反射的に翔蟲受け身を取る癖がついていると、叩きつけを受けたときに翔蟲がいない事態に陥りやすい。
    加えて、本種は後述のとおり苛烈な連続攻撃が多く、吹き飛び【転倒】の場合は倒れたままの方が安全な場合もある。
    他にも鉄蟲糸技のクールタイムなど、これまで以上に翔蟲の残数管理が重要といえる。
  • 怒り状態になっても、エリア移動するハンターを追いかけることはなく現在のエリアに留まる模様。
    ただ、エンエンクによる誘導は可能となっている。

主な攻撃方法

盾翼突き→盾翼なぎ払い (→盾翼叩きつけ)
バルファルクのように片方の翼を前方へ伸ばし、続けて一歩踏み込むと同時に外側へなぎ払う最も多用する攻撃。
突きからなぎ払いに移るまでの動作が非常に早く、
太刀などで突きをカウンターしてしまうとなぎ払いに高確率で被弾してしまう。
幸い、なぎ払いの判定は動作が早い分短めなのか、回避性能を積んでいない回避でも避けやすい。
だが、如何せん盾翼なぎ払いの攻撃範囲がかなり広いため、
回避のコツをつかむまでは非常に厳しい戦いを強いられることになるだろう。
後半戦になるとなぎ払いの後にそのまま翼を振り下ろす攻撃が追加される。
こちらは縦のリーチが非常に長いので注意。
(バックジャンプ盾翼撃→)盾翼突進→尻尾突き刺し
ランスのシールドチャージ→飛び込み突きを思わせる連続攻撃で、翼を盾のように構えて突進し、
ハンターの目の前で翼を振り払い、地面に叩き付られたハンター目掛けて尻尾の突きで追撃を行う。
追加された技の中でもトップクラスに警戒すべき危険な攻撃
翼を構えてからの突進が非常に早く、更に翼の攻撃のダメージリアクションは叩きつけなので、
メル・ゼナが距離を取ったと思えば次の瞬間突撃して地面に叩き付けられたという状況が多発するほど回避が難しい。
更に、叩きつけた後は即座に翔蟲受け身を取らなければ尻尾突き刺しの被弾が確定する。
バックジャンプしつつ翼を振り払う攻撃の後に派生してくることもあり、
この場合は初動の翼撃にも叩きつけ判定が付与されているため恐怖の3連コンボとなる。
一応、翼の真正面に居なければ少しのダメージと怯み無しで済むほか、
この手の攻撃としては珍しく追撃の判定が甘く、翔蟲ゲージが残ってさえいれば追撃は難なく避けられる。
また、そもそも突進の判定が一瞬故にフレーム回避が取りやすいほか、必ず尻尾突き刺しをしてくるという特性上
最初の突進をいなして懐に飛び込みさえすれば尻尾突き刺しの予備動作の段階から反撃できる大きな隙となる。
尻尾突き刺し・なぎ払い
通常時は尻尾突き刺しの後隙をキャンセルして盾翼突き→盾翼なぎ払いを行う。
形態移行すると2連続でやってくるが、従来通り後隙を晒すようになる。
また、空中で回転して尻尾を地面に置いてそこから横になぎ払う行動が追加されている。
予備動作が突き刺す場合と似ており、突き刺しだと思って横に回避しようとすると攻撃範囲に引っかかりやすい。
その上威力もかなり大きく、烈禍襲来クエストやイベントクエストに登場する個体ともなれば
体力満タンでもワンパンされかねない。
盾翼なぎ払い同様判定が短い為、回避性能無しでも避けやすい。
血氣覚醒状態に移行するとなぎ払いの後、2連尻尾突き刺しに派生するようになる。
血氣烈昂状態以降ではダークロードブリスを挟んで龍炎爆破を行う。
2連盾翼なぎ払い
2回連続で前方を盾翼でなぎ払う。
この攻撃のダメージリアクションは叩きつけなので、翔蟲受け身を取らなければ追撃されてしまう。
サマーソルト→飛び込み両盾翼なぎ払い
リオレイアのようなサマーソルトを繰り出した後にすぐさま後方へ着地、
ハンター目掛けて両の翼を盾のように扱って突撃し両翼をなぎ払うクロスチョップ
血氣烈昂状態以降はなぎ払いの後にダークロードブリスを絡めた派生が追加されるが、
血氣烈昂状態では遠くに瞬間移動して血爵波動・拡散、
血氣蝕烈状態では空中に移動して強襲両盾翼なぎ払いと形態によって派生が全く異なるので注意。
強襲両盾翼なぎ払い
垂直に飛翔し滞空したままハンターに接近し、地面を扇状になぎ払う。
飛翔モーションが入ることを差し引いても発生が早く、
前兆である垂直飛翔でカメラが引くタイミングを見逃すと不意打ちで刺さってしまいやすい。
ただし、この攻撃は高確率で飛び込み両盾翼薙ぎ払いのあとに行ってくるため予測が容易な他、
頭あたりから前方広範囲に向かって放つためメル・ゼナに向かって突っ込めば大きな反撃チャンスになる。
なお、この攻撃はガード強化がなければガード出来ないので注意。
血氣蝕烈状態では前兆である垂直飛翔モーションが
ダークロードブリスを用いたものに差し替えられており、発生が高速化している。
拘束攻撃
前脚でハンターを押し倒すところまでは通常個体と同じだが、
こちらの初期形態では拘束中のモーションが尻尾の先の突起で挟んで掲げた後投げ捨てるものとなっている。
血氣覚醒状態では通常個体同様の噛みついて何かを吸って体力を削るものとなる。
初期形態の新規モーションは拘束中の削りダメージはなく投げ捨ても大して痛くないと、
通常個体に比べるとこれ単体の脅威は下がっており、キュリアによる性質の変化を表現する演出に近い。
もちろん苛烈な連続攻撃を得意とするこの個体の前に投げ捨てられるのは非常に危険。
  • では血氣覚醒状態の場合はと言うと、モーションこそ通常個体と同じものの
    ダメージ量はもはや比較にもならず、洒落にならない速度でハンターの命がみるみる吸われていく
風圧→ホーミングキュリア使役攻撃
通常のメル・ゼナでいう翼を使ってエネルギー波を3方向に飛ばす技。
こちらはエネルギー波ではなく黒い煙のようなもの(風圧)を高速で飛ばした後、
4つのホーミングしてくるキュリアを放つ。
ホーミングが勿論だが特筆すべきはヒット数であり、
なんと3ヒットするホーミング弾が4つ飛んでくるため、ガードをすると12ヒットもする。
風圧自体は相手の行動開始直前に硬直が切れるため、焦らず回避に専念しよう。
円形血爵爆破+両盾翼叩きつけ
メル・ゼナが垂直飛翔しながら、自身を中心とした円状にキュリア溜まりを設置する。
そして、両盾翼を全力で伸ばしながら降下して大地に叩きつけると同時に、
キュリア溜まりを爆破し放射状に血爵波動を飛ばす。
翼の間には隙間が存在するが、メル・ゼナに近いほど広く、離れるほど狭くなる。
最内ならハンター2人分程度の幅、円の外周ともなるとほぼ密着しているので、
接近して翼の合間に入るか、あえて外周寄りに立ちカウンターを取るか早めに判断すると良い。
また、ホーミング性能はそれほど高くないため直前に横によければあっさりと回避できる。
キュリア砲
前方四箇所にキュリアの塊を並べたのち、レーザーのように射出する。
攻撃範囲が事前に紅い光に照らされるため平時の回避は容易だが、ガード武器にとっては最要警戒技となる。
なんとこの攻撃はガード強化をもってしてもガード不可な上に予備動作が極めて短い
本種の怒涛の連撃をガードで固めていなすのは大変有効なのだが、
この技だけは回避するしかない……が予備動作が短すぎるため、
ガードを固めている状態でこの技を打たれると予備動作を見てから攻撃範囲外に回避するほどの猶予はない。
しかも水平に4本同時発射される上、メル・ゼナの正面2本は狭い間隔で配置されるため、
ガード後の反撃効率が良い真正面に立つともっとも回避しにくくなる罠がある。
納遁術リバースブラストの出だしにある無敵時間を上手く使えばかわすことは可能であるが、
それでも飛ぶ方向やタイミング次第では避けきれない。
ランスやガンランスにとっては最大の脅威といっても過言ではない恐るべき技である。
また、単発で使用するだけでなく、上述の衝撃波→ホーミングキュリア使役攻撃から派生するパターンも存在する。
烈禍個体ともなると防御力900で虹色ヒトダマドリをとっていても一撃でキャンプまで消し飛ぶほどの高威力技。
血氣蝕烈状態では直後に尻尾突き刺しを2連続で行う派生が追加される。
  • 攻撃位置に光が表示される予備動作から一見ビームか何かを放っているかのように見えるが、
    エフェクトをコマ送りで見るとおぞましい量のキュリアが一斉に放出されていることがわかる。
全方位血爵波動+キュリア弾雨→空中大爆発
血氣烈昂状態から解禁される大技。
メル・ゼナが垂直飛翔し、空中から無数のキュリア弾を雨のように降らせると同時に、
地面からは自身を中心とした6方向へ次々と血爵波動を放つ。
これだけで既に接近が難しいのだが、恐ろしいのはちょうど血爵波動が消えて接近しやすくなった瞬間。
なんとメル・ゼナが滞空したままダークロードブリスを行い、狙った一人のハンターの背後の空中に出現して
龍エネルギーの大爆発を起こす。
テオ・テスカトルのスーパーノヴァもかくやという爆発範囲のため、地上にいても近ければ直撃してしまう。
そして、ガード強化のスキルをも貫通してくる
キュリア弾雨はこの技でしか使わないので、空中から真下に落ちるキュリア弾を見た時点で接近をやめ、
背後を警戒しつつ緊急回避やカウンターの準備をしておこう。
自爆技のような見た目に違わずメル・ゼナへの負担が大きいらしく、
爆発後は力を使い果たしたかのように地面に墜落し、ゆっくりと弱々しく起き上がるモーションが入る。
  • まず注意したいのはキュリア弾雨と血爵波動。
    これらは地面に叩きつけるタイプの吹っ飛び効果を有しており、翔蟲受け身を取らない限り
    ほぼ確実に別の血爵波動もしくはキュリア弾雨に再度被弾してしまうが、
    勿論その追撃でも更に叩きつけられるため、翔蟲受け身を取るまで地面に拘束され続ける
    また、初見では焦って適当に受け身→別の波動に当たってまた地面に…と負のループに陥りがち。
    最悪の場合はこれだけで削り殺されることも。
  • フィニッシュの大爆発は特にマルチで危険であり、直前まで誰を狙っているか分からないため、
    他人狙いの大爆発に巻き込まれての爆死も往々にして起こりうる。
    無論、直前のキュリアや波動に被弾していた場合、翔蟲がない限り生還は絶望的となる。
    大爆発の判定は回避性能無しでもフレーム回避できる程一瞬なので、
    逃げ遅れた場合でも諦めずに回避を試みれば生還できる…かもしれない。
  • 血氣蝕烈状態で発動した場合、攻撃後にキュリアに抵抗する動作を取るため、かなりの隙ができる。
    逆に血氣烈昂状態で使用した場合はそれなりに大きい威嚇を行うだけであるため、
    うっかり大ダウン想定の動きをしてしまい狩られないよう注意。
  • なお緊急クエストでは血氣烈昂状態に初めて変化してから一定時間経つと、
    フィオレーネが「何かを狙っているぞ!攻撃を重ねて阻止するんだ!」と発言するのだが、
    おそらくその「何か」の正体はこの技の発動である。
    とりわけ危険度が高い技なので阻止したいところだが、初見の相手、
    それも攻め手の激しい原初メル・ゼナ相手に安定して攻勢を維持するのは中々難しく、
    甘んじて受けてしまったハンターも多いのではないだろうか。
連続コンボ
血氣蝕烈状態に突入すると繰り出すようになる、本種のもう一つの大技。
単独の技ではなく、なんと10回前後にも及ぶ怒涛の連続攻撃である。
その内容は風圧→ホーミングキュリア使役攻撃→翼一閃【血氣】x2→(ダークロードブリス)→キュリア砲
→(ダークロードブリス)→2連盾翼なぎ払い→2連尻尾突き→全方位狂血爵波動
という厄介なキュリア砲を含む遠距離攻撃を多く用いるパターンと
【盾翼突き→盾翼なぎ払い】x2→回転突進→(ダークロードブリス)→尻尾なぎ払い→(ダークロードブリス)
→龍炎爆破→サマーソルト→飛び込み両盾翼なぎ払い→強襲両盾翼なぎ払い→全方位狂血爵波動
という11連コンボにも及ぶパターンの二種類ある。
どちらも最後の全方位狂血爵波動の後、キュリアに抗うためかメル・ゼナが自ら大ダウンと同等の硬直時間を発生させる。
  • 間にダークロードブリスを2回も挟む上、敵視を取った相手へ大きく接近する技も含むので、
    ガンナーの位置取りや大きく距離をとって逃げていたとしても全く安心できない。
    行動が終わるまでむやみに攻撃せずガードや回避に徹しよう。
  • 翼一閃【血氣】は衝撃波が3wayになっている為攻撃範囲が非常に広くなっている上、
    ホーミングキュリアが丁度飛んでくるタイミングで放ってくる。
  • コンボ中はターゲットが固定されるらしく、一度攻撃し始めると隙を見せるまでの間ターゲットを変えない。
    裏を返せば、狙われなかった場合には巻き込みにさえ気を付ければ
    この間は比較的安全に行動できるということでもある。
    • このターゲット固定はどうやらターゲットが力尽きても変更されないらしい。
      標的になりコンボの途中で力尽きたハンターがキャンプから戻ってくると、
      そのハンターに駆け寄りコンボの続きを開始する様子が見受けられる。
      盟勇が標的になり途中でダウンした場合は倒れている盟勇に向かって延々と攻撃し続ける
    • また、コンボ中に標的がエリア移動しても、執拗に追いかけて攻撃を続けようとする
      たとえガルクに乗って全力疾走しようが、大翔蟲まで使って遠方のエリアまで離れようが、
      「逃げ場など無い」と言わんばかりに徹底的に追跡してくる姿はまさに恐怖。
      流石にモドリ玉を使ったハンターまで追いかけたりはしないようだが…。
      なお、コンボが終わるとすぐに元いたエリアに戻ってしまうので、別エリアへの誘導には使えないため注意。

操竜

  • 通常個体とは全ての攻撃が異なる。
    飛び道具を失った為、肉弾戦オンリーのモンスターとなった。
    遠距離戦は出来なくなったが、全体的にリーチが長めで使いやすい技が多いので操竜は文句なしに優秀な部類。
  • 形態変化持ちのモンスターの例に漏れず、操竜時の形態で攻撃面が強化される特徴がある。
    原初を刻むメル・ゼナは通常形態を含め4つの形態を持つが、
    血氣蝕烈形態では操竜待機を無効化してしまう為実際には3パターンとなる。
    血氣覚醒状態では攻撃力が上昇して派生攻撃が追加され、
    血氣烈昂状態では加えて行動速度が増す。
    • 弱攻撃1(X/↑+X)は盾翼突進から尻尾突き。
      出が早く当てやすいが、弱攻撃2の優秀さに隠れがちか。
    • 弱攻撃2(↓+X)は2連盾翼薙ぎ払い。
      出が早い上にリーチがとても長く、使いやすい。
      2ヒットすれば威力は強攻撃にも劣らない。
      血氣覚醒/烈昂状態だと威力が大幅に増す。
    • 強攻撃1(A/↑+A)は盾翼突き→盾翼薙ぎ払い。
      リーチがとんでもなく長く、強攻撃とは思えないほどに出が速い。
      通常状態では追加入力で逆の翼で繰り返す。
      血氣覚醒だと追加入力で翼振り下ろしに派生する。
      • この振り下ろしは威力が非常に高く、リーチもやはり優秀。
        少し溜めが入るがそこまで気にならないレベル。
        通常形態でも充分高性能なので主力にできる。
    • 強攻撃2(↓+A)は滞空尻尾薙ぎ払い。追加入力で滞空尻尾突きに派生。
      通常個体の尻尾突きに相当する攻撃だが威力はかなり高い。
      血氣覚醒状態だと尻尾突きが2回連続になる。
  • 大技は錐揉み突進→尻尾薙ぎ払い→強襲両盾翼払い。
    滞空時にハンターが降りる。
    血氣覚醒だと強襲両盾翼払い→錐揉み突進→キュリア砲になる。
    こちらは突進前にハンターが降りる。
    • 通常状態でも悪くないダメージだが、血氣覚醒/烈昂状態だと凄まじい合計威力になる。
      特にキュリア砲は余裕で4桁超えの威力を叩き出し
      モンスターの体力が上昇し操竜ダメージ比率も上がる高レベル帯傀異討究クエストで
      変幻翔蟲・紅も使用するとなんと4000近い数値をマークする
      この単発ダメージは全モンスターの操竜技のトップである。

縄張り争い

  • 通常種同様にルナガロン、怨嗟響めくマガイマガド、イヴェルカーナとの縄張り争いが確認されている。
  • ルナガロン及び怨嗟響めくマガイマガドとの縄張り争いは通常種と全く同じ内容である。
    ルナガロン戦では若干手こずり小ダメージを受けつつも勝利する流れとなり、
    怨嗟響めくマガイマガド戦では通常種と同じく激しく斬り結びながら完全に互角の勝負を繰り広げる。
    後者の縄張り争いでどちらが操竜待機状態に移行するかはランダムであり、本種が待機状態となる場合もある。
    • メル・ゼナが血氣蝕烈状態の場合であっても、怨嗟響めくマガイマガドとの勝敗は互角になる。
      (血氣蝕烈状態のメル・ゼナは操竜待機状態にならないので、本来操竜待機状態になる場合は代わりに別エリアに逃げる)
  • イヴェルカーナとの縄張り争いは特殊で、キュリアを用いない完全新規のモーションとなっている。
    通常種の縄張り争いとの差異としてイヴェルカーナは氷纏いを行わず戦闘に突入し、
    まず原初を刻むメル・ゼナが翼による先制攻撃を仕掛けるが、イヴェルカーナの尾に弾き返される。
    イヴェルカーナはその勢いのまま舞い上がりながらメル・ゼナに極低温ブレスを繰り出すも、
    対するメル・ゼナは翼を盾にブレスを防御しつつ正面から距離を詰め、翼を振り抜いて一撃。
    続いて追撃の尻尾攻撃の構えに入るメル・ゼナだが、
    今度はイヴェルカーナが尾槍によるカウンターの刺突でメル・ゼナを怯ませて背後に回り込み、極低温ブレスを放つ。
    だが初撃を飛翔して回避したメル・ゼナは再び翼を盾代わりにしてブレスを強引に凌ぎながら肉薄、
    翼の一撃で打ち上げ、空中で体勢を立て直そうとしたイヴェルカーナに矛尾の振り下ろしで追撃を見舞って地面に叩きつける。
    • 驚くべきことにダメージが入るのはイヴェルカーナ側のみであり、
      縄張り争いの結果としてはメル・ゼナ側の一方的な勝利という形になっている*8
    • 飛び道具による攻撃は縄張り争い中でもダメージが入るのが通例だが、
      イヴェルカーナの極低温ブレスで原初を刻むメル・ゼナがダメージを受けることはない。
    • 通常種の縄張り争いではメル・ゼナが率いるキュリアの群れと
      イヴェルカーナが生む数多の氷塊、そして両者のブレスの激突が美しい情景をなしていた。
      だが特殊個体のそれは打って変わって肉弾戦主体の激しい戦闘となっており、
      さながら剣と盾を携えた聖騎士槍と魔法を操る氷の女王の決闘といった趣である。

武具

  • この個体は、キュリアに寄生される以前の原初の姿を保っている故か、通常とされる個体の物とは性質が異なる。
    そして、それらの素材からは新たに武器である「爵銀龍派生改」、
    そして防具である「プライマルシリーズ」をオトモの分含めて作成する事が出来る。
  • 全身を装備した際の発動スキルは、
    血氣Lv3、血氣覚醒Lv3、連撃Lv3、超会心Lv3、破壊王Lv3となっている。
    会心率の高い武器で部位破壊済みの部位を攻撃する事により、
    攻撃や回復を一挙に行う、という攻防一体を兼ねたスキル構成と言える。
    そしてそこに劫血やられ爵銀龍派生改の武器を取り入れる事で、
    更なる回復のシナジー効果が期待できるだろう。
  • そして、全部位にLv4のスロットが2個あり、更に胴・腕・腰にはLv2のスロットが1個ついてくる。
    スロット面に関しては、MHW:IのEXドラゴンシリーズを思い出させる大盤振る舞いと言えるか。

余談

  • 英名にある“Primordial”とは、文字通り「原初の」「根源的な」などを表す単語。
    他の特殊個体達の先例に違わず、日本名をそのまま直訳したような名称になっているようだ。
    • 「原初を刻む」という名前についてだが、実は事前に匂わせのようなものがあり、
      本種の存在が示唆された「スペシャルプログラム 2023.4.19」にて、
      フィオレーネが『ここで終焉刻む!』と発言するシーン*9があった。
      正式名称が分かってから改めてムービーを見返すと、
      「刻む」という単語や「原初」と対を為すような「終焉」という言葉など、
      色々な意味を含ませた味わい深い台詞になっている事が窺えよう。
      • なお、同プログラムの内容やチラ見せされていた翼、ついでに前例から
        追加されるのがメル・ゼナの特殊個体であることを予想していたハンターは多かった。
        また、メル・ゼナのモチーフとなった吸血鬼には真祖なる設定*10が付き物であることから、
        「特殊個体の名称も真祖あるいはこれに類するものであり、フィオレーネのセリフも対を成すものである」
        として『○○刻むメル・ゼナ(○○には何らかの始まりを示す単語)』ではないか
        と、かなり近いところまで名称を予想している例もあった。
      • ただし、前述の通りこのメル・ゼナはキュリアに寄生される前の個体、
        即ち真祖どころかまだ一般の吸血鬼にすら至っていない存在ともいえる。
        そういう意味では、方向性がたまたまあっていただけで
        みごとに予想を外された形とも言えるだろう。
  • 戦闘によって体力が減少することでキュリアの寄生が進むかのように見えるが、
    実は血氣覚醒状態および血氣烈昂状態への移行は体力に依存しない時間経過によるもの。
    つまり、今作で出会う個体は遅かれ早かれキュリアに侵食される運命ということになる。切ない。
    • 逆に言えばハンターとの戦闘のせいでキュリアに侵食されてしまうわけではないので、
      いくら通常形態をボコボコにしようとも気に病む必要はないとも言える。
    ただし、最終形態に当たる血氣蝕烈状態に限ってはメル・ゼナが瀕死になることが移行条件である。
    メル・ゼナ側は瀕死状態でも引き続きキュリアの支配に抗おうとする様子を見せるほか、
    「その身を爆発的なエネルギーが蝕んでいる」という設定からすると、
    この形態は危機に陥った宿主を無理矢理生かそうとするキュリアや
    その影響を受けた原初を刻むメル・ゼナの暴走に近い現象なのかもしれない。
    • この仕様上、序盤に拘束と超火力を集中させれば、
      血氣覚醒状態および血氣烈昂状態を飛ばしていきなり血氣蝕烈状態に持っていく事も可能。
  • 「キュリアに侵される以前の個体」という設定や後述する素材解説文から、
    かつて餌を求めて王域に進出してきたガイアデルムと縄張りを巡って衝突し、
    戦いの末に決着が付かず空へと舞い戻ったと伝わるメル・ゼナはこの姿であったと思われる*11
    戦闘の際にガイアデルムが仕向けたキュリアに寄生されつつもウイルスに耐えて共生に至り、
    かつそれを力とした結果が本編やパッケージでお馴染みの通常種の姿なのだろう。
    • 共生相手に強く依存する生態を持つとはいえ、仮にも設定上別格の超大型古龍でありながら
      大型古龍を相手に引き分け、地上進出までも阻まれたガイアデルムについては
      その実力について作中人物、あるいはプレイヤーから厳しい評価を下されるケースがまま見られた*12
      本種の実装により、メル・ゼナが共生で本来にない能力を得たのと引き換えに一部弱体化したと思われる面があり、
      本来のメル・ゼナも大型モンスターの中ではトップクラスの実力者であると示されたことで、
      ガイアデルムに対しても多少のフォローがなされたと言える。
  • 開発秘話においてメル・ゼナのモチーフは「吸血鬼」「高貴な男爵」「白銀の騎士」とされているが、
    本種は中でも「白銀の騎士」というモチーフをピックアップした存在となっている。
    公式サイトの紹介文でも平常時の行動は「騎士のような立ちふるまい」と触れられているほか、
    キュリアに蝕まれ黒く染まったデザインは所謂闇落ちした騎士を思わせる。
    ガイアデルムとの関係も相まって、さながらダークファンタジーにおいて度々見られる
    「邪悪なる存在を退けた勇敢な騎士が、置き土産に放たれた呪いにより新たな邪悪なる存在へと変貌する展開」である。
    • また、メル・ゼナ種のモチーフの1つにして、重要な要素である「」についても、
      多くの酸性物質に侵された銀は黒色に変色する事が多い。
      さながら、キュリアという毒物に侵蝕されて変色、変質したメル・ゼナのような趣がある。
  • 盾のような翼と槍のような尾を駆使することからランスに喩えられる本種だが、
    先んじて配信されていた武器の重ね着「ぬいぐるみシリーズ」においては、
    メル・ゼナ(&キュリア)がランスのガワを担当しており、
    この頃からメル・ゼナとランスを結びつける要素はあったと言える。
    • そもそもメル・ゼナがランスを彷彿とさせる刺突攻撃を使ってくるのは、
      モチーフである吸血鬼ドラキュラの由来となった「ヴラド三世」を意識してのことだと思われる。
      この辺りの考察は通常種の記事メル・ゼナランスの記事に詳しく記述してある。
  • かつてMH3~MHP3の頃に、「零下の白騎士」の異名を持っていたベリオロスがプレイヤーたちに
    「騎士の異名持つなら他の小型モンスターを掃除してから戦えよ」などと理不尽なツッコミを受けていた時期があった。
    このことを覚えていたハンターたちの間では、
    サンブレイクにてガレアスがフィオレーネを窘めた台詞を、その時の意趣返しに感じた人もいたようだ。
  • まさに西洋の騎士といったサンブレイク風のコンセプトデザインだが
    深淵の悪魔のおとぎ話では西洋らしからぬ「鬼神」にも例えられている。
    日本においては荒々しく乱暴な妖怪あるいは神霊を表す表現であり、
    無印MHRiseのような日本的・東洋的なモチーフも有していると解釈できなくもない。
    • 神話や伝承上にあるものとしての「鬼神」は国によって扱いに違いがあるのだが、
      日本だと鬼神は「仏教の鬼神」を指すことが多く、
      仏教の鬼神は夜叉や羅刹など、かつて悪鬼だった存在が仏の教えで善神となり、
      地獄の獄卒を筆頭に悪人を罰する存在になったとされている。
  • キュリアに侵される以前の姿を保った個体、とはされるものの
    通常個体と比較して重厚な甲殻を有しているのは一見違和感がある。
    加えて通常個体の翼膜は、こちらのしっかりとした綺麗な物と比べて幾分かボロボロなのが見て取れる。
    キュリアと共生するにあたってメル・ゼナ側も精気を奪われていたことから、
    本作の通常個体は本来より痩せこけて翼膜も傷んでしまっていたのだろうか。
    もしくは寄生されることなく今に至る歴戦の、若しくは老齢の個体という可能性もある。
    • 仮に前者が正しかったとすると、
      血氣覚醒状態や血氣烈昂状態はある意味、「通常種になったばかりの爵銀龍」とも考えられる。
      また、よく見ると角の角度なども異なることから、
      物理的な侵蝕のみならず、寄生後の発育にも影響を与えていたのかもしれない。
      逆に、後者が正しかったとするのであれば、現在の通常個体メル・ゼナの様な身軽さに
      白銀の甲殻と爽やかな青の翼膜を兼ね備えた
      メル・ゼナが御伽噺の時代に観測されていたのかもしれない。
  • モンハンシリーズ20周年を記念して行われた「モンスター総選挙」では、
    初代MHからMHR:Sに至るまでのメインシリーズに登場した全229種の大型モンスターがエントリーしており、
    特殊個体である本種ももちろん投票可能となっていた。
    気になる本種の順位だが、なんと229種の中から13位という破格の高順位にランクイン。
    エントリーしたモンスターの中では最も後輩であり、
    通常種と票数が割れかねない特殊個体の身でありながら、多くのファンからの人気を獲得したようだ。

素材

  • 怨嗟響めくマガイマガドと同じく、全ての素材が専用のものとなっている。
原初の寵鱗
爵銀龍が守護者と呼ばれた頃、穢れなき龍の鱗は悠久の平和を示すと語り継がれていた。
白銀に煌くその鱗は、まるで本物の銀と見紛う程の美しさを誇る。
爵銀龍の無垢殻
原初を刻むメル・ゼナを守り続けた白銀色の甲殻。
悠久の時を経ても傷一つなく輝きを放っている。
爵銀龍の麗牙
原初を刻むメル・ゼナの牙。
妖艶に覗くその牙は、見る者を甘美な眠りに誘うという。
刻を穿つ矛尾
原初を刻むメル・ゼナの矛尾。
強大な破壊力でもって、古代、冥淵龍と激闘を繰り広げた。
爵銀龍の銀角
原初を刻むメル・ゼナの角。
その威容は、覚悟なき者を争わずして屈服させる。
銀光の盾翼
原初を刻むメル・ゼナの翼。
凛々しく輝き威厳に満ちた翼は、不抜の要塞を思わせる。
狂淵の噛生虫
数多のモンスターを宿主にして強大な力を得た噛生虫。本能のまま無窮に精気を求め彷徨う。
説明文にある「数多のモンスターを宿主にして強大な力を得た」という文面、
及び「本能のまま無窮に精気を求め彷徨う」という文面から、
このキュリアは既にかつての宿主を喪い、
傀異化と呼ばれる現象を引き起こす、進化した個体のキュリアであると推測される。
その裏付けなのか、通常個体(キュリアと共生関係を築く事を選んだ個体)のメル・ゼナと異なり、
討伐して絶命した際に、寄生していたキュリアが共に絶命する(=帰る場所が無い事を裏付けるような)演出がある*13
刻冥の龍血玉
原初を刻むメル・ゼナの力の根源とされる玉石。
奈落より昏冥に昇る、紅い月と見紛う。
  • アップデートで追加されたモンスターのレア素材は、
    そのVer.では傀異研究所の交換アイテムの対象外であるのが通例であったが、
    こちらは実装と同時に交換できるようになっている*14
  • その他、本種由来の素材から得られる端材は「原初を刻む重端材」と呼ばれ、通常種のものとは分けて扱われる。

関連項目

モンスター/メル・ゼナ - 通常種。ただし設定的にはあちらが特殊個体とも言える。
モンハン用語/特殊個体
BGM/メル・ゼナ戦闘BGM
武器/メルゼ武器
防具/メルゼシリーズ - 本個体の素材を用いた「プライマルシリーズ」についても解説。
世界観/キュリア
モンスター/ガイアデルム - 設定上で「縄張り争い」を繰り広げた相手。


*1 ゲーム内のアイテム名表記「爵銀龍極の鋳像」より
*2 通常個体の登場順ではMHW:Iの悉くを殲ぼすネルギガンテ以来
*3 こちらは古龍種の特殊個体としても一つ前の先例となる
*4 ルーマニア語で「竜」を意味する。
*5 Nintendo Switch及びSteam版
*6 オオナズチ:61200z、クシャルダオラ:84240z、テオ・テスカトル:92520z、バルファルク:100800z、シャガルマガラ:113400z。
*7 他のMR10から解放されるモンスターとは異なり、「愛する故郷に、陽はまた昇る」をクリアすることがクエスト出現の条件となる。なお、他のアップデート追加モンスターについては相手にする必要はない。
*8 モーションが流用されているルナガロンは小ダメージを与える形で一矢報いており、カウンターの刺突を決めて怯ませているにもかかわらずダメージが計上されていないイヴェルカーナがやや不遇にも見える。
*9 このシーンは、本編ムービーで『メル・ゼナではない!』という台詞の場面であり、『ここで終焉を刻む!』という台詞はゲーム中で使われなかったため、フィオレーネが本編で言っていない台詞となる。
*10 作品によるが「血を吸ったことで、あるいは超自然的な力により作中世界で初めて吸血鬼となった者」「生まれながらの吸血鬼」「初めて他者に血を与え、吸血鬼の祖となった者」「すべての吸血鬼の大本」といった存在を指すことが多く、同作品に登場する他の吸血鬼より強大な存在であったり、陽光が決定的な弱点とならないなどの特殊な能力を持つことが多い。
*11 ムービーでは城塞高地が「還る地」と表現されており、もしかすると緊急クエストの個体はガイアデルムと衝突した個体そのものなのかもしれない。
*12 同じ超大型古龍の百竜ノ淵源ナルハタタヒメアマツマガツチは乱入した大型古龍(前者はメル・ゼナをも含む)を一蹴している事実も、こうした見方を強めていた。
*13 但し傀異化モンスターを討伐した際は、通常個体と同じ様に飛び立っていく演出となっている
*14 交換のラインナップに並ぶには狩猟数が10回に達する&傀異研究レベルが261以上必要。バハリを訪ねても交換してもらえなかったというプレイヤーは何体狩ったか、今の研究レベルがいくつか、一度ハンターノートとステータスを開いて確認してみること。