MHR:Sのメインモンスター、爵銀龍メル・ゼナの素材を用いた武器群。
本項では、特殊個体原初を刻むメル・ゼナの素材を用いた武器群についても併せて解説する。
目次
概要 
- 爵銀龍の名の通りの銀を基調に、高貴さを感じられる金をアクセントとしてあしらった、
気品溢れる細く鋭い造形のアンティークなデザインが特徴。
むしろ細すぎて片手剣や双剣などは強度が心配になるが
大剣やランス、スラッシュアックスの斧モードなどは、尻尾を模した三又の刀身になっている。
各部には赤く明滅する円錐状の宝石のようなパーツが存在し、
武器種によっては端部や中腹にまるでランタンのような見立てで配置されていたり、
ガンランスのように刀身の隙間から光るものも存在する。- また、抜刀した際には刀身・銃身など武器の一部が血あるいは
血氣活性状態を思わせる禍々しい配色に染まるギミックを持つ。
- また、抜刀した際には刀身・銃身など武器の一部が血あるいは
- 渋めの金銀を基調とした高貴さ、抜刀ギミックの不気味さ、デザインの秀逸さを併せ持つ
素材主の特徴を絶妙に反映させた武器群であり、メル・ゼナが好きなハンターからの見た目の評価は高い。
性能 
メル・ゼナ武器 
MHR:S 
- 近接武器と弓は龍属性を持つ。
また、ボウガン2種は貫通弾の扱いを得意としており、貫通滅龍弾も使える。
各種ステータスもメインモンスター武器らしくバランスが良く、
百竜スロットはLv1しか無いものの通常スロットはLv4を持つため拡張性も悪くない。
- しかし、MHR:Sの龍属性武器界隈は激戦区を通り越してカオスもいいところ。
まずメル・ゼナが登場するMR上限解放前の終盤では、
本武器の生産段階に加えゴア武器&シャガル武器にガイアデルム武器が相次いで登場する上、
MR解放後から更に多くのレア10武器が勢ぞろい。
クセ強斬れ味とシナジースキルを得たイブシマキヒコ武器に
圧倒的白ゲージを誇り、龍属性値も優れる赫耀バルク武器も強化可能となる。
更に後の無料アップデートにて渾沌ゴア武器及び、後述の特殊個体武器までもが参戦した。
武器種によってはデスギア武器やブナハブラ武器、
撃竜槍に傘すら出てくるなど、まさに混沌 。- その中にあって爵銀龍武器は
- 百竜スロットがLv1のため各種特効が付けられない
- 怨嗟響めくマガイマガドの素材を使うためMR100まで最終強化ができない
総合的には「器用貧乏」という位置になってしまうことが多い。
百竜スロットについては傀異錬成で拡張すれば特効に対応できるが、
枠の消費が多い分だけ攻撃力や会心率の伸び代を切ることになり、中々悩ましいところである。
とはいえ、何やかんやで癖の強いゴア・シャガル武器よりはスタンダードな性能のこちらが扱いやすい場合も。 - ただし、狩猟笛は「斬れ味消費軽減」と龍属性笛の中で唯一「斬れ味継続回復」を備えているため、
剣士PTならば快適な狩猟に大いに貢献できるスペックを秘めている。
加えて、聴覚保護【大】を吹けるのも嬉しいポイント。
一切の斬れ味スキルや耳栓スキルを捨てて、火力に全振りできる特徴も見逃せない。
一方でガンナーPTや研磨術【鋭】と相性が悪いという側面もあるため、
マルチでは他ハンターの装備構成を確認するように。
- その中にあって爵銀龍武器は
- ちなみにボウガンは貫通滅龍弾が撃てるが諸々の関係で差別化要素とはならず、
どちらもLV2(ライトは速射、ヘビィはそれに加えLv3)貫通弾の取り扱いに優れる。
特にライトは上位で猛威を振るったナルガライトが微妙な性能に留まっている関係で、
最高峰の貫通速射ライトの1つとして君臨している。
- また、全武器がカムラノ武器からの派生となる。
メインモンスター武器としては珍しく一発生産は不可能(MHWでは前例あり)だが、
派生元であるカムラノ武○○(カムラノ武器のMR段階)は一発生産可能なので入手まではそう苦労しないだろう。
- オトモ武器のメルゼネコソード/メルゼガルウイングは近接特化型の斬・龍属性武器。
近接攻撃力は285とVer.10までのオトモ武器では2番目に高く、これより攻撃力が高いオトモ武器は会心率-30%を
持つため、マイナス会心が無いこちらが近接物理期待値上は最も優秀なオトモ武器ということになる。
それでいて僅か13とはいえ龍属性も持つため近接攻撃重視のオトモにとっては強力な武器であると言えるだろう。- しかし、Ver.14で追加されたラヴィネコランス/ラヴィガルブレイドはこちらを上回る近接攻撃力295と
会心率0%、氷属性17を備えており、近接物理期待値トップの座を明け渡すことになった。
とはいえ、属性の違いは無視できない要素である*1ため、十分に差別化は可能。
だったのだが、後述の刻銀ノネコ/ガルソードが完全にこちらの上位互換となる性能で登場。
完成してしまえばデザイン面以外でお呼びがかかることはないだろう。
- しかし、Ver.14で追加されたラヴィネコランス/ラヴィガルブレイドはこちらを上回る近接攻撃力295と
原初を刻むメル・ゼナ武器 
MHR:S 
- ボーナスアップデートVer.16で追加された、原初を刻むメル・ゼナの素材を用いた武器。
説明文によると、古より伝わる怪物退治の武器のようだ。
通常種メル・ゼナ武器の朱い部分を淡い青色に置き換えたような外見で、印象はかなり異なる。
- 派生分類は「爵銀龍派生改」となっているが、激昂したラージャン武器と同様に、
通常個体武器からの派生は不可能で一発生産のみとなっている。
その気になる性能はというと、- MR最終武器としては平均よりやや低めの攻撃力
- 通常種の武器よりは高いが他と比べるとやや高め程度の龍属性(ボウガン以外)
- 会心率は0%
- 近接武器は短めの素紫
- 驚愕のスロット4-4-4
- 百竜スロットもLv3
- 劫血やられ時、及び血氣発動時の攻撃による体力回復量が増える特殊効果を持つ
まず目を引くのはやはりスロット。拡張性においてはMHW:Iの黒龍武器をも上回る。
また、劫血やられや血氣スキルによる体力回復を増強する特殊効果により、
メル・ゼナやガイアデルム、傀異化モンスターに対しても立ち回りやすくなる。
一方で、上記の通りスロットを考慮しない基礎性能そのものは並程度に収まっているため、
拡張性と特殊性能をどれだけ活かせるかで、採用する価値があるかどうか変わってくるだろう。
拡張性に優れるというコンセプトがほぼ被ってしまっている希ツネ武器の存在意義は奪ってしまった- なお、血氣と比較して劫血やられで得られる回復量の上昇量はやたらと小さく、
大剣の真・溜め斬りの4ケタダメージでもほとんど変わらないほど。
劫血やられの回復量ダウン効果が関係しているなど様々な説があるが、
不具合かどうかは現状では不明。
- スラッシュアックス、チャージアックスと共にビンは強属性ビンとなっている。
- ボウガン2種は、通常種武器と同様貫通弾を得意とする性能。
特にライトは歩き撃ち・歩きリロード対応のLv.2貫通弾が6発装填で速射対応、
ライトボウガンもヘビィボウガンも反動は通常種武器より小さいのが特徴…だが、
どちらともブレは左右/大、リロードは遅いとなっている。
このリロード値は装填速度スキルに加え、チューンアップをつけてカスタムパーツを外さないと
主力となる貫通弾のリロード速度が最速にならない。
これらのフォローは必須。有り余るスロットで解決しよう。
昨今のスロットの拡大した装備の充実により、
装填速度や反動軽減の1スロットスキルを4スロットに入れるということも発生しかねないけど- 大きな欠点としては、貫通弾以外が非常に苦手なこと。
他に打てる弾は徹甲榴弾と滅龍・貫通滅龍弾くらいで、状態異常弾や他の属性弾は装填できない。
ライトに至っては、全ボウガン共通のLv.1通常弾と捕獲用麻酔弾を除けば、
たった6種類しか装填できる弾がない*2。しかもその内の2種は、特化しないと実用が難しい滅龍弾・貫通滅龍弾。
良くも悪くも貫通弾に特化した性能である。
- 大きな欠点としては、貫通弾以外が非常に苦手なこと。
- 弓は虫素材以外で初の龍属性の貫通弓。
通常のモンスターだと龍属性の通り具合はイマイチな部分もあり、通常属性弓が上回ることも多いが、
因縁のアイツには最高クラスの相性を誇っている。
- オトモ武器は龍属性の属性値が30と、それまでの最高値であったバルク武器の24を大幅に越えた。
また、近接攻撃力もトップの300、会心率も0%になっており、特にガルクの双刃鎖鎌では
龍属性が弱点の相手に非常に高いダメージを与えられるので、必ず更新しておきたい。
- ちなみに、通常種の武器は抜刀した際にキュリアに侵食されるような音がなるのだが、本種の武器は無音で抜刀する*3。
細かい部分だが、キュリアと共生する前の個体であることをしっかりと表現した演出である。
武器一覧 
- 生産段階は共通して「デューク○○」という銘、そして最終強化では「○○の××(日本語とドイツ語)」という形になる。
- デューク(duke)とは英語で『公爵』の意。
地域によって多少の上下やニュアンスの違いはあるものの、皇帝に次ぐ貴族としては最高位に相当する爵位である。
- デューク(duke)とは英語で『公爵』の意。
- メル・ゼナのモチーフに合わせてか最終強化の武器名には、吸血鬼を連想させるワードが多用される。
- 特殊個体の武器は「刻銀の○○(その武器種を連想させる単語)」の名称で統一されている。
武器種 | 生産時 | 最終強化 | 特殊個体武器 | 由来 |
---|---|---|---|---|
大剣 | デューククレイモア | 断頭のシュナイデン | 刻銀の断剣 | Schneiden (切断する) |
太刀 | デュークシンクレア | 裂空のフリューゲル | 刻銀の斬刀 | Flügel (翼) |
片手剣 | デュークバゼラード | 血宴のケルツィエ | 刻銀の砕剣 | Kerze (蝋燭) |
双剣 | デュークハーケン | 血爪のヴンデ | 刻銀の滅刃 | Wunde (傷) |
ランス | デュークインペイル | 串刺しのプファール | 刻銀の襲槍 | Pfahl (杭) |
ガンランス | デュークバヨネット | 焦熱のシュライエン | 刻銀の撃槍 | Schreien (泣き叫ぶ) |
ハンマー | デュークスマイト | 噛砕のザシュラ | 刻銀の破鎚 | Zerschlagen (打ち砕く) |
狩猟笛 | デュークグレイル | 魔奏のゲシュライ | 刻銀の撲笛 | Geschrei (悲鳴) |
スラッシュアックス | デュークアクスト | 八裂のフォルター | 刻銀の裂斧 | Folter (拷問) |
チャージアックス | デュークシルト | 血鷲のアードラ | 刻銀の削斧 | Adler (鷲) |
操虫棍 | デュークセプター | 笞打ちのシュトック | 刻銀の刺棍 | Stock (杖) |
ライトボウガン | デュークウィバス | 葬銀のクーゲル | 刻銀の討銃 | Kugel (弾丸) |
ヘビィボウガン | デュークカノン | 欲動のトーデス | 刻銀の殲砲 | Todes (死) |
弓 | デュークフレーダー | 渇望のヴァンピア | 刻銀の穿弓 | Vampir (吸血鬼) |
オトモアイルー武器 | メルゼネコソード | 刻銀ノネコソード | - | |
オトモガルク武器 | メルゼガルウイング | 刻銀ノガルソード | - |
- ○○の××(漢字とカタカナ)という点はあの武器群にやや似ていると言えるかもしれない。
ラノベのタイトルっぽいと言われるあちらと比べると、
どことなく中二病的な個人の肩書きのような響きのものが多い気もするが。
余談 
- 生産時点であるデューク○○の特徴は
- 入手時期にしては破格の攻撃力
- 中程度の属性値
- 剣士武器は短めの紫ゲージ
- ガンナー武器は貫通弾・貫通矢に特化*4
- 高スペックの代償と言わんばかりに、攻略中から既に生産可能な各種特効が装着できない百竜スロット1
- 柔らかめの物理肉質に加えて龍弱点
- 複数回のギミックにより武器を研ぐチャンスが多い
- 頭部が弾弱点かつ前後方向に長く、貫通攻撃が有効
- 飛行能力を持たず、水棲系でもない古龍なのでどの特効スキルにも当てはまらない
龍弱点であるガイアデルムに挑む際(特に初挑戦時)には頼もしい相棒となってくれるだろう。- 果たしてこれが狙って調整されたものなのかは分からないが、
各種特効が使用できない代わりにガイアデルムに特効を持つと言っても過言ではない程の相性の良さは、
どことなく作中におけるメル・ゼナとガイアデルムの関係に似たものを感じさせる。
シナリオ的にも盛り上がる使い方である。
- 実戦にはほとんど無関係だが、剣士武器はいずれも斬れ味ゲージの3~4割ほどが
血の色に染まっているという特徴がある。
- ものによっては説明文も印象的。強化前と後で内容が真逆になったり、いわく付きの品物であることを思わせたりする。
- 刻銀シリーズの名にある「銀」は古来より、多くの怪物に対して特効性のある物質として用いられていた事で知られる。
白銀に輝く原初を刻むメル・ゼナの甲殻から取られたのもそうだろうが、
武具の説明文から「怪物」を討つために用いられた事も見て取れるので、その点からも銀がキーワードとなっているのだろう。