概要
【奈落の門】の向こうに広がる【竜族】の世界。
【アストルティア】より隔絶され、永きに渡り一切の交流が途絶えた未知なる世界であった。
5000年前の時点でもその存在は伝説上のものと言われており、非常に長大な寿命を持つ【魔族】たちが暮らす【魔界】でさえ、ナドラガンドの存在を知る者は一人たりとも確認ができない。
【炎の領界】・【氷の領界】・【闇の領界】・【水の領界】・【嵐の領界】の5つの領界に分断されている。
いずれの領界も過酷な環境にあり、竜族の民は苦しみながら懸命に生きている。
他方、炎の領界の【聖都エジャルナ】に本拠地を置く【ナドラガ教団】は全ての竜族の民を救うため、封印された竜族の神である【ナドラガ】神を復活させることを悲願とし、そのために分断された5つの領界を再び繋げようとしている。
なお【不思議の魔塔(Ver.5まで)】にある『アストルティアの始まり』という本によると、創世の【女神ルティアナ】は「天空を浮遊するひとつの大地」と「大海に浮かぶ6つの大地」を生みだしたという。
この記述から、ナドラガンドは元々【アストルティア】の上空に浮遊する大陸であったと考えられる。
書籍「アストルティア秘聞録」には、浮遊大陸時代に存在した都市が明かされている。
「エジャ聖堂」「極光都市アヴィーロ」「カーラ郷」「水都ルシュカ」「ムストリア砦」があり、アストルティアとの戦争の拠点となっていたが、それぞれ種族神によって滅ぼされている(水都ルシュカのみ、海底に沈んだものの【海底都市ルシュカ】として存続)。
また極光都市アヴィーロは遺跡となっているが、他3つの都市はその地名から現在の【聖都エジャルナ】【カーラモーラ村】【ムストの町】の礎となっている可能性がある。
特徴
Ver.3の冒険の舞台となる世界。
Ver.3.0は【奈落の門】でエピローグを迎え、続くVer.3.1でようやく炎の領界に足を踏み入れることとなった。
以後、Ver.3.2で氷の領界、3.3で闇の領界、3.4で水の領界、3.5で嵐の領界が解放された。
これまで各大陸に存在した固有の【キラキラ】素材も、各領界ごとに用意されている。
フィールドマップはVer.2までの世界に見られなかった、極めて特異な自然環境のグラフィックの多彩さと、地形変化のバリエーションに富んでおり、新しい気持ちで冒険を進めることができる。
なお、領界ごとに「各Ver.3ストーリークリア前」「クリア後」「神聖秘文攻略後」で風景が変わる。
ストーリークリア前後なら【とこしえの氷原】の吹き荒れていた吹雪が晴れ、嵐の領界なら【天ツ風の原】の毒の霧が晴れており、神聖秘文後の場合闇の領界なら影の谷が明るくなり、【冥闇の聖塔】がはっきりと見えるようになる…などこだわりが見える。
フィールドBGMはどれも過去作のものが充てられている。次の通り。
領界 | 曲名 | 初出 |
炎の領界 | 【もう一つの世界】 | DQ6 フィールドBGM |
氷の領界 | 【広い世界へ】 | DQ8 フィールドBGM |
闇の領界 | 【洞窟のワルツ】 | DQ9 イベントBGM (洞窟BGMのアレンジ) |
水の領界 | 【エーゲ海に船出して】 | DQ6 海BGM |
嵐の領界 | 【地平の彼方へ】 | DQ5 フィールドBGM |
洞窟や塔などのダンジョンマップはなんと逃走不可能。みのがしも不可。
なお【アペカの村】入口の子供が、「洞くつ等の入り組んだ場所の戦闘は逃げられない」ことを説明している(ただし炎の領界の中ボス【魔炎鳥】を倒すまでの間)。
もし聞き逃していても、ダンジョンに入るごとに逃げられない旨のメッセージが画面下に表示されるので、心の準備はしておこう。
これは竜族への断罪の一環と見ることも出来るが、仕様自体は不評だったため、Ver.4シリーズ以降は逃走不可のダンジョンは無くなった。
炎の領界以外では釣りができる。新たな領界が解放される度に新規のさかなが追加されており、その多くが恐竜時代の絶滅種。
りっきーD曰く、「実は僕、炎の領界でもこれ入れたかったんですけど、これ火の海から釣れればいいじゃんまで言ったんですけど、周りから全力で止められまして、はい」とのこと(DQXTV 2015/12/8)。
上位プレイヤー向けのバトルコンテンツ【常闇の聖戦】はナドラガンドにのみ設けられている。
炎の領界に【常闇の竜レグナード】、闇の領界に【ダークキング】、嵐の領界に【海冥主メイヴ】が置かれている。
ちなみにアストルティアの他大陸や魔界では「バドリー」「エピステーサ」「ミューズ」「イナミノ」「デマトード」「レビュール」「ゲルへナ」等人が住んでいない地域にもちゃんとした名前が付けられているが、ナドラガンドでは名前入りは殆どなく「とこしえの」「辺獄」「赤熱の荒野」など漠然とした、判然としない地名が多く見受けられる。あまりに長い年月封印され、それどころじゃない環境状況であった為、名前を付ける余裕も無かったのだろう。
暮らしぶりに余裕があるからか、水の領界のみ例外的に「オーフィーヌ」「ガイオス」といったしっかりとした地名がついている。
【氷雪と恵みの彼方へ】をクリアすると【いざないの間】に行けるようになり、【ナドラガンドの決戦】では【神墟ナドラグラム】への道が開けた。
真相
Ver.3.4ラスボス撃破後、ナドラガンドの真実が【フィナ】から明かされる。
神話の時代の頃はアストルティアの天空に浮かぶ浮遊大陸だったが、闇に堕ちた【邪竜神ナドラガ】とナドラガに従えられ他種族を攻撃してきた竜族達との戦いを制するため、アストルティアの神々6神によってナドラガの身体ごと5つの領界に分断され、【奈落の門】の先、【断罪の虚空】に転送されて今に至ったとのこと。可能性は低いが、今後のメインストーリーで神話の時代のストーリーも描かれるかもしれない。
また【邪悪なる意志】や【主人公の兄弟姉妹】は、その言動から領界が繋がっていなくても何らかの手段で各領界を移動することが可能と見られるが、Ver.3終盤~Ver.4の描写より前者はナドラガの意思たる【総主教オルストフ】が与えたチカラ、後者は【エテーネルキューブ】によるものと考えるのが妥当であろうか。後者に関しては、兄弟姉妹にだけ使える時空のしるべがナドラガンドの要所要所に存在していた可能性が高い。
顛末
Ver.3.5において5つの領界が繋がってから間もなく邪竜神ナドラガが復活したが、主人公とアストルティアの神々6柱神の前に滅び去り、ナドラガンドも他大陸同様神のいない大陸となった。また、5領界の連結により恵みのチカラが大陸中に溢れるようになり、徐々に過酷な生活環境は無くなっていくだろうと【サジェとリルチェラの神聖秘文】で言及されている。
ただ、領界が繋がったことによる悪影響としてナドラガ以外にも、嵐の領界における【海冥主メイヴ】の活動再開と言う重大な問題も起こっている。現在はメイヴが【ムストの町】に接近する度に有志の冒険者たちがその都度撃退することを繰り返している状況にあり、根本的な問題解決には至っていない。
一方で、他大陸は現状もなお地下から魔族たちによる【魔瘴】の侵略を受けているが、ナドラガンドではナドラガが魔瘴を一身に受けていたため、魔瘴被害が存在しなかった。これらは【暴魔】というカタチで一時はナドラガンドを騒がせたが、ナドラガ教団改めナドラガンド協団により鎮圧された。
魔瘴被害のみに関してだけは、地上の6大陸よりも先に恒久的解決が行われたと断言して良いだろう。
Ver.4.4にて、当初アストルティアは近い将来に滅ぼされる運命にあることが判明していたが、その際にナドラガンドが果たしてどのような運命を辿るかは不明。現在はなおも異空間に存在するため「アストルティアの滅亡」からは逃れられるが…。
1000年後の未来ではナドラガンドに関する情報が全く出てこないため、実際のところどうなるかは本当に謎である。
後にVer.4.5前期のストーリーでアストルティアの滅亡が回避されたこともあり、今更その疑問を持つ必要はなくなったが、当初の時間軸ではどのような運命を辿っていたかについては実質迷宮入りとなった。